ファンタシースターオンライン2外伝”ナベリウスの白い花” 作:ナベ白製作委員会
「ベルリナ君は無理せんで下がっておれっ!! 後は皆で片付ける!」
ベルマリアは零号、ベルナルド、ベルレーヌと共に巨大な魔獣に向かって行く。
「すみません先生、少し回復したら、お手伝いしますので・・・」
ベルリナはその場にぺたんと座り込んで下を向き、肩で息をしていた。
「ベルリナ君が回復するまで、ワシらで持たせるぞぃ!、おりゃーっ!」
ザシュッ!!
右前足を波濤竜胆で攻撃していたベルマリアが叫ぶ!
「何言ってるんだよ、僕らで倒せば良いだけだよっ!、エルダーリベリオンっ!!」
バッバババ・・・バンバンバンッ!
「しかし、この化け物・・・通常の攻撃が全く通らないぞ、くそっ!!」
左前足を攻撃していたベルナルドが叫ぶ!
それを見ていたベルレーヌの瞳が赤く光る・・・
「奴の全身に何か防御フィールド状のものが展開されているのが見える・・・
まず、アレをどうにかしないとダメなようだが・・・ 」
言われてベルマリアはスカウターを起動させた・・・
ベルレインの全身に目視出来ない防御フィールドが展開されている。
「エネルギー積層タイプのシールドのようじゃ、エネルギー発生する核を壊せば防御シールドは消滅できるはずじゃ!
じゃが・・・ その核は・・・どこに有る?」
ベルマリアの言葉に、巨大なベルレインを見上げて零号が指さした。
「あの、露出している共振核の事なの? 先生っ!!」
零号の指差すベルレインの額の部分に共振するクリスタル状の核が有った。
「あんなに目立って付いている・・・ あれを壊すぐらいどうって事無いよ」
零号はそういうと、長銃で核を狙い撃った。
・・・だが、
キンッキン!!
「あっ!?」
長銃のフォトン弾は着弾前に強力なチカラで弾道がねじ曲げられた。
ギャウゥワァーっ!!
ベルレインは前足を上げ、全員を踏み潰そうとした。
ズゥーーーンっ!!
「クッ!! ・・・つまり、シールドを発生させている核はシールドの内部に有ると・・・」
踏み潰し攻撃を回避しながらベルレーヌは苦笑した。
「なんてこった、何か良い方法は無いのかっ!! マリアっ!!」
ワイヤードランスで集中攻撃を掛けながらベルナルドが叫んだ・・・
ベルレインの足が暴れ、全員を踏み潰しに掛かった!
踏まれれば一撃で昏倒若しくは死亡しかねない程である。
攻撃が効かない以上、逃げ惑うしか他に無かった。
(・・・・・くそっ、何か突破する方法は無いのか・・・)
ベルマリアは逃げ惑いながらベルレインの攻撃パターンから弱点を見出そうとしていたー
・・・その瞬間、ベルレインの額のクリスタルの核がまばゆい光を放ちだした・・・
「なっ?!」
ズドゥォォォーーン
クリスタルの核から放たれたエネルギー衝撃波がベルレインの前方100m四方を焦土と化した。
吹き上がる水蒸気と共に激しい衝撃と熱風が巻き起こり、その場に居た全員に大ダメージを与える!!
「うがッ!!」
零号やベルレーヌは、瞬時に防御体勢に入ったがフォトンシールド係数を半分以上削られる程であった
ベルマリアとベルナルドは辛うじてジャストガードで躱していた・・・
「返すタイミングを間違えていたら、即死級の攻撃・・・・」
その言葉が終わらない内に衝撃波の二波が全員を襲う!
「くっ!!」
余りの短時間の連続攻撃の為に、ベルレインを攻撃している余裕など無かった。
攻撃をガードしているとはいえ、全く余裕が無くなった全員をみてベルナルドが声を上げた。
「マリア、ちょっと分が悪すぎる、ココは一旦、引いたほうが・・・・」
「ーーーーダメだっ!!
だめだ・・・ここで引けば、被害は甚大なモノになる、それこそナベリウス全土が、
いや宇宙そのものが、全て同化され焦土と化すんじゃっ!!
覚醒して間もない、まだ完全じゃない今しか、倒すチャンスは無いっ!」
ベルレインは頭の角を振り回し零号を薙ぎ払おうとする!
