新たなる力 四人のイレギュラー   作:トラセンド

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誰の事かはもうお分かりだと思います(笑)


3話『女神化』

その後、イストワールからこの世界の事と今のゲイムギョウ界の現状を教えてもらった…

 

 

とりあえず今やるべき事はシェア…いわゆる信仰を回復させる事。そして女神の代理とも言える存在、『ゲイムキャラ』に力を貸してもらう事の二つ

そして俺たちは今、その『ゲイムキャラ』の元へと向かっている…

 

 

 

 

 

「たしか、この辺りなのよね…」

 

「あれがそうじゃないか?」

 

それらしき物に指を指してアイエフに問う

 

 

「たぶんそうね…って、あら?あれは…」

 

アイエフの言葉に全員がそちらに目を向ける。そしてその先には…

 

 

 

 

 

「あぁくそ、硬ぇな…!さっさと壊れろゲイムキャラ!!」

 

灰色のコートを着た人物が鉄パイプで何度もディスクを叩いていた

 

 

 

「そこのおm「やめてください!それをどうするつもりですか!?」ネプギア…!?」

 

すると鉄パイプを持った人物は叩くのをやめてこちらを向く

 

 

「見てわかんねぇのか、壊そうとしてるに決まってんだろ?バカか?」

ネズミ型のフードの付いたコートを着ている人物はそう答える

よく見ればその人物は灰色の肌をしており、見るからに人間じゃないということがわかる。口調は男っぽいが、仕草を見ておそらく女だろう

 

 

まぁ、そんな事は今はどうでもいい

 

 

「壊すって事はあんたまさか…!」

 

「てめぇの考えてる事は当ってるぜ。アタイは犯罪組織マジェコンヌのマジパネェ構成員、リンダ様だ。此処には上からの命令で来てんだよ、ゲイムキャラを破壊してこいって命令でなぁ。話を聞く限り我々マジェコンヌにとっては邪魔な存在だからな」

 

 

「かっこよく説明してるとこ悪いんだけど

あなた構成員って言ったわね?ってことは下っ端じゃない」

 

「な、誰が下っ端だ!?アタイにはリンダって名前があるんだよ!!」

アイエフの発言にリンダは訂正するよう反論するが…

 

「名前があるのはわかりますけど、アイエフさんの言う通り下っ端ですね」

 

「あいちゃんの言う通りです。下っ端さんです」

 

「…ノーコメントで」

 

 

「あぁもう、下っ端下っ端言いやがって!あとお前、せめてなんか言えよ!なに視聴者の期待を背くような事してんだ!?」

 

 

解せぬ…可哀想だから言わなかったのに

 

 

 

「下っ端が相手なら私でも勝てるかもしれない…!」

するとネプギアはビームソードを呼び出して構える

 

 

「バカにしやがって、クソガキが…これでも喰らえ!」

リンダは一気にネプギアの懐に入り込み、鉄パイプを横に振るう

 

「くっ!…キャアッ!?」

ネプギアは反射的にその攻撃をかろうじて受け止めるが、力負けをしてビームソードを弾き飛ばされ…

 

「ぐっ…!?」

続いてきたリンダの左手に首を掴まれ、持ち上げられる

 

 

「無謀だったな、他の雑魚と同じだと思ったか?テメェらもわかってんだろう?今やゲイムギョウ界のシェアの八割以上は我々マジェコンヌが占めるって事をよ…組織に所属しているアタイの能力はそのおかげで格段と上がってんだ、オメェのようなクソガキ相手に負けるわけがねぇ!!」

 

そして一瞬、リンダは掴んでいた左手を放した直後ヤクザのようにネプギアの腹を蹴った

 

「かっ…!」

当然 対処しきれないネプギアはまともに受け、勢いよく後ろへと転がり蹲った

 

 

「さんざん人をバカにしてくれたな?それでこのザマか、えぇ?」

リンダはゆっくりとネプギアの元へ歩み寄り、鉄パイプをネプギアの頭に目掛けて

 

 

「終わりd「させるかぁ!!」ーーッ!?」

振り下ろす瞬間、リンダの目の前に何者かが割り込んだ

 

蓮だ…

 

 

「ぐっ…」

蓮は弾き飛ばされたネプギアのビームソードを拾い、全速力でリンダの攻撃を割り込んで受け止めるも、それが精一杯だった

 

「…!やるじゃねぇか」

 

「これでも体力には自信があるで…ね!」

それだけ会話を交わし、お互い距離を取る

 

 

「アイエフ、ネプギアを」

 

「えぇ、わかってるわ」

俺の言葉に駆けつけたアイエフはネプギアに肩を貸して一旦後退する

 

