メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界   作:KR410

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 モンスター

厳密に言えば、ノアの軍勢とその亜種の俗称である。

実はこの世界には、モンスター以外のモンスターが溢れているのだった。

その事実を気にかけるものは意外と少ない。


第30話  どこまでも逃走♪

アイアンギャングは何故解散したのか?

姫子は、穏やかだが少しだけ真剣な表情で質問していた。

なぜ? と聞かれれば、紛れも無く姫子達の、特に姫子の判断ミスであろう。

 

 姫子 「なぜだか、わかるよね」

かなた 「・・・・・」

かなた 「うん」

 

「ガコガコ」、かなたはギアチェンジ。

 

 「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」

 

そして、フリフリは谷底に向かって後退を始めるのだった。

 

----------

 

 

そのころ「タイシャー」で。

 

警報 「ウゥゥゥゥゥ ウゥゥゥゥゥ ウゥゥゥゥゥ」

 

 「空襲警報発令! 御町内の皆様、毎度ご苦労様でございます」

 「空襲警報発令 空襲警報発令」

 

タイシャーの町に、爆撃編隊が襲い掛かった。

かなりの数で編隊を組んでいるが攻撃自体は散発的で、まるで嫌がらせをしに来たようだった。

 

町人 「くっそー、またか! 鳥のやろーめ!!!」

町人 「何をやってるんだよ! 戦神様は!!!」

 

飛び道具を携えたソルジャー達が応戦に向かうが、その数は多くない。

この町では、ソルジャーも接近戦に特化したチームが多いようだ。

刀や槍系の装備がメインアームとして堂々と店先に並んでいる。

 

 「ヒュルルルルルル~」

   「ヒュルルルルルル~~~♪」

 

 「ドカァァァァァン」

   「ドガガガガガァァァァァンンン♪♪♪」

 

 

スリー 「・・・・・・・・・・」

 

 メギ 「スリー、起きなさいよ、スリィィィィィィ!!!」

☆ ニコライ 「メギ、スリーは後回しにしろ! 手動で反撃するぞ!」

 メギ 「なんで、こんな時に寝てるのよ!」

ニコライ 「しょうがねーだろ、 Cユニットはそうゆうもんだ!」

 メギ 「師匠、あえて突っ込まないんだからね!」

ニコライ 「何がだよ???」

 メギ 「あたしが主砲の照準をやるから、師匠は運転をお願い」

ニコライ 「了解、それと師匠じゃなくって先生だって言ってんだろ!」

 メギ 「それどこじゃないでしょーが!」

 

二人は、しゃべる口と動かす手の意識が完璧に切り離されているようだった。

 ☆ のとこから、すでに戦車は動き出している。

町を襲う、巨大な翼面を持つ鳥「極楽ボンバー」。

翼長20mオーバーの怪鳥だった。

この町の対空火力では、ダブルスコアなのが目に見えている。

 

 メギ 「攻撃力は凄いけど、動きは単調ね、雑魚じゃないの!」

ニコライ 「だったら、さっさと蹴散らすぞ!」

 メギ 「オッケー! 主砲、通常弾連続装填 ゼロ信管使用」

 

 

 主砲 「ガオオォォォォォォォォンンン!!!」

 

 

----------

 

 かなた 「アレ、なんだったの? モンスター?」

かなたは いまだに混乱していた。

 

姫子 「マシーンやサイボーグじゃなかったね。 クローンか、そんなのかな?」

 かなた 「・・・・・、クローン?・・・・・」

姫子 「自爆する子供か・・・・・、ヘビーだね」

 

自爆する生々しい子供達。

狂気の世界に僅かに残る理性をも打ち砕きそうだった。

 

「フリフリ」は、リバースリバーの渓谷地帯に高速で突入していた。

 

 アル 「いててててて」

姫子 「アル、平気?」

 アル 「う・・・・・、む・・・・・、こ、ここは???」

姫子 「良かった、ダイジョブそうだね♪」

 アル 「イテテ、そんなにダイジョブじゃねーぞ! それで、ここは?」

かなた 「アル! だいじょうぶ?」

 アル 「ツッ! ハハッ♪ 腹筋がズタズタだ、大丈夫じゃねーな」

 アル 「で、ここは? あの子供はどうなったんだ?」

かなた 「・・・・・」

姫子 「そうだね、・・・・・」

 

リバースリバーと呼ばれる渓谷は、思いのほか深い。

谷底では、夕日が届かないほどだった。

十分に開けていて、モンスターの脅威は感じなかったが・・・・・。

そんな、最深部まで かなたは「フリフリ」を運んでいた。

 

アル 「そうか、撃てなかったか・・・・・、そうか・・・・・」

姫子 「まあ、自信過剰よりはマシだよ。 だけど、フリーズしちゃいけないね」

 

 かなた 「アル、ありがとう」

 かなた 「・・・・・」

 かなた 「ごめんなさい」

 

アル 「ハハハッ♪ツツッ!!! ま、まあ、そうあらたまるなって・・・・・」

 

 姫子 「・・・・・」

 

 姫子 「ククク♪ アル、痛そだね! アハハハッ♪ かなたより、アルのがなまってんじゃん♪」

アル 「!?」

アル 「何言ってんの、身を挺しての見事な援護だっただろ!!!」

 姫子 「、のわりには、人間爆弾に気づいてなかったよねー❤」

アル 「うっ!」

アル 「た、確かに、ちょっと気を抜いてたかな・・・・・」

 姫子 「あたしは、気づいてたけどね」

アル 「うぐっ!!」

かなた 「まあまあ、とっさの非常事態だったんですから」

 姫子 「そうだよね、そんな危険な場所に、装甲扉を自分から開けて飛び出して行ったんだよね♪」

かなた 「・・・・・」

アル 「・・・・・ぐはぁっ!!!」

 

 アル 「ぐわあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! こんな怪我、何ともねえぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 雄叫びを上げて、上半身でポーズを決めた!

 

アル 「ぐはぁーーー!!!」

アル 「・・・・・・・・・・」

アル 「・・・・・」

そして、雄叫びをあげながら再び失神した♪

 

かなた 「わあぁぁぁぁぁ!!! アルがぁぁぁぁぁぁ!!!」

 姫子 「ほっときな、自業自得」

かなた 「で、でも・・・・・」

 

 姫子 「それよりも、かなた! いつも言ってるよね」

 姫子 「戦場でまず優先するのは生き延びること! 自分と仲間の命だよ」

 姫子 「友だろうと知り合いだろうと、見た目が子供だろうとね、偶然の遭遇なんか信じたら全滅するよ」

かなた 「う、うん」

 姫子 「あたしも、あんまり偉そうに説教できる立場じゃないんだけど・・・・・」

 姫子 「かなたは アルに少し似てるからね、メギがいない時は、より慎重に行動しなさい!」

かなた 「わかった」

 姫子 「固まって役に立たないなんて、見殺しと同じぐらい最悪だぞ」

かなた 「・・・・・ごめんなさい」

 姫子 「落ち込んでる場合じゃないの! まだ、ここは戦場だからね」

かなた 「・・・・・戦場?」

 

「リバースリバー」の奥の奥まで逃げ込んで、かなたは少なからず安堵して気を緩めていた。

姫子が「戦場」と言うこの場所に、危険は見当たらないように思えた。

 

谷底を進む「フリフリ」の前には、地図に載ってない町が見えてきていた。

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