キリト・イン・ビーストテイマー   作:クジュラ・レイ

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4月最後の更新。


―アインクラッド 03―
01:特殊スキル《射撃》


 俺達は朝食を終えた後、ひとまず攻略を進めるべく54層に赴く事にした。今度はどんな層が待ち受けているのか楽しみにしながら行ってみたところ、俺達は少し驚く事になってしまった。54層はほとんど陸地が無く、空中を浮かぶ回廊のようなもので構築されている、空中神殿のような層だった。俺達の目の前には回廊と通路が広がっていて、そこには高い柵が設置されている。

 

 

「うっひゃぁ。まさかこんなに早く空中神殿みたいな層に出くわすなんてな」

 

 

 シノンが近くにある柵から顔を下に覗かせた。が、その顔は少しずつ青くなっていった。

 

 

「これは……高所恐怖症の人が来たら卒倒ものね。っていうか、高所恐怖症じゃなくても怖いかも。全然下が見えてこないわ」

 

「そりゃそうさ。この層は完全に空の上に作られているんだ。だから間違っても柵の外に押し出されないように注意しないとな。落ちたら即死だ、多分」

 

 

 多分、この柵の外はアインクラッド外周部と同じ扱いだ。落ちたらその場で死んでしまうような即死トラップと言っても別に間違いではない。何とか用心して、落ちないように進まないと。まぁそんなに落ちるようになってたらただの理不尽ゲームになってしまうからそんな事はないだろうけれど。

 

 そんな事を考えていた俺にリランが《声》を送る。

 

 

《大丈夫だ。もしお前達が落ちたとしても、我が咄嗟に飛び出して救い出してやる。吹っ飛ばそうとして来る敵に用心する必要はあるが、心配しなくてもいい》

 

 

 いや、どう考えてもリランが飛び出して辿り着く前に俺達が死亡判定エリアに辿り着いてしまうだろう。リランの言葉はありがたいし、その行動力も頼もしい限りだが、多分それは当てにならないだろう。

 

 

「まぁそういう事にしておこう。だけどそんな簡単に吹っ飛ばされて放り出されたりしないだろう。もし簡単に吹っ飛ばされて落ちるようになってたらクリアできないっての。ただでさえデスゲームなんだから」

 

 

 シノンが納得したような顔をする。

 

 

「確かにそんな簡単にプレイヤーを殺す仕掛けを作るほど、開発陣も鬼畜ではないでしょうね。それにあなたの話に出てくる茅場って人も、そこまでの狂人ではないでしょうから」

 

 

 いや、はっきり言ってしまうと茅場晶彦は狂人だ。

 ナーヴギアとフルダイブゲームという素晴らしいものを作り出したかと思えば、その真実の姿は、中にプレイヤーを閉じ込めて、そこで死ねば現実でも死んでしまうような事になるゲームと装置だったのだから。

 

 こんな装置を作ろうと思えたのは茅場晶彦が狂人であったからであり、並みの人間ではこんなのを作ろうとは思わないだろう。だがそうだとしても、茅場は流石に安易にプレイヤーを死なせるような仕掛けは作りはしない。

 

 

 随分と昔にやたらプレイヤーが死にまくるRPGがあったけれど、あれはデスゲームじゃないからできるわけで、デスゲームであんな仕掛けを作ったらそれこそ完全無欠の外道、プレイヤーへの死刑宣告そのものだ。このゲームは確かにデスゲームではあるが、茅場本人の口から死刑宣告ではない事が明らかになっているため、そんな簡単に死ぬ仕掛けはないだろう。

 

 

 そんな事思いながら柵の上の方へ手を伸ばしたその時に、俺は思わず驚いた。手が何かにぶつかったような感覚と共に空中で止まった。まるで、透明な壁があるように。

 

 

「なんだこれ」

 

 

 もう一度手を伸ばすと、やはり壁に触ったような感覚と共に手が止まった。試しに拳を握って叩く仕草をしてみたところ、音はしないが何かをノックしたような感覚が手に走った。あ、これはそういう事か。

