東方武装記録   作:祝神✯

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特殊作戦群とデルタフォース

慧音「以上、本作戦は、市民の避難誘導を行わないでする・・・爆破場所は、地下桜川駅と判明している。殺傷武器の使用は禁止、特殊警棒のみ使用は可能・・・いつものように、工作員の搬送は特殊作戦群が行う」

 

深夜1時、102飛行隊が操縦するUH-60JA機内で作戦内容を聞いていた。

 

咲夜「もし、敵が武器を使用して周りに被害が出た場合は?」

 

影涼「え~っと・・・上が言うには認められないと・・・確実に被害を出さずに行えと」

 

慧音「影涼!しっかりしなさいよ」

 

影涼の背中を叩く慧音だった。

 

影涼「頼む・・・到着するまで・・・」

 

早苗「慧音教官、寝させてあげましょうよ」

 

慧音「・・・そうね、私が悪いんだし・・・」

 

機内で影涼は深い眠りについた。

 

幽香「とにかく全員を生け捕りね」

 

咲夜と早苗は、廃工場での出来事もあり、複雑な気持ちで影涼と慧音を見ていた。

 

早苗「あの・・・」

 

慧音「どうしたの?影涼みたいに到着するまで寝ていてもいいぞ?」

 

咲夜「この作戦は、神奈子幕僚長からの指令ですか?」

 

慧音「そうだけど・・・どうしたのよ?」

 

咲夜「いえ、何でもありません」

 

慧音は怪訝そうな顔つきで咲夜と早苗を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

UH-60JAは、ヘリポートのあるビルにホバリングして全員ラぺリング降下して、浪速区に到着した。ヘリは、信太山駐屯地に着陸するために飛んでいった。

咲夜達はエレベーターで地上に降りて、特殊警棒をポケットに入れて、夜の大阪を進んでいった。影涼と慧音は4人の後方50メートルに距離を保ちながら桜川駅に向かった。

 

咲夜「これより、2手に分かれて行動します」

 

影涼(了解・・・今回はより高度な技量を求められる・・・市民が混乱しないように捕まえてくれ・・・第七偵群!状況開始!)

 

咲夜「行くわよ!」

 

咲夜と早苗・幽香と美鈴に分かれて階段を下りて地下鉄を散策した。人は少なかったが、自分の行動に注意しながらより自然に振る舞いながら探索した。

 

咲夜「早苗・・・音波装置を起動して」

 

音波装置は、短距離音波を発して爆発物を探し出す偵察作戦群に実験的に配備している装置である。女性でも簡単に扱える品物である。

 

早苗「特に反応はありません」

 

咲夜「フラワースカート、そっちは?」

 

幽香(こっちも無いわ・・・これより、避難用通路に行くわ)

 

咲夜「私たちは、プラットフォームに行くわ」

 

咲夜と早苗が、プラットフォームに向かおうとした瞬間、怪しげな男が2名がすれ違うように歩いてきた。

 

早苗「歩き方が明らかに軍人ですね・・・こちら、奇跡の風、工(今回の作戦の目標である工作員を表す)と思わしき男を2名発見」

 

影涼(了解した・・・実は駅の真上を歩いていたら、疑わしき男を1名発見した。私と歴史が対処することはできないが、追尾だけはする)

 

早苗は咲夜にハンドサインで指示をして、さりげなく2人の男の後をついていった。男はあたりをかなり気にしているようだ。携帯で仲間に電話をしようとしていたので、咲夜は電話の通話を特殊な端末で盗聴し始めた。

 

男1「そっちはどうだ?」

 

男2(何とか、警察にばれないようにしている・・・非常用通路から目標に爆薬を仕掛ける)

 

咲夜「歴史お願いします」

 

慧音(どうやら、そいつらが工よ・・・非常用通路から爆弾を仕掛けるつもりだわ・・・人目につかないところで捕まえなさい)

 

咲夜「フラワースカート」

 

幽香(2名こっちに接近しているわ・・・確認次第捕獲するわ)

 

咲夜は早苗にハンドサインで合図して二手に分かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

工作員2「急げ!」

 

工作員4「分かっている」

 

狭い非常用通路で幽香と美鈴は工作員2名を挟むように登場した。2人は、特殊警棒を伸ばして工作員に近づいた。

 

工作員2「くそっ!!日本のクズに見つかった!!」

 

工作員は、懐からナイフを取り出した。

 

美鈴「来なさいよ」

 

美鈴は、工作員に挑発をした。工作員がナイフを美鈴に向かって投げ飛ばした。美鈴が避けた時には、目の前に工作員が構えていた。間一髪美鈴は工作員の右ストレートを避けて、わき腹におもっきりパンチをくらわした。工作員は、怯み膝をついた。もう1人の工作員がナイフを幽香に向けて振っていたが、幽香は特殊警棒でナイフを弾き飛ばし、眉間に力いっぱい当てた。ついでに、膝をついている工作員にもくらわして2人とも気絶させた。

 

美鈴「案外弱いですね」

 

