メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界   作:KR410

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主人公(ハンター)らしくないが主人公の「かなた」。

その瞳には、「バトー」のことがどうにも信用ならない人物に写っている。

口は悪いがとても親切、トモダチと助手のためには体を張る事もいとわない「バトー」の奇行。
感情を持つ、怪力ロボに慕われる博士。
何だか知らないが、屋外でも生暖かい「バトー研究所」。
さらに、無造作に転がる最凶のスクラップ。

何か裏があるんじゃないか!

そうこうしている今にも、本性を現して襲い掛かってくるのではないだろうか?


第34話  ハンターの直感

バトー 「サースデイ、この人たちは新しい『トモダチ』だよ」

ロボ 「・・・・・」

 

 かなた 「・・・・・」

 

バトー 「さあさあ、挨拶しなさい」

ロボ 「・・・・・」

バトー 「どうしたんだい? サースデイ?」

 

ロボ 「・・・・・」

ロボ 「ハジメマシテ『サースデイ』デス、ヨロシク」

バトー 「・・・・・、 相変わらず恥ずかしがり屋さんじゃのう」

バトー 「この子が、助手の『サースデイ』だよ、世界一頼りになるんだ」

 

 かなた 「・・・・・」

 

さっきまで機械とは思えないほど、感情的な反応をしていた サースデイ。

流暢に女性の声で会話していたロボが、急にメカ口調で喋りだした。

本当に恥ずかしがり屋なのだろうか?

 

バトー 「さて、みんなそろった事だしね、今度こそ研究所を紹介するよ♪」

バトー 「サースデイ、準備しなさい」

ロボ 「・・・・・」

バトー 「サースデイ?」

ロボ 「ワカリマシタ」

 

 かなた 「・・・・・」

 

片言で喋るサースデイは、なんだか不機嫌そうだ。

バトーを信用していない かなたは、冷静にそう感じていた。

 

サースデイに先導され、再び20万の鉄くずの前にやってきた かなた達。

ロボ 「ソレデハ、シバラクオマチクダサイ」

 

 「ガチャン☆」

  「ガチャン☆」

   「ガチャン☆」

 

年季の入ってそうなロボが、いかにも手作りなギリギリのスイッチを入れて周る。

 

 「ババババ ビリビリビリビリ」

  「ガガガガガ ウィィィィィィン」

 

傾いたタワーから張り巡らされたワイヤーに高圧の電気がはしる!

とても、危険な雰囲気だ。

 

 「パァァァァンンンンンン!!!」

かなた 「おわっと!」

 

そこら中で「バチバチ!」とか「シュバッ!」とか、スパークしている。

山のように積まれた、大量の鉄くず全体が「バリバリ☆」だった!

 

姫子 「ちょ、ちょっと、博士、だいじょぶなの?」

バトー 「大丈夫だよ! ね?」

ロボ 「サースデイの専門外ですが、大丈夫じゃない予感がする・・・・・」

 

 そして!!!

 

少し離れた所で、その電線にかけられていたテント地のシートが激しく燃え上がった!

 

バトー 「いかあぁぁぁぁぁぁんんんんん!!!!!」

ロボ 「危険です、博士!」

姫子 「火事だー!」

アル 「消火器、消火器は?」

ロボ 「そこに置いてます、使ってください!」

 

またしても見学会はお預け、てんやわんやで火消し祭り♪

さいわい、たいした被害も出さずに鎮火に成功したが・・・・・

 

バトー 「誰だ! 電線にテントを張ったバカタレは!!!」

ロボ 「サースデイ、だけど、バトー博士の指示です」

バトー 「なんと? あ! そうだった・・・・・」

アル 「・・・・・」

 

姫子 「・・・・・、ん?」

姫子 「わあぁぁぁぁ!!!」

姫子 「電気、電気!!!」

 

そう言えば、電線は縦横無尽に走り、他にもテントが吊ってあった。

アルと姫子は、急いで消火器を取りに走る。

 

 が!?

 

消火器置き場には、なぜか かなたがいた。

 

 かなた 「大丈夫! 電源は落としたよ」

姫子 「かなたが? よく気づいたね」

アル 「おおー! クールだな♪」

 

「バトー研」が全焼しなかったのは、まさかの かなた のおかげだったのかもしれない。

どうにもバトーのことが信用ならない少年、それゆえに状況判断がとても冷静だった。

いつもこうだといいんだけど・・・・・

 

かなた 「・・・・・もう、出発しようよ」

 

----------

 

バトー 「よし、テントはバラした、燃えるゴミ(スクラップ)も爆発物(弾薬)も片付けた、生きてるガラクタの武装も解除、油圧バルブもシャット、漏電対策も一応完了、他に忘れてる事はないよね」

ロボ 「準備完了です」

バトー 「よし、今度こそ!」

姫子 「ほんと頼むよ、バトー博士」

バトー 「今度こそ大丈夫!」

 

バトーは、そう言うと胸を張ってピースを見せた。

博士と助手は、見た目通りの「迷」コンビでボンクラだった。

朝食から8時間、すでに何度目の「今度こそ!」だろうか・・・・・

とっくにお昼を過ぎている。

ただ、そんな度重なる大惨事の連続の中にあっても、昼食のサービスは忘れない「バトー博士」だった。

ただし、隠し味に硝煙交じりだったが・・・・・

 

バトー 「今度こそ大丈夫だよ! ね?」

ロボ 「サースデイの専門外なので回答できませんが、今度は大丈夫な気がします」

バトー 「ヨーシ!!! それでは気を取り直して行ってみようか!」

 

サースデイが、慎重に電源を入れる。

「フリフリ」の3人は、反射的に身をすくめ、警戒するのだった。

まるで、戦場のような緊張感。

 

 「・・・・・・・・・・・」

 「・・・・・・・・・・・」

 「・・・・・・・・・・・」

 

しかし、3人の予想に反して、今回は効果音は無かった。

そして、サースデイが、力技で鉄くずに半分埋もれた外壁のようなシャッターを持ち上げた。

 

アル 「成功か? 成功なのか?」

姫子 「だよね? やったんだよね? やった・・・ やったぁー♪」

アル 「やったな♪ ひゃほー♪♪♪」

 

 かなた 「・・・・・」

 

今日一日の労働の成果?

一宿一飯の恩義?

結果的に、入り口が手動(ロボが開けたから自動?)だったことなど、どうでもいいことだ。

アルと姫子は、危険な長時間労働が報われた事に、手を取り合って喜んだ。

 

バトー 「何をしている、キミたち、早く中に入りたまえ」

 

博士と助手は、無感動に研究所に入って行く。

今までの苦労(迷惑)を意に介さずに・・・・・

 

 

 かなた 「・・・・・」

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