もうひとりの専用機持ちの日記   作:Maruwell

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別にアーサー見習いしてて遅くなったわけじゃない
ちょっとスランプだっただけ
決して電脳探偵してたから遅くなったわけじゃないから


心友日記 03頁目

F月A日

 

ここ最近柚紀ちゃんの空中戦の成長がすごい。

この前の織斑一夏と凰鈴音の戦いを見たあとからだと思う。

参考になる空中戦を見たことで、一気に成長し始めたみたいだ。

やっぱりすごいな柚紀ちゃんは。1回見ただけでこれだけ違うんだもの。

ついに今日1発もらってしまった。

今までは直線で動くだけだったのに、だんだんと細かい移動ができるようになってきて、ついに今日はフェイントまで使ってきた。

まだまだ大丈夫なんて油断していたのは確かだけど、それでもあんな簡単に入れられるとは思わなかったな。

これは私もうかうかしてられないね。専用機がない私が柚紀ちゃんに教えてあげられる唯一のことだもの、簡単に超えられるわけにはいかない、何よりも私自身のために。

 

あと訓練が終わってからお礼を言われた。

強くなれたのはよっちゃんのおかげだ、いつもありがとうって。

私だけに向けられた笑顔なんていつぶりだろうな。

柚紀ちゃんってあんまり表情変わらないからね。陽菜乃さんがいればそうでもないけど。

私、赤くなってなかったよね?

 

 

 

 

 

F月B日

 

今日も柚紀ちゃんと2人でISの訓練をしていたら、この前転入してきたうちのもう1人の方、ドイツの代表候補生ラウラ・ボーデヴィッヒが乱入してきた。

正確には柚紀ちゃんに対しての批判を言いに来たか。

いきなりやってきて、代表候補ですらない雑魚だの、調子に乗っている愚か者だのと柚紀ちゃんに対していろいろとほざいてくれやがった。

他にも何か言っていたと思ったけど、正直全く記憶にない。

柚紀ちゃんに対して『雑魚』『愚か者』なんて言ってくれた時点で、もう怒りが抑えられなかった。

この学園に入る前も、入ったあとの努力も両方とも知っているからこそ、許せるはずがなかった。

柚紀ちゃんのことを何も知らないやつが言っていいことじゃない。

いや、違うな。たとえ知っていて言ってたとしても、結局許せなかっただろうし。

柚紀ちゃんもさすがに怒ったようで何か言おうとしていたけど、それを遮って模擬戦を申し込んだ。

もちろん馬鹿にされた。専用機を持っていないからそれはしょうがないかもしれない。

結局、格の違いを教えてやるとかで受けてくれたからなんでもいいけど。

 

模擬戦の結果は私の勝ち。

ISの性能の差が戦力の決定的な差ではないということを教えてあげた。

もちろん戦い方の主軸は「当たらなければどうということはない」だ。

流石にあの少佐のように通常の3倍のスピードは出せなかったけど、ラウラ・ボーデヴィッヒの専用機「シュヴァルツェア・レーゲン」のことは調べてあったからなんとかなった。

…今更だけどすごいな私。

柚紀ちゃんを貶されたからって代表候補生を倒すとか、自分でもびっくりだ。

これが愛の力です!って言えばいいのかな?たぶん、いや絶対そうだ、そうに違いない!

で、そのあとはラウラ・ボーデヴィッヒを捕まえて、柚紀ちゃんの素晴らしさを語ってあげた。

最初の方は「貴様は何なのだ!?」とか言っていてうるさかったけど、途中から静かになったから私の熱意が伝わったんだと思う。

わかってくれたようで何よりだ。

 

 

 

 

 

F月C日

 

ちょこちょこ私がいない間にシャルロット・デュノアと会っているみたいだ。

私がシャルロット・デュノアの正体を知らないと思っているはずだから、そのあたりのことを話してるのだろうと思うけど。

普通の会話なら食堂だとかでもしてるから。

まぁそっちの話は別にいいんだ。それには干渉しないことにしたからね。

 