「うわっ!!」
その攻撃をスタイリッシュロールで躱している最中に衝撃波を同時に繰り出してくる・・・
零号の速さを以てしても衝撃波は躱せない。
シールド係数がレッドになり、たまらずメイトを摂った。
その刹那、ベルレインから皆の意識にベルレインの声が聴こえてきた。
「世界は全てひとつになるのだ・・・ 素晴らしい事だ・・・ 邪魔をする塵は殲滅あるのみ・・・」
ベルレインは休みなく衝撃波を繰り出しながら、ナベリウスの白い花の全員を追い込んでゆくー
ブンブンっ、ドゥーーーン!!
近辺の地形が変わっていくほどの攻撃を躱しながらベルマリアはベルレインを凝視し続けた。
(くそっ、・・・何か・・・ あっ!!)
ベルマリアがそれに気づいた時、ベルレインの向きが急に変わり衝撃波が繰り出された。
「ーーーーっ、しまったっ!! 奴め、ベルリナ君から先にやるつもりかっ!!」
ベルリナはヨロヨロとその場で立ち上がったが、まだ歩くのでさえ、やっとの状態だった。
顔を上げた彼女は自分の正面に立つ巨大なベルレインの額のクリスタルから閃光にも似た
衝撃波が発せられるのを、その碧い瞳に映し、立ちすくむ・・・・
「お姉ちゃん、逃げてーーーーっ!!」
ダメージを食らい、満足に動けない零号達を背にベルレインの衝撃波は放たれたーーー!!
ズドゥォォォーーン
一面の水蒸気と砂埃で周りが見えない状態になった。
「チッ・・・・馬鹿野郎、何をしてるんだ、マリアっ!!」
ベルナルドは衝撃波で傷を追いながらもベルリナの元に駆け寄ったー
そこには、ベルリナを庇って、倒れるように横たわるベルマリアが居た。
「先生っ お姉ちゃんを庇って・・・ せ、 先生・・・その脚・・・・」
ベルマリアはベルリナを庇って衝撃波をモロに食らい・・・
・・・その両脚を失っていた。
「やだ、先生・・・死なないで、 やだやだ・・・」
ベルリナは泣きじゃくり、ベルマリアの小さな身体を抱きしめた。
ふと、眼を開けたベルマリアが痛みを耐えながら言葉弱く、呟く・・・・
「ふんっ、・・こんな造り物の身体なんぞ、壊れたところでどうということは無い・・・心配するんじゃない
うがっ・・・・・イタタっ」
ベルマリアの脚の付け根からはキャストのそれに近い幾つかのケーブルやパイプ類が見えていた
「それより、ヤツを倒す方法がひとつだけある・・ 皆、聞いてくれ・・・・」
ベルマリアのその言葉が終わる前にベルレーヌはファンジをその場で展開した。
「ネオ・ファンジっ! ・・・・・ふっ、まさかベルリナ達を助けるためにコレを使うとはな、ははっ」
ドゥーーーン、ドゥーーーン。
ドーム状のファンジが展開され、ベルレインの衝撃波を受け止め始めた。
「時間が無い、一度しか云わん・・・ 奴の・・・ベルレインのシールドは衝撃波が出されるコンマ5秒だけ
一瞬、解除される。そこを叩け、クリスタル周囲の三メートル四方に穴が開く」
「しかし、そんな一瞬では、ヤツを倒せるだけの火力は打ち込めないぞ?・・・まさか?」
ベルナルドはベルマリアに聞いた。
「そうじゃ、奴の隙を作って、シールド内部に飛び込めっ! 内から倒すんじゃ!
ヤツを倒すにはそれしか無いっ!」
「しかし、奴の磁場影響が強すぎて、私の空間転移は使えないぞ・・・」
・・・ベルレーヌのその言葉を遮るように零号が声を上げた。
「僕がやるっ!!」
全員が零号を見たー
「だから、ベルレーヌはお姉ちゃんと先生を守って、ベルレーヌのファンジなら防げるはずだ
あと、ベルナルドさん、ヤツを引きつける手伝いを・・・ お願いっ」
「わかった、しかし無理はするなよ、俺も手伝う!」
ベルナルドは、ファンジを蹴り攻撃するベルレインを見上げ、零号に言葉を送った。
「すまん、頼む零号・・・・」
ベルマリアは、言葉弱く、しかし期待を込めた眼差しで零号に言葉を送った。
ベルマリアにスターアトマイザを掛けた零号は、今までに無い笑顔で答えた。
「任せて、お母さん・・・ 行ってきます、お姉ちゃんたち。
・・・帰ったら一緒にベル姉ちゃんのご飯食べようね。」
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