もうひとりの専用機持ちの日記   作:Maruwell

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これが読める人、一緒にバンドやろうぜ!
バンド名は……………だ!


シャル日記 04頁目

H月C日

 

日本にあるIS学園で、世界で唯一の男性操縦者とその専用機のデータを盗め。

そう本社から命令を受けた。

男装して男として目標に接触するのと同時に、デュノア社の商品の広告塔にもなれってさ。

バレたらどうなるかなんて誰でもわかるのに、そんなことをやれだって。

一応あの人の娘のはずなんだけどな。まぁ今更何も期待してないけどね。

親としての最後の情けなのかなんなのかわからないけど、整形とかの話は出なかった。

もしくはバレても切り捨てればいいくらいに考えてるのかもしれないけど、どっちでもいいよ。

お母さんとお別れしてから、何ひとついいことなんてなかった。

だから今更何が起こってもどうだっていい。

………どうなっちゃうんだろうね、僕は。

誰か…いや、これは日記に書いておくことじゃないかな。

そんな人が都合よく現れるわけ無いからね。

 

 

 

 

 

I月A日

 

今日、ついにIS学園に編入した。

目標人物の織斑一夏、一夏とは初日にしてはそれなりの関係を築けたと思う。

まぁちょっと近すぎるというか、着替えとか真横でされると、ね…

向こうは男同士っていう認識のはずだから、これくらいは普通なのかもしれないけど。

ほかの生徒の反応を見ている限り、僕が男装してるっていうことに気づいてる人はいないように思えた。

とりあえず何とかなっているのかな?

とはいえ、このまま上手くやり遂げられるなんて全然思えないんだけどね。

その一夏なんだけど、僕と同時に編入してきたドイツの代表候補生のボーデヴィッヒさんに平手打ちをされていた。

担任の織斑先生を教官って呼んでいたから過去に何かあったみたいだ。

これは連絡するべきことなのかな?いや、ISに関係しそうにないし必要ないか。

 

それと一夏とは寮の部屋も同じになった。ルームメイトだね。

つまり今一番正体がばれる可能性が高いのは、目標人物である一夏本人だということ。

ボロが出ないように頑張ろう。

僕が終わる日を少しでも延ばせればいい、のかな?

 

 

 

 

 

I月B日

 

お昼に一夏と篠ノ之さん、イギリスの候補生のオルコットさん、中国の候補生の凰さん、それから一夏が仲良くしているという3組の浅見さんと、その友達の宮原さんと一緒にご飯を食べた。

浅見さんたちはその時に誘ったからお弁当ではなかったけど、ほかの女の子たちはみんな手作りのお弁当を持ってきていた。

酢豚にサンドウィッチ、唐揚げや卵焼きと和洋中全部のおかずが揃ってすごかったし、みんな美味しかった。

でも、オルコットさん作のサンドウィッチは…うん、思い出しちゃいけない気がするから考えるのはやめておこうかな。

一夏の胃が大変そうだったとだけ書いておこう。

 

浅見さんは表情の変化が少ないし口数も少なめの人だったけど、なんていうか話しやすい雰囲気の人だった。

そのせいか途中からはほとんど浅見さんと話していた気がする。サンドウィッチから逃げたわけじゃないよ?

ただ浅見さんと話していると、隣の宮原さんからの視線が…痛かった?

怖いわけじゃなかったし、かといって安心できるわけじゃないっていうかなんというか…

探られてる、かな?そんな感じの視線を向けられて少し緊張した。

時折浅見さんからも似たような視線を受けた気がするけど、こっちはすぐになくなったからあんまり気にならなかった。

宮原さんはなんとも言えないけど、浅見さんとは仲良くなれそうかも。

…まぁみんなを騙している僕にそんな資格無いんだけどね。

 

 

 

 

 

I月C日

 

一夏がいつも放課後にISの訓練をしているようなので、それに参加させてもらった。

一応専用機持ちで候補生だから、一夏の教官役の一人として。

はぁ…やっぱり僕には向いてないのかもしれないな、こんなことは。

何かを教えたあとにお礼を言われるのが、すごく苦しい。すごく辛い。

今すぐにでも全部話してしまいたいと思ってしまう。

このままじゃバレる前に、僕の方がおかしくなっちゃうかもしれないな…。

 

 

 

 

 

I月D日

 

最近の日課になった放課後の一夏の特訓をしている最中に、僕と一緒に編入してきたラウラ・ボーデヴィッヒがいきなり1発撃ってきた。

今日はそれだけで終わったから良かったけど、あの様子だと次がありそうだった。

警戒しておいて損はないかな。

 

 

 

 

 

I月E日

 

まさか本当にこんな事が起こるなんて…!

