東方武装記録   作:祝神✯

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3つのコードネーム

森和気の葬儀は、特殊作戦群のみで取り払われた。現在、日本海側では、中国海軍が結集しているらしい。偵察作戦群に所属する者は全員が市ヶ谷駐屯地に、一時的に置かれることになった。神奈子に呼ばれた影涼・慧音・村田そして、第七偵群は今の詳しい状況を知らされていた。

 

神奈子「中国が日本を宣戦布告したのは、どうやら軍事関係者の一部が言ったことに過ぎないことが分かったわ・・・でも、状況はかなり悪いわ・・・」

 

影涼「ラットは、何か言っていましたか?」

 

神奈子「何も話さないわ・・・だから、私の権限で、あなた達を一時的に復帰させようと思う・・・」

 

影涼「分かりました・・・さっそく向かいます」

 

影涼と慧音・村田は、部屋を後にした。

 

咲夜「あの・・・教官たちが復帰ってどういうことですか?」

 

咲夜含め、4人は、まったくわからなかった。

 

神奈子「私からは、何も言えないわ・・・影涼達自らさらけ出すまでね・・・第七偵群は、今すぐにラットの尋問部屋に行きなさい・・・」

 

咲夜達は、敬礼をして尋問が行われている部屋へと向かった。部屋にたどり着くと、霊夢がいた。

 

霊夢「マジックミラー越しで見なさい・・・これから、すごいものが見られるから・・・」

 

ラットの姿を見た早苗は咲夜の腕にしがみついた。

 

咲夜「大丈夫よ・・・二度とあんなことが無いように守るから・・・」

 

咲夜が小声で優しく言った。3分後、影涼・慧音・村田が謎の機械を持ってきてラットに尋問を始めた。咲夜達に異様な緊張が走った。3人の表情は、普段の優しい表情ではなく、死線を潜り抜けた兵士の顔つきになっていた。

 

幽香「これから・・・影涼教官と慧音教官・・・そして、村田の本当の姿が見られるのね・・・」

 

早苗「・・・怖いです・・・」

 

美鈴「・・・始まるようです」

 

影涼は、ラットと対面するように座り村田は、ラットの右耳にイヤホンを指して2人の間にある機械を見ていた。慧音は影涼の右後ろで両手を後ろにして立っていた。

 

影涼「今までの、情報提供はこの日の為に準備していたんだな?」

 

ラット「当たり前だ・・・親切心だけで工作員の居場所を教えていたとでも?」

 

影涼「中国の宣戦布告は、お前が手引きした・・・」

 

ラット「そうだ・・・李・・・死んだ寓 弐は、中国の重要な幹部の一人・・・そいつらを排除することで、中国は確信したんだろうな・・・私の読み通りの動きをしてくれて助かっているよ」

 

影涼「村田・・・準備は?」

 

村田「久しぶりだから、腕が鳴るぜ」

 

影涼「尋問・・・いや・・・拷問を開始しようかな?お前の答えに嘘偽りが無ければ尋問になるがな・・・」

 

影涼・慧音・村田は不敵に笑った。咲夜達は、背中がぞっとした。一方の霊夢は、感心していた。

 

影涼「大阪で・・・お前はわざと私たちとデルタを接触させたな?」

 

ラット「そうだ・・・」

 

影涼「どうして接触させた?」

 

ラット「面白いからだよ」

 

影涼は、ラットの右手を特殊警棒で叩き潰した。爪が割れて血が出てきた。早苗は目を瞑った。咲夜は早苗を優しく抱きしめていた。

 

影涼「冗談を聞いている暇はないんだよな・・・知りたいのは、真実これだけだ」

 

笑いながら影涼は、特殊警棒を閉まった。

 

ラット「ぐ・・・ただの、データ収集だ」

 

影涼「何のだ?」

 

ラット「お前と歴史喰いの戦闘データだ」

 

影涼「なぜ必要だ?」

 

ラットは黙り込んだ。影涼は村田に合図をした。

 

村田「よし、ではクソアメリカ人・・・よい旅を」

 

村田が機械のボタンを押すとラットはひどく苦しみながら暴れだした。近くにあった予備の椅子を持ち上げて暴れだした。慧音が素早くラットの腹を殴り、村田は機械のリセットボタンを押した。ラットは、息を切らしながら椅子に座りこんだ。

 

影涼「苦しいか?お前に流れ込んだ音声は、直接脳を攻撃する電波を発している・・・」

 

村田「俺が開発した物だぜ」

 

影涼「そうだな・・・発信時間が7秒か・・・村田、あと何秒流したら脳に障害が出るんだい?」

 

村田「32秒かな?」

 

慧音「32秒か・・・きっと持たないだろうな」

 

影涼「質問を続けよう・・・なぜ、戦闘データが必要なんだ?」

 

ラット「2年前のリベンジをするためだ・・・」

 

影涼「・・・そうじゃない・・・聞いているのはなぜ必要なんだ?という事だ」

 

ラット「・・・」

 

