メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界 作:KR410
かなたとたぶん同じ18歳。
彼は、ハンター歴1年の駆け出しで、入社半年のルーキーだ。
しかし、経験ゼロの彼だが、わけあって正規の傭兵をしていた。
ちょっと、視点を変えて、
今回は ガレリア の新米傭兵ハンター「てっくん」が主人公です。
ティクは、視界ゼロの霧の立ち込める谷に、もう3ヶ月以上滞在し続けている。
この白い闇は、幾分か薄らいできているものの、それでもいまだ白い闇だった。
カンパニーの傭兵達は、交代で輸送隊と一緒に町に繰り出していたが、新米の彼にそんな権利は当然無い。
ティク 「それにしても、メギさんは凄いですね、その歳で立派にメカニックをこなせるなんて!」
メギ 「その大きい方のスパナとハンマー取ってくれる」
ティク 「ハイ、どうぞ」
メギ 「てっくん、何でこんなとこに入ったのよ、やっぱり勇者に憧れて?」
ティクは、雑用に飯炊き、掃除洗濯、戦闘準備、メカの手伝い、何でもそつなくこなす貧乏性だった。
良くも悪くも、器用貧乏な彼は、みんなからこき使われながらも、そのニックネームの通り慕われている。
ティク 「いえ、自分は違うんです。 俺の村は盗賊にやられて、通りすがりのガレリアに拾ってもらったんです」
メギ 「・・・・・、ごめん、無神経な質問だったね」
ティク 「いやいや、もう昔のことです、それに村は無くなってしまったけど、全滅したわけじゃないんですよ」
あえて危険な、戦闘専門の傭兵カンパニー。 バカ勇者が社長だからと言って、全員がハッピーではなかった。
メギ 「強いね、ティク。 このカンパニーは、楽しい?」
ティク 「正直、大変ですよ、ここは」
ティク 「レイトさんは、あの通りだし、ラスさんもしっかりしてるようで抜けてたり」
メギ 「・・・・・、でしょうね」
ティク 「でもね、拾われたときに、レイトさんが、「ついて来るなら仲間になれ、そうでなければついてくるな!」って」
ティク 「行き倒れの自分を、仲間と呼んでくれたんですよ、嬉しかった」
メギ 「へー、あいつがねー、意外」
ティクが、レイトのちょっと良い話をしていると、隣のフロアーから激しい怒号と罵声が聞こえてきた。
メギ 「・・・・・、またやってる」
レイト 「だから、ここはこうだって言っただろ!!!」
ニコライ 「またテメーかよ、仕事の邪魔すんなっつってんだろーが!!!」
レイト 「くっそー、ドイツもコイツも勝手なことばかりしやがって、大体、雇い主は俺なんだぞ!!!」
ニコライ 「俺は、メギに頼まれたんだ、テメーなんぞ知らねーって言ってんだろ」
レイト 「ラスのヤツが鉄腕コルセット紹介するってゆうから期待してたら、こんんんなおかしなメカニックよこしやがって、ホント使えねーな、フリフリは!!!」
メギ 「・・・・・」 カチャ☆
レイト 「あ、・・・いやいや、・・・居たの、メギさん、こんにちわ~♪」
ティク 「まあまあ、メギさん」
ティク 「レイトさんも、この人達の仕事の速さはわかってるでしょ」
ティク 「こんな、凄腕メカニックはそう見つかりませんよ♪」
レイト 「そうなの? てっくん」
ティク 「間違いないです、ラスさんが使えない人間をよこすわけ無いじゃないですか」
レイト 「・・・・・、てっくんがそうゆうなら、しょうがない」
レイト 「とにかく、命令には従ってもらうからな、いいな!!!」
レイトは、ニコラに堂々と意見をして去って言った。
少しでも、機械物に関心があればニコラの凄さはわかるはずなのだが・・・・・
レイト 「行くぞー てっくん、そんなヤツらほっときゃいいんだ」
ティク 「ごめんなさい、ニコライさん」
メギ 「あー、駄目駄目、集中してるニコラにそんな声じゃ聞こえないわよ」
メギ 「今は、ほっといてあげるのが一番 彼のためだから」
メギ 「ほっといていいから、行っていよ」
