狩人がイケメンでもモテていてもいいじゃない! 凍結中   作:銀色の空

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小説片手に文を打つ。

ところどころ、小説の文を打ち込んでいる。


・・・・パクりって言わんといて


愛の戦士またの名をストーカー

「くそがっ!ふざけやがって!」

 

そんな品性のかけらもない感じられない叫び声が路地裏に響いた。

 

「はぁはぁ、どんだけ逃げんだよお前」

 

「ったく、体力ねぇな」

 

「そうですの、私と涼子ちゃんを見習うですの」

 

「じゃあ、まずお前が背中から降りろやッ」

 

「えーですの」

 

「えー、じゃないッ!」

 

放課後になり、調査の結果に対してリストからのGOサインがでた俺達はある人物を追っていた。

そしてようやく、この路地裏に追いつめることができた。

 

まず俺達がなぜこの男を追っていたかというと、数日前に受けたある依頼が関係していた。

受けた依頼とは、ストーカー被害。

数週間前から自分のことを付けまわしている男がいるというもの。

 

その依頼を承諾した俺達は、その男を徹底的に調べ上げ追い詰めたんだが最後の最後で逃げられたけど、まんまとこっちの誘導に引っ掛かり路地裏に誘い込んだ。

 

「えーと、中田一郎だったか?お前」

 

「っ!?」

 

「驚かなくていいぜ?なんせテメェのことはかなり調べたんだからな」

 

「な、なんのことだよ」

 

「あら、ここにきて言い逃れですの?じゃあ、この写真はどうしましょうか?ゴミを漁ったり、郵便受けを漁ったり、彼女