”第1問”
英語
・Book keeping・は日本語でなんと言うか?
蓮見沙也加の答え
”簿記”
先生のコメント
正解です。これはあまり知られていない言葉ですがどうやら知っていたようですね。
瀬良功助の答え
”死の箱”
先生のコメント
keepingをkilling、BookをBoxと間違えたのでしょうか?少し豪快すぎる間違え方ですね。ちゃんと勉強しましょう。
岩崎霞の答え
”しおり”
先生のコメント
わからないこともない気もしますが間違っています。
こんな感じでバカテストを毎回やっていきたいと思います!それでは、どうぞ!
功助side
今俺の目には、数人が土下座している絵が写っている。
「すいませんでしたー!」
「さーせんしたー!」
土下座している奴らが謝ってくる。でも俺はもう、こいつらを許せない。
(俺は、また守れなかった)
なぜなら、ほんの一瞬だけ”自分を失った”からだ。
遡ること1時間半前・・・
今俺がいるのは教室の隣の店の備品などを置いている倉庫。
「霞、もう勘弁してくれ」
「うん?何を言ってるの?あなた最近私に何もしてくれないじゃない」
今どんな状態かというと、
ぎゅううううっ
(ま、まずい!胸があと少しで、み、見える⁉︎)
なぜか霞は下着なしのYシャツとスカートだけだった。(もちろんパンツは履いてる)
「いや、あの、仕事をしよ?な?」
俺がそういうとムッとした顔になる。
「もう我慢できない」ズイッ
(な⁉︎ぬおおおおお⁉︎近い近い!)
霞が顔を俺の顔まで5センチぐらいのところまで近づけた。もうこれはキスできる距離。あ、もう俺も解放しよ。
「霞、言ったからには後悔するなよ?」グイッ!
「やん❤︎」
とても不埒な表現を許してください。
20分後・・・
「ほいじゃ、行ってくるわ」
「うん!気をつけて❤︎」
急激に優しくなったな。やっぱかわいいぜ!
「さて、明久と雄二に会いに行くか」
俺はFクラスの教室へ向かった。
明久side
僕たちの教室も大分客が増えてきたところだ。ただ、気になることが・・・
「ねえ雄二」
「ん?なんだ?」
「あの二人はなんで僕を睨みつけるの?なんか殺意がこもっててすごく怖いんだけど」
あの二人とは、島田さんと姫路さんのことだ。さっきからやたらとケータイ電話と僕を交互に見てるような気がする。
「気にするな。お前に近づけないよう制約をかけてる訳だし、そんなに危ないことはしてこないだろ」
「うん、それはそうなんだけど、何かしそうなんだよなぁ」
「とにかく、お前は次の試合に集中しろ。次の相手は功助と岩崎だろ?」
「そうだね。僕には優勝しないといけない理由がある!」
いくら功助が相手だからって引くつもりはない。自分は功助と渡り合えるだけの操作能力と根性はある。どんな痛みでも沙也加を守れるなら蚊ほどかゆくもない。
「あと1時間で功助たちと戦うのか」
僕がそう言うと、島田さんと姫路さんが僕の横を通り過ぎた。
「吉井、あんたがウチ達に従っとけば今から起こる事がなくても良かったのにね。全て、あんたのせいよ」
???何を言ってるの島田さん?
「?あいつらは何を言ってるんだ?」
島田さんと姫路さんはそのまま教室を出てどこかへ行ってしまった。その流れに乗じて問題が発生した。
ガラッ!
廊下から誰かが入ってきた。見覚えのある、どこかのモヒカンとハゲ。
「おーい、お前らこれは欲しくないのか?ああん?」
「これを付けると強くなるらしいな。付けよっかなー?」
確かあいつらは、常夏コンビか。手に持っているのは、白虎の腕輪と雷神の腕輪⁉︎
「なんで先輩たちが持ってんのさ!」
「くそ!相変わらず功助にぶっ飛ばされても腐ったことしやがる!」
雄二が苛立った声を上げる。実際僕も腹が立ってるけど。
「返して欲しけりゃ捕まえてみろ!」
「俺たちについてこれ、ボゴア⁉︎」バキィ!
⁉︎なぜか知らんが常夏コンビが一瞬にして吹き飛んだ。顔に殴り跡がはっきり写っている。
「明久!雄二!これはどういうことだ!」
常夏コンビを殴り飛ばしたのは功助だった。
「知らないよ!彼らがなんで持ってたのかも分からないのに・・・でも、さっきの島田さんが言ってたことと一致してる」
「言ってたこと?どんなことだよ?」
功助に一通り説明する。
「ほーう、あのバカポニーテールとピンクの毒蛇野郎が俺たちに喧嘩を売るか。おもしれえ」バキッ!バキッ!