それでラウラのことだけど、どうやら私たちに突っかかってくる前にも同じようなことをやっていたようだ。

織斑一夏とシャルロット・デュノアに、というよりも織斑一夏個人に対してかな。

転入初日に平手打ちをしたっていう話もあったし、何かしら因縁でもあるのだろう。

別にその辺の理由はどうでもいいけどね。柚紀ちゃんが関わってこないなら特に興味はない。

もし何か問題があるのなら、私が気付かなかったとしても陽菜乃さんがフォローしてくれるだろうし。

 

 

 

 

 

F月D日

 

柚紀ちゃんが遅くまで帰ってこなかった。どこに行っていたのか聞いても教えてくれないし…

たぶんシャルロット・デュノア関係だろうけどね。

それ以外に私に隠す必要がある話なんて多分ないだろうし。

…これでほかのことだったら陽菜乃さんに応援要請しないといけないかもな。

まぁそれはいいとして、ちょっとシャルロット・デュノアにチャンスをあげすぎたかな?

最近は特によく話してるようだし、しかも学校で話すとなると織斑一夏までついてくるものだから、私としては非常によろしくない状況になってしまっている。

今からでも干渉するべきかな?

とりあえずもう少しだけ様子見で行こう。

 

 

 

 

 

F月E日

 

同盟を結んでしまった…。

いや、別に嫌ではないけど。うまくいけばどっちにも利があるわけだし。

ただあのヘタレハーレムズと同レベルと思われてしまうのはいささか不満だ。

私はあの子らみたいにヘタレじゃない。単純に性別っていう問題があるから慎重に行動しているだけだ。

とにかくお互いの援護をしようという話になった。

曰く織斑一夏は鈍感らしい。

知ってるけど。柚紀ちゃんも似たようなものだしねぇ…

いくら同性だからってそれなりにアピールしてるんだから、何かしら気がついてアクションを起こしてくれてもいいと思うんだけど、それが今までまったくないし。

援護するのはいいけど、私はどうすればいいんだろう?

向こうは3人いるんだし、誰か一人を贔屓するってわけにはいかないだろう。

あれ?なんで私、3人一緒に同盟なんて結んじゃったんだ?よく考えなくてもおかしいって気づくでしょう、普通。

………その場のノリって恐ろしいな。今度から気をつけよう。

とりあえず順番で応援することにしよう。箒→鈴→セシリアでいいかな。

 

 

 

 

 

G月A日

 

全くあの馬鹿は…

あんたは昔から織斑一夏のことを知ってるんでしょうが。

直球で言っても勘違いするような男に、少しでも勘違いされかねない言葉を言ったら間違いなく勘違いするに決まってるじゃないか。

しかも「今度のトーナメントで優勝したら」って馬鹿なの?

専用機すらない素人が優勝できるわけないでしょうに。

ましてや同学年には7人も専用機持ちがいて、その内5人は代表候補生なんだよ?

まぁ、言った本人が満足してるようだったしいいけどね。

ついでにそれを言ったのが、学生がたくさん集まる昼食時の食堂だったりする。

いろいろありそうだけど、私は知らない。というかどうやったってフォローなんか無理でしょう、これ。

 

 

 

 

 

G月B日

 

予想通り1年の間で噂になっていた。

しかも内容が「優勝した人が織斑一夏と付き合える」になっていた。

で、言った本人は「2人だけの約束だったのに…」とか言って沈んでたけど、自業自得だ。

私は知らん。

そういえばほか2人もその噂に乗せられてたな。

はぁ…、同盟相手、絶対間違えたよね…

 

 

 

 

 

G月C日

 

ラウラ・ボーデヴィッヒが鈴とセシリアを落とした。

私たちに仕掛けてきた時みたいに2人を挑発して、叩き潰した。

2人は今度のトーナメントに参加できないレベルの損傷を受けてしまったみたい。

実際にその現場に居合わせたわけじゃないから詳しくはわからないけど、ひどいことになっていたっていうのはわかる。保健室にいた2人の治療跡が結構ひどかったからね。

幸い本人たちは比較的軽症で済んだようなので、少し安心したけど。

途中で織斑一夏とシャルロット・デュノアが助けに入らなかったらやばかったのかもしれないというのも聞いた。

ちょっとあのチビウサギは調子に乗りすぎかな?

