ファガンを退け、舜花との和解。
僅か3日でいろんな事が有った、そして今、目の前には全知全能の神、ゼウスが目の前に居る。
これは、今起こっている戦争の終止符を打てる切り札だった。
覚醒ゼウス)悪いの、ここに来てもらって。
瀧賀)…闇に染まったんじゃ無いのか?
覚醒ゼウス)フェイクじゃ、フェイク、今起こっている戦争の根源を探そうと思ってな。
瀧賀)…現状は解りますよね。
覚醒ゼウス)ああ、分かっとる。
ファガンの事は知っていたらしい。
覚醒ゼウス)…まさか、奴がああなるとはな…
瀧賀)知り合いだったのか?!
覚醒ゼウス)…腐れ縁じゃ、昔からのライバルと言っておくか。
瀧賀)…戦友って奴か…
覚醒ゼウス)まぁ…あながち間違って無いの…
表情を曇らせる、何か有ったのだろう。
瀧賀)…とりあえずは様子見って所…かな?
覚醒ゼウス)ああ、まだ探せねばいけない所も有るしな。
瀧賀)…あれ?後ろに誰か居ます…よ…
後ろに居たのは、見慣れた人だった。
覚醒ゼウス)そうじゃった、今はこの通りじゃ。
トーコ)ふーん、随分大きな厄介事に首を突っ込んで居るのね。
瀧賀)な…何故こちらに…?
若干呆れ目のトーコさんがこちらに近づいてくる。
トーコ)…面白いじゃない、主人公っぽい事してるわねー。
バレバレだった。
瀧賀)…あの…ちょ…
トーコ)…全く、皆心配してたわよ。
瀧賀)…すみません。
トーコ)ま、私に謝ることは無いわよ、謝るならあなたのパーティーの皆にでしょ?
瀧賀)…顔向け出来ませんよ、あんな逃げ方やってたし、殴られて嫌いとか言われて…
???)そんな事しませんし、言いませんよ。
瀧賀)え?
背後から優しい声がする、振り返ると…
アルラウネ)マスター、こんにちわ。
瀧賀)な…
幻覚でもない、偽物でもない、正真正銘のアルラウネだった。
瀧賀)…何でここに来た?
アルラウネ)マスターの近くに居なければ私は私ですら有りません、だから一緒になった居たいんです。
なんつー小恥ずかしい事を平然と…
瀧賀)なんと言うか…ありがとうな、しょうもない俺なんかが主人で。
アルラウネ)あなたが良いんです、最初に出会って、助けて頂いたのはマスターですから。
瀧賀)…そう言えば、残りの二人は?
アルラウネ)そろそろ来るはずですが…
辺りを見渡しても何も…
瀧賀)あ…
物凄く酔っているエキドナと何故か進化しているタナトスが居た。
エキドナ)あの空間…物凄く揺れるんだけど…あ、ダーリン…
大精霊タナトス)久しぶり…ね。
大して久しぶりでもないんだけどな。
瀧賀)タナトス、何で究極進化しているんだ?
大精霊タナトス)トーコさんに…鍛えてもらった…後素材貰った…
瀧賀)そ、そうか…それにしてもタナトス、少しは声は出ているようだな。
いつも浮遊し、声が小さいからホワイトボードに書いているから驚きだ。
大精霊タナトス)マイクと小型スピーカーを付けてるから…
瀧賀)ハイテクすぎるわ!
現代技術まで応用してきたぞ、この精霊は。
トーコ)とりあえず、大丈夫そうで良かったわ、死んでたらどうしようかと思ってたしね。
瀧賀)ひでぇ…
そこまで考えて居たのか…
アルラウネ)そう言えばマスターはどこで暮らして居るんですか?
瀧賀)ああ、近くの和風民家…はっ!
だが時既に遅しだった。
トーコ)ふふふ…さあ、お宅訪問へレッツゴー♪
瀧賀)やめてくれー!
悲痛な叫びが響いた…
そして居間にて。
天真アスタロト)お兄ちゃん?ちゃんと説明してね♪
瀧賀)…前居た世界のパートナー達、これで良いか?
天真アスタロト)良くない。
恐ろしいオーラが漂っているよ、そこまで怒る事なのか?
魔公コシュマル)ご主人は怒ると怖いぜ。
瀧賀)全くもってその通りだよ。
もう一つのオーラが漂っている、その主は…
アルラウネ)私達にもちゃんと説明してくださいね?
こっちも恐ろしかった、鬼神の如きオーラの板挟みで胃がキリキリする。
舜花)…ならば、先に自己紹介してからにしたらいいと思うぞ。
瀧賀)!!、それは名案だな。
だがこの行為は火に油を注ぐ、最悪の選択だった…
アルラウネ)…私は『最初』のパートナーのアルラウネです、マスターとは信頼しあってます。
最初を強調するな。
天真アスタロト)…私は天真の魔神卿アスタロト、お兄ちゃんの妹です♪
間違ってはいないけど…いないけど!
大精霊タナトス)…
説明する気無し!
パンドラ)夫です。
瀧賀)前より酷くなってる!
パンドラ)違いました?
瀧賀)違うから…そもそも何のようだよ。
パンドラ)そうだった…舜花ちゃん、ルシファーからの報告書、渡しておくわね。
舜花)そうか、ふむ…
瀧賀)何の報告書?
舜花)白虎からの情報だ、ファガンの行動範囲から今に至るまでの経緯だな。
ハクがそんな事を…
瀧賀)…そう言えば、ハクは今どこに…
ハク)ここに居るよ。
瀧賀)うぉわ!