ティク 「じゃー、失礼します、メギさん、ニコライさんによろしく」
メギ 「あんたも大変ね、ここが嫌になったら、フリフリにおいでよ♪」
ティク 「アハハハハ、考えておきます」
レイト 「なにしてんの、おいてくぞ!」
ティク 「あ、はい」
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二人は、第一艦橋に上がってきた。
「ガチャン!」
不機嫌な勇者が扉を開けた
傭兵メカニック 「うわぁぁぁぁ、レ、レイト様・・・・・」
すると、何だか、艦橋で作業しているメカニックたちが慌てふためいていた。
ティク 「 ? 」
ラス・小声 「(早く、隠して、ほら)」
ラス 「リーダー、第一艦橋に入るときは、ノックしてって言ってるでしょ!」
レイト 「そんなことより! あのメカニックは何なんだ!!! 俺の言うことをまったく聞かねーぞ!!!!!」
ラス 「また、ニコライに教えにいったんですか? リーダーは メカはからっきしなんですって!」
レイト 「バカ言え! 俺はCユニットだって治したことがあるんだぞ!!!」
ラス 「殴ったら、たまたま再起動しただけじゃないですか!」
レイト 「いいや、おれは、あそこが接触不良だって見抜いてたんだ!」
レイト 「それより、鉄腕はどうしたんだよ、まだ見つからないのか?」
ラス 「だから、ニコライが彼の代わりなんですって、あたしも鉄腕が行方不明なのは知りませんでしたけど、ニコライは鉄腕より凄腕なんだからいいでしょうが」
レイト 「何言ってやがる、あいつを整備の責任者にするなんて、お前、絶対に間違ってるぞ! この間なんか、設計図見せろ!って言ったらなんて言ったと思う」
ラス 「そんな物は無い! でしょ、もう耳にタコですよ、何度目ですか!」
レイト 「くっそー、ドイツもコイツも勝手なこと言いやがって、俺のゆうことを聞いてくれるのは てっくんだけだな」
レイト 「あー、もー、嫌になった、いっそ てっくん、副長にしよっかな~」
ティク 「えっ!」
ラス 「(カチン!)リーダー! あたしがいなかったら、このカンパニーどうなるかわかってるの!!!」
ラスは、この艦の補給関連のやりくりをほぼ一人でこなしていた。
言わば、現場の責任者がニコラで、総責任者がラスである。
彼女は、少なからずこの傲慢な、発注元にストレスがたまっていた。
ラスは、レイトに詰め寄った。
傭兵メカニック 「あっ!!!」
ラスの背中越しには、「デンジャー」と書かれた赤いスイッチが・・・・・
ラス 「りぃぃぃぃだぁぁぁぁぁ!!!!!」
レイト 「ん? ちょっと待て! そりゃ何だ???」
ラス 「あっ! ヤバッ・・・・・」
勇者は、全員、目が命♪
レイトも、悪い方にが多いが、目も勘も人一倍働いた。
レイト 「なんだよ、このいかにもなスイッチは?」
メカニック 「駄目です、まだ調査中なんです」
レイト 「だから、何だよ?」
メカニック 「・・・・・、ラスさん」
ラス 「しょうがないわね、絶対押しちゃ駄目ですからね!!!」
レイト 「だから、何なんだって?
ラス 「・・・・・、艦首にハッチがあるでしょ」
レイト 「・・・・・、あったか? そんなの」
ティク 「確かにありました」
レイト 「ふーん、それが?」
ラス 「・・・・・・・・・・」
レイト 「それが!!!」
ラス 「まだ解析が終わってないんで、正確な事はわからないんですが・・・・・」
レイト 「ですが? なんだよ!」
ラス 「・・・・・、大砲じゃないかって、それも かなり特殊な・・・・・」
レイト 「なんだよ、特殊な大砲って?」
ラス 「だから、まだ調査の段階なんです!」
レイト 「どの調査隊が調べてるんだ? レイト隊か?」
ラス 「フリフリです」
レイト 「バカヤロー、重要な部分はうちで調査しろって言ってんだろうが!!! ほんと、どいつもこいつも・・・・・!!!」
勇者は怒りに任せて机を ドン!!!
ラス 「いぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
振り下ろされた拳の下には、当然アレが♪
艦内警報と非常灯が点滅する。
警報 「ワァァァァン ワァァァァン ワァァァァン ワァァァァン」
警報 「長距離弾道砲『バビロン』射撃モード 初弾、同期用テスト弾装填」
レイト 「な、なんだよ、船がしゃべりだしたぞ!!!」
警報 「射撃姿勢 基準点チェック終了」
「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」
寝ていた ブロント が突然動き出した。
ティク 「わわわわわわわわわわわわ!!!」
「ウィィィィィィィィンンン ガコン ガァァァァン」
警報 「艦首装甲扉オープン 保護ハッチオープン」
「ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ、ヒュイィィィィィィィィィ、ホワァァァァァァァァァ」
警報 「電磁フィールド安定確認 作動率66パーセント」
「ガタン ガタン ガタン ガタン ・・・・・・・・・」
警報 「連続加速用装薬装填」
警報 「各種、フィードバックオフ モニタリング開始 カウント開始 ファイブ フォー・・・・・」
ニコライ 「どうしたんだ、何が起こってんだー!!!」
慌てたニコラとメギが艦橋に上がってきた。
レイト 「おい! こりゃいったいなんだ!!!」
ニコライ 「知るかよ、俺が聞きてーぐらいだ!!!」
レイト 「なんかカウントしてるぞ! おい、自爆するんじゃねーだろうな!!!」
警報 「スリー ツー」
レイト 「ヤベーぞ、ヤベー、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
警報 「ワン ゼロ!」
「!?」
カウントの終了した瞬間、一瞬、世界が無音になった気がした、 そして・・・・・
艦橋の人々 「うわ!!!」
「ドドドドドドドドドドドドドドドドゴォォォォォォォォォォォォンンンンンンン!!!!!!!」
そして、ごく短時間に数十発の激しい連続炸裂音がこだました。
艦側面からは、激しい爆煙が噴出していた。
「ひゅるるるるる~~~・・・・・ボト」
レイト 「・・・・・」
なんだか、仰々しい発射シーケンスの割には、その射程距離は30mがいいとこだった。
レイト 「うぅぅぅぅぅ!!! くぅぅぅぅぅぅ!!! バカにしやがってぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
レイト 「ドイツもコイツも、おれをバカにしやがってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
レイト 「くっそぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
勇者は再び机を ドン!!!
警報 「ワァァァァン ワァァァァン ワァァァァン ワァァァァン」
警報 「長距離弾道砲『バビロン』連続射撃モード 通常弾装填」
ニコライ 「おまえ、さっきそれ押したのか!!!」
「ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ、ヒュイィィィィィィィィィ、ホワァァァァァァァァァ」
警報 「電磁フィールド安定中 作動率75パーセント 第2射続行可能」
「ガタン ガタン ガタン ガタン ・・・・・・・・・」
警報 「連続加速用装薬装填 砲身内圧力調整中 冷却材排出完了」
警報 「各種、フィードバックオン モニタリング開始 目標未設定 試射モード」
ニコライ 「バカヤロー!!!押すなっつったろーが!!!」
レイト 「けっ、 どうせまた ボトッ だろ、 なんだよ、びびらせやがって」
ニコライ 「まだ、仕組みもわかっちゃねーんだぞ、何が起こるかわからねーって言っておいただろーが!!!」
警報 「カウント開始 ファイブ フォー・・・・・」
レイト 「またカウントしてやがる、バカが」
レイト 「スリー ツー」
警報 「ワン ゼロ!」
「!?」
そしてまた、世界が無音になった。
艦橋の人々 「!!!」 全員耳栓!
「ドドドドドドドドドドドドドドドドゴォォォォォォォォォォォォンンンンンンン!!!!!!!」
そして、再び連続炸裂音。
「キュイィィィィィィン シュバ!!! ドォォォォォンンンンンンンン!!!!!!!!!!」
艦首が激しく光り、大量の爆煙に包まれた。
「キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンンンンン」
「ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンンンンン」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・」
超高速の弾丸があっとゆう間にどこかに飛び去った。
艦橋の人々 「・・・・・・・・・・」
レイト 「・・・・・、なんだよ、今の?」
ニコライ 「なんだかわからねーが、スゲーなオイ!!!」
ラス 「大砲?」
メギ 「・・・・・着弾音が聞こえないわよ?」
ティク 「・・・・・・・・・・」
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その弾丸は、1000km以上先の山岳地帯に着弾し、少なからず地形を変えるほどの威力だった。
当然、彼らにそれを知るすべは無い。
それから2ヵ月後、「軍艦ブロント」はある称号を得ることになる。
傭兵団カンパニー「ガレリア」とお揃いで♪
それは、世界から彼らに送られた最高で最低の栄誉。
「お尋ね者❤」
てっくんは、成り行きから、世界に挑戦する 勇者の一味として極悪非道の指名手配犯になりましたとさ。
だって、レイトの仲間で正規の傭兵登録してるんだもんね♪
ティク 「えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
あとがき
戦艦建造依頼を受けた「フリフリ」。
危険度の不明な仕事を請けるのは、弱小か命知らずか胡散臭い連中か・・・・・
誰を雇うにしろ、信頼できる人間を雇うのは難しそう。
そんなわけで、ラスの目に留まった フリフリ でした。
フリフリの人脈、輸送能力、コルセットの腕も当てにして♪