石川県の海岸沿いで、航空自衛隊と中国空軍が猛烈な戦闘をしていた。海上自衛隊の艦船もチラホラ見える。激しい銃火・空対空ミサイルの弾道が夜空を染めていた。
空自パイロット3(全機!単独の交戦は避けよ!)
F-15Jは、2機一組でJ-11を相手にしていた。J-11の性能は、Su-27がベースでF-15Jと比べれば、性能はF-15Jが優っているが、中国の近代化により各種のミサイルが日本よりも射程が優っているので苦戦している。
空自パイロット4(なんて奴らだ・・・バーナーをあんなに・・・燃料を考えているのか!?)
空自パイロット5(空中給油しているとはいえ・・・とにかく、撃ち落とせ!!)
J-11はアフターバーナーを全開にしている為、F-15Jに普通に追いつく速度で攻撃を仕掛けている。
文「すごいな~」
空自パイロット6(その声・・・疾風の天狗部隊!!)
後方から、疾風の天狗部隊が戦闘空域に到着した。
文「全機!散開せよ!!」
4機は、単独飛行でJ-11を相手にしていた。文は、一気の後ろについた。
文「発射」
空対空ミサイルは、敵機のチャフフレアには反応せずにそのまま命中した。パイロットは、ベイルアウトした。
中国パイロット1(一機喰われた!全機注意しろ!見たことも無い機体の色をした奴らが紛れ込んでいるぞ!!)
中国パイロット2(うわー!!ケツにつかれた・・・振り切れない!!)
副隊長(ロックオン・・・)
発射されたミサイルは、敵機のチャフフレアによって妨害されたが、機銃で敵機の右翼に命中した。当たり前だが戦闘機は一発の弾丸でも致命傷なのだ。それほど、繊細な乗り物なのだ。
中国パイロット2(右翼にダメージ!クソッ!よりよって可変するところに命中した!!水平に保てない!!)
副隊長(ちっ・・・ベイルアウトしやがった)
文「戦闘不能になっただけでもいいでしょう?とにかく、早く撃ち落とすよ!」
文の呼びかけで疾風の天狗隊に所属しているパイロットは、大きな声で返事をしてバーナーを全開にして交戦した。
空自パイロット3(な・・・百里から来てバーナーを・・・航続時間が減るぞ!?)
空自パイロット5(噂だと・・・燃料が無くなっても普通に帰っているらしいぞ)
空自パイロット3(怖くてそんなことができるか!)
空中管制官(作戦中だ!!余計なおしゃべりはするな!!)
J-11が、F-15J一機の真後ろに張り付いた。そして、発射されたミサイルは命中した。
空自パイロット6(被弾した・・・ベイルアウトする)
文「ベイルアウトを確認したわ・・・私が仇を取りますよ」
文は、F-15Jを撃ち落としたJ-11に真正面から接近した。
中国パイロット3(なんだ!?)
文は、機銃ボタンを押した。J-11は、そのまま下に急降下して海に墜落した。おそらく、パイロットは機銃によって破裂して死んだのだろう。文は、一気に高度を上げて後方についてきているJ-11を引き離そうとした。
空自パイロット7(天狗リーダー援護してやる)
一機に文は、高度を下げてJ-11を引き離した。後ろから、援護に来たF-15JがJ-11をミサイルで撃墜した。
中国パイロット1(全機!作戦空域から離脱するぞ!割に合わない!!)
空中管制官(敵機が撤退を始めた。全機追うな!付近を哨戒しろ、疾風の天狗隊は帰投せよ)
文「天狗リーダー了解、全機百里に帰投しますよ」
文達が帰投した直後、最初に戦闘をしていた部隊の半数以上が謎の機体2機によって撃ち落とされたと言う連絡が、百里に到着してから入って来た。
朝0500に神奈子の部屋で、影涼と慧音・霊夢・村紗が物凄い頭を悩ませた表情で会議をしていた。緊急で神奈子に招集されたのだ。
影涼「やっぱり・・・昨晩のことがありましたから・・・空自を護衛につけたほうが」←選抜メンバー隊長
慧音「私もそう思う」←選抜メンバー副隊長
霊夢「意味が無いでしょう」←選抜メンバー輸送責任者
村紗「イージスで対処できると・・・」←海上護衛責任者
神奈子「まったく意見が出ないわね・・・」
霊夢「作戦の部隊配置だって神奈子の仕事でしょう?」
神奈子「あのね・・・これから、その作戦の現地に向かう人間の意見を優先しないと・・・私が理不尽な作戦を立案したらいやでしょう?」
霊夢「そうだけど・・・」
影涼「とにかくだ。J-20はステルスだという事が証明されたな」
昨晩の半数以上が撃墜されたのは、中国のステルス機J-20の仕業だった。カナード翼でステルス疑問が生じていて、これはステルスじゃないと言われていたが、どうやらレーダー吸収版を機体に使う事で、ステルスを実現しているのだろう。とにかく、中国の技術は良くも悪くも独特であるという事だ。
慧音「あっ!F-3心神は使えませんよね~」
神奈子「まだだよ・・・量産機もできてないんだよ?」
霊夢「だいたい、通常機がステルスに勝てるの?」
影涼「見つからずに攻撃されるんですよ?気づいたときには、アラートが鳴っているときでしょう」
村紗「イージスでカバーできるかな?」
影涼「出来た時は、我々は空のチリになっていますよ・・・」
村紗「つまり撃ち落とされていると・・・」
神奈子「そういえば・・・空自に疾風の天狗隊がいるんだっけな」
霊夢「文ね!」
神奈子「知っているの?」
霊夢「よく飲みに行くわ、確かに文達の腕ならステルス機に対処できると思うわ」
慧音「じゃあ、ロシアまで護衛してもらえないかしら?」
村紗「それは名案だわ・・・私達は、北海道までですからそのほうがいいと思います」
慧音「神奈子幕僚長、連絡してもらえませんか?」
神奈子「そうだな」
神奈子は、机の上にある電話で連絡を取った。
神奈子「あっ、幽々子?」
幽々子(どうしたの~?こっちは今、J-20の対策を練っているところよ~)
航空自衛隊のトップは幽々子航空幕僚長なのだ。のんびり口調でよく飲みに行くので空自の隊員は、飲みに連れていかれないように幽々子を避けている。理由は、朝まで返してくれないからである。あと、お財布が無法地帯になるからである。
神奈子「こっちもだ」
幽々子(どうやって陸上自衛隊が対処するような作戦をねっているの?高射特科?87じゃあ犬死よ)
神奈子「選抜メンバーの話は知っているよな?」
幽々子(あぁ~・・・察したわ・・・で?F-15Jを護衛にほしいと?)
