メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界 作:KR410
風がやみ、外は静まり返っている。
こんな珍しい夜には、なぜか悪夢を見ることが多い 姫子だった。
夜は、立場が逆転するフリフリ。
かなたとメギは、寝相が悪い。
その夜、姫子は悪夢で目を覚ました。
恐いとゆうより、嫌な感じの謎を残す類の夢で、とてもザラっとした感覚を残しての最悪の寝覚めだった。
寝起きにもかかわらず、感覚が研ぎ澄まされていくかのような錯覚が、いっそう不快感を募らせる。」
彼女達は、いつものようにフリフリの事務所 兼 多目的ルームで、4人で川の字になって寝たはずだった。
メギ 姫子 アル かなた の順番で寝ていたはずだが、目を覚ますと かなた 姫子メギアル に並べ変わっていた。
かなたは、壁際で気持ち良さそうな寝顔をしている。
何か良い夢でも見てるのだろうか。
メギは、アルと・・・・・!!! ちょっと危険な体勢になっていた。
姫子 「メギ、自分のシュラフの中で寝なさい、風邪ひくよ」
メギ 「う~ん、なぁにぃ~、もぉ~、・・・・・、スヤスヤ・・・・・」
姫子は、アルのシュラフからメギを引きずり出して、メギ用のシュラフに優しく戻してあげた。
そして、アルを蹴っ飛ばした。
「ガス!!!」
アル 「ぐわぁぁぁ、・・・・・」
アル 「・・・・・」
アル 「・・・・・、いってぇぇぇ、何だ?」
アル 「ん、姫子、どうした?」
アルが寝ぼけ眼(まなこ)で視線を上げると、少しふくれっ面の姫子が立っている。
姫子 「アル! 寝相が悪いーっ!」
アル 「・・・・・、そうか、ごめん、気をつけるよ」
アル 「・・・・・」
アル 「・・・・・、ぐー、ぐー」
姫子 「・・・・・、アル? アル! 寝るなー アルー!!!」
何だかザラつく感触と 何だかアルへのイライラから、今夜はもう眠れそうに無かった。
どうやって移動したのだろうか?
シュラフにくるまったまま、壁際で心地よい寝息をたてている かなた少年がいる。
かなた 「ムニャムニャ、・・・・・、そ、それ、食材なんでふか?・・・・・、おいひい❤・・・・・」
姫子 「・・・・・、 かなたって、なんかだんだん寝相が悪くなっていってない」
かなた 「・・・・・、はひぃぃ!、とってもぉ❤、・・・・・、ムニャムニャ・・・・・」
姫子 「アハハハハ! 聞こえてるのかな♪」
かなた 「・・・・・、エヘヘヘヘ♪」
かなたの不思議な寝相と寝言を聞いていたら、彼女のイライラはおさまってしまった。
それでも、今から寝むるのは無理そうだった。
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姫子 「おーい、スリー、起きてるかー?」
スリー 「・・・・・」
フリフリの、隣に停車しているスリーの車内で、姫子は彼に呼びかけてみた。
姫子 「スリー?」
スリー 「・・・・・」
どうやらスリーも気持ち良く睡眠中のようだ。
(スリーは、昼寝好きな喋る戦車です。気になる方が万が一、万万が一いらっしゃれば 斜めにまっすぐ見た世界 38~40話をご覧ください)
姫子 「おーい、ニコラー、どこだー?」
ティク 「ひっ、姫子さん、どうしたんですか、こんな遅くに!」
今度は、「軍艦ブロント」の機械室にやって来た。
姫子 「おー、てっくん。 ニコラ 知らない?」
ティク 「それが、自分も探してるんですが、・・・・・」
そこには、現代アートも裸足で逃げ出すほどの、複雑怪奇な配管が縦横無尽に走っていた。
姫子 「・・・・・、何これ?」
ティク 「・・・・・、メギさん曰く、ニコラ流 超次元配管法だそうです、自分にはよくわかりませんが」
姫子 「これは、気合入れて探さないとね、がんばって!」
ティク 「・・・・・」
次元を超えて絡み合う、この森の中からニコラを探し出すのは困難極まる!
姫子は探すのを諦めて超次元空間を後にした。
姫子 「おーい、誰かいるかー」
姫子は、とうとう、第一艦橋まで登ってきた。
レイト 「なんで、使えねーんだよ?」
隊長 「ほんと、人の話 聞かねーやつだな! オメーは」
ラス 「ちょっとー! 黙りなさいよ」
姫子 「おおー! (なんだかんだ言っても、やっぱり勇者は慕われてるのか!)」
ラスの「黙りなさいよ」を聞いて、姫子は感嘆した。
レイト 「なんだよ、みんなして俺をのけ者にしやがって・・・・・、」
ラス 「リーダーが横から口を出すから、話が進まないんでしょ! 黙って話を聞いてなさい!!!」
レイト 「・・・・・、わかったよ! 黙ってりゃいいんだろ、たくどいつもこいつも、ブツブツ・・・・・」
姫子 「(そっちかよ!)」
第一艦橋では、何だか難しい話をしていた。
とても、暇つぶしに入れる雰囲気ではなかった。
今夜は、どこにも居場所が無い姫子さんは、スージーでドライブに出かけることにした。
フィリファリーテの格納庫でスージーのエンジンを始動。
「キュイーンキュイーンキュイーンキュイーン ドルゥ ドルゥ ドドドドド ブオォォォン♪」
2年前よりだいぶ身長の伸びた かなた専用のシートポジションに体を小さくして乗り込んでいた。
しばらく暖気しながら、迷子にならないようにナビゲーションを設定していると、寝ぼけた顔の彼がやって来た。
アル 「ふぁーあ! どうした、こんな時間に?」
姫子 「・・・・・(プイッ!)」
アル 「なんだよ、そのふくれっ面は、眠れないのか?」
姫子 「・・・・・・・・・・」
姫子 「・・・・・、そうなんだ」
姫子 「そうだ! 一緒にドライブしない♪」
アル 「今からか?」
姫子 「・・・・・」
アル 「そうだな、一度スージーのチェックもしたかったし、行くか♪」
姫子 「行こう行こう♪」
姫子は、運転席をアルに譲り、助手席に移った。
姫子 「アハハハハッ♪ アルにそのシートは無いね!」
かなた用の超タイトシートは、幅のある彼にはアンバランスだった。
アル 「ハハハ♪ 姫子だって、メギ用のポジションじゃ 体育座りじゃねーか♪」
アル 「キツイんだったら、後ろに座れよ」
姫子 「んん~ん♪ ここで良い♪」
アル 「そうか、 じゃー行くぞ」
二人は、白い霧の谷の暗闇に、夜のドライブに繰り出した。
あとがき
メタルマックスは、やっぱり日中でドンパチが醍醐味です。
夜中にコソコソは・・・・・
だけど、いろんな組織が裏でゴソゴソ。
派手好きのカリョストロさんですらコソコソ。
ある組織が、とある事件をきっかけにお尋ね者指定されてしまった。
そのリーダーは、イカレプロテイン研究家で、通称「マッドマッスル博士」
だけど、粗暴で野蛮なハンター達は、そんなコソコソしてる人たちを無思慮に戦車で踏み潰していく。
それが、人類の未来への希望だとも知らずに・・・・・