功助side
ここは、どこだ?俺がいた場所は、今見える景色全てが歪曲していて平衡感覚を失いそうな空間だった。確か俺、葉月ちゃんに会ってからショックで倒れたんだっけ。
「愛華・・・」
死んだ妹の名前を口に出した瞬間、
(結局また苦しんじゃったね、お兄ちゃん)
⁉︎この声は、愛華?
「愛華か⁉︎愛華なのか⁉︎」
俺の脳が急激に高速回転し、感情が高ぶった。周りを見ると真後ろに愛華が姿を見せた。
(・・・なんで助けてくれなかったの・・・)
ドクッ!
心臓が大きく振動した、やや苦しい。
「ぐっ!違う!俺はあの時、お前を助けようとしたんだ!」
(・・・ならなんであと数センチが届かなかったの・・・)
バクッ!
更に強く心臓が鼓動する。かなり息が通りにくくなり、精神的にも苦しくなってくる。
「はあ、はあ、お、俺は・・・お前を助けるために・・はあ、はあ、精一杯手を伸ばしたんだよ、でも届かなかった、すまない、本当にすまない」
俺は涙を流した、心の底から愛していた妹が俺に未練を残していたこと。もうひとつは、本当は愛華を、助けることがで出来たんじゃないかと今頃感じること。
(・・・もういい、じゃあねお兄ちゃん・・・)スゥ
愛華の体がどんどん薄くなって行く。俺はその時、俺の愛華の記憶が消え去って行くように感じた。
「まってくれ愛華!俺はまだ言いたいことがあるんだ!お願いだから少しだけまってくれ!」
その言葉に、従ってくれなかった。
(・・・じゃあねお兄ちゃん、さよなら)
愛華の体が、視界から完全に消失した。俺は自分がどうかなりそうだった。
「愛華・・・愛華・・・!」
(お兄ちゃんはいっつも・・・
弱いんだね)
ドクン!
心臓が押しつぶされそうだった。
「はっ⁉︎」
そして俺は目を覚ました。ただいまの時刻は午後二時前。俺は悪夢を見ていたせいか、着用していたメイド服がもう汗でビチャビチャだ。
「ここは・・・保健室?・・・!そうか、俺は倒れたんだったな、また迷惑かけちまった」
明久と沙也加の救出の時みたいにまた愛華絡みのことで倒れるとは。
「あ!功助!目を覚ましたわね」
そこにいたのは、霞だった。
「霞?店の当番は?」
「他の人たちに任せてあるから大丈夫、まさか功助、またあのことで倒れたの?」
「・・・ああ」
愛華が殺された事件は今から3年前、俺が中学2年生の時だった。その時俺はかなり荒れていて、クラスメイトに暴力を働いた他校の生徒を2回膵臓を破裂させたことがある。
「功助、あのことはどうしても忘れられないの?」
「忘れたいよ、でも、忘れようとしたら必ず夢で愛華が出てくるんだ、やっぱり愛華のことは忘れることはできない」
中学の時の俺の素行が悪かっただけで愛華は死んだ、そう言っても過言ではない。これは俺が一生負わなければいけない”罪”だ。霞もその頃の俺をよく知っている。学校一の問題児であったが、生徒全員は僕たち私たちを守ってくれる学校の英雄だと思っていたらしい。愛華が死んだ翌日も霞が最初に声をかけてくれた。その時の言葉は今でも忘れられない。
『少しはあたしたちを頼りなさいよ、一人で悲しみを背負おうなんて思わないで、あたしたちクラスメイトでしょう?』
俺は中2で始めて涙を流した。やっぱ俺は、この時から霞に惹かれていたのかもしれない。いや、惹かれていた。
「霞、やっぱりいつかみんなの前でこの事を話した方がいいか?」
「そうね、その方がいいかもしれないわね」
やっぱりか、葉月ちゃんには本当悪いことしたなぁ。いきなり俺がぶっ倒れて本当にびっくりしたよな。
「霞、俺が着けてるメイド服、これもう悪夢でビチョビチョだ」
「貸して」バサッ
クンクンッ
「霞!嗅ぐなよ!」
「・・・香水みたいな匂い」
???え?いまなんて?
「すっごい良い匂い、ハア・・・」
え?ちょっとやめて霞。すっげえ変態に見える。
「まあでも、心はすこし晴れた」
愛華のためにも、俺は俺の運命を生きる。心に、強く誓った。
今回ちょっと忙しくて書く暇が少なかったですが、書けてよかったです!そういえば、各キャラクターの召喚獣の設定を書いていませんでしたね!
瀬良功助の召喚獣
頭に黒のはちまきを付け、服は明久に酷似しているが、色が真っ白で背中に真紅の龍が描かれている。武器は主に双剣。そして腕輪を発動することができない能力を持つが、代わりに学校で一人だけの”成長機能”を行使することができる。
蓮見沙也加の召喚獣
やはり胸は大きいが、かなり動く速度が速い。服は黄色の着物の服で、武器は鋭利な薙刀、装飾で腕輪の能力・ヘルブレイク(自分の点数を200点消費するが3分間不死身&無敵、そして通常の攻撃力が2倍に跳ね上がる。しかし、その時間帯だけ観察処分者と同じフィードバックが働く)を行使できる。
次回に岩崎霞、琴無千鶴、桂木翔真、清水陽一郎の召喚獣を書きたいと思います!では、また!