魔法科高校の劣等生の華   作:蜜柑飴

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完全オリジナルです!多分!フライングで九校戦を書き始めました。なのでそこからははやいです。
3/16 12:31 一部文章を編集しました。


事件の後の日常絵巻

「そんなことがあったのか、大変だったな」

「ええ、でも一条くん達の方も大変だったと聞いたわ、大丈夫だったの?」

「うん、こっちはね…」

 

一条将輝、吉祥寺真紅郎、篠原美琴、そして横澤初の4人は学校から少し入ったところにあるカフェで放課後の雑談をしていた。会話の内容は自然に今日起こった部活動勧誘へと論点が挙げられている。

横澤初へと事情聴取は大方の予想どおり形のみのことだった。正当防衛が認められ、魔法すら使わなかったと言うのだから刑罰のしようがない。また、美琴の証言もあり、お咎めなしという結果に終わった。因みに相手の男子生徒達は退学となるらしい。法律を犯したのだ、さもありなん。

一条と吉祥寺のほうも大変だったらしい。話を聞くところによると、最初に美琴が見咎めていた一人の新入生を多数の部活動が取り合っていた際に二人はそこにいたらしい。だが、風紀委員は原則的に魔法が使用された(・・・・・・・・)という条件のもとで動くことができるため、迂闊には動けなかったらしい。そして名前が売れている二人ともなればそれぞれ自身の部活動へ入って欲しいと思うのは真理だ。騒動を仲裁しにいったのにあまつさえ巻き込まれるという事態になった二人はクタクタの様子で椅子にもたれている。それでもだらしなく見えないのは何故だろうか、という疑問を初は浮かべた。美琴はそんなことに頓着せず、一人黙々と目の前のフルーツタルトを口へ運んでいる。

 

「というかあんたら三人とも本当に何とも思わないのね」

「専科、普通科の前に同じ生徒だからね」

「そうだな」

「…もういいわ、私も気楽でいいし」

 

もう何度か繰り返したやり取りに美琴は真横の初を見た。

本人さんといえばショートケーキをやけ食いのように頬張っている。栗色の天然の入った髪なのと相まってリスみたい…と密かに思ったことは秘密だ。

 

カフェに誘って付いてきた初に二人をあわせてみた。二人とも美琴が女の子を連れてきたことに驚きはしたが、それが普通科であるということはほぼスルーしていた。相対した初の方がよっぽど緊張していたが、話しているうちに馬鹿馬鹿しいとでも思ったのか、出会って30分もすれば普通の対応をしていた。適応能力の高いものである。

 

「てか、美琴のあの魔法はなんなの?」苺をもきゅもきゅと口にしていた初が美琴に尋ねた。前に座る二人も興味深そうにこちらを見て説明を促している。

美琴はその様子に苦笑いを顔に出した。高校に入ってから苦笑いをする回数が増えた気がするのは気のせいではないはずだ。

 

「アレは《言霊》という固有魔法なの。私、BS魔法師だから、分類は古式魔法に属するのかも知れないけれど。」

そう言うと初はどこか納得したように、一条と吉祥寺は困惑したように先を促した。

 

「私のはその中でも特殊な方で、言霊に定めた演唱を加えることで認識を定め、精霊又は事象に干渉する魔法なの。それを《鬼道》と言ってね。

さっきのはその《鬼道》の中の《縛道》という、捕縛を目的としたものの一つよ。」

「その言い方だと他にも有るんだね」

「それにあの時、演唱なんてしてなかったじゃない」

 

吉祥寺と初は美琴に疑問の声をあげた、それに美琴は「あるわ」と答えた。

 

「《鬼道》はまだたくさんある。全てをこの場で言うことはできないけれど、それは事実よ、そして演唱しなくても発動できるものもある。これも事実。ただし、演唱した時よりも威力は落ちる。」

 

そう言って紅茶を口に含んだ。カモミールの香りが鼻腔を擽り、清涼な心地を運ぶ。

三人は一様に納得したようなまだあやふやなような顔をしていたが、美琴がこれ以上話すことを断るかのような仕草を見せると口を詰むぎ、その話題を終結させた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

「おかえりなさい」

「おねーちゃんおかえり!」

「おねーちゃんおかえり!」

「おねーちゃんおかえり!」

「おかえりなさいませお嬢様」

「はい、ただいま」

 