功助が指鳴らしをしてるけど骨がなってるような音じゃない。
『ピーンポーンパーンポーン♩』
ここで、放送がかかった。
『2年AAクラス、瀬良功助君。2年Fクラス、吉井明久君。今呼んだ生徒は今すぐ学園長室に来なさい』
「カオルババアがお呼びか。めんどくさいな」
「とりあえず行こう、何かしら情報があるかもしれない」
僕たちはとりあえず学園長室に足を運んだ。
雄二side
俺は1人、考えていた。島田たちの思惑は何なのか。あいつらはそもそも何を目的としてあんなことを言ったのか。
「くっそ!わからねえ・・・」
「どうかしたのかの?坂本」
そこにいたのは秀吉とムッツリーニだった。
「・・・考え事か?」
「ああ、一応そうなんだが」
バガァァァン!
「なんだ⁉︎」
「な、なんじゃ⁉︎」
「・・・⁉︎」
教室の扉が、なぜか縦に開いた。乗り込んできたのは、特攻服に身を包んだ不良どもだった。
「オラオラオラァ!ここの代表は誰だぁ!」
「俺だが何か用か?用がねえんだったらさっさと出て行け!」
俺が代表だと認識した瞬間、銃を突きつけられた。
「そうか、お前が代表か!悪気はねえが黙っててもらうぜ」
バァン!バァン!
「うぐっ!」
俺に放たれた銃弾は2発。急所は外れたが右肩と左脇腹に被弾した。
「坂本!大丈夫か⁉︎な!は、離さぬか!」
「おっと!お前は暴れるなよ?そうだ、こいつも黙らせてとくか」
「・・・!」
「ムッツリーニ!避けろ!」
バァン!バァン!バァン!バァン!
ムッツリーニは、4発被弾した。しかも、腹、右肺、左腕、右足の太腿。
「ぐっ・・・うぐっ」
「この女の子みたいなやつは貰っていくぜ!あ、あとAAクラスにもよんねーとな」
その不良どもは秀吉を拘束して去っていった。
「くそ・・・早く、救急車を・・・ムッツリーニが、危ない・・・」
「・・・雄二⁉︎大丈夫⁉︎」
こちらに気が付いたのは、翔子だった。どうやらたまたまここの廊下を通ったらしい。
「頼む・・・、救急車・・呼んでくれ。あと、功助に今すぐ教室に戻れって伝えてくれ」
「・・わかった」
すまない。明久、功助。役に立てなかった。俺はこのまま気絶した。
功助side
「なんだと⁉︎カオルババア、それは本当か⁉︎」
「ああ」
「功助、証拠がつかめたね」
「ああ、これであいつらの目的はわかった。裏で動いてるやつの名前もな」
今回の島田たちの件について、謎がほぼ全て解けた。
ピロリーン♩ピロリーン♩
「あ、電話。雄二からだ」
「雄二?」
「うん、もしもし?」
『・・・吉井、聞こえる?』
この声は、霧島さん?
「どうしたの?雄二のケータイ使って」
『・・・雄二と土屋が銃で撃たれた』
「え⁉︎なんで⁉︎」
『あと、優子の弟は連れ去られた』
!!!
『瀬良くんに変わって』
「う、うん。功助、霧島さんから」
「あ?おう。もしもし、どうした?」
『今すぐ自分の教室に戻って』
「え?なんでだよ?」
『雄二が戻れって伝えてくれって言ったから』
「そうか、わかった!」
俺はすぐさま教室に戻った。
3分後・・・
「おーい!帰ったぞ・・・なんだ?」
そこには、壁に背中を預けるように座った清水と力なく倒れた翔真しかいなかった。
「功・・助、翔真・・が、銃で撃たれて、死ん・・だ、グフッ!不良に・・・殺さ・・れた」
「なんだと⁉︎」
霞side
功助が到着する10分前・・・
「まだかな、功助」
次の試合まであと50分、功助がまだ帰ってこないことが心配でならなかった。
「心配なの?功助が」
「あ、沙也加ちゃん。あと少しで試合だから、ちょっと心配になってね」
「安心しろって岩崎。あいつも明久と戦うことで気分がいいはずだぜ?」
「そうよ!いつか帰ってくるわ!」
桂木君と千鶴に慰めてもらったが、いつからこの二人って付き合ってたの?
「でもさ、さっきから銃声みたいな音がしないか?」
清水君の一言もあり、余計に心配になる。
ガラッ!