村田「次の質問に移ろう・・・精神が狂うぞ?」

 

影涼「私の部下から聞いたが・・・早苗さんが研究のモルモットに選ばれたと言っていたらしいな・・・その。研究と中国の宣戦布告は関係しているか?」

 

ラット「そうだ」

 

影涼「・・・中国の宣戦布告は、本当に中国がしていることなのか?」

 

ラット「どうだろうな」

 

影涼は、特殊警棒を取り出してラットの口を叩き上げた。歯が4本折れて机の上に吐き出された。

 

影涼「どうなんだ?」

 

ラット「げ・・・厳密には・・・中国ではない・・・」

 

慧音「中国の一部か?」

 

ラット「そうだ・・・2年前の出来事は、広州軍区の中にある一部だったが、今回はそれに加えて南京軍区を使って反乱を起こさせた!」

 

影涼「中国政府がしたんじゃないな?」

 

ラット「そうだ・・・広州・南京軍区の幹部が宣戦布告しておるだけだ!」

 

影涼「2年前の出来事もお前がした・・・そして、今回のもお前がしたんだな?」

 

ラット「・・・」

 

影涼「2年前から私たちをマークしていた・・・」

 

ラット「あぁ・・・」

 

影涼「李との接触は、お前が私たちの情報を流した」

 

ラット「そうだ・・・」

 

影涼「なぜ?一部の軍区だけで日本に宣戦布告をしているんだ?」

 

ラット「お前らが奪った発射コードを・・・俺が渡したからだ」

 

影涼「どうしてそんなことをする?研究の為か?」

 

ラット「そうだ・・・」

 

影涼「中国政府は現在、勝手に日本を攻撃しようとしている軍区を止めようと必死になっているらしい」

 

ラット「だからなんだよ?」

 

影涼「中国はまだ、人間らしいところがあるという事だよ・・・お前と違ってな・・・」

 

影涼は立ち上がり、慧音と交代した。

 

慧音「・・・いいことを教えてあげるわ・・・アメリカ政府は・・・たった今あなたを、戦争の誘発者として逮捕状が出ているわ・・・もちろん、CIAに雇われていた軍人という名目でね」

 

ラット「国の為に・・・国の為にしたんだぞ!?命令を出したのは、政府の癖に!!」

 

慧音「一生、刑務所暮らしでしょうね・・・ここからが、質問よ・・・2年前から私たちを知っていたらしいけど・・・どうやって知ったのかしら?」

 

ラットは黙り込んだ。慧音は、村田に指示を出した。3秒間の音波の発信でラットは、白目を向いて倒れた。

 

慧音「・・・駄目ね・・・一旦中止にしましょう!!」

 

影涼と慧音・村田は、片付けをして部屋を後にした。

 

咲夜「早苗・・・まだ、目を開けちゃだめよ・・・」

 

幽香「・・・とんでもないわね・・・あの、村田先生が・・・」

 

美鈴「影涼教官は怒鳴るわけでもなく・・・ただただ、不敵に笑っていましたよね・・・慧音教官も」

 

霊夢「あれが、恐れられるコードを持つ者なのよ・・・」

 

咲夜「恐れられるコード?」

 

霊夢「死なない幽霊・歴史喰い・心の人形・・・私たちの狂狼空挺団なんて可愛いもんよ?」

 

咲夜は、尋問部屋に入って行った。早苗と幽香・美鈴は驚いた。

 

幽香「咲夜!?」

 

咲夜「聞きたいことがあるのよ・・・」

 

咲夜は、尋問部屋に入ってラットを叩き起こした。後から、早苗達も入って来た。霊夢は、黙って見ていた。

 

咲夜「早苗は、私の後ろにいなさい・・・さてと・・・あなたに聞きたいことがあるのよ」

 

ラット「なんだよ・・・」

 

咲夜「研究って何かしら?」

 

ラット「お前らは、真実を受け入れるか?」

 

咲夜「さっき、教官の本当の姿を見させてもらったわ・・・迷いはないわ」

 

ラット「・・・教えてやろう・・・影涼・慧音・村田は、CIAで考案した次世代兵士向上研究計画の被験体なんだよ・・・」

 

早苗「被験体?」

 

ラット「より優秀な兵士を育成するには?とコンセプトが置かれた計画だ・・・3つの計画を総称して次世代兵士向上研究計画と呼ばれている」

 

幽香「話しなさい・・・」

 

ラット「初段計画名・・・マインド・ドール・・・被験体・村田匡平・・・結果は、子供に異様な興味を持ってしまったことと悲しむという感情が欠ていると言う障害を負った。第二弾計画・・・イート・ソーシャルスタディー・・・被験体・上白沢慧音・・・結果、恋愛感情にひどく敏感で、自分の好きな人が自分のものになるまで狙い続けると言う障害が出てきてしまった。最終段階計画・・・デッド・ノー・ゴースト・・・被験体・影涼射智河・・・本計画の完成により近づいたが・・・怒ると言う感情が完全に欠けてしまい冷酷な一面を持ってしまったことだ・・・」