この前もう少し叩きのめしておけばよかったかもしれない。

しょうがない。今度のトーナメントの時に当たったら、改めて叩き潰そう。

…出来るかどうかは、ちょっと何とも言えないけど。

また柚紀ちゃんを貶してくれれば確実に殺r…倒せると思うけど。

 

あとトーナメントが2人1組のタッグバトルに変更された。

私はもちろん柚紀ちゃんとだ。誰がこのポジションを渡すものか。

 

 

 

 

 

 

G月D日

 

この前の騒動で私闘が禁止されてしまったので、柚紀ちゃんとの特訓はコンビネーショントレーニングになった。

といっても、私と柚紀ちゃんなら問題ないと思うけどね。

柚紀ちゃんの苦手部分は全部私がフォローするし、その中で崩れてしまったところは柚紀ちゃんが何とかしてくれる。

個人で戦ってもそうそう遅れは取らない程度のレベルは2人ともあると思うし。

と私は思っているんだけど、柚紀ちゃん的にはまだ不安があるみたい。

後付装備も来ていないから、未だに武器が棒だけっていうのが不安らしい。

問題ないと思うんだけどな。

 

 

 

 

 

H月A日

 

うん、やっぱり私には柚紀ちゃんしかいない。

誰がなんと言おうと、世間が認めなかろうと、私は柚紀ちゃんの隣に居続けよう。

 

今日、学年別トーナメントがあった。

その初戦の織斑&デュノア組 VS ボーデヴィッヒ&篠ノ之組の試合の終盤で事件が起こった。

ラウラ・ボーデヴィッヒのISに条約で禁止されていたはずのVTシステムが搭載されていて、それが暴走した。

箒が早々に落とされ、ラウラ・ボーデヴィッヒも2人のコンビネーションで追い込まれ、あと少しで決着というところでそれが起こって、暴走した。

そのまま目の前の2人と戦ってくれるのなら良かったけど、何故か私の方に向かってきた。

流石に焦ったね。その時の私はISなんて装備してるわけがないから、対処なんて出来なかったし。

でも、柚紀ちゃんが助けてくれた。

咄嗟のことだったはずなのに、一瞬で雛雪を展開して守ってくれた。

信じてたよ、柚紀ちゃん。絶対助けてくれるって。

あと少しで死ぬかも知れないのにあんなに落ち着いていられたのは、そういう無意識にまで刻み込まれてる柚紀ちゃんへの信頼があったからだと思う。

そのあとは1回避難したけど、私を狙ってくれたお返しをしないといけなかったから(ついでに参加できなくされた2人の分も)、次の試合用に置いてあった訓練機を拝借した。

出て行って任せてくれと頼んだらみんなに驚かれたけど、もとより叩き潰すって決めてたんだし強行させてもらった。

本当は本人を殴ろうとも思っていたんだけどね。中から出てきたラウラの目が、なんかこう、ちょっとね。だからやめておいた。

 

そのあとは事情聴取に時間は取られるし、勝手に訓練機使ったってことでお叱りを受けるしで散々だった。

まぁ柚紀ちゃんのカッコいいところも見れたし、どっちかといえばいい1日だったのかな?

 

 

 

 

 

H月B日

 

なんだあの可愛い生き物は………っ!!

いきなり自分のクラスでもないクラスの扉をIS装備状態で壊しながら入ってくるとか、そういう非常識に関しては怒った。

だけどね、お姉さまとか…!!ダメだ!その呼び方はダメだ!私には柚紀という心に決めた人がいるんだ!妹キャラに浮気するわけにはいかない!!

みたいな感じでヒートアップしてしまった…。すごく恥ずかしい、やばい、なんでああなったんだろう…。記憶って消せないかなぁ。

とにかく呼び方はお姉さまはダメだから、姉様にしてもらった。

こっちもこっちで破壊力が、なかなか…。

それにしても私のクラスは思っていた以上にノリがいいクラスのようでびっくりした。

川島先生まであの呼び方談義に参加してくるとは思っていなかったからね。

それに今まで作っていた私の清楚お嬢様キャラが完全に崩壊してしまった。

なんかもう全部ラウラがかわいいのが悪い。

……明日からどっちで行こう。素の私か、今までどおりの清楚お嬢様キャラの私か。

どっちでもいいか。ラウラが来たら多分また壊れる気がするしね。




何かが結ばれてしまった
あと、なんか芳乃氏が壊れだした気がする
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