「あ、帰ってきた・・・え?」
「このクラスの代表はいるか?」
黒をベースにした特攻服、不良?それが10人ぐらい集まっている。
「いないわよ!何しに来たの?」
私と沙也加を見るやいなや、目の色を変えた。
「君たちかわいーねー!俺たちとカラオケ行かない?」
「行かないわよ!気持ち悪いから帰って!」
ガッシャーン!
「行きたくないんだ、そっかそっか。じゃあ、無理やり連れて行くほかないよね。お前ら!女子全員連れて行け!」
「押忍!」
「ちょ、ちょっとやめてぇ!」
「沙也加に手を出さないで!」ゴスッ!
「アガッ!」ドサァ!
千鶴ちゃんが武術で応戦する。千鶴は家柄がかなり古く、厳しい規律で育ってきた。だから武術なども使いこなしている。
「はああ!」
不良の顔に蹴りを入れるが、
ガイイン!
「あっ!くっ!」ポツッ ポツッ
「いくら強くても鋼は曲げられないようだな」
千鶴の蹴りは不良が盾代わりに持っていた鋼の鉄筋を直撃した。千鶴の足から血が流れている。
「ち、千鶴!」
「女風情がしゃしゃるんじゃねえぞ!」ゴキッ!
「きゃぁ!」ドサッ!
不良が千鶴の顔を思い切り殴った。
「ち、千鶴⁉︎よくもやったな!このくそ野郎ガァァ!」
「てめえら全員殺してやる!」
千鶴に怪我を負わせた不良に業を煮やした桂木君と清水君が一直線に走っていく。
バァン!バァン!
「あぐっ⁉︎」ズザッ!
「くっ!」ガクッ!
銃弾が二人の腹に命中した。
「おまえら、女がそんなに大事か!」ボゴォ!ゴスン!
「グハッ!」
「グフッ!」
桂木君と清水君は頭を鉄パイプで殴られ、出血している。
「お願い!もうやめてぇ!」
「答えろやコラァ!自分と女、どっちが大事だぁ!」
不良がもう一度鉄パイプで殴る体制に入った。
「やめなさい!」
ピクッ
ピタリと不良たちの動きが止まった。この声はおそらく、
「ざまあないわね、AAクラスさん」
「島田さん!なんでこんなことを!」
「それは明久に聞きなさい、あんたたち。早くこいつらをテキトーに連れて行って」
「あー、わかったよ。女子全員連れて行け!」
「・・・待て・・・よ」
!立っていたのは、桂木君だった。
「桂木君⁉︎」
「返・・せ、みん・・・なを、千鶴を、返・・せ!」
桂木君が走ってくる!まずい!
バァン!
「あぐっ⁉︎」
命中した、その場所は・・・
ドサッ!
心臓のある、右肺と左肺の中心だった。
「しょ・・・翔真・・・?ねぇ・・・起きてよ翔真・・・翔真!起きてよ翔真!翔真ぁ!」
起き上がる気配がない。あの銃弾を受けた瞬間、即死だった。
「うあぁあぁあぁあぁ!」
千鶴が泣き崩れる。千鶴がいくら翔真という名前を呼んでも、起き上がることはなかった。
「あんたら、早く連れて行きなさい!」
「押忍!」
「翔真ぁ!返事してよぉ!しょうまぁ!」
「おら!さっさと歩け!」
そしてあたしたちは、連れて行かれた。
功助side
「・・・」ぎちぎちっ!
清水から全て説明を聞いた俺は、自分の手を血が出血するまで握りつぶしていた。
「救急車は・・・呼ん・・だ。お前は、早・・島田を追って・・くれ」
「ああ・・・」
俺は亡骸と化した翔真の胸に手を当て、
「翔真。俺はさ、代表として務まってたかな。お前を引っ張ることができたかな。俺は、お前のことを一生欠かすことのできない友達だと思ってたぜ。千鶴の心の中で生きてくれよ、お前が千鶴の中にいれば、あいつは大丈夫なはずだ。だからさ、ありがとよ。俺は一生の中で、桂木翔真という人間と出会えたことが、本当に良かったと思ってる。じゃあな、翔真。お前のことは、一生忘れないぜ」
俺は、友の為に初めて、涙を流した。そして翔真も、かすかに微笑んだ気がした。
ごめんなさい、こんな結末になってしまって。この時点で、数学の神・桂木翔真はいなくなってしまいました。次回は功助と明久がブチ切れです。正直な感想を言うと、この本文を書きながら泣いてしまいました。自分でこの世界に一人で入り込んだら泣かずにはいられませんでした。次回も楽しみにしていてください。ては、また!