幽香「・・・こいつら、ルーキーかしら?あまりにも素人すぎるわ・・・」

 

美鈴「こちら、レッドドラゴン、工2名捕獲!」

 

影涼「了解した、そいつらの回収は、後方からくる特殊作戦群に任せる・・・君たちは、こっちに来て私たちと合流してくれ、桜川駅をでてすぐのところにあるビルの路地裏にいる)

 

美鈴「了解!すぐに向かいます」

 

2人は、影涼と慧音に合流するために地下鉄を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

工作員1「おかしいな・・・予兆が無いぞ?」

 

工作員3「変ですね・・・仕掛ける前に知らせるはずでしたのに・・・」

 

咲夜「お仲間なら、捕まえましたわ」

 

駅のトイレの近くで話し込んでいる工作員の前に、咲夜は登場した。工作員は驚いていた。咲夜から離れようとしたが、前方を塞ぐように早苗が現れた。

 

早苗「このまま、おとなしくしてください」

 

工作員2名は、早苗の方に向かって突進してきたが、早苗は軽やかに避けて、工作員の足に一蹴り入れた。工作員が倒れた瞬間、咲夜は特殊警棒を伸ばさずに工作員の頭を叩いて気絶させた。工作員の腕をうしろにして、マジックテープで手錠して、トイレの近くに置いた。タイミング良く警察に扮した特殊作戦群の隊員が4名現れて、引き渡した。

 

咲夜「こちら、時のナイフ・・・2名確保!」

 

影涼(了解した。桜川駅を出てすぐ目の前にあるビルの路地裏にいる。急いで合流してくれ)

 

咲夜と早苗は、走って合流しに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲夜と早苗が到着すると、幽香・美鈴が待機していた。

 

幽香「教官たちがあそこにいる工作員と思われる人物と接触するわ、教官の合図で突撃するわ」

 

静かに頷き、咲夜達は、特殊警棒を伸ばして身を潜めて待機していた。路地裏にあるビルの資材置き場だろうか、結構な広さがある。その真ん中に、影涼と慧音がゆっくりと工作員と思われる人物に接近した。

 

慧音「ねぇそこのあなた」

 

慧音が呼びかけると男は振り向いた。

 

慧音「(この男が・・・CIAで指名手配している男よ)」

 

影涼「(了解・・・武装解除をしましょうか)」

 

2人は、目で会話をして男にさらに接近しようとしたが、突然、男の背後から大男が出てきた。目の前の工作員が大男によって首の骨を折られてそのまま倒れた。影涼と慧音の後ろにも大男が現れて襲い掛かって来た。

 

咲夜「まずい!」

 

謎の大男の登場によって、咲夜達は影涼達を助ける為に出ていこうとしたが、影涼にハンドサインで身を潜めろと指示された。

影涼と慧音は背中を合わせて接近してくる大男を、観察した。観察して得た情報を、互いの手を握りしめ、その強弱で会話をした。

 

慧音「(敵は、相当な技量を持っているようだ・・・咲夜達ではとてもじゃないが対処は不可能だ)」

 

影涼「(そのようですね・・・相手はCQCを使えるみたいですね・・・今回は、私たちが対処しましょうか)」

 

慧音「(少し、アメリカ式格闘術の癖が入っているようだ・・・こいつら、特殊部隊か!?)」

 

影涼「(上等ですよ・・・特殊作戦群の力を見せましょうか・・・慧音さん!行きましょうか!)」

 

影涼が慧音の手を強く握った瞬間、2人は目の前にいる大男に攻撃を仕掛けた。影涼は常に動き続け、自分の呼吸音が相手に聞こえるように大男に的確に素早くパンチやキックを繰り広げていた。慧音は、自衛隊格闘術で大男に攻撃をしていた。

咲夜達は、2人の動きがあまりにも無駄がなく、鋭い攻撃ばかりだったので口が空いてしまった。

 

早苗「影涼さんの格闘術・・・自衛隊のでは無いですよ!」

 

咲夜「見たことが無いわ・・・」

 

幽香「まるで、本当の戦闘を見ているみたい・・・」

 

美鈴「あの、影涼さんの格闘って・・・システマですよ!」

 

早苗・咲夜・幽香「システマ?」

 

美鈴「ロシアの特殊部隊が正式に導入している格闘術ですよ!何のスぺツナズに所属していたのかはわかりませんけど、あのミハイル・リャブコが創始したんですよ!」

 

美鈴は、興奮気味で言った。

 

咲夜「ロシア・・・」

 

早苗「影涼さんって・・・すごい、謎がありますね」

 

幽香「今は、黙って見ていましょう・・・」

 

4人は、ひたすら身を潜めて影涼と慧音の戦闘を見ていた。

 