 

 

さて、どうするか…

 

「次はテメェが相手ってか?若い兄ちゃん」

 

「まぁな…とはいえ、せいぜい時間稼ぎが限度だろうが」

 

「へぇ、弱いって事には自覚があるんだな。さっきのクソガキとは違って」

 

「言ってろ」

余裕があるリンダに対し、俺は流すしかない

 

 

認めたくはないが、今の俺じゃあいつを倒すことはできない。先も言った通りせいぜい時間稼ぎが限度だ

この世界に来る前にある力を貰ったが、その使い方を知らない今はどうすることもできない

 

 

そんな時だ…

 

 

 

『教えましょう、力の解放を』

 

「ッ!?なんだ!?」

 

不意に俺の頭に聴き覚えのある声が聞こえてきたーーーーあの魂だ

 

『落ち着いてください、この声はあなたしか聞こえていません。それと念じるだけで良いですよ』

 

 

「……ふぅー。」

俺は一つ深呼吸をして意識を集中する

 

 

ーーーで、力の解放だったか?

 

『はい、本来はあの時に力の使い方を教えるべきだったんですけど…貴方の時だけ忘れてしまっていて』

 

 

ーーしっかりしてくれよ…

俺は思わず頭を抱える

 

ーーまぁ良いや、本題に戻ろう

 

『そうですね、とはいえやり方は難しくはありません。まずは自分の中にある私が与えた力を表に出すようにしてください』

 

 

「………ッ!」

俺は言われるがままに意識を集中する

 

 

 

直後、俺は足元から立ち上がった火柱に包み込まれた

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ネプギアside…

 

 

「うそ…」

私は無意識に口を開いた

 

異世界から来たって言う蓮さんが…私とは違って人間であるはずの蓮さんが…!

 

 

 

そう思っているのも束の間で、やがて蓮を包んでいた火柱は消えてなくなる…そして

 

ーーーーそこに居たのは蓮ではなく女の子だった

 

 

その少女はーー紅蓮ように紅く輝く長い髪をし、

 

ーー不死鳥をイメージさせる赤とオレンジのプロセッサユニットを装着している

 

ーー左手には鮮血で染まったかのような赤い刀身を持つ刀が握られており そして…

 

 

「…………。」

 

ゆっくりと瞼が開かれ、姿を現した金色に輝くその瞳にはーーーゲームの電源ボタンのようなマークが刻まれていた

 

 

この時ネプギアは信じられなかったが認めざる得なかった

 

 

風城 蓮は『女神化』した

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「なっ!?うそだろ…ッ!?」

流石にリンダも目の前で起こった事に童謡を隠せなかった

 

「どうなってんだ、おい…!さっきの野郎は何処へ行きやがった!?」

 

 

「何寝ぼけた事言ってるの?私はーーー」

 

 

一瞬、少女は消え…

 

 

 

「ーーーここにいるじゃない」

 

その一瞬後、少女はリンダの目の前まで接近していた

 

 

「なn(バキッ)ぐあっ!?」

対応できなかったリンダはそのまま少女の右ストレートを受け、勢いよく吹っ飛んで壁に激突した

 

 

 

 

「…ネプギア」

 

「っ!? はい!」

 

「いつまでも引きずってばかりいたらダメって事くらいわかるよね?…それじゃあお姉さんと顔を合わす事なんて出来ないよ」

 

「…………。」

少女に正論を言われ、ネプギアは視線を落とす

 

 

確かにその通りだ、いつまでも過去を引きずってばかりじゃ何も始まらない…でも、恐い…

 

 

 

「ネプギア!」

 

そう考えているとアイエフさんが私の目の前まで来ていた

 

 

「しっかりしなさい、あんたはネプ子たちを助けるんでしょ?それとも、あんたの覚悟はその程度のモノなの?」

 

「……わけない、そんなわけありません!私はお姉ちゃんたちを助けたい!その思いは誰にも負けたくない!!」

 

「…いい目になったじゃない」

 

私の答えにアイエフさんは笑った

 

 

「それでも不安なら、私が…いえ、私達が力になるわ。だから安心して前を向きなさい」

 

すると私の中のシェアが輝きを取り戻した…これならいける…!

 

 

 

「アイエフさん、ありがとうございます…迷いはもうありません!」

 

 

直後、ネプギアの足元から光が立ち上がる…

 

そして光が消え、ネプギアは女神としての姿を取り戻した

 

 

「行きます!!」





女神化した蓮の容姿ですが、『灼眼のシャナ』でよろしくのシャナをイメージしていただければと思います

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