 

 

「あ、これ大丈夫だ」

 

「何がよ」

 

「柵の上に……というか柵に見えない壁がある。これで落下を防いでくれるようだな」

 

 

 シノンは首を傾げながら柵の上に手を伸ばした。やはり俺と同じように柵の外に出る事なく、手が止まった。

 

 

「本当だわ。見えないけれど、確かに壁があるわ。これなら落下死はないわね」

 

 

 流石茅場晶彦。このゲームは理不尽そのものだが、ちゃんとデスゲームを考慮したうえでの仕掛けが作られている。

 

 

「そういう事だ、リラン。いざとなった時のお前の助けは必要ないよ」

 

 

 リランはしょんぼりした顔をして、俯いた。

 

 

《我は役に立たぬのか……》

 

 

 だけど、こんな大空をリランの背に乗って飛ぶ事が出来たなら、とても気持ちいいだろうなとは思う。ドラゴンの背に乗って空を飛ぶなんてのは、ゲーマーの憧れだったし、叶わない願いだった。それがこの世界で叶うとわかったんだから、興奮極まりない。……残念ながら見えない壁があるせいでこの層を飛ぶ事は出来ないみたいだが。

 

 

「今度22層の空を飛んでくれ。あそこなら迷宮区の上部までは高度制限がないみたいだし、敵もいないし気象設定もいいから快適だろう」

 

 

 シノンが何かに気付いたようにリランに言う。

 

 

「あぁそっか、リランはドラゴンだし翼があるから、空を飛んでいく事も出来るわけね。確かにあんたの背中に乗って飛んだら気持ちよさそう。攻略がひとまず落ち着いたら、22層のフライトをお願いできるかしら?」

 

 

 リランは顔を上げた。

 

 

《別に構わぬよ。我も近頃飛ぶのはボスと戦っている時だけになっているような気がしているからな。お前達が望むのであれば、この城の空を駆けよう。まぁこの層は無理のようだが》

 

 

「それは仕方がないよ。さぁ、行くとしよう」

 

 

 俺の声に二人は頷き、俺の後ろに着いた。それを確認した後に、俺は空中回廊を歩き出したが、しばらくした後に、ある事に気付いた。53層のボス戦の時の事だ。

 

 あの時、シノンが突撃してソードスキルを撃ちまくっていたが、やはり動きにどこかぎこちなさが混ざっているように感じられた。いや、それ以前から、シノンの短剣裁きはぎこちないというか、手に馴染んでいないような感じがあった。

 

 このゲームには片手剣、大剣、曲刀、刀、両手斧、槍、片手棍、短剣の9種類の武器があるが、扱いはどれもプレイヤーの持つポテンシャルが大きく影響する。あるプレイヤーが片手剣を握って戦うとぎこちなさが出るが、逆に槍を持って戦ってみると安定したなんて話は日常茶飯事だ。

 

 

 シノンにはきっと別な武器に適応しているポテンシャルがあるに違いない。だけど、シノンが片手剣を握っても馴染まなさそうに見えるし、その他の武器もそんな感じがする。一体何がシノンに適応している武器なのか。もしかしたらそんなものは存在しておらず、シノンはずっと馴染まない短剣で戦うしかないのか。そんなふうに考えていたその時に、考え事の中心部にいたシノンの声が耳に届いてきた。

 

 

「あれ、キリト。ちょっと足を止めてくれるかしら」

 

 

 その言葉通りに足を止め、振り向く。そこで、シノンはスキルウインドウを開いたまま立ち尽くしていた。

 

 

「どうしたんだよ」

 

「ちょっとこれを見てほしいのよ。スキルウインドウを開いたらこんなのが出てて……」

 

「え?」

 

 

 シノンの言葉に導かれるようにその隣に並び、ウインドウの中を確認したが、その次の瞬間に俺は少し驚いた。シノンのスキルウインドウの中に、これまで見た事のない名前が出現している。その名は、《射撃》。

