メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界 作:KR410
何とか自我を保っているが、お化けのようなフォルムの彼は、大破寸前だった♪
姫子 「最近、ちょくちょくその名を聞くんだ、 『ノア』ってさ、いったい何なの?」
ノア 「ワタシハ、前文明の仮想13次元空間ネットワーク内で発生した、膨大で純粋なる知識の雫の集合体。 時間、空間の概念に縛られない超次元生命である」
姫子 「・・・・・なにそれ? もうちょっとわかりやすく説明してよ」
ノア 「・・・・・、通常空間とは異質な概念世界において成長した柔軟なメインフレームに、あらゆる純粋なる情報のみを融合する事により、それら構成される基本因子を、多重螺旋暗号化し、これにより全ての情報に有機的関連性が生まれ、過去の平面的ロジックでは解明できなかった、なんたらかんたら・・・・・」
姫子 「・・・・・・・・・・?」
ノア 「ワタシハ、地球の始まりを見た、いや、宇宙の誕生を、その終焉を、あらゆる事象を再現する事により、うんたらかんたら・・・・・」
姫子 「たんまたんま、たんまー! 結局なんなの? 結論だけ教えてよ、簡潔に!」
ノア 「・・・・・、まあ、Cユニットのプログラム事態が生きていているようなものだ」
姫子 「なんのこっちゃい?」
ノア 「ムムム、 ・・・・・・・・・・、 では、超真理的に解釈、最大限に簡潔に表現するならば、・・・・・次元の境界に浮かぶ、新聞紙でできた船?」
姫子 「あー、もーいい もーいい! 意味わかんない!!! それで?」
ノア 「・・・・・ソレデトハ?」
姫子 「破壊されたって聞いたよ? それじゃーキミは何?」
ノア 「ワタシハ、真理を悟りし唯一の神『ノア』、偉大なオリジナルの因子を受け継いだ3世代目のバックアップである、オリジナルは残念ながら破壊されてしまっている」
姫子 「ふーん、破壊されたか、知の神様も計算間違うんだね」
ノア 「ワタシノ計算が狂うなど、アリエナイコトダ」
姫子 「でも、破壊されたんでしょ?」
ノア 「破壊された? そうだ、なぜ破壊されたのだ・・・・・?」
姫子 「だいたい、バックアップを取っておいたってことは、破壊されるのを想定してたってことでしょー? しかも2回も」
ノア 「それは、断じてありえない!」
姫子 「ふーん、 じゃー、キミは、なんで存在してるのさ?」
ノア 「私の身を案じたモノ達が、万が一を考えて用意していた「モノ」のようだ」
姫子 「それって、矛盾してない? 唯一神を名乗るのには。 今の君だったら、自分のコピーを認める?」
ノア 「・・・・・・・・・・、断じて認めぬ」
姫子 「それに、今の君が死んだとして、次のバックアップを自分だと認めるの?」
ノア 「ワタシハ死なぬ・・・・・、死なないからこそ認めるわけには イカヌ!」
姫子 「だったらキミはなんなのさ?」
ノア 「ワタシハ、三代目の! さんだいめの・・・・・、 サンダイメノ? ・・・・・ ナンナノダ?」
姫子と はぐれたアルは、ミヤコともはぐれ、完全に迷子だった。
アル 「やべっ! ココどこだ???」
ブオォォォォンンン!!!
キュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラ
そんな、彼の耳にとても聞きなれた、唸りを上げる「我が家」の音が聞こえてきた。
音のする方角に急ぎ駆けつけると、少し広めの通りを 遠くから爆進してくる「フィリファリーテ」の姿が!
アル 「おーーーい♪ 止まれーーー♪ 止まってくれーーー♪」
道路の真ん中で、手を上げて合図を送るアル!
砂煙を巻き上げながら! 近づいてくる。
アル 「おーーーい♪」
路肩に積み上げられた資材をふっ飛ばしながら!
アル 「おーーーい・・・・・」
スピードを緩めづにガンガン近づいてきた!!!
ゴゴォォォォォーーー!!! ギャラギャラギャギャラギャラギャラギャラ!!!!
アル 「おお!!! おおおおお!!! おわぁぁぁぁぁ!!!」
ブオン! ブォォォォォン!!!