家に帰ると美琴に家族が一斉に挨拶した。母、弟達、執事の原田さんの挨拶にこちらも返答すると、美琴はソファーへと腰を下ろした。するとすぐさま弟達が三人ともそっくりな顔をして美琴のそばへ駆け寄ってきた。

 

新司(あらし)正司(ただし)進司(しんじ)、どうした?」

「あのね!おねーちゃん!」

「僕達からプレゼント!」

「あけてあけて!」

 

寄ってきた三人に笑顔を見せると三人が三人とも元気よく言葉とプレゼントを差し出してきた。

それぞれにプレゼントの袋を開ける。

新司からは万年筆

正司からは革の手帳

進司からはそれらが入れられるケース

三人ともが色味の落ち着いたダークブラウンで揃えられたプレゼントに、美琴は思わず三人をぎゅーっと抱きしめた。

 

今日は美琴の誕生日であった。一条など、学校のみんなにはいうことでもないので言っていないが、プレゼントをもらって嬉しくないわけもなく、三人からのプレゼントに美琴は心から喜んでいた。ただでさえ溺愛している弟達だ、どんなものであっても嬉しいのに、そのプレゼントは美琴にとっても使いやすそうで気に入った品であった。

 

「ありがとう三人とも。大事に使わせてもらうわね」

そう言うと三人してニコッと笑ってくれるので再度ぎゅーっと抱きしめると「「「きゃー」」」という嬉そうな声が腕の中からする。

 

「あら、三人ともお姉ちゃんにくっついて」

「お母さん」

そんなことをしていると、母もやってきて目の前のテーブルにプレゼントの包みを置いた。側にいた原田さんが包みを丁寧に剥がしていく。中からは細々としたメイク道具が出てきた。

「もう高校生なのだから、ね。パパにはまだ早いって言われちゃったのだけど〜」

「今時の子ならメイクくらいしなくちゃ!」と、まるで少女のようにクルクルと回り出す母に原田さんは無言で母の肩を押さえた。いつもありがとうございます原田さん。

「私からは此方を。」と、原田さんからは可愛らしい袋に入った紅茶とクッキーのセットを頂いた。自分でも紅茶を入れて飲む私としては大変嬉しい。

「お嬢様はもっと体重をつけなければ。その身長でその軽さは些か問題ですよ!」

と、小言を言われもしたが。昔から、達也までとはいかないが感情の起伏が鈍く、両親と同じように心配してくれていた原田さんはもう一人の母親といっても過言でないくらいによくわかってくれる間柄だ。

 

「ありがとう原田さん。」

 

幸せに思う。満面の笑みを浮かべると皆一様に笑ってくれた。

 

 

『誕生日、おめでとう。』

「ありがとう、達也」

 

画面の向こうの彼はいつになく優しげな笑顔を向けてくる。それが美琴には妙にくすぐったくてたまらない。

達也はそんな美琴の様子に気づいてないのか、それとも気づいてなのかは知らないが一層笑みを深くした。

 

『俺からのプレゼントは届いたかな?』

「届いたけれど開けていないわ」

そう言って美琴は机の上に配達用の箱を取り出した。それを見た達也は予想外のことに少しばかり目を見開いた。そんな彼を見て美琴は内心、してやったりなどと思っていたり思わなかったり。

 

「コレは…香水?」

箱の中からは精巧な模様が刻まれた硝子に入れられた無色透明の液体。蓋を開けて扇いでみればそこからは花の香り…

「カミツレ、ですか?」

『あゝ、以前ハーブティーで一番好きな香りだと言っていたからな』

 

プレゼントよりも覚えていてくれた内容に心が温かくなる。「ありがとうございます」と応えると達也も何かを取り出した。

 

「もう開けてしまったんですか?気の早い」

『わかっていて送ったんだろう?』

 

達也の掌にあるのは彼愛用の特化型CADのホルスターだ。それは美琴が選んだ一点ものだった。それなりの値段がしたそれは、元々が彼のものなのではないかと思えるほどに違和感なく彼に馴染んでいるように感じた。

 

「気に入ってくれたかしら」

『勿論だ』

 

言いながら、二人最初に交わした言葉を反対に言い直した。

 

「誕生日、おめでとう達也」

『ありがとう美琴。』

 





どこか不完全燃焼気味です。オリジナルは難しいなぁ…
魔法科高校の優等生5を買いました!一色愛梨ちゃん可愛いなあ…よし、出そう。
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