 

 

「《射撃》……? なんだこれ」

 

「私もわからない。ウインドウを開いたら、いつの間にかこんなのがあったのよ」

 

 

 このゲームには実に沢山のスキルが存在しているが、その中でも射撃スキルなんて聞いた事はない。似たようなスキルに遠距離攻撃を若干強化する投擲スキルっていうのがあるし、俺も取得しているけれど《射撃》っていうのはそれの上位スキルだろうか。

 

 だけどそんなものが存在している事は情報屋にもないし、そもそもそのスキルに上位版が存在する意味とはなんだろう。このゲームは文字通り身体を動かしてプレイする事を前提に作られたゲームだから、遠距離攻撃なんてのは充実してないはずなんだけど。

 

 

(待てよ?)

 

 

 俺は頭の中で閃いた。いや、思い出したと言った方が正しいかもしれない。

 

 以前この城を昇っていた最中に、弓矢を使うゴブリンとリザードマン、ウェアウルフを見た事がある。普通、あいつらは俺達と同じ武器種を装備して、俺達と同じソードスキルを放って来るものだけれど、弓矢を装備した奴らのスキルは俺達とはかけ離れたものだったし、この城で唯一の遠距離攻撃とスキルだった。

 

 あいつらだけが持っていた弓矢……あれを「射撃武器」と言わないでなんと言う。

 

 

「まさか、弓矢のスキルかこれは!?」

 

「弓矢のスキル?」

 

「そうだよ。以前、ここの攻略をしてた時に、弓矢を装備して遠距離攻撃を仕掛けてくる敵に出会った事がある。あいつらだって弓矢っていう武器を装備して、それ相応のスキルを使っていたはずだから……もしかしたらこのスキルは、プレイヤーが弓矢を装備できるようになるスキルなのかもしれない」

 

 

 シノンの目が少しだけ見開かれる。

 

 

「って事は、私は弓矢を装備できるようになったって事?」

 

「多分そうだと思う」

 

 

 その時に、俺は気付いた。今まで武器屋に寄っても片手剣、大剣、曲刀、刀、両手斧、槍、片手棍、短剣の9種類の武器しか見受けられず、弓なんて装備が売られているところなんか見た事が無い。もしシノンのこのスキルが弓矢に関連するものなのだとしても、確かめる手段はどこにもない。

 

 

「でも駄目だな……アイテムとしての弓がないと、装備できるかどうか確認できない……」

 

「あ、あったわ」

 

 

 思わず驚いてシノンに顔を向け直す。シノンはいつの間にか左手でアイテムウインドウも開いていて、アイテムをソートさせていた。更にその顔には驚いたような表情が浮かべられている。それこそ、まるで俺のように。

 

 

「何があったんだよ」

 

「弓よ。昨日までなかったのに……いつの間にかアイテムウインドウの中に現れてるのよ」

 

「なんだって?」

 

 

 スキルウインドウからアイテムウインドウに目を映し、シノンが指差す部分に注目する。そこに表示されていたのは「ホワイト・ボウ」という見た事のないアイテム名。ホワイト・ボウ……「白い弓」?

 

 

「ホワイト・ボウだと。なんだこれ」

 

「私にもわからないわ。だけど、明らかに他のアイテムとは違う感じがする」

 

「これが、いつの間にか現れていたアイテム?」

 

「そうよ。それにこれ、短剣と同じように装備できるみたいなのよ」

 

 

 普通、いつの間にかアイテムウインドウにアイテムが追加されているなどというのはあり得ない。もしかしてシノンが射撃スキルを取得したから、その特典みたいなものとして自動出現したのだろうか。そんな事はあり得ないはずだと思っていたが、そうでもないらしい。

 

