メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界 作:KR410
夢を抱いた様々な職種の開拓者や、正規の街からのあぶれ者達。
善人も悪人も、カンパニーも盗賊も、雑多にごった返している。
未開拓地域のこの町に、まだオフィスの影響力は無く、治安組織も存在しない。
だが、この街に集うのは総じて、運命にあがくタイプの人間ばかりだった。
この過酷な世界の、そのさらにフロンティアにあえて立ち向かう彼ら全てに幸あれ。
町に戻った「カンパニー フリフリ」は、今回も! 報酬無しだった。
遺跡の1/6の所有権は手に入れたが、お宝の発掘は大手に任せるしかない。
その配当金なり現物なりの当ては少なからずあるのだが、実際 手元に入るのは少し先になりそうだ。
そして、依頼主のガレリア本体が行方不明のために、契約料を貰えずにいた。
遺跡の谷は、いまだ霧に包まれ、状況は不明のままだった。
姫子 「ハッ、ハッ、ハッ、よっ、ホイッと!」
「ダダダダダダダダ、ガチャン!」
勢いよく事務所のハッチが開き、姫子が嬉しそうに飛び込んで来た。
姫子 「匿名の依頼が出てるんだ♪」
アル 「・・・・・、今度はなんだよ?」
アルは、事務所の社長席(簡易の折りたたみデスクと折りたたみチェアー)に座って事務仕事をこなしている。
かなたとメギは、お遣いで外出中だった。
姫子 「内容は『危険物の輸送』でね、詳細は伏せられてて不明、危険度は「特Aランク」だって。」
アル 「そんな依頼、誰も受けないだろ」
姫子 「それがね、報酬が凄いのよ!!!」
アル 「・・・・・、一応、聞きましょうか、姫子さん」
姫子 「フフフ、なんだと思う?」
アル 「そうだな、特Aで内容不明だろ、10万ゴールドぐらいか?」
姫子 「ぶぶーっ! アルさん不正解でーす」
姫子 「ペナルティーとして、もうハンコついてきましたー♪」
アル 「なんだとぉぉぉぉー!!!、姫子さぁぁぁーん、ちょいはしゃぎすぎだろぉぉぉー!!!」
姫子 「アハハハハハ♪」
アル 「ハハハハハハ♪」
少し、落ち込み気味だった彼女が元気を取り戻して、再び危険な日常がまわり始めていた。
アル 「で、凄い報酬って何だよ?」
姫子 「それがね、戦車だって! しかも「タイプゼロ」♪
アル 「まじかよ! そりゃすげーな!」
報酬は、標準型主力戦車で現役最強と言われる「MBT-00」だと言う。
アル 「で、誰からの依頼だ?」
姫子 「さあ?」
アル 「なんですと! 姫様、わからないのでございますか?」
姫子 「それって、重要なことでございますでしょうか?」
アル 「ハハハハハ、姫子さん、ちょっとやり過ぎじゃないでしょうかね・・・・・」
姫子 「ご心配おかけしました、アルさんのおかげさまでですね❤ すっかり調子が出てきましてよ、ほほほほほ♪」
この町は、まさに無法地帯。
殺人や強盗は、さすがに集団報復の対象になる事もあるが、詐欺、ペテン、空手形などは完全に自分責任である。
アル 「姫様、契約書をお見せ願えますでしょうか」
姫子 「アル殿のよろしいように」
アル 「・・・・・・・・・・(契約書の内容を確認中)」
アル 「おおっ!!! なんだよ、違約金「フィリファリーテ」って」
姫子 「あれ~、そんなこと書いてあったかな~♪」
この依頼は、明らかにフリフリに向けられたものだった。
依頼者不明、依頼内容不明、だけど先方は、名指しはしてないがフリフリを指名。
姫子 「ね♪ 面白そうでしょ❤」
アル 「・・・・・」
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町外れのトレーダーキャンプ。
依頼者が指定した待ち合わせ場所はここだった。
アル 「こんちわー、フリフリでーす」
ラス 「どうもー、よく来てくださいましたねー♪」
姫子 「・・・・・、帰ろう、みんな」
アル 「おいおい、待て待て! 姫子、みんな!!!」
彼以外の3人は、ラスの顔を見て激しくやる気を失った・・・・・