東方武装記録   作:祝神✯

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狂狼空挺団

影涼「・・・どうでした?」

 

レミリア「まったく吐かないわね・・・拷問するわけにもいかないし・・・」

 

先日捕まえた61398部隊4名を朝から尋問しているが、沈黙を貫き通していた。3時になり一旦尋問を中止した。

 

レミリア「何のデモンストレーションをしようとしていたかがわかればいいのだけれども・・・」

 

影涼とレミリアは、廊下を歩きながら話していた。廊下では、忙しそうに隊員が走っていた。

 

影涼「尋問か・・・村田に任せればどんな奴でも吐くのにな・・・」

 

レミリア「出来ることならあなた達を復帰させたいけど・・・できないのよ」

 

影涼「分かっています」

 

階段の手前でレミリアと別れた。階段を上り屋上に向かった。屋上には、1人の少女が空を見上げていた。

 

影涼「いい天気ですよね早苗さん」

 

早苗「あっ、影涼教官」

 

早苗は、軽く敬礼をした。

 

影涼「昨日の狙撃は完璧でしたね」

 

早苗「いえ・・・影涼さ・・・教官のおかげです!」

 

基地の中にいるので言い方を慌てて訂正する早苗だった。

 

影涼「屋上には、私たちしかいませんから言い直さなくてもいいですよ」

 

早苗「それじゃあ・・・影涼さんって呼びますね」

 

影涼「全然いいですよ早苗さん」

 

2人は近くにあるベンチに座って、青空の中会話をしていた。

 

早苗「影涼さんってどうして自衛隊に入ったのですか?」

 

影涼「えっ?そうだなぁ・・・」

 

早苗「守りたい人がいるからですか?」

 

影涼「確かに・・・今だったら守りたい人がいるので、その理由は当てはまるけど」

 

影涼は、ポケットから1枚の写真を取り出して早苗に渡した。写真には、町の人たちと笑って写真に写っている影涼とほかの自衛官だった。

 

影涼「実は私は、第8普通科連隊の出身なのですよ。これは、陸自と空自によるフェスティバルを開催した時の写真です」

 

早苗「ということは、鳥取県民ですね!」

 

第8普通科連隊は、鳥取県米子市米子駐屯地にある駐屯部隊である。もちろん、山陰地方を担当している。

 

影涼「よく知っていますね。そういえば、もう何年も帰ってないな・・・」

 

しみじみと空を見上げる影涼を横目に、早苗は写真をじっくり見ていた。

 

早苗「とても楽しそうですね」

 

影涼「確かに楽しかったですが・・・今の方がとても楽しいですけどね・・・偵察作戦群の教官をしてからですけど」

 

影涼の携帯が鳴り始めた。また、非通知表示だった。

 

影涼「もしもし」

 

ラット(昨日はお見事だった。特殊作戦群が私服で任務に当たるとは正直思わなかったよ・・・)

 

影涼「お前の為に受けたんじゃない・・・幕僚長からの任務として受けただけだ」

 

ラット(防衛大臣の間違いじゃないのかな?伏せたところで我々は、ちゃんと把握しているぞ)

 

影涼「・・・何の用だ?」

 

ラット(北海道釧路・・・)

 

電話はまた一方的に切られた。隣にいる早苗は、不安そうにこっちを見ていた。

 

早苗「今の誰ですか?」

 

ポケットに携帯をしまって、立ち上がり何でもないですよと一言言ってから屋上を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

慧音「なんだって!?そこまで奴は知っているのか!?」

 

影涼「防衛大臣なんて一言も言ってないのに・・・やっぱり、情報が盗まれているとかしか・・・とにかく陸将に報告だ!」

 

レミリアのいる部屋に影涼と慧音は向かった。部屋に入ると第一空挺団団長の霊夢がいた。

 

霊夢「あら?久しぶりね」

 

影涼「挨拶は後でします!レミリア陸将!」

 

影涼は、先の出来事をすべて報告していた。

 

レミリア「当分の間あなたの携帯を預かってもいいかしら?大丈夫よ逆探知に使うだけだから」

 

携帯をレミリアに渡したが、内心意味はないと思っている。それは、レミリアも思っていた。代わりの携帯を受け取った影涼は霊夢に挨拶をした。

 

影涼「久しぶりですが・・・何でここにいるのですか?」

 

霊夢「釧路で夜間降下訓練をしようと今日、習志野を出発したのだけれども・・・突然横田飛行場に着陸しろと命令されてね」

 

レミリア「次の任務の為にちょうどよかったから、呼んだのよ」

 

影涼「次の任務?」

 

神奈子から任務を伝言されたレミリアは、次の任務を影涼に伝えた。北海道釧路周辺で活動をしている中国の工作員を捕まえる任務だった。第一空挺団がここにいるのは、ついでに第七偵群を乗せるためである。

影涼と慧音はレミリアから情報を受け取った後、第七偵群を招集して高機動車で霊夢と共に、横田飛行場まで向かった。

飛行場には、C-1輸送機が待機していた。機内には、第一空挺団の隊員が座っていた。今搭乗している第一空挺団は特殊な異名を持っている。

 