 直後、シノンはホワイト・ボウをクリックして目の前に召喚した。そして召喚時の光が弾けると、本当に弓が姿を現した。シノンは恐る恐る手を伸ばして弓を手に取ったが、シノンと一緒に俺とリランも弓に注目する。白樺のような色をした、文字通りの「白い弓」。目にする時は主にモンスターとの戦闘の時だけで、こうしてまじまじと弓を見るのは初めてだった。

 

 

「これが……弓……」

 

「えぇ……弓ね……」

 

 

 二人でしばらく見つめていると、リランが《声》をかけてきた。

 

 

《なるほど、シノンはこれで戦う事が出来るようになったわけか》

 

「えぇ。これを装備する事が可能になってるから、今日からはこれを装備して戦う事が出来るわ。試しに装備してみようかしら」

 

「試しにも何も、装備してみたらどうだよ。それで、是非とも感想を聞きたい」

 

 

 シノンはわかったと言って装備ウインドウを展開し、白き弓を装備して見せた。これまで短剣しか握ってこなかったシノンが弓矢を構えた姿はどこか新鮮に見えたが、そもそも、これまで俺は弓矢を装備したプレイヤーという物を見た事が無かった。

 

 いや、シノンのスキルが出てくるまで弓が装備可能であるなんて事すら知らなかったし、見た事なかったから、俺の目の前に広がっている弓を装備したシノンの姿は、アインクラッド史上初の光景だ。

 

 シノンは弓を軽く眺めた後に、弦を引く動作をした。次の瞬間、シノンの手元に矢が出現し、ソードスキルが発動する時に発生するような光が纏われる。その姿はテレビでたまに見るアーチェリーの選手のように感じられた。そしてあの光は、射撃スキルによるものなのだろうか。

 

 そう思った直後に、シノンは広がる空に弓を向けて、弦を離した。光を纏った矢はシノンの手から離れ、ほとんど黙視できない速度で空気を切り裂き、空の彼方へと消えて行った。飛んで行った矢の軌跡を眺めながらきょとんとしていると、シノンが一息吐いた。

 

 

「なるほどね。これは短剣を使うより気持ちがいいわ」

 

「これはすごいな。今まで見た事のない攻撃だ。それこそ……リランのブレス攻撃みたいだ」

 

 

 リランは頷いた。

 

 

《確かに我の行う攻撃に良く似ているではないか。遠距離攻撃が出来る者が二人もいれば、敵を接近させずに倒す事も出来そうだな》

 

 

 今までは接近または接近してきた敵を武器で攻撃、即ち近距離攻撃しか出来なかった。だけどシノンの弓矢は敵を遠距離から攻撃し、敵に接近させないまま倒す事が出来る代物だ。これは革新的、いや、アインクラッドのプレイヤー達が度肝を抜かすような出来事だぞ。思わず腹の奥底から興奮が湧き出てくる。

 

 

「すごい……すごいぞこれは! こんなスキル、便利以外に何があるっていうんだよ!」

 

「あ、でもキリト」

 

「なに」

 

 

 シノンはどこか残念そうな顔をしていた。

 

 

「ごめん、期待させてるところ悪いんだけど……この武器使えないわ」

 

「え、なんで?」

 

 

 シノンは白き弓をぽんとクリックして、ウインドウを呼び出した。数値のところを見てくれという意思表示として、指差す。シノンの指先に表示されている数値に目を向けた次の瞬間に、俺は驚きと落胆を覚えた。――この弓の攻撃力、とんでもなく低い。

 

 

「な、なんだこの数値! 低すぎるぞ!?」

 

「そうよ。私が使ってる短剣の五分の一くらい威力が低いのよ。こんなんじゃこの層の敵と戦う事なんて出来ないし、戦ったとしてもまともなダメージを与える事が出来ない。思いの外、ガラクタだったわ」

 

 

 ほんと、ガラクタレベルだ。白き弓と聞いて結構な数値なんだろうなと思ったけれど、この数値は第2層の武器屋に売られている武器並みの数値だ。こんなもの、54層を冒険する俺達の役になんか立つわけない。

