メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界   作:KR410

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荒廃して全てが灰色になったこの世界の空には、太陽と月以外の天体の姿は無い。

大気汚染により目視できないだけなのか、ほんとに存在しなくなったのか・・・・・


第16話  星に願いを☆

イーストシュールに棲(す)む長老。

見た目 100歳 ヨボヨボである。

もうろくしているのか?

いつも、おかしなことを言っている。

だがしかし、目も耳も足腰も、健康そのものだ。

 

はた迷惑なくそじじーは超早起きだった。

いつものように、深夜に目を覚まし、日課の俳諧を始めた。

長老 「フガフガ、ああぁぁぁ、あああああぁぁぁぁぁぁ」

 

長老は、視力5、0の眼力で空を見上げてプルプルしていた。

 

長老 「あわわわわ、はよー、はよぉぉぉぉぉ!!!!!」

長老 「風が・・・・・、フガフガ、砂も・・・・・、空気がビリビリじゃー!」

長老 「あぁぁぁぁ! あああああああああ!!! あの時とおんなじじゃ、おんなじじゃぁぁぁぁぁ」

 

長老は、いつもおかしなことを言っていた。

じじーの体はプルプルしているが肺活量も凄い。

今夜の天候は穏やかで、見た目のわりに強靭な狂人の発狂が寝静まるテントの町にこだました。

 

町人A 「うっせぇぇぇぇ」

町人B 「またあのじじーかよ! 勘弁してくれ~」

町人C 「じーさん、何時だと思ってるんだよ~」

町人D 「やベー、寝過ごすとこだった!!! 長老、サンキュー♪」

町人E 「やっと629453匹まで数えたのに・・・・・、また最初からだぁぁぁぁぁ!!! 羊が一匹、・・・・・」

 

長老 「皆の衆、逃げるんじゃー、ここからすぐに立ち去るんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

長老 「風がやんどるんじゃー! 空気がビリビリなんじゃー!!! 星が出とるんじゃよぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

町人F 「また、星の話かよ! そんなおとぎばなし、ガキだって信じやしねーっての!」

町人G 「うるせえなー、みんな疲れてんだ、明日も悪事(しごと)に精を出すんだよ、俺達は!!!」

 

長老 「何やっとるんじゃぁぁぁぁ! はよー、はよーーー 逃げんかぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

----------

 

アル 「!?」

アル 「・・・・・」

アル 「姫子! まずいぞ、空に何か光が見えた!」

 姫子 「どんな光よ!」

アル 「星だ!!!」

 姫子 「星!!! 嘘でしょ???」

 

この世界の太陽と月以外で空に浮かんでいる物にろくな物は無い。

そして、高度が高くなればなるほど、ろくでも無さが増していく。

よどんでかすんだ空にきらめく星など、ろくでも無さ MAX に違いなかった。

 

アル 「姫子、悪いがドライブはここまでだ」

 姫子 「だね、急いで戻ろー!」

 

アルは急いでフリフリに戻り、かなたとメギを起こした。

 

アル 「かなた、起きろかなた!」

アルにガクガク揺すられる かなた。

 

 かなた・寝 「う~ん、・・・・・」

 かなた・起 「・・・・・」

 かなた 「・・・・・」

 

かなたは、起き上がったが寝ぼけている、しばらくほっとこう。

メギは、寝相は悪いが寝覚めは良い、すでに起きていた。

 

メギ 「ん~、アル~、どうしたの、そんなに慌てて?」

アル 「話は後だ、とにかく出発準備しとけ」

メギ 「・・・・・、わかった」

メギ 「かなた! 寝ぼけてないで手伝って」

 かなた 「・・・・・、へ? ふぁっ、ふぁい!!!」

 

姫子は、ニコラを呼びにブロントに乗り込んだ。

 

 姫子 「ニコラー、ニコラー!!!」

 

ティク 「姫子さーん どうしましたぁー」

遠くなのか近くにいるのか? 

配管の森にティクの声がこだまして聞こえてくる。

 

 姫子 「てっくーん、ニコラいるー?」

ティク 「一緒ですよー!」

 姫子 「どこよ?」

ティク 「ここでーす」

 

 「カンカンカンカン」

 

配管をコンコン叩く音がするが、反響して場所がわからない。

 姫子 「だめー、わからないよ、ちょっとニコラつれて来てくれる?」

ティク 「無理ですよー、ニコライさん とりつかれてまーす!」

 

 姫子 「うぅぅぅむ、 急いでるのにね、ニコラはメカに夢中か! さて、どうしたもんですか?」

辺りを見回すと、無造作に置かれた工具類と床に転がる でっかいブーメランスパナ。

 

 姫子さん 「どおぉぉぉりゃあああぁぁぁぁぁ!!!!!」

姫子は、そのでっかいスパナを力いっぱい森の中に投げ込んだ。

 

 「ガガガガガキィィィィィィィィンンンンン」

 

金属を切り裂く破壊音が、広いフロアーに響き渡る。

金属製の太いパイプ数本が大破、細いパイプ破損多数♪

 

