メタルマックス 終わりの始まりのその後が終わらなかった世界 作:KR410
大柄の男が座っている。
部屋はうす暗く、椅子を背に向け座るその男の顔は見えない。
「ふしゅ~~~! ふしゅるるる~~~~~!!!」
その部屋から聞こえてくるこのうなり声・・・・・
そして、薄暗い社長室は、突如まばゆい光に包まれるのだった。
かなたはエレベーターで上昇中。
かなた 「落ち着け俺、冷静になれ、次は、次に何をすればいいか考えろ、考えるんだ」
ぶつぶつ言いながら戦争の準備をしているかなた君。
先込め式の筒に入っている暴徒鎮圧用ゴム散弾シェルを抜き、ドクロマークの入ったショットシェルを見つめながら。
エレベーター到着 「チーン♪」
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エレベーターの外には、衛兵が数人待ち構えていた。
だが、戦場の状況は把握できず、指揮系統は混乱し、フロアーにごった返す人達。
その衛兵達も状況を理解していなかった。
衛兵A 「誰を捕まえろって?」
衛兵B 「子供だと。 ったく、この忙しい時によ」
チーン♪
衛兵C 「来たぞ、気を抜くんじゃねー!」
エレベーターの扉が僅かに開く。
その扉の隙間から、一発のひょろひょろ弾が飛び出してきた。
ひゅるるるる~ ぱん!
衛兵D 「おわ!!! ん? なんだ?」
・・・・・
がぁががぁぁぁぁぁんんんんん!!!!!
あたり一面が軽く吹き飛んだ!!!
周囲にいた人間もみんなぶっ飛んだ!!!
かなた君の放ったひょうろくだまは、強制的暴徒鎮圧・小型気化爆弾シェル。
非常事態で、優先事項がメギの救出。
今、彼の前に立ちはだかるものは、問答無用で全て敵だった。
かなた 「ごめんなさい、俺、急いでるんだ!」
たにさん 「・・・・・」
かなた 「ぼさっとしないで! ついて来るんでしょ、たにさん」
たにさん 「・・・・・、と、当然である」
かなた 「よし、行くよ!」
たにさん 「・・・・・切れると怖いのだな」
スイッチの切り替えはトンチンカンだが、一応ハンターのかなた君。
この街を一日中走り回って、ある程度の地理は頭に入っている。
彼は、一目散に時空研に向かった。
大胆にまっすぐ城から脱出するかなた君。
だが、混乱した城の中では、彼の存在に気を向ける者はいなかった。
要塞の外はデタラメに吹き荒れる暴風にさらされている。
かなた 「ひどい、これは・・・・・、メギさん」
かすってもいない砲弾の軌跡が街を襲っていた。
仮設のテントや納屋が軒並み吹き飛んでいた。
メギの後を急ぎ追うかなた。
かなた 「たにさん、次の攻撃時間は!」
たにさん 「・・・・・」
かなた 「たにさーん!!!」
たにさん 「・・・・・」
たにさんが難しい顔で走っている。
かなたの問いかけにも応じない。
かなた 「なんとか無事でいてよ」
しばらく走っていると。
たにさんが叫んだ!
たにさん 「な、なんとーーー!!! なのである」
ほぼ同時に、かなたも叫んだ、そしてあの曲が・・・・・
かなた 「な、な、な、なんでーーー!!!」
でっかい大男が、隣の路地を激走している。
女の子を抱えて。
かなたは、その男の事を知っていた。
真っ赤なモヒカン、ぎょろつく大きな瞳、蒼い耐熱スーツ、巨大でマッチョな体躯。
オフィス(タイシャー)の「高額お尋ね者リスト」に名を連ねていた現役のその男。
人呼んで「血塗られとさかの人狩りCEO」
その男 「ふしゅ~!」
猛烈な勢いでメギを担いだ「とさかさん」がかなたの横を走り去って行く!
その男 「ふしゅるるる~~~!!!」
かなた 「なんでお尋ね者が・・・・・、人狩り・・・・・、まさか誘拐!」
かなた 「待ぁてぇ! この野郎ぉぉぉぉぉ!!!」
その男 「るるるるる~!」
かなた 「待てぇぇぇぇぇ!」
だが、とさかさんの足は速い、猛烈な勢いでメギが離れていく。
それでも、追い掛けるのをやめないかなた。
ガガガガガガガガ!!!
追いかけるかなためがけて、後方から機銃弾が飛んできた!
かなた 「くっそー! 仲間がいたのか!!!」
なぜだか、お尋ね者一味にもひるまないかなた君。
ドクロ入りのショットシェルを立て続けに4発、頭上に打ち上げた。
ひゅるるるる~ひゅるるひゅるるるる~~~ パン! パンパパン!
・・・・・・・・・・
・・・・・
ごがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんん!!!
ごごごぉぉぉぉぉんんん!!!
わぁぁぁぁぁぁんんん!!!
機銃を載せたハーフトラックが、次々、爆発に飲み込まれていく。
しかし、一度に全滅させるほど都合よくはいかない。
数台のトラックが爆煙を抜けて迫り来る。
ガガガガガガガガ!
一台のトラックから、なおも激しく機銃弾が降り注ぐ。
横っ飛びに遮蔽物に隠れるかなた。
デリンジャーの短射程では、機銃の間合いでの戦闘は無理だった。
なすすべが無い!
その1台を残し、残りのトラックはとさかさんの後を追っていく。
ガガガガガガガガ!
かなた 「ちくしょー、何か、何か手は・・・・・」
かなたは、ぶつぶつ言いながらカートリッジを交換していた。
今度のショットシェルには、煙のマーク。
ひゅるるるる~~~ パパパン!
割と広範囲に煙幕が立ち込める。
だが、かなたはその場に伏せて動かない!
動けないのだろうか!
たにさん 「大丈夫であるか!」
かなた 「たにさん、そのまま伏せてろ」
たにさん 「逃げないのであるか」
突然、煙幕が激しい閃光をともなって発火!
かなたは、タイミング良く遮蔽物をすり抜け、トラックとの間合いを詰めると、ドクロのショットシェルを至近から打ち込んだ。
がごおおおぉぉぉぉぉぉぉんんんんんん!!!
かなた 「うわぁぁぁぁぁ!!!」
トラックも、かなたも吹っ飛んだ。
たにさん 「かなたどのー! 生きてるのであるかー!!!」
かなた 「たた、 い、生きてる、それよりメギを追うよ」
たにさん 「無茶が過ぎるな、もう少しクールになりたまえ」
かなた 「俺は冷静だって」
デリンジャー一丁でテッドブロイラーを追いかける冷静?な主人公。
お尋ね者追撃戦が開始された。