ちなみに、まだ続きは書いてません。
なんやかんやあって、乗せてもらえる事になりました。ただし、乗船するからにはしっかり働いてもらうとナミから釘を刺された。
ふむ、乗せてもらっているという立場上、逆らうことはできない。
俺にできることといえば……
ティンと来た。
おれはメガホン片手に甲板に立った。
「フハハハハ! さあ下僕達よ! 我が手となり足となり働くがいい!」
「(自称)捕虜のくせして何ふんぞり返ってるのよあんたは!」
「やたら偉そうに指示を出すくせして自分は何もしないダメ上司のモノマネで場を和ませてみました」
「和むどころか苛立ちしか沸かんわ!」
キレたナミが後ろから拳を落としてきた。
いい加減こういった展開も慣れてきたので避けてみる。見事なスウェーで回避に成功。
空振った体勢のまま、プルプルと体を震わせるナミを鼻で笑ってみた。
「………………」
「ちょっ……待っ……やめ……!!」
癪に障ったのか無言でボコボコにされた。
*
「たん瘤できたでござる」
呆れた目でその様子を眺めていた長鼻さんに被害状況を報告する。
「おめえも懲りねえよな~」
「ナミで遊ぶのは最早日課なので」
「また殴られんぞ、おい」
「どこぞの業界ではご褒美だそうですよ。どう、興味ある?」
「心底関わりたくねえよ、そんな業界」
「残念。いい羊ができると思ったのに」
「生け贄にする気か!!」
いやー、いつ見ても長鼻さんのツッコミは惚れ惚れするね。キレが違うよ、キレが。
「というか、本当にお前って謎な存在だよな」
「ミステリアスな男はモテると聞いたもので」
「いや、妙ちきりんではあるがカッコよくはないぞ、決して」
なん……だと……?
「いや、何でそんなショック受けた顔してんだよ」
「自分では美少年だと思っていたもので。けど、少なくとも長鼻さんよりはモテると断言できます。ぷっ」
「喧嘩売ってんのかコラァ!」
キレられそうなので素直に謝る。長鼻さんも子供相手にムキになるほどではないらしく、すぐに頭を冷やした。
「ところで、何でうちの船に……海賊船なんかに乗ったんだ? 聞いた限りじゃ、海賊志望って訳でもねえだろうに」
「いい暇潰しになりそうだったからですが、何か?」
馬鹿を見る目を向けられた。解せぬ。これは抗議せざるを得ない。
「いや、暇潰しのために海賊船に潜入するとか馬鹿以外やらねーだろ」
「元々暇潰しのために旅に出たので間違ってはいないとおれの灰色の脳細胞が告げている」
「間違いなく誤作動起こしてるぞ、お前の脳みそ」
結局見返すことはできなかった。
「そういやおめー、ココヤシ村の住人じゃねーんだよな。どこから来たんだ? やっぱりローグタウンか?」
「うんにゃ、聖地マリージョア」
「へー…………はぁ!?」
「嘘でござる」
「おい!」
「本当はマリンフォードです」
「どっちにしろヤベェよ!」
何をそんな大げさな。海軍本部がある町出身なことぐらい、大したことないでしょうに。
「おいおいおい、何かヤベェの乗せちまったんじゃねえのか……?」
「気にしなくていいんじゃない? 麦わらさんだって海軍の英雄とか呼ばれてるガープのじーさんの孫なんだし」
「それもそっかぁ……って何だとぉ!?」
「だからさらに別の海軍将校の孫が海賊船に乗ってたって問題ないない」
「今すぐこいつを船から降ろせー! 危険だぁー!!」
長鼻さんの絶叫が船上に木霊した。