マボロシ少年の航海日誌   作:ネメシスQ

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なんか書けたので投稿。
一日だけだけど、日間ランキングに載ってました。お気に入りが倍に増えてびびってます。例のごとく次話の予定は未定です。


Four

 結局、おれのことはモブ太と呼ぶことになったそうな。これは初めてナミに会った時に名乗った偽名である。

 さっき話した長鼻さんからおれの素性が一味に伝わったのか、面倒事は避けた方がいいと判断したっぽい。できるだけ周りから存在を隠して、穏便にローグタウンまで送り届ける方針らしい。

 なんか、一味の中の潜む謎の人物っぽくて厨二心をくすぐってきやがるぜ。これは仮面にマントとかの素敵ファッションの出番か!?

 なんだか胸が熱くなってきやがったぜ。

 悪目立ちしまくって出番も増し増しだー! 増し増しだー!

 いや待て、俺はもう厨二は卒業したはずだ。

 ふ、ふふ、俺自重www俺自重しろwww

 ……何て考えてる時点で厨二思考におかされているのだが。

 ま、細かいことは気にしない。今はこの得難い海賊船での航海という貴重な体験を楽しむとしよう。

 という訳で、麦わらの一味が捕虜、モブ・モブ太の提供でお送りしております。

 

「おー、ぐる眉さんの料理めちゃうまし! うーまーいーぞー!」

 

 大事なことなので2回言いました。現在船室でディナータイム。

 ぐる眉さんの料理が猛威を振るっております。うまうま。

 

「当たり前だクソガキ。おかわり食うか?」

「いただこう!」

(サンジくんが懐柔された……)

 

 料理の素直な感想を告げたら、なんかぐる眉さんの雰囲気が柔らかくなった。

 テーブルの向かい側でナミが頭を抱えている。どうした、あいつ。生理か?

 

「あんた変なこと考えてない?」

「滅相もない」

 

 真顔で否定する。

 殴られずに済んだけどジト目で睨まれました。

 なんとか誤魔化し、その後もうまーい料理を堪能した。今はデザートの時間。

 

「うまうま。ふむ、ノジコの所にいた時から食ってたが、みかん美味し。こたつがあったらパーフェクツ」

「何であんたが私のみかん食ってんのよ!」

「そこにみかんがあったから」

「登山家みたいなこと言うな!」

 

 手を伸ばすナミから逃げ回る。まったく、みかんくらいで大袈裟な。

 結局ぐる眉さんもグルになって捕まえにかかったので降参する。

 持ってたみかんは没収された。

 

「まあ、すでに三個ほど腹の中に収まっているのだが」

「え~、ずりぃーぞモブ太! なんでおれにもくんなかったんだよー!」

「だって麦わらさん騒がしいし。ワシの完璧なスニーキングに支障が出る」

「おれも食いたかったのに~」

「まったく、仕方ないなぁ麦太くんは」

 

 やれやれ、と麦わらさんにへそくりとして隠していたみかんを手渡す。

 麦わらさんが目を輝かせて受け取る。

 

「没収」

「「ああっ」」

 

 食べる前にナミに回収された。

 

「おいナミ! 横暴すぎるぞこれは!」

「そうだ、断固抗議する!」

 

 麦わらさんと二人でブー垂れるが、ナミは取り合わない。

 はあ、と一息吐いた後、振り返って言った。

 

「いい? あんた達のものは私のもの。私のものは私のものなのよ! 覚えておきなさい!」

「「「「おい、ちょっと待て」」」」

「冗談よ」

 

 目が笑ってないのだが。なんというジャアイニズム。

 

「ナミ島さんたら、あんなこと言ってますわよ。どう思いますウソ川さん」

「どー見ても目が本気でしたわよね、モブ田さん」

「まったく、ナミ島さんったら油断も隙もあったもんじゃないわ。私たちを食い物にする気よ」

「皆様もお気をつけあそばせ。骨の髄までしゃぶり尽くされるわよ」

「ナミ、いくらなんでも仲間を食うのはダメだぞ」

「そんなナミさんも素敵だぁ!」

「アンタらぁ……っ!」

 

 おばはんトークしてただけなのに拳で制圧された。

 やはり貴様一度泉に落ちて綺麗なナミになって帰ってこい。

 

「次嘗めた真似したら小遣い抜きだから」

「「「「ごめんなさい」」」」

 

 金の力は偉大だった。

 

 

 

 

 いや、待て。そもそも捕虜のおれには小遣いとか関係ないじゃん!

 ぐぬぬ……

 おのれナミめ! この闇夜に乗じてみかんを狩り尽くしてやる。

 いざ、段ボールを用意し、ミッション開始!

 瞬間、段ボールの外側から衝撃が。

 っ、バカな、動けん!?

 

「ルフィ、ウソップ、そのまま押さえてて」

「ラジャー!」

「サンジくん、テープ。念のためロープも」

「はい、ナミさん!」

「ちょっおま」

 

 捕虜から箱入り息子にジョブ変しました。

 

「おのれ裏切り者共め!」

「悪いモブ太。小遣いの元締めには逆らえなかったんだ」

「お前捕まえなきゃ、ナミが肉抜きって言うからよぉ……」

「おれは元々ナミさんの恋の奴隷だ。観念しろクソガキ」

 

 くそぅ、謀られたかっ!

 

「だが、これで終わりと思うなよ。いずれ第二、第三のおれが現れ――」

「倉庫に放り込んでおきなさい。明日には開けてあげるから」

「あー」

 

 抵抗むなしく、倉庫に放置された。

 

 

 

 

 翌朝。甲板でナミのみかんを頬張っていると、

 

「何で脱出してんのよ!?」

「第二のおれを呼び出してマリモさんに助けてもらった」

 

 マリモさん共々拳骨食らった。

 マリモさんは何で殴られたのか不思議そうだった。正直すまそ。

 

 そして、数刻後、ようやくローグタウンが見えてきた。

 




マリモさんはずっと寝てたので事情を知らずに主人公を助けてました。
そして次話はついにローグタウンへ! どうなる!?
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