至近距離で下から出てきた。
ハク)びっくりした?
瀧賀)びっくりした…
ハク)そ♪
瀧賀)…
なんと言う上機嫌。
ハク)…♪
瀧賀)…なあ、そろそろ離れて…
ハク)や。
瀧賀)…
チラッと見てみると…
アルラウネ・アスタロト)うふふ…
ヤバイ、こいつら同盟組みやがった。
ハク)…
アルラウネ達の所を見て…
ハク)べー。
カチンと、スイッチが入ったような音がした。
天真アスタロト)お兄ちゃん!覚悟して!
アルラウネ)マスター!腹くくって下さい!
瀧賀)出来るかー!
全速前進DA☆
アルラウネ)待ってください!
天真アスタロト)逃げるなんて男らしくないよ!お兄ちゃん!
瀧賀)両者青竜刀を持ってなにいってやがる!
さっきチラッとトーコさんが、青竜刀を渡していた、どこに持っていたんだ?
瀧賀)うおわぁ
容赦なく青竜刀を振りかざしてきた。
アルラウネ)これでおしまいです!
青竜刀を振ってきた!
◆避ける
◆ガード
◆土下座
◇更に走る
瀧賀)うぉぉぉぉ!
イン、ザ、ダッシュ!
瀧賀)死んでたまるかぁぁぁ~!
走っている最中、傷が開き、躓いた。
瀧賀)うわっ…
アルラウネ)!、マスター!
目の前には尖った石、避けようが無い…
???)危ないっ。
突然俺を支えてくれたのは、真紅の鎧を纏った女性だった。
???)無事か?
瀧賀)助かった…ありがとうございます。
???)それなら良かった、立てるか?
瀧賀)はい、よいしょ…と。
???)あれ?君は瀧賀君じゃ無いかな?神王妃ヘラが連れてきたパズドラーとか…
瀧賀)あ、はい、戦争を止めてくれると言っていたので付いてきました。
???)ああ、両者停戦状態のはずだが…攻撃を受けている、なにか知っているか?白虎からの情報からはファガンの仕業だと聞いてるが…
瀧賀)…闇の究極進化をするらしく、アスタロトの中に有る闇の宝玉が目的らしいです、アスタロトの保護を優先した方が良いと思います。
???)ふむ…アスタロト、確かに君の中には闇の宝玉が有るが…本当なのか?
天真アスタロト)う、うん…
アスタロトは気弱に答えていた、あまり考えたくもないのだろうか。
???)とりあえず、アスタロトの回りには厳重な警備を張ろう、明日にでも着くだろう。
瀧賀)ですが…いつまでも守って居られませんよ。
???)…そうだな、考えとく、そろそろ攻める番か…作戦が決まったら知らせる。
瀧賀)はい、分かりました。
覚醒ミネルヴァ)おっと…まだ名乗って無かったな、私は覚醒ミネルヴァ、一応ヘラに仕えてる部下だ。
瀧賀)苦労してそうですね。
覚醒ミネルヴァ)全くだ、仕事は増えていくばかりだ。
余り緊張感のしない会話を少しして、ミネルヴァは飛び去って行った。
瀧賀)…さて、帰るか。
アルラウネ)そうですね…先程はスミマセンでした。
瀧賀)…え?
アルラウネ)何故か怒ってしまって…
瀧賀)あー…気にしなくてもいいんだけどな…
天真アスタロト)それなら私も悪いよ…いきなり青竜刀を振り回して…ごめんなさい。
何故チョイスが青竜刀なのかって所を突っ込みたかったが、今はそんな空気じゃ無いな。
瀧賀)まあ、確かに命の危険が感じられたが、大して気にして無いし、ずっとそんな感じで居られるとこっちも困る。
アルラウネ)でもっ…
瀧賀)じゃあ命令する、気にするな、良いな?
アルラウネ)ううー…
瀧賀)ほらほら、マスターの命令だぞ、素直に聞けよ。
アルラウネ)…分かりました、極力気にしない様にします。
瀧賀)よし、アスタロトも余り気にするなよ、ちゃんと説明してなかった俺も悪いんだし。
アスタロト)…うん、わかった、頑張る。
何を頑張るんだ?
瀧賀)…なあ、1つ良いか?
アルラウネ)何ですか?
瀧賀)…もし俺が、もとの世界に帰ることになったら、どうする?
アルラウネ)…見送ります。
瀧賀)え?
案外あっさりと答え…
アスタロト)そしてまた連れ去る、諦めないよ?
瀧賀)…
恐ろしい奴らだな、実行しそうだ。
そして夜中、二階の窓を開けて空を眺めていたら、ミネルヴァが突撃してきた。
瀧賀)うおっ…いきなり飛び込んでで来ないでください!
覚醒ミネルヴァ)済まない、作戦が思い付いたから君にだけでも伝えておかないと思ってな。
瀧賀)作戦?
もう決まったのか?早いな…
覚醒ミネルヴァ)ああ、その作戦はな…
耳を貸せとジェスチャーする、それに従い、耳を近づけると…
覚醒ミネルヴァ)………と言うわけだ、やってくれるか?
瀧賀)…………………………………………恥ずかしいです。
覚醒ミネルヴァ)頼む、君にしかできないことなんだ、じゃあな。
瀧賀)あ、ちょ…
作戦はとんでもなく滅茶苦茶な奴だったし、何より恥ずかしかった、そのまま自分の布団に入り、気にしない様にした。
どうだったでしょうか?次回も遅れます(多分)