メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界 作:KR410
統制をなくしていく社会体制、人類資源の枯渇、代替機械資源の暴走、代替生命資源開発の政治的遅延と不確定な開発方針による迷走、etc
だが、かつて「ヒト」が夢見た、真の世界統一政体が、皮肉にもこのわずかな瞬間、大戦末期には存在している。
しかし、統一体制には違いないが、すでに世界人口は1000万人を切っていた。
しかも、世界が「ノア」に支配されているこの時代、世界人口などとはおこがましい。
最盛期には、60億に達しようとした人口。
全大陸と水中、宇宙を問わずの地球近海に広がった生活圏は、限られた地中と堅固な要塞の穴蔵だけになっていた。
そんなさなか、次第に変質して行く政体を見限り、様々な個人や集団が、宗教、思想、政治、経済、人種等、いくつものしがらみを捨て、半ばやけっぱちで、どうせ死ぬのならばと真なる自由意志を獲得する。
それは獲得だったのだろうか?
人類が、進化と共に捨てようとしたそれは、ノアが手に入れたものに似ていたかもしれない。
ある者は、人類を救うと愚連隊を作り、
ある者は、もっと小規模の仲間のためにと、
そしてある物は、趣味に走り、
ある物は、犯罪者に。
その、全体から見れば僅かの、利己的「ヤケッパチニンゲン」達。
罰当たりな無神論、不道徳、反社会的はみ出し者達は、しかし予想以上に厄介だった。
「ノア」にとっても・・・・・
「人類」にとっても・・・・・
そんな人類最後の大戦末期、「ドクター有志連合」が発足するのだった。
「ドク有連」、通称「有毒老人ホーム」の生き残り。
その名は「ドクター・バトウ」
彼は、今日もハイテンションで、自分の研究に打ち込んでいる♪
しかも、新たな友達が出来て上機嫌だった。
バトー 「この、ズングリ戦車はすっごいねー♪」
スリー 「ぎゃー!!! 勝手にいじくるんじゃねー!!!」
スリー 「助けてくれー、ニコラー!!!」
バトー研究所内を、ギャーギャー言いながら、スリーが走り回っている。
博士を載せて♪
そして、ニコラはそれどころではない!
ニコライ 「だめだ、こりゃ・・・・・」
ニコライ 「さーっぱりわかんねー」
サースデー 「どこがわからないのですか?」
ニコライ 「だってよ、ここの配線、間違ってるぞ」
ニコライ 「ここも、ここも、ほらそこも」
サースデー 「そんなわけはありません・・・・・」
サースデー 「・・・・・」
サースデー 「・・・・・、ほんとですね」
無茶苦茶な設計、製作段階でのミス、にも関わらず稼働していた、迎撃装置の「マルコ」。
ニコライにも、どうなっているのかよくわからなかった。
回収され、テスト台座に載せられた「マルコ」は、バトーの整備でとりあえずは稼働状態にはなっているそうだ。
ニコライ 「ほんとに動くのか? コレ」
サースデー「失礼な方ですね、ニコライさんは(怒)」
当然のように、喋るロボには驚かない ニコラ。
サースデー 「バトー博士、主砲でこちらを射撃してください」
バトー 「まかせなさーい♪」
「ウィィィィィィィィィン」
スリーのターレットが旋回! 射角調整、そして砲身が微調整され、照準調正用レーザーがサースデーを照らす!
「ウィィィィィィィィィン ガガアァァァァァン ゴォォォォォンンン」
スリー 「わー!!! バカバカ! 勝手にいじくるなぁぁぁぁぁ!!!!!」
バトー 「ヒッヒッヒ♪ ファイアー!」
「カチ☆」
ニコライ 「なんだとー!!! 屋内で主砲だとー!!! 正気なのかぁぁぁぁぁ!!!!!」
サースデー 「心配要りません、照準補正も完了しました」
「ドゴォォォォォォォォォンンン!!!」
「ババババ!!! ドォォォォンンン!!!」
ニコライ 「うぉぉぉぉぉぉ!!!」
とっさに伏せたニコラを爆風と熱風が襲った。
ニコラ 「・・・・・」
ニコラ 「迎撃したのか? マジで?」
サースデー 「成功するに決まってます」
サースデーは、黒煙で真っ黒だがそこに立っていた。
そしてニコラも、チリチリだが生きている。
ニコラ 「・・・・・」
ニコラ 「どうなってんだ? あれでまともに動くはずがねー」
サースデー 「それではもう一度」
バトー 「ヒッヒッヒーーー!!!」
スリー 「だから勝手にいじくるんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!!」
そして炎の槍のような、刀のような迎撃ビームは、バトー研の天井を大きく突き破り、切り裂き、男達を熱くさせるのだった!
・・・・・
・・・・・
燃えていた・・・・・
サースデー 「博士、危険です、火事でーす」