メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界   作:KR410

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一般的な街には、オフィスか、その出先機関が必然的に存在する。
無法の世界において、唯一の役所機関「ハンターオフィス」と、その統括組織「ハンターオフィス協会」。

そして、それぞれの街には、ある種の単独国家としての機能が有する。
最低限の自給能力、自己完結能力がないと、この世界のとんでもない日常には対応が出来ない。

何が起こるか???

どんな事が起こってもおかしくない、この世界。
街のゲートでは、入国審査が、必ず行われていた。

そんなときに最も頼りになるのは、オフィス発効の書類(ハンターライセンス含む)である。

しかし、オフィスの名前を使うことに、抵抗を感じる「フリフリ」は、実は困った状態になっていた。


善と悪の壁 第1話  イカレチャイルド

アル 「あの子供、どう見ても人間だろ」

メギ 「普通じゃないけど、普通の子だよ」

姫子 「だよね~、何考えてるかわからない、ごく普通の暴走っ子」

かなた 「で、アレ、どうしよう?」

 

「イエガー」と名乗った子供は、フリフリの100m手前で、前のめりに倒れていた。

イカレ「た」タンクを追い回す・・・・・、じゃなくて、イカレ「て」タンクを追い回す子供は、3キロ超の暴走の末に、とうとうイカレた!

 

子供 「ひー、ふー、はー、はー、も、もー ダメーーー! ひー、はー、ふー、ふー」

 

フリフリ 「・・・・・」

子供 「ひー、ひー、ふーふー」

フリフリ 「・・・・・」

子供 「はー、はー、はー」

フリフリ 「・・・・・」

子供 「はー、はー」

フリフリ 「・・・・・」

 

子供 「ふーーー・・・・・]

 

子供 「・・・・・・・・・・」

 

子供が雪原の荒野で倒れている。

さて、どうしたものだろうか? と、フリフリの連中は、しばらく考え中。

そのうつ伏せでねっころがる子からは、かまってくれオーラが溢れ出していた。

しばらくのほったらかしなので。

 

姫子 「駄目だぞ、アル」

メギ 「なんか、めんどくさそうな感じだよね」

かなた 「俺もそう思う」

 

 アル 「・・・・・」

 

 アル 「ちょっとだけ話を・・」

メギ 「ダーメ!」

 アル 「だけどさ、」

メギ 「ダメダメ!」

 アル 「あのまま、ほっとく訳にも、・・」

姫子 「ほーっっっときなって!」

 アル 「・・いかねーよな。 だろ、かなた?」

かなた 「ほっといても大丈夫でしょ」

 

 アル 「・・・・・」

 

 アル 「・・・・・・・・・・」

 

 アル 「よーし! 決めた!!! 車長命令! 全艦、速やかにあの子の救助活動を開始ー!!!」

姫子 「う~ん、 社長命令じゃー、しゃーないね♪」

メギ 「姫子さん、気をつけてよ」

かなた 「あれれ??? 二人とも賛成するの?」

 

意外とあっけなく、兄の命令に従う姉妹。

まあ、差し迫った脅威は感じられないので大丈夫でしょう?

かなた 「いいのかなー・・・・・」

 

暴走っ子救助チーム。 アルと姫子が、スージーで出発して行く。 作戦開始だ!

留守番の かなたとメギは、モニター越しに状況を見守っていた。

 

かなた 「ほんとにいいのかなー、ほっといた方がいいんじゃないかなー」

メギ 「うるさいわねー、何か気になることでもあるの?」

かなた 「うーん、具体的に何かあるわけじゃないよ、だけどねー・・・・・」

メギ 「だったら、いいんじゃないの? 蒼の街の情報も欲しいところだしね」

かなた 「うーん・・・・・」

 

  かなたは、モニター越しに作戦を見ている。

  スージーが、ためらい無く子供に近づいて行く。

  降車したアルが、何か子供に話しかけているようだ。

  姫子さんも何か叫んでいる。

  あ!!! 子供が暴れだした!

  アルが、困っている。

  姫子がアルに叫んでいる。

  なおも、子供が暴れて、アルが困っている。

  姫子が子供を掴んで、スージーの荷台に投げ込んだ!

  アルが姫子に、姫子がアルに叫んでいる、何だかもめている様だ。

  作戦終了? スージーが帰還してくる。

 

そして、二人が「フリフリ」の格納庫に戻ってきた。

 

姫子 「降りろ、このクソガキが!」

アル 「乱暴はよせって!」

メギ 「お疲れさま、どうしたの?」

 

姫子が、荷台から子供を引きずり出しにかかっていた。

その子の腕は縛られている・・・・・

 

 子供 「痛い! いててて! バカー、やめろー! バカー!」 

姫子 「『フリフリ』を盗もうなんて、100年早いっての!]

かなた 「フリフリを盗む?」

アル 「だーから、相手は子供なんだぞ!」

 子供 「子供じゃない、ハンターの「イエガー」だ!」

子供が、ジタラバタラ暴れている。

 

姫子 「このー、おとなしくしなさい!」

 子供 「ガブリ!」

姫子 「いったぁぁぁぁぁ!!!」

首根っこをひっ掴まえて、雑に引きずる姫子の腕に、子供がかぶりついた!

 

姫子 「もう、ほんっとに怒った!」

と言う姫子さんは、その言葉よりも先に激しい拳骨を食らわしていた!

 

 子供 「プシュ~」

アル 「わ、わ、わ、姫子ー!!!」

 子供 「キュ~」

縛られた手で頭をさする子供を小脇に抱え、引きずり出し、格納庫の椅子に座らせると、そのままグルグル巻きにしてしまった。

 

姫子・怒 「アル! どうするの、この子」

アル 「あ、ああ、どうしよう?」

メギ 「なんなの、この子?」

姫子 「泥棒」

 子供 「はう~」

メギ&かなた 「!?」

姫子の言葉に、一瞬、車内の空気が悪意に凍る!

 

アル 「ま、まあまあ、とりあえず話を聞いて見ようや」

 

そこからしばらくは、フリフリ会議。

子供とは言え、泥棒をかばうアルの甘さを3対1でなじるのだった。

 

姫子 「助けてやったのに、蹴られるは、腕をかまれるは、これ以上何かしてやること無いだろ」

メギ 「このまま捨てていこう!」

かなた 「落ち着いて、二人とも。 今回は許してあげようよ、街の情報と引き換えで」

メギ 「あまーい!!! 何も罰を与えないで開放したら次の旅人が被害に合うかもしれないんだよ!」

かなた 「う~ん、そう言われると返す言葉も無いけど・・・・・」

アル 「相手は子供だし、被害は姫子が噛まれただけじゃねーか」

姫子 「噛まれただけだとー!!! あー、もう、腹立つんですけど!」

 

 子供 「う~!」

 

かなた 「あ! 復活した」

 子供 「お、お前ら、さっきから何を言ってるんだ。 泥棒は良いんだぞ、どろぼられる方が悪いんだぞ!」

 

メギ&姫子 「なんだって?」

 

その言葉に、少なからず同情的になる姉妹。

盗まれる方が悪い!的な価値観は確かに存在するが、泥棒が悪なのに代わりは無い。

もしかすると、この子も壮絶な人生を歩んでいるのだろうか?

 

そんな時、メギのゴーグルが警報を出していた。

 

メギ 「ん? IFFに反応有り、誰か近づいてくる」

かなた 「もしかして、ちびっ子の盗賊団?」

メギ 「んー、いや、・・・・・、お爺さん?」

 

 

爺さん 「ぼっちゃまー!!!」

 

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