メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界   作:KR410

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夜になった。

今日は、開拓地域でのモンスター関連情報も少なかった。

イーストシュール方面の平和な一日が、終わろうとしていた。


第8話  雷竜

 

フィリファリーテは、1キロほど距離を置いた砂山の丘で停止、監視を続けている。

1000mの距離は、完全に視界の外だが、優秀なセンサー類とニコラチューンのおかげで状況の把握は可能だった。

かなたとメギは、スージーで、最悪の事態を想定した偵察と情報収集の任務についている。

 

姫子 「アル、もう日が暮れたぞ! いつまでこうしてればいいのさ?」

アル 「・・・・・、だけどな、ほっとくわけにもいかねーだろ、アレが何か確認するまでは」

姫子 「あー、あたしもスージーに乗ればよかった!」

 

姫子は、モニターを見るのに飽きていた。

情報分析は、彼女が苦手な仕事の一つだが、人出不足で姫子が担当している。

 

姫子 「アルー、退屈だー」

姫子 「いっそこっちから仕掛けよっか♪」

姫子は、副砲の120mm照準システムで遊んでいた。

わずかに副砲の射角が上がる。

 

アル 「姫子、気を抜くんじゃねーぞ!」

姫子 「あーあ、何か起こらないかなー」

姫子 「突撃ー! とか ぶっ壊せー! とかだと思ったら、これだもんねー」

 

 姫子が暇を持て余してるころ、施設内では・・・・・

 

ついに、プールの温度は100度を突破、フロアー全体に水蒸気が立ち込める。

水温の上昇は止まらず、さらに上昇を続けていた。

その液体は、100度を超えているが、沸騰はしていない。

どうやら、水ではないようだ。

 

フロアー全体に響き渡る大型タービンの回転音。

回転音が徐々に高周波に変わっていき、回転数の上昇にともなって、プール内の熱を巨大な電力に変換していた。

 

そして、湖底でも異変が起こっていた。

プールの底が激しくスパークしている。

何かに充電でもしているのだろうか?

 

タービン 「キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィンンンン」

タービン 「ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

稲妻   「カッ! ゴゴゴゴゴォォォォォォォォンンン!!! ドォォォォォォォォォンンン!!!」

空気   「バリバリ☆ バチバチ☆ ババババビビビビビビビビビ☆☆☆☆」

 

 閃光が一閃!

一際大きなスパーク音と共に、水中から天井に向かって激しい放電、巨大な雷竜が立ち登る!!!

蒸気で包まれたフロアーは、強力な放電を蓄え、黄金に輝いた。

その光は、シャッターを超えて暗闇の屋外にまで漏れ出していた。

 

レイト 「いよいよだぞ! ガレリアの諸君、鋼の導きが在らん事を!」

ラス・マイク 「打撃部隊、工作部隊特殊班は前に、アルファ部隊は後衛で待機」

 

ガレリアの誇る戦車大隊、総員157名

MBT00  2両

MBT99  7両

レオパルドⅡ 1両

その他中戦車 5両

その他車両 多数

有力傭兵団に恥じない、軍事力で施設の入り口を包囲していた。

 

 そして、ついに!!!!!

 

水面に巨大な戦艦が浮上した。

霧で覆われたフロアーに、巨大なシルエットが浮かび上がる。

それはゆっくり動き出した。

 

 「ズズズゥゥゥゥンンン、ガァァァァンンン、ゴォォォォンンン!!!!」

 

屋外で待ち構える傭兵団の周囲に、激しい地鳴りと電荷を帯びた霧が立ち込めていく。

 

レイト 「なななっ、な、何だー、この振動はー」

ラス 「サササッ、サ、サイズがサイズですからねー、このぐらいは揺れるんじゃないですかー!」

傭兵A 「ラ、ラスさん、センサーが異常です! 何も見えませーん!!!」

ラス 「暗視に切り替えなさいよ!」

傭兵A 「駄目です、やってますが霧とノイズで視界が得られません!」

 

謎の液体の電荷を帯びた水蒸気は、彼らの目と耳を完全に奪っていた。

無線の交信も不可能、発光信号や信号弾を使っての交信も困難な状況だった。

 

ラス 「リーダー、どうしましょう?」

レイト 「決まってるだろ! 作戦続行だぁー!!!」

傭兵A 「わかりましたー、前進しまーす!」

ラスの乗る MBT00が、勇敢にも最前線に出て行った。

 

----------

 

フリフリが停車した、小高い砂の丘の稜線。

小高い砂山の足元まで、淡く光る霧が立ち込めてきていた。

 

姫子 「だめだ、何も見えなくなった、やばいね これは・・・・・」

アル 「・・・・・」

 

しばらく前から、砂の大地が振動し、遠くから地鳴りが聞こえていた。

アルは、徐々に近づく振動と音から、相手の正体を分析していた。

 

分析結果 「推定重量10万トン、四足歩行、推定速度50キロ、該当データなし」

 

姫子 「!? ありえないでしょー、無い無い、これは!」

アル 「10万トンの四足歩行・・・・・」

二人は、コンピューターのエラーを疑った。

だが、再度の分析結果も同じだった。

ドックのアレは、どう見てもその1/3の重量がいいとこだ。

しかも、巨大陸上戦艦のくせに、異常に足が速い、フィリファリーテより速い!

 

地響きが徐々に大きくなる。

だんだんと、だんだんと。

すでに、地震の揺れと変わらない。

 

そのころ、スージーは フリフリに急ぎ帰還していた。

メギ 「DOGシステム、帰還補助システムオン、信号は何とか追跡できるわ」

メギ 「かなた、急いでよ!」

 かなた 「そう言っても、視界ゼロだから飛ばせないよ!」

メギ 「だから、ビーコンの信号に沿って走ればいいんだって」

 かなた 「やってるよ! 簡単にゆうけどね、結構難しいんだよ」

 

ほどなく、二人はフリフリに帰還した。

 

 かなた 「ただいま」

メギ 「どうなってるの、この振動は何なの?」

姫子 「んー、わからないの、桁違いにでかい何からしいけど・・・・・」

アル 「それより、すぐに移動だ! Eルートで撤退する」

姫子 「あーあ、苦手なデスクワーク、頑張ったのになー、正体も拝めないなんて・・・・・、あたしって不幸」

アル 「冗談言ってる場合じゃないの! みんな、ベルト閉めとけよ」

 

アルの荒っぽい操縦で、フリフリが撤退を開始した。

 





   あとがき

シルエットだけ登場した彼。
もうおわかりでしょう、MMファンの皆さんなら♪
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