神奈子「疾風の天狗隊に任せたいんだが・・・駄目か?」
幽々子(う~ん・・・いきなりね・・・交換条件があるわ!!)
神奈子「はいはい、一緒に朝まで飲みに行きます」
幽々子(やった!)
神奈子「中国の件が終わってからな」
幽々子(時間を頂戴・・・準備が出来たらまた連絡するわ)
神奈子は、電話を置いて席に着いた。
影涼「航空の問題は、何とかなりそうですね・・・あとは」
慧音「私達ね」
霊夢「ちゃんと影涼以外準備できているの?」
慧音「着実にね・・・」
影涼「私もある程度治ったらすぐに訓練に参加しますけどね・・・むしろ今行っても」
神奈子「影涼・・・」
影涼「分かっています」
神奈子「とにかく、航空の面はこれでいいだろう、解散」
4人は、立ち上がり敬礼をして部屋を後にした。
霊夢「病院まで送るわよ?」
影涼「輸送機で?」
霊夢「馬鹿なの?」
影涼「冗談ですよ」
両手を上げてリアクションを取った。その姿に慧音が懐かしそうにしていた。
慧音「まるで、村田みたいね」
影涼「両手を上げてリアクションを取るのが村田の癖だもんな」
村紗とは、途中分かれて3人は駐車場に向かって軽装甲機動車に乗り込んだ。運転席に霊夢・助手席に影涼・後ろの座席に慧音が座った。誰も通っていない道路で軽装甲機動車は制限速度を20キロオーバーで走行していた。
影涼「霊夢さん!?ここ50キロまでですよ!?」
霊夢「誰もいないからいいじゃないの」
霊夢は、アクセルをさらに踏み込んだ。病院が目視できる距離になった瞬間、霊夢は急ブレーキを掛けてダイナミックにドリフトしながら駐車場に駐車した。
霊夢「決まったわ!」
影涼「うわ・・・道路に黒い線が出来ちゃっているじゃないですか・・・」
慧音「後で、タイヤの空気圧を確認しないとな」
2人は、下車して霊夢と別れた。
影涼「あ~疲れた・・・」
慧音「寝てばかりだもんな」
2人は病室に向かっていた。病室の扉を開けるとある人物が椅子に座っていた。
影涼「どうやって来たんだよ・・・」
グレイ「民間人のいない町ほど潜入しやすい場所は無い」
大阪で接触したデルタフォースのグレイだった。2人は、グレイの真正面に座った。
グレイ「聞いたぞ・・・お前何者かに命を狙われたらしいな・・・1名死亡・1名負傷だってな」
影涼「誰に聞いたか知らんが・・・お前には関係ない」
グレイ「せっかくお見舞いに来たのにな・・・無駄足か?」
影涼「お見舞いだけの為に来たんじゃないんだろ?」
グレイ「そうだ。忠告をしに来た」
鬼のような表情でグレイは立ち上がり影涼の首を右手で掴んだ。影涼の表情はニタニタと笑っていた。
グレイ「余計な事はするなよ・・・」
慧音は、グレイの右腕を掴んだ。
慧音「影涼の首を掴むなよ・・・それと余計な事ってなんだよ」
グレイは、影涼から手を離して病室を後にした。
慧音「大丈夫か!?」
慧音は、影涼の首筋を触りながら何かされていないか確認していた。
影涼「大丈夫ですよ・・・」
慧音「余計な事って一体何の事を言っているんだ?」
影涼「・・・中国への潜入の事を言っているのか?」
慧音「まさか!?」
影涼「あくまで予想です・・・」
幽々子「と言うわけで、護衛をしてほしいのよ」
文達は、パイプ椅子に座って選抜メンバーの護衛に関する話を聞いていた。
文「でも、私達はステルスとの演習もしたことが無いのですよ?」
幽々子「あぁ・・・そういえばそうだったわね・・・」
幽々子は頭を抱えた。
副隊長「あの人を呼ぶのはいかがでしょうか?」
幽々子「あの人?」
パイロット1「あぁ!もしかして・・・」
文「あの人!?」
パイロット2「確かにあの人なら沖縄での演習でステルスに勝ちましたよね!!」
幽々子「えっ?もしかして彼を呼ぶの?」
文「名案ですよ?」
幽々子「でも、もう15年も行方が分からないのよ?」
文「あ・・・」
副隊長「陸上自衛隊に捜索してもらいましょうよ」
幽々子「そうね・・・私達じゃあ探すことはできないわ・・・」
幽々子は、電話を取って神奈子に電話をした。