明久side
開店して15分が経過、客もなかなか入ってきた所だ。
「雄二、やっぱ姫路さんと秀吉の影響だね」
「おそらくな、美女をホールの方に出せば大概人は集まってくる、今日は精一杯働くぞ、姫路のためにな」
昨日の僕が学校に帰ってきた時の話、
「ただいま帰ったよ〜」
「遅いぞ明久!心配しただろ!」
「ごめんごめん!ちょっといろいろあって」
僕がそう言ってから3秒くらい経ってから雄二が話し始めた。
「明久、明日は本気で仕事をするぞ」
「雄二にしては珍しいね、そんなに強い意気込みがあるなんて」
「姫路が、転校するかもしれない」
「え?なんで!」
「親がそれなりに心配するらしい、教室はそこまで不潔ではないが、Eクラスよりもっていうわけじゃない、お前に手を出すやつだが一応俺たちのクラスの最大戦力だからな」
「確かに、彼女がいないとおそらく試験召喚戦争でほとんど勝てなくなるからね」
「だからこそだ!あいつがいなくなるのはかなり困るんだ、鉄人には一応今回の店の売り上げを使って教室の設備を買い換えていいように伝えておいた、だから明久、頼むぞ!」
僕はもう例の件があってからあまり姫路さんのことが好きではないが、彼女もFクラスに必要な人だ。この学校から転校されては困る。
そして現在に至る。
「この調子なら設備を買えるかもしれない、いい感じだ」
雄二はそう感じていた矢先に、突然罵声が上がった。
「おいおいまだ注文とりに来ねーのかよ!」
「客を待たせんじゃねえぞ!タコが!」
その罵声の先を見るとハゲとモヒカンの2人の客がいた。
「す、すいません、すぐうかがいます」
「もうずっと待ってるんだよ?」
「いいからさっさと注文とりに来い!」
「申し訳ありませんお客様、もう少しお待ちください」
姫路さんと島田さんがなんとか対応したが、ギャーギャーうるさいのは変わらない。
「お!いいもんがあったじゃねえか!」パクッ
「いいねえ!どれどれ?」パクッ
「表面はゴリゴリで、中はネバネバ」
「甘すぎず、辛すぎる味わいが」
「「ゴバッ⁉︎」」ドサッ!
罵声をあげていた奴らは何かを食べて倒れた。ムッツリーニとすぐに駆け寄り、心臓マッサージ機をその2人の体に付け、
「310!チャージ!」
「300!了解!3.2.1!」ピッ
ビリビリビリビリッ!
「「あばばばばばばば⁉︎」」
シュウウウウウウッ
2人は強烈な電流により、少々身体が黒くなってしまったが、そこは問題ではない。
「今のは一体、ん?」
僕は各テーブルに置いてある団子を見た。
「こ、これは」
客に出しているものとは違う、団子から殺意が湧き出ている。これはおそらく姫路さんが作ったものだ。
「まさか食品サンプルを食う奴がいるとはな、はあ」
見たところ、この学校の三年生のようだ。そのうちの一人が目を覚ました。
「はっ⁉︎な、なんだこの食べ物は⁉︎」
ハゲの方が無駄にオーバーリアクションをとる。おそらく、営業妨害だろう。
「こんな店、営業出来なくしてやる!」
勝手に食べたのはそっちじゃないか!しかも食べたのは食品サンプルだよ!
「勝手に食べたのはそっちだろ!」
雄二が反論するが、
「うるせえ!責任者呼べぼがぁ⁉︎」ゴスッ!
ハゲが雄二に殴り飛ばされ、うしろの壁に激突した。
「俺が責任者だ、ちなみに今のはパンチから始まる交渉術」
「ふざけんなこの野郎!」
もう一人のモヒカン野郎が雄二に殴りかかるが、
ズドッ!
「ぐはっ⁉︎」
「そして、キックでつなぐ交渉術だ」
モヒカンも壁に激突に気絶する、ハゲの方が意識を取り戻した。
「いてて、お、おい!常村!」
「最後に、プロレス技でシメる交渉術が控えているが」パキパキッ
指を鳴らしながら、ハゲに近づく。
「い、いやあ、もう十分だぁ、はは」
プロレス技だけはやめて欲しかったのだろう、だが遅かった。
「そうか!それなら!」
ハゲの体を両手でしっかり掴み、
ドコォ!
「あっぶらぁぁ⁉︎」
「これにて、交渉終了」
ハゲはとうとう気絶した、正直邪魔だったのでありがたい。
ガラッ!
すると、扉が開いた。
「明久、雄二、手伝いに来た」
「え?君は誰?」
ショートカットですごく美人の人が、メイド服を着ながら僕たちを訪ねた、正直見覚えがなくてかなり困った。
「功助だよ!わからないのか⁉︎」
え?ええ⁉︎ギャップ感半端ないって!あんなイケメンからこんな美少女に変わるの⁉︎
「功助、決め台詞は?」
「え?決め台詞?」
「なら”今夜、一緒に寝ませんか?”って言ってみろ」
雄二、good job!
「え?わかった」
「じゃあ言ってみろ、はい!」パンッ!
「・・今夜、一緒に、寝ませんか?」キュン❤︎
バッキューーーン!
僕には耐えきれなかった、雄二も少しクラクラしている。まさか、あの雄二をもぐらつかれる程威力が高いとは。
「功助、ホールを頼むぞ!」
「え⁉︎待て雄二!俺はただ」
「よろしくな」
雄二め、動揺して逃げやがったな、わからなくもないけど。功助、男子とは思えないエロさと可愛すぎる声を持ってるからよかったじゃん。僕の闘志も、燃え始めた。
疲れましたね、流石に。まさか功助がここまで男を引き込む力をもってるとは。さて、次回は葉月と功助の初対面です!では、また!