 

4人は、信じられなかった。

 

咲夜「自覚はあるの!?」

 

ラット「あるわけがない・・・3人が出会ったのは、私が操作をしていたからだ」

 

早苗「酷い・・・酷すぎますよ!!」

 

咲夜「落ち着いて!」

 

美鈴「3人は・・・その研究の失敗作か?」

 

ラット「欠陥品だよ・・・感情も完璧にそろわないと意味がない・・・3人には、様々な特殊な訓練を詰ませてきたんだよ・・・おそらく、無理な負荷がかかって脳がイカれたんだろうよ」

 

美鈴は、ラットを殴り飛ばした。

 

美鈴「どうやってそんなことをしたんだ!!?」

 

ラット「この際言ってやる・・・お前らのナンバー2と共同でしたんだよ!!」

 

幽香「防衛大臣か!!」

 

ラット「金で釣ったらすぐに食いついたよ」

 

咲夜「・・・早苗を研究の被験体にしようとしたの!?」

 

ラット「改良型の育成プログラムを作った・・・いままでの、君たちの戦闘データを得る為に、情報を提供したんだよ!!」

 

咲夜「さらに、データを得るためと、新しい研究結果を見る為に中国を!?」

 

ラット「そうだ!!2年前の出来事も3人の結果が知りたかったからだ!!」

 

咲夜「・・・あなたを今すぐここで、切り刻んでやりたいわ!でも・・・生き地獄を味わせた方が面白そうね・・・」

 

幽香「どうして私たちに話して、教官たちには話さないのよ?」

 

ラット「被験体に言ったところで意味がない・・・」

 

後ろから、ドアが開く音がした。

 

慧音「あら?起きているじゃないのよ・・・」

 

影涼達が再び入って来た。

 

影涼「みなさんは何をしていたのですか?」

 

影涼達は、4人を見るといつもの、温厚な表情に戻った。

 

咲夜「少しだけ・・・聞きたいことがありまして・・・」

 

影涼「分かった・・・ここからは、私たちがまたするから、みなさんは、待機室で待機しておいてください」

 

4人は、敬礼をして尋問部屋を出ようとしたが、少しだけ後ろを見ると、すでに温厚な表情は消えていた。また、さっきの兵士の顔つきになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

市ヶ谷駐屯地内にある待機室は、現在偵察作戦群にあてがられている。第七偵群の待機室は、二段ベットが2つに、窓際の景色は、軽装甲機動車が見えるだけのもの寂しい待機室である。咲夜と早苗はベットに腰かけ、幽香は窓側にもたれ掛って、美鈴は椅子に座っていた。

 

幽香「・・・影涼教官と慧音教官の強さは・・・研究が与えた力だったのかな・・・」

 

咲夜「欠陥品って・・・酷い言い方よね・・・」

 

早苗「・・・自覚が無いって・・・こんなの・・・こんなの、伝えることなんてできませんよ!」

 

美鈴「いや・・・おそらく、教官に真実を言ったところで、信じないと思う・・・まさか、自分が研究の被験体だったなんてね」

 

咲夜「確かに・・・影涼教官が怒ったところなんて見たことが無いわ・・・いや、一回も無かったわ」

 

幽香「皆は知らないと思うけど・・・精神保健室に通っていた時、村田先生は、毎回子供の話をするのよね・・・」

 

早苗「慧音教官のあれは?」

 

咲夜「徹夜映画がそのことに当たるのじゃないかしら?あとは・・・影涼教官の携帯に入っていた写真とか」

 

幽香「どっちにしても・・・教官たちは、私たちの教官でしょう・・・どんな、真実があっても」

 

幽香の言葉に3人は頷いた。

 

早苗「でも・・・候補生計画とはまた別なのでしょうか?」

 

ラットは、次世代兵士向上研究計画の被験体は、影涼・慧音・村田と言っていたが、4人が防衛省で見つけた候補生計画の途中報告書には、影涼の名前があったのだ。ほかにも2名いるらしいが、その謎がまだ明らかになっていなかった。

 

美鈴「そういえば・・・」

 

幽香「今は、考えている暇がないわ・・・」

 

咲夜「そうね・・・とにかく、指示があるまで休みましょう・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

影涼「分かりました・・・」

 

影涼は携帯を切った。尋問部屋前の廊下では、影涼と慧音・村田が話し合っていた。

 

慧音「どうだった?」

 

影涼「田中防衛大臣は逮捕されたって・・・多額の金で自衛隊を利用していたらしい」

 

村田「あいつの、供述は本当だったんだな・・・それにしても、咲夜達は一体何をしていたんだ?」

 

影涼「分からないけど・・・聞く必要もないだろう・・・」

 

慧音「田中が捕まったという事は、私たちはどうなるんだ?」

 

3人の携帯が鳴り始めた。メールの着信だった。メールを開けると3人は、互いに顔を見合わせて頷き、廊下を歩いて行った。

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