影涼は、懐から特殊警棒を取り出しすぐに伸ばして、攻撃をさらに密にした。慧音も特殊警棒を伸ばして攻撃を続けた。大男が一瞬見せた隙を影涼は見逃さなかった。すぐに、首の根元を特殊警棒で振り上げるように攻撃をした。大男は、そのまま倒れて立ち上がることができなくなった。慧音の援護に入り2人で相手をした。大男は、タクティカルナイフを取り出し慧音を集中的に狙ったが、影涼が顔面に重いパンチをして怯んだ隙に慧音がマジックテープで腕と足を固定してそのまま、顔面を蹴って気絶させた。

 

大男「まじかよ・・・簡単にあいつらがやられるなんて・・・」

 

影涼と慧音は特殊警棒を最後の大男に向けていた。咲夜達も後ろから登場して全員が特殊警棒を向けていた。

 

影涼「お前らはいったい何者だ?我々が追っていた中国の工作員を殺しちゃってくれて・・・」

 

大男「なんだと?そいつは、我々が狙っていたんだぞ!?お前らは自衛隊の人間か!?」

 

大男は、両手を上げて反応した。

 

影涼「そういうお前らは、デルタフォースだろ?」

 

大男「何!?」

 

影涼「さっき、あの男が取り出したナイフ・・・アメリカで正式採用している物だろう?それに、私は、以前に1回だけデルタフォースの隊員に会ったことがあるんだよ・・・そいつと動きがあまりにも似ていたからもしかしたらと思ってな・・・ついでに日本語が少し下手だなぁ~って」

 

大男は、両手を上げて降参の素振りを見せた。

 

グレイ「中々的確な推理だ。はっきりという事は出来ないから、私の口からは言わない・・・私の名前はグレイ・フォード中佐だ」

 

影涼「影涼射智河二等陸佐だ」

 

慧音「私は、上白沢慧音三等陸佐」

 

グレイ「なんだ?階級が同じくらいじゃないか・・・うしろにいるお嬢さんたちは、自衛隊の人間か・・・」

 

グレイは、起き上がれなくなった仲間に肩を貸してそして、気絶している仲間を背負った。

 

グレイ「ただの、自衛官じゃないな・・・特にお前は不思議だよ・・・ロシア人じゃないよな?」

 

影涼「ちゃんとした日本人だよ・・・それよりも、あの工作員は何者か知っているのか?」

 

影涼は首が曲がって死んでいる工作員を指さした。

 

グレイ「あいつは、寓 弐(グ・ニー)、中国で起きた日本の工場の火災は知っているな?あれを起こした張本人だよ・・・上からは、こいつの暗殺命令が下されていたが・・・危うく君たちに邪魔されるところだったよ・・・部下達も可愛がってくれて感謝するよ?」

 

影涼「いきなり出てくれば、問答無用だ・・・例え同盟国でも・・・」

 

グレイ「日本政府は、こんなに対処が早いのか?こいつの危険性を十分に理解しているのか?」

 

影涼はロシア語でいきなり話し始めた。

 

影涼「ロシア語は?」

 

グレイ「大丈夫だ」

 

影涼「ラットと言う男を知っているか?」

 

グレイ「ラット?」

 

影涼「CIA局員の人間だ・・・こいつから、あの工作員を生け捕りにしてほしいと政府を通じて命令している奴だ」

 

グレイ「すまないな・・・ラットと言う人物は初めて聞く・・・連絡先は?」

 

影涼「渡すとでも?」

 

グレイ「そうだな・・・少なくとも、軍部上層部では失踪した諜報員を必死で探しているくらいだ・・・ラットだな?調べてみよう・・・どうやって送ったらいいのだ?」

 

影涼はアドレスが書かれた用紙を渡した。

 

影涼「これに連絡しろ・・・」

 

グレイは、紙を受け取って撤収しようとしたが、影涼に今度は日本語で話しかけられた。

 

影涼「何で、お前らを攻撃したのに協力的なんだ?」

 

グレイ「おかげでターゲットを排除できた・・・もちろん、君とそこにいる女のおかげで被害が甚大だが・・・君たちのように強い自衛官に会えたことがうれしくてね・・・ただ、それだけだ・・・我々との接触はもちろん報告するんだろ?報告は構わないが・・・果たして証明できるかな?」

 

慧音「待ちなさいよ!死体はどうするのよ」

 

グレイ「お前らにくれてやる・・・これでお相子だ。部下の治療と死体の処理のな」

 

グレイは仲間を運びながら路地裏に消えていった。

 

影涼「こちら。第七偵群指揮官・・・4名確保・・・残りの1名は、デルタによって殺された以上」

 

神奈子(こちら、神軍・・・わかったわ、特殊作戦群にあとは、任せてあなた達は撤収しなさい・・・詳しい報告は市ヶ谷で聞く・・・)

 

影涼は、全員に撤収合図をした。

 

咲夜「・・・影涼教官・・・慧音教官・・・」

 

咲夜を含め、早苗も幽香も美鈴も何かを言いたげにしていたが、何も言えなかった。謎が深まるばかりで、疑心暗鬼になっているのだ。でも、咲夜達を守ったのは確かだった。4人は、複雑な気持ちのまま撤収した。

 

 

 

 

 

 

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