億万+一々 (おくまん たす いちいち)   作:うぇろっく

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オマケ話その2 それぞれのショッピング

えーっと・・・ここまで俺とエリー、そして小春の物語を見てくれた人達にとりあえず挨拶を。

おはようからおやすみまで。あなたの暮らしを見つめる圭太郎です。

 

・・・まぁ、茶番劇はここまでにして本題に移りましょうか。

 

 

 

 

 

 

「何かさ、自分ってここしばらくけーちゃんと絡みが無かった気がするんだよね」

 

「あー・・・そう言われてみればそうかも・・・でも、一応デーブをちょっと思い出す事があったな」

 

「と言うと?」

 

「ほら、前にデーブとやしもで俺を老けネタで弄った時の事があったじゃん」

 

「そんな事もあったねぇ。けーちゃんはここのところ何かあった?」

 

「あったよ。・・・詳しくは言えないけど、出会いがあったってかんじ?」

 

「・・・」

 

「何だよ、何で口を開けてポカーンとしてんだよ」

 

「いやだって、『あの』けーちゃんに彼女「そういう意味で言ったんじゃねぇから」あ・・・そうなんだ」

 

「そういうデーブは何かあったのか?」

 

「そうだね・・・体重増やし過ぎちゃって減量したんだけど、その時のストレス発散が上手くいったなぁ」

 

「へぇー、そのストレス発散方法、教えてくれよ」

 

「この前、他校との練習試合で自分は先鋒で出たんだけど、相手の先鋒から中堅までの三人を全員絞め技で締め落とした事かな」

 

「・・・そんなとびっきりのスッキリした顔で言っても、やってる事はかなりゲスいな・・・」

 

 

 

 

 

 

「おっす」

 

「あ、けーちゃん。何か久しぶり・・・?」

 

「それ、さっきデーブにも似たような事言われたよ」

 

「実は最近、また新しいムーブメントが・・・」

 

「はいはい、分かってるってその話が出てくるのは。んで? 今回は?」

 

「ズバリ、『黒髪ロング清楚系女子』だよ」

 

(黒髪ロングは思い当たる節があるが・・・清楚・・・?)

 

 

 

「・・・くしゅん!」

 

「? 小春、風邪でもひいたの?」

 

「いや、どうやら妾の事を噂している輩がおるようだ・・・」

 

「ははは、またまた~」

 

 

 

「やっぱり、ツンデレの時代は終わったんだよ。俗世間に浸透しすぎて、もはやあざとくしか見えないんだ」

 

「そっかー、一部の人達にはまだまだ需要はあると思うけど、やしもの言う事にも一理あるな」

 

「でしょ! ツンデレっていうのはただツンツンしてからデレデレすることしか出来ないけど、黒髪ロング清楚は違う! 『清楚』っていう見た目の裏に隠された本性が、様々な場面(シチュエーション)に応用が効くんだ・・・!」

 

「例えば?」

 

「お嬢様系、読書ガール系、眼鏡っ娘系、ミステリアス系、ドS・・・上げたらキリが無いけど、代表的なのはこれらかな」

 

「ほうほう。でも、黒髪ロングのキャラってなんかみんな同じに見えることがあるんだよなぁ」

 

「ジーザス!!」バン

 

「ど、どうしたんだよ、急に机を叩いたりなんかして・・・」

 

「確かに、けーちゃんの言う事は否定しない・・・けど、だからこそ、キャラに印象を持たせる為にカチューシャをつけたり、髪飾りをつけたり、髪型を変えてみたりするんじゃないか! それが黒髪ロングの真骨頂なんだ!!」

 

「お、おぉ、そうだな・・・」

 

「ま、これが今の僕が探し求めるものかな」

 

「・・・ホント、やしもの探究心には感服するよ」

 

「・・・あ、そういえば面白い物見つけたんだよ。日本史の勉強で資料集を見てたんだけど・・・あった、ほらこれ」

 

「ん? どれどれ・・・・・・え?」

 

「平安時代にあった『橘氏』っていうのを調べてたんだけど、その家の当主の人の文献に、『生明』って人が載ってるんだよ。その当主の夢に出てきた架空の人物らしいんだけど、当主の次女を神隠しした伝説が残ってるらしいんだ。苗字からしてもしかしたら、けーちゃんのご先祖様だったりするのかな?」

 

「はい!? あ、あぁ、そそそそうかもね!?」

 

「何で疑問形・・・?」

 

(言えない・・・「あ、それ俺っす」なんて・・・)

 

 

 

 

 

 

「ほら、早く仕度してください圭太郎さん!」

 

「急がないと陽が暮れてしまうぞ!」

 

「いや、午前9時にそれは大袈裟だろ・・・」

 

五日間の学校生活を終えて休日がやって来た。

これから自分達は三人体制で活動していくので、次の転生者がやって来る前に英気を養おうと小春が言うもんだからエリーもそれに便乗して、今日、商店街にお出かけすることになった。

それに、小春の服をまだ用意していなかったので良いタイミングだし都合も良かった。

 

 

 

 

 

ということで、いつかの日にお世話になった服屋さんに再び足を運ぶ。

前回、大変申し訳ない事をしてしまったマネキンさんには可愛い服が着せられていた。

 

「それじゃ、俺は飲み物でも買ってくるから二人で服を見ててね」

 

「うむ。任せられた。」

 

「それと、誰かに連れて行かれそうになったらすぐに近くの大人の人に助けを求めること。分かった?」

 

「わ、分かってますって!」

 

 

 

 

 

 

さて、小耳に挟んだ、タピオカミルクっていうやつでも買ってこようかな・・・

そんな軽い気持ちで近くのコンビニに足を踏み入れようとした時、俺は問題があることに気付く。

 

(コンビニの中に・・・うちのクラスの男子がいる!? しかも3人!)