 

 

「なんだよこれぇ……せっかく珍しいスキルが出たから期待したのに……」

 

「こんなの使えるわけがないわ。どこかで別な装備を手に入れる必要があるけれど、そんなものがどこにあるかしらね」

 

 

 俺は頭の中に残る各層の武器屋のラインナップを思い出したが、どれもこれも片手剣や大剣、曲刀や短剣や槍ばかりで、弓矢があったようには思えない。もう一度戻って各層の武器屋を確認するっていう方法もあるかもしれないけれど、そんな面倒くさい事に時間を使うのもなぁ……。

 

 そう思って顎に手を添えた瞬間、俺はふとある事柄を思い出した。そういえば、このアインクラッドには鍛冶屋スキルというものが存在していて、それを熟練する事により商売を出来るようになったプレイヤーが営んでいる鍛冶屋がある。

 

 

 そこで武器に研磨や強化を行う事によって、攻撃力などを上昇させる事が出来るのだが、時折素材を投入する事によって全く別なうえに強力な装備に武器が生まれ変わる事がある。しかもそういう装備はだいたい第1層や2層でドロップするような、54層では役に立たなくなった者が多い。もしかしたら、シノンの弓を鍛冶屋に持って行けば、全く別で、強力な弓に生まれ変わらせる事が出来るかもしれない。

 

 

「シノン、いい方法があるぞ」

 

「なによ」

 

「これを鍛冶屋に持って行ってみるんだ。このゲームは弱い武器も時に強い武器に化ける事があるような強化仕様になってるから、もしかしたらシノンのこれもそうかもしれないんだ」

 

 

 シノンが白き弓をまじまじと見つめる。

 

 

「なるほどね、このままでは使い物にならないけれど、強化すれば使えるようになるってわけか」

 

「そういう事さ。攻略はしなきゃいけないけれど急がなきゃいけないものでもない。ここはひとまず街に戻って、鍛冶屋がいないかどうか探して……あ」

 

 

 その時ふと思いついた。アスナだ。

 アスナは《閃光のアスナ》だった頃に数多くの敵を倒してレベリングに勤しんでいたが、同時に剣だって擦り減らしていたはず。このゲームに存在する武器は敵を切ったりする毎に耐久値が減って行き、ゼロになると壊れて消費されてしまう。

 

 その耐久値を回復させて長持ちさせてくれるのが鍛冶屋なのだが……アスナの武器は武器屋に売っているような量産型ではなく、ラストアタックボーナスみたいなレアアイテム。しかも長い間使っているように見えたから、専属の鍛冶屋に武器の手入れを頼んでいるはずだ。

 

 アスナに頼めば、鍛冶屋を紹介してくれるかもしれない。

 

 

「よし、アスナのところに行こう」

 

「アスナのところに?」

 

「あぁ。アスナの使っている細剣は、随分と長く使っているものだ。アスナもきっと鍛冶屋であの剣を手入れしてもらってる。あとはわかるな?」

 

 

 シノンが何かを思い付いたような顔になる。

 

 

「あぁそうか、アスナに頼んでその鍛冶屋に私の弓を強化してもらうって事ね」

 

「そういう事。それにアスナだってリランと会いたがってるはずだ」

 

 

 リランが街の方に顔を向ける。

 

 

《確かに近頃はお前達に付きっきりでアスナの元に行っていないかもしれぬ。そろそろアスナも我に話したい事が出て来たかもしれぬから、アスナのところに行くのは我も賛成だ》

 

「だろ。だから一旦攻略は中止してアスナのところへ行こう。それで鍛冶屋を紹介してもらうんだ」

 

 

 シノンは頷き、弓矢を折りたたんで背中にかけた。シノンの弓がそういうふうに変形する事を知った後に、俺達は振り返って来た道を戻り、そのままアスナがいるであろう血盟騎士団本部へと転移した。

 




次回、ヒロインの一人が登場。

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