こんな僕に、みんなを騙して犯罪を犯している僕に味方ができるなんて思いもしなかった。

 

寝るまでに少し時間があったから散歩に行ったら、前にお昼ご飯を一緒に食べた浅見さんと会った。

せっかくだからって少し一緒に歩いていたら、いきなり僕が女じゃないかって聞かれたんだ。

流石に動揺してしまったよ。

いくらなんでもまだ1回しか会っていなかった人から、そんなこと言われるとは思ってなかったからね。

それでなんとか誤魔化そうとしたんだけど、出来なかった。

少しでも動揺を見せたらそれを全て指摘されちゃって、途中で心が折れたよ…

目が泳いでる、声が震えている、手を握ったり開いたりしている、みたいな感じで何個くらいかな?ともかくたくさん指摘されてしまった。

今思えば向こうは僕の癖とか知らないはずなんだから、癖と言いはれば何とかなったのかもしれないけど、あの時はそんなことを思いつけるだけの余裕はなかったからね。

それで結局追い詰められちゃって、全部話した。

僕がここに来た理由も、男装している理由も、バレちゃったからこのあとどうなるのかも。

僕もこれで終わりか、結構早かったなとか思ってたら、浅見さんがね、言ってくれたんだ。

IS学園にいればいいって、なにがあっても私だけは味方になるから、一緒に打開策を考えるから、せっかく仲良くなれるのにお別れなんて悲しいから、だから泣かないでって。

嬉しかったよ。バレてしまった時点でもうダメだと思っていたから余計にね。

それに久しぶりに『私』が必要だって言われた気がした。お母さん以外誰にも言われたことなんてなかったのに、そう言われた気がしたから。

そのあとはちょっと恥ずかしくなるくらい泣いちゃった。

その時に浅見さんが抱きしめてくれて、泣いていいよって言ってくれたんだ。

あんなに泣いたのは初めてだったかもしれないな。おかげですごくすっきりした。

 

浅見さん、まだあなたに言われたようにするかどうか決心がつかないけど、近いうちに必ず答えを出すから、そのときはまた話を聞いてほしいな。

あとね、あなたはこの学校で、いや、この世界で今のところただ1人の僕の味方なんだ。いっぱい頼っちゃうかもしれないけど、許してね?

あなたがいたから『私』はまだ頑張ろうっていう気になれたよ、本当にありがとう。

 

 

 

 

 

I月F日

 

あの日から本当に少ししか浅見さんと話す時間が取れない。

やっぱり違うクラスっていうのはなかなか不便だね。

あと男だっていうこと。目立っちゃうからあんまり浅見さんのところに行くことができない。

だから挨拶だけとかになっちゃうんだよね。

それに浅見さんといつも一緒にいる宮原さんも原因の1つかな。

宮原さんがいる時に僕の話はできないし、宮原さんから向けられる視線がなんだか落ち着かない。

敵意とかじゃないんだけど、なんていうか同類を見る目?そんな感じの視線を向けてくるんだよね。

そろそろ浅見さんとまた話がしたいんだけどな。考える時間はたっぷりもらったから。

 

 

 

 

 

I月G日

 

昨日あんなことを思ったからなのかわからないけど、さっき柚紀から散歩のお誘いがあって行ってきた。

実は柚紀って、僕が思っていることが本当にわかってるんじゃないのかな?

すごいタイミングでのお誘いだったから、そんな気がしちゃうよ。

 

それで一緒に歩きながら僕がこれからどうするのか聞いてもらった。

3年間はここに残ること、改めて僕の味方でいてほしいということ、隠し事はまだ決心がつかないからそのままにすること。

あと、2人きりの時は本当の名前で呼んでほしいっていうことも伝えた。

シャルロット。お母さんにもらった本当の『私』の名前。大切な名前。

それを柚紀には知っておいてほしかったし、呼んでほしかったから。

柚紀に呼ばれるとなんだか心がポカポカする感じがして、もっと呼んでほしいなと思ったのは内緒だ。なんか恥ずかしい。

柚紀のことも名前で呼ぶことになった。

面と向かって言うのは、ちょっと恥ずかしいけど、もっと柚紀の近くに行けたみたいで嬉しかった。

それと少しわがままも言っちゃった。

できれば今日みたいに話ができる時間をもっと作って欲しいって。

それを柚紀はいいよって即答して、頑張って時間を作ってくれるって約束してくれた。

できればずっと柚紀と一緒に居たいな。これは流石に言わなかったけど。




次でシャル終わり
そうしたら閑話(新)を3話ほど書きます故、ご了承を
つまり本編は進まないです


アンケート的なのも継続中です
こんな感じのが読みたい等あったら気軽にどうぞ
作者の技量と気分次第で何とかします
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