 

どうする、このまま中に入れば確実に見つけられて絡まれる。すぐに用を済ませてエリーと小春のところへ戻りたいのに、一度見つかれば無駄な時間を買うのは確定的に明らか。しかも、タピオカミルクを3人分買おうものなら奴らはすぐに勘付いてしまう筈・・・

 

どうやら奴らはデザートを買って店の中で食べるらしく、しばらく店を出るつもりは無いらしい。

・・・かくなる上は!!

 

 

 

 

 

 

今妾はエリーと一緒に店の中を見て歩いているのだが、店の中には平安の世では見たこともない服が所狭しと並んであって、目が回りそうだ。

いや、目が回りそうな理由は他にもあるのだが・・・

 

「小春ー! 次はこれなんかどう?」

 

来よった。あれが諸悪の根元だ。もう、このやりとりを三十回以上繰り返している。

日々、十二単しか着ていなかった妾は、衣服の着脱がこんなに疲れるものとは思わなかった。確かに、十二単の方がこれらの服より何倍も重いが、たくさんの服を一日に何度も着替えるというのは初めてでの。時代は移り変わっていくのだな・・・

 

「エリー、そろそろ止めにしないか? もう妾は疲れた・・・」

 

「え~? まだ小春に着せてみたい服の半分も着てないよ?」

 

「妾はエリーの市松人形か!? それに、半分も着ていないだと? 一体何着、着せるつもりなんだ・・・?」

 

「あと50」

 

「妾を殺す気か!!」

 

鬼だ。我が身を滅ぼそうとする鬼神がそこにおる・・・

 

 

 

 

 

 

その後、なんとか全て着終わった妾達は五、六着程服を買い、店の外で待っていた圭太郎と合流した。

 

「二人とも、服はちゃんと買えた?」

 

「はい! ばっちりです!」

 

エリーはそう言うのだが、小春の方に問題があった。

 

「もう二度とエリーと一緒に来るもんか・・・もう二度とエリーと一緒に(ry」

 

オイオイ、何かブツブツ言ってるぞ・・・一体何があったんだ?

すると、エリーが何かを思い出すように

 

「あっ!!」

 

と、言ったので何事かと思うと、

 

「私と小春の下着を買うのを忘れてました!」

 

「!?」ビクッ

 

「ちょっと、今から行ってきますね!」

 

「も、もう沢山だ! 圭太郎、助けてくれ~~~!」

 

すまない、小春。あぁなったエリーは俺にも止められない。エリーと一緒に服を買って以来、彼女は服を選ぶ楽しみを覚えてしまったんだ・・・ていうか小春引きずられてるし・・・

 

30分後、小春は魂が抜けたように、虚ろな目になって帰って来た・・・

 

 

 

 

 

 

「小春、ごめんってば~。ほら、この飲み物おいしいよ?」

 

「ふん! 妾は食い物なんぞで誤魔化される人間ではないわ! あの後、さらに十着程試着させおって・・・」

 

「まぁまぁ、これから慣れていかなきゃいけない事だったんだから、大目に見てやってくれ」

 

「・・・そなたが言うのであれば、今回は! 今回だけは! 大目に見てやっても構わない」

 

「ありがと~小春~!」

 

「エリーも、今日みたいなことは程ほどにしてくれよ?」

 

「はーい・・・」

 

「それにしても美味い飲み物だ。だが、圭太郎よ。よく人目も気にせず3人分も買ってこれたな?」

 

「あ、いや、その事なんだけどね・・・」

 

すると私達の後ろから、圭太郎さんと同じくらいの年の男の子3人の話声が聞こえてきました。何故か圭太郎さんは彼らの姿を見て咄嗟に後ろを向いてしまいました。

 

「お前、さっきコンビニにいた眼鏡掛けたおっさん覚えてるか?」

 

「覚えてる覚えてる。一人で三本も、女子が飲むようなジュース買ってた人だろ?」

 

「うわー、あのおっさんスマホで撮っておけば良かったわ」

 

「その写真もっかい見たらマジウケるんだけどww」

 

「・・・圭太郎さん? もしかしt「言うな。言わないでくれエリー」あ、すみません・・・」

 

そう言って私の言葉を遮った圭太郎さんのポケットには、伊達眼鏡が入っていました。

 

 

 

 

 

 

そして家に帰った後、圭太郎さんが立ち直るまで私と小春でしばらく慰め続けました・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうそう。この頃まではまだマシだったんだ」

 

「いや、こうやって振り返ってみると最初からブッ飛んでたとは思うけど、本当にこの頃は平和だったと思う。やり方がね」

 

「・・・そうそう。会話の中に常識人とか仲裁人がいるだけで、大人数の話でもスムーズに話せるんだよね」

 

「彼女は小さい頃から口が立ったし聡明で大人びていたから、同い年の大人っぽい女の子と話しているような感じだったね。勿論、俺が面倒を見るっていう意識が前提にあったけど」

 

「こうしてみると、最初に来てくれた2人の逆転生者があの2人で良かったと思うよ。その2人が仲良くしていたことも大きかったね」

 

「この先、2人の安定感や存在はすごく頼りになった。俺の目が届かないところで頑張ってくれたから出来たこともあるよ」

 

「ーーーさて、と。ここからだね。色々起こるのは」

 

「次の話は今までより長くなるから、トイレにでも行っておきなよ。休憩時間を少し長めにとるからさ」

 

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