霊夢「いいわよ!飛びなさい!」

 

霊夢の合図でC-1は、速度を上げて釧路駐屯地に向かった。

 

霊夢「ところで、偵察作戦群は全員パラシュート資格を持っているかしら?」

 

影涼「必須のスキルだが・・・えぇ!?」

 

霊夢は、機内から6人分のパラシュートを持って来た。

 

早苗「と・飛ぶのですか!?」

 

霊夢「千歳基地にこの機は、着陸するのよ・・・どうやって釧路に着陸させるのかしら?」

 

影涼「そうだったぁ・・・すっかり忘れていた」

 

パラシュートの重さは、主傘・予備合わせて22キロもある。体力に難がある早苗にとって重たすぎる品物である。偵察作戦群は、パラシュート資格を得る為に、第一空挺団で降下訓練を1年前にしたのだが、霊夢の厳しさから根を上げる隊員が続出したことがあるのだ。

 

霊夢「私たちにとって輸送機は、空から飛ぶための物よ・・・私と一緒に飛ぶときは、問答無用で飛んでもらうわ」

 

笑顔でニタニタ笑う霊夢につられて、ほかの第一空挺団の隊員もニタニタと笑っていた。馬鹿にしているわけではないが、霊夢が団長になってからいろいろとおかしくなったらしい・・・

第一空挺団の中でも、霊夢が率いている部隊は、別名狂狼空挺団と呼称されている。

 

幽香「・・・霊夢・・・ちゃんとしているの?」

 

霊夢「しているからみんな私についてくるんでしょうが・・・ねっ?」

 

霊夢の問いかけに全員が、大きな声ではいっ!!と返事をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

機長のアナウンスが流れた。釧路駐屯地に接近しているとのアナウンスだった。

 

霊夢「降下準備!降下準備!!」

 

空挺団と第七偵群は、パラシュートを背負って立ち上がりロープにフックを掛けた。霊夢が油圧式の扉を開けるととてつもなく冷たい風が勢いよく機内に流れ込んできた。

 

霊夢「妖夢!最初に飛ぶのだからしっかりやりなさいよ」

 

妖夢「はいっ!」

 

霊夢「3・・・2・・・1・・・降下降下!!」

 

妖夢から順に空挺団が夜の釧路の空を飛んでいった。夜の降下は、高度計と下の明かりを頼りに降下しないとかなり危ないのである。

空挺団が全員飛んだあと、影涼から順に咲夜・早苗・幽香・美鈴・慧音が飛んだ。一番最後は霊夢である。

 

 

 

 

 

 

無事に釧路駐屯地のグラウンドに全員が降下した。C-1は、千歳基地に向かって飛んでいった。パラシュートを片づけてすぐに基地内部に入って行った。空挺団にパラシュートを返して、第七偵群は任務に入ろうとしたが、霊夢に呼び止められた。霊夢の後ろには、妖夢とうどんげが立っていた。

 

霊夢「私たちは、これから千歳基地に向かうけど、あなた達も一緒に連れて帰って来いと命令を受けているから・・・妖夢とうどんげを同行させるわ、そっちの任務が終わったら妖夢たちを通じて連絡しなさい」

 

霊夢はそういって、妖夢・うどんげ以外の隊員を引き連れて高機動車で千歳基地に向かった。

 

妖夢「霊夢団長から様々なサポートをしろと命令されています」

 

うどんげ「っと言うことでお願いしますね」

 

2人はどうやら、支援の為に来ているようだ。影涼は、レミリアから受け取った情報を妖夢とうどんげに渡しながら作戦を伝えた。

 

影涼「釧路市の釧路港に中国の工作員がいるとのこと・・・狙いは不明だが・・・何かが起こる前に捕まえるのが任務だ。明確な場所は判明していないが・・・今の時間帯だと港の近くに2人の中国人が徘徊していると地元の人たちが言っているらしい・・・」

 

咲夜「港ね・・・工作員は2人だけかしら?」

 

影涼「あぁその通りだ」

 

美鈴「終わったらラーメンを食べに行ってもいいですか?」

 

実鈴が言っているのは釧路ラーメンの事だろう。

 

影涼「早く任務が終わったら霊夢さんにばれないように食べに行きますか」

 

早苗「あの・・・」

 

早苗は、妖夢とうどんげを見た。

 

影涼「奢りますよ?」

 

妖夢「いいのですか!?」

 

うどんげ「いや~、せっかく釧路に来たのに釧路ラーメンを食べずに帰らないとダメかと思いましたよ」

 

2人は喜んでいた。

 

慧音「わかったから任務に集中しなさいよ?」

 

慧音の呼びかけでみんなは、集中し直した。釧路港まで、妖夢が運転する高機動車で向かった。夜の港はとても静かで、波の音と近くの車道を走行する車ぐらいしか音を立てるものはなかった。第七偵群が高機動車を降りてから付近の駐車場に駐車した。影涼と慧音は、車内で指揮を執っていた。妖夢とうどんげは、運転席でいつでも出せるようにしていた。

 

影涼(次は、ちゃんと敵をすべて把握してから行動しろよ・・・状況開始!)

 

咲夜・早苗は海岸沿いを歩き、幽香と美鈴は周辺の建物を中心に捜索していた。私服姿の4人は、しっかりと辺りに怪しい人がいないか目を光らせていた。

 

咲夜「あそこにいるのって・・・そうじゃないの?」

 

テトラポットの上でしゃがみながら電話をしている男を1人発見した。早苗は、電話の内容を盗聴できる特殊な機械を起動して男の携帯に電波を照射した。入ってくる会話は、中国語だった。

 

咲夜「う~ん・・・何を言ってるかわからないけど・・・」

 

慧音(無事に武器の回収に成功したと言っているの)

 

咲夜「中国語がわかるのですか!?」

 

慧音(書くことも話すこともできないけど聞くことはできるわ・・・とにかく、奴が工作員の1人よ)

 

幽香(こちら、フラワースカート・・・工作員と思われる中国人を発見・・・)

 

早苗は、電話の逆探知を始めた。

 

早苗「その中国人は、魚を入れる発泡スチロールの容器が積み詰まれている場所にいますか?」

 

幽香(えぇその通りよ・・・)

 

影涼(よし!工作員2名の場所が割れたなら早速行動に移してくれ)

 

咲夜と早苗は特殊警棒をいつでも取り出せるように準備してから中国人の背後に向かった。何やら、海に続いているロープを、引っ張っていた。ロープの先には、金属製の箱があった。

2人が中国人の真後ろに近づいた瞬間、気が付いたのか、ナイフを抜いて襲い掛かって来た。咲夜はナイフを避けてすぐに特殊警棒を伸ばして工作員の顎を叩いた。骨の砕ける音がしたが、工作員は体制を整えてまたナイフを構えた。早苗は特殊警棒を伸ばしていつでも動けるようにした。工作員がナイフの刃の部分を早苗に向けた。

 

咲夜「早苗!!」

 

咲夜の声と共に、早苗に向けてナイフの刃が飛んできた。咲夜は早苗を庇って背中にナイフが刺さった。早苗は、すぐに特殊警棒を工作員の顔面に向けて投げつけた。特殊警棒は眉間に命中しそのまま倒れて気絶した。

 

早苗「咲夜さん!」

 

早苗は、涙目になりながら鞄の中から包帯とガーゼを取り出していた。工作員が使ったナイフは、ソ連時代の時に開発されたスぺツナズ・ナイフだった。特徴的なのが刃を射出できることである。

早苗は、咲夜の背中に刺さったナイフをゆっくり抜いてガーゼを当てて包帯で巻き始めた。その間咲夜は、幽香達に無線連絡をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽香「分かったわ・・・とにかく、無事でよかったわ」

 

咲夜からの無線報告を受けて、特殊警棒を2人は伸ばしてから工作員に近づいた。美鈴が走って工作員の背中に攻撃をしたが、すぐに体制を建て直しナイフを美鈴に向けて射出した。

 

美鈴「危な!」

 

間一髪で美鈴の頬をかすめて飛んでいった。すぐに新しいスぺツナズ・ナイフを取り出しまた射出した。美鈴は、華麗にかわして工作員を拘束した。幽香は特殊警棒で工作員の腕と足を、おもっきり叩いた。声にならない断末魔を工作員は出していた。最後に美鈴が首を絞め上げて気絶させた。

 

幽香「大丈夫?」

 

実鈴の頬から一筋の血が垂れていた。

 

美鈴「かすり傷です・・・それよりも咲夜さんが心配ですね」

 

幽香「こいつをまずは運びましょう・・・咲夜を心配するのはそのあとよ」

 

幽香と美鈴は工作員を、高機動車に運び込んだ。車内では、もう一人の工作員が乗せられていた。

 

幽香「大丈夫なの?」

 

咲夜は、早苗に応急処置を施されたのであとは、ちゃんとした医者に見せるくらいである。

 

咲夜「早苗のおかげで何ともないわよ・・・ねっ?」

 

咲夜は早苗に微笑みかけたが、早苗は咲夜の怪我を気にしていて心配そうな表情を崩さなかった。

 

影涼「とにかく、咲夜と美鈴が負傷したが任務は無事に終わった・・・このまま釧路駐屯地に戻って、工作員を引き渡すぞ・・・」

 

妖夢は高機動車のエンジンをかけて釧路駐屯地に向かった。車内では、疲れ果てたのか早苗は咲夜に寄り添って眠っていた。

 

慧音「心配しすぎたのかしらね」

 

微笑みながら慧音は言った。

 

咲夜「慧音教官・・・」

 

咲夜はどこから取り出したのかカメラを慧音に渡した。

 

咲夜「写真撮ってくれませんか?」

 

慧音は、咲夜と眠っている早苗の写真を撮った。カメラを咲夜に返して咲夜は撮れた写真を見て嬉しそうだった。

 

美鈴「あ・・・影涼教官!釧路ラーメン!!」

 

影涼「分かってる・・・妖夢さん、近くのラーメン屋に行ってください」

 

釧路ラーメン食べに影涼達はお店に向かった。

 

 

 

 

 

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