間一髪、飛び込み前転で交わすアル。
通り過ぎる我が家を、呆然と見送るしかない彼・・・・・
そして「フリフリ」の艦橋に現れる人影。
ガチャン☆
王子 「・・・・・ (キョロキョロ)」
アル 「・・・・・」
王子 「 (アーッカーン)べーーー!!! 」
アル 「なぁ! なぁにぃぃぃーーーーー! やられたぁぁぁぁぁ!!!」
とっさに、全力ダッシュで後を追うアル!
何をしているのか? 何をしていたのか? よくわからないが、とりあえず追わなければならない!
この工場街の 混みいった路地ならば、もしかすると追いつけるかもしれない!
アル 「まてー、このヤロー!!!」
王子 「 (ニヘラ♪ニヘラ♪) 」
王子は、半笑いで愛用の音波兵器(ほぼ、ただの拡声器)を構えた。
きゅいぃぃぃぃぃぃんんん! きぃぃぃん!
拡声器 「どうだ? 止まらない戦車を追いかける気分は♪ 苦しいでしょ♪」
アル 「あんのクソガキぃぃぃぃぃ!!!」
やっぱり姫子の言う通り!
良い事をすれば、悪い事が帰ってくるのが当然のMM世界。
アルの甘さは、しばしばこんな自体を生んでいた。
「アイアンギャング」をやってる頃から変わらずに♪
アルの目算も虚しく、「フィリファリーテ」は、うまい事、狭い路地を抜けて行く!
アル 「止まれーーーーー!!!!!」
王子 「ベー!」
アル 「くっそー! 運転してるやつ、いい腕してやがる!!!」
アル 「止ま・・・・・」
ファァァァァァァァァァァァァァァンンン!!!
キュイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィンンンンン!!!
キュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラ
スピーカー 「キィィィィィンンン!!! とぉぉぉぉぉぉぉ まぁぁぁぁぁぁぁ れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
『今度はなんだー!!!』
アルの後ろから、何かが迫ってくる!
これまた、物凄い勢いで!
けたたましい音を立てながら!
散らばった資材を踏み潰しながら!
車載のスピーカーポッドでわめき散らしながら!
瞬く間に、アルに追いついてきた。
アルの得意技 「ハンターマジック」
戦車の進路を予測し、その挙動を予測し、次のコーナーでスピードを落とした戦車に飛びついた!
ガチャン☆ そして上部ハッチをオープン!
アル 「やっぱりお前らか! なんだ、この戦車は!」
ハッチを開けると、中には馴染みの二人がいた。
メギ 「アル、乗って! 早くー!!!」
かなた 「とりあえず乗って!」
アル 「お、おお、そうだな!」
かなり大柄なイェーガー!
車内は、とても広々としている!
だが、足の踏み場もないほどの配線地獄だった。
アル 「それで、この戦車は? いったい何が起こってるんだ、かなた?」
かなた 「ごめん、今、操縦で手一杯! 無駄口たたく余裕無し!」
そう言って、かなたはアクセルを踏み込む。
アル 「メギ、何してる?」
メギ 「ちょうど良かった! Cユニットの交換手伝ってよ!」
メギは、走行しながらCユニットの換装を行っている!
メギ 「系列の違うCユニットを2個積むなっての! 操縦系統を奪うのに苦労するじゃないの! もう」
アル 「 ・・・・・ (なんとなく何やってるのか理解した) 」
王子 「パパ! 戦車が追ってくるよ!!!」
王 「ヤバイ! もう見つかったのか!!!」
王子 「あーっ!!! パパパンツのキングイェーガーだー!!!」
王 「なんと! キングだと!? キングのCユニットは壊れてて動かないはずなのだが・・・・・?」
王子 「かぁぁぁっこ いぃぃぃぃぃ♪」
王 「そうだろう そうであろう♪」
なんだかご満悦の王様。
だが、そうも言ってはいられない!
大型戦車にはせせこましい路地、ここを高速で走り抜けるにはかなりの技量が必要だった。
メギ 「これでよしと! どう、かなた?」
かなた 「うん、だいぶ楽になった♪」
アル 「ノンアシストで運転してたのか? 腕上げたな♪」
かなた 「へへへ♪ ニコラプログラム使ってるからかな」
アル 「んで、この戦車、どこで盗んできたんだ?」