ティク 「うわ! うわぁぁぁ!!! なに? 何ですか???」

ニコラ 「このやろあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

すると、ニコラが叫びながら、すっ飛んで配管をつたって降りてくる。

 

ニコラ 「誰だコノヤロォォォォォォ、邪魔すんなッつってんだろーがよーーー!!!」

 姫子 「はぁぁぁ~~~い♪ 姫子さんですよ~❤」

ニッコリ笑顔で、ウインクひとつ❤

ニコラ 「・・・・・・・・・・(怒)」

 

姫子 「いやいや、こんなことしてる場合じゃなかった、とりあえずフリフリに戻ってよ!」

 

----------

 

かなたは、スリーを起こしにシャーマン戦車に乗り込んだ。

 

 かなた 「スリー、スリーーーーー!!!」

スリー 「・・・・・」

 かなた 「スリー、起きてよ、スリーったら!!!」

スリー 「・・・・・」

 かなた 「スリーったらスリーーー!!! もおー!」

効果ががあるのか? かなたは、モニターのひとつをユサユサしていた。

 

 かなた 「ほんとに眠ったら起きないんだから、機械なのに・・・・・」

 かなた 「・・・・・、スリーとアドラって・・・・・、根本的には一緒なのかな?」

 かなた 「・・・・・・・・・・」

 

スリー 「・・・・・・・・・・」

スリー 「・・・・・、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

スリーは、唐突に目を覚ました。

かなたの知る限り、目覚まし新記録だった!

 

かなた 「わあああああああ!?」

スリー 「・・・・・・・・・・」

 かなた 「どうした! スリー?」

スリー 「わわわわわあぁぁぁぁぁぁ!!! か、かなたあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 かなた 「なに、何だよおぉぉぉぉぉ!!!」

スリー 「・・・・・ムム、ありゃ?」

 かなた 「・・・・・」

スリー 「あー、びっくりした」

 かなた 「・・・・・、それはこっちのセリフ!」

スリー 「なんか、おかしな夢をね、・・・・・、夢か?」

 かなた 「寝ぼけてるの?」

スリー 「なーに言ってやがる、この寝癖魔人が! おめーのどたまのがよっぽど寝ぼけてんじゃねーか」

 かなた 「ハハハ、いつものスリーだ、良かった♪」

スリー 「のーてんきに笑ってんじゃねー! お前もさっき死んだんだぞ!」

 かなた 「?????、死んだ? だれが?」

スリー 「死んだね! かなたが!」

 かなた 「何の話さ? 俺は生きてるよ、ほら」

スリー 「かなただけじゃねー! フリフリが全滅して目が覚めたんだろーが!!!」

 かなた 「・・・・・、夢? やっぱり寝ぼけてるのか」

スリー 「そんな頭したやつに言われたくねぇぇぇぇぇ!!!」

 

----------

 

どうにかこうにか、フリフリメンバーがフリフリに全員集合した。

それからすぐに、ガレリアの偵察隊とフリフリは谷を出て星の観測を始めていた。

 

ニコライ 「確かに星が出てやがる・・・・・」

 スリー 「高度1000km以上だぞ、おいらにも何かわからねー?」

メギ 「スリー、画像を引き伸ばして。 解析してみる」

 スリー 「わかった、ちょっとまってろ」

 スリー 「ニコラ、移動してくれ、ここからじゃうまく捉えられねー」

 

ガレリアの偵察隊は、数台の車を並べ、三角測量で位置情報を測量していた。

 

 スリー 「ほぼ、真上だぜ! 偶然にしては出来すぎだよな、やっぱ・・・・・」

ニコライ 「偶然か・・・・・、無いだろうな」

 

無線 「ザー、ザザ、調査結果だ、推定高度は1500~2000km、設定した基準軸から・・・・・、ほぼ直上で停止しているようだ!」

ニコライ 「止まってるってのか!?」

無線 「完全に停止はしてないが、ほとんど動きが無いんだ!!!」

ニコライ 「ヤバイな、そりゃー」

無線 「そうだな・・・・・、俺達は、一旦 本体と合流する」

ニコライ 「あー、わかった、気をつけてな」

無線 「お互いにな!」

 

人知を超えた高度にとどまる星。

どうにもならない、どうすることも出来ない。

しかし、「ガレリア」と「フリフリ」のハンター達は臨戦態勢を整えていた。

 

それが、どれほど虚しい事かわかっていながら・・・・・




   あとがき

空を飛ぶものが、ろくでもないものばかりなのだから、衛星高度に達しようか? なんてのは、そりゃーもーとんでもない!

彼らは、少なからず死を覚悟してます。

姫子さんはせっかくアルとドライブ中だったのに。
ナイトドライブで遭遇した星、MM世界では禁忌の象徴だった。

ちなみに、ハンターたちは目も勘も人並みに働きますが、・・・・・。
所詮、人並みです。
超高性能探索、索敵能力を持つ スリーも、危険を察知して飛び起きたりしません。
この世界はやっぱり、バッドラックでハードラック♪
そんな世界の、諦めの悪いやつらがつむぐ物語❤

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