続きはいつになるかわかりません。
気が向いたら投稿します。
「改めまして、タダ・NO・コドモです。捕虜という名目でこの船に乗船させていただきました。短い間ですが、どうぞよろしくオナシャス」
「おう! よろしくな、コドモ!」
「「ちょい待てい!」」
おれの自己紹介に対してにこやかに返してきた麦わらさんは、ナミと長鼻さんからのツッコミを食らっていた。
「明らかに無視しちゃなんねーとこがあんだろうが! 捕虜ってなんだ捕虜って!」
「それにどう考えても今の名前も偽名に決まってるでしょうが! 何がただの子供よ! あんたほど変わった子供は世界中探してもいないっての!」
「? こいつ、自分でコドモだって名乗ってたじゃねえか」
「だからそれは嘘なの、う・そ!」
「何ー!? 嘘なのか!?」
うん、ナミたちがツッコんでくれて助かった。麦わらさん、あんた純粋すぎだよ。心が痛ぇ……
「ナミさん、こいつ本当に何者なんだ? ナミさんと知り合いみたいだが……」
この状況を見かねたのか、ぐる眉さんが尋ねた。
「私にもよくわかんないのよ。わかってるのは、こいつの頭がおかしいことと、少し前からノジコと一緒に暮らしてたらしいってことだけ」
「異議あり! おれは頭おかしくなんかありませーん!」
「ぬぁあにぃいいい!? おのれクソガキ、ナミさんだけじゃ飽き足らず、お姉様まで手込めにしようってか!?」
「聞いてよ」
おれの主張が無視されたばかりか、理不尽な怒りまで向けられ、おれの寿命がストレスでマッハ。
このままでは、余命幾ばくもないか。
ばあちゃん、今そこに行くぜ……ってばあちゃん死んでなかったわ。
いかん、すでに思考がズレかけている。
自分の集中力のなさに戦慄した。
「少し黙ってろクソコック。話が進まねえ」
「誰がクソコックだこのマリモ野郎!」
売り言葉に買い言葉で即ケンカに発展するマリモさんとぐる眉さん。
目にも止まらぬ早さで抜刀し、切りかかるマリモさんに、ぐる眉さんも負けじと反撃。鋭い蹴りがマリモさんに襲いかかる。
二人の実力は伯仲しており、次第に激しさを増していく。
それでいて周囲には被害を与えていないのがすごい。
それにしても……
「ケンカするほど仲がいい、ですね。わかります」
「「誰がこんなやつと! って真似すんじゃねえ!」」
二人揃って反論した。全く同じタイミングだ。
やっぱり仲いいじゃないですか。
*
その後、ナミの怒りが爆発し、場を(物理的に)収め、おれへの質問タイムに戻った。
「で、本当のところ、どうしてこの船に便乗してきたの?」
心底疲れた顔で、しかし、嘘は許さないといった目で問われた。
さすがに不憫に思えてきたので、正直に答えてやる。
「いや、そろそろ家に帰ろうかと思ってさ。知り合いの当てがあるローグタウンまで乗せてってもらおうかと思って」
「何で行き先がローグタウンだって……ううん、偉大なる航路に入るにはどっちにしろ近くまで寄る予定の街だったし、やろうと思えば予測はできるわね」
「いや、無理矢理にでも連れてってもらうつもりだったぞ? お前らの予定とか知らんし」
「あんたは慎ましさってものを学びなさい……!」
ナミの手がおれに向かって伸びてくる。
「な、なにをするだぁー!?」
「ふん!」
ナミのアイアンクロー! こうかは ばつぐんだ!
「痛いジャマイカ」
「全く痛そうに見えないのがムカつくんだけど……」
「てへぺろ」
「かわいくないからやめなさい」
失敬な! おれのプリティーフェイスを侮辱するとは。
「おのれナミめ、許すまじ。貴様には後で、みかんの汁が目に入る呪いをかけてやる」
「やめいっ!」
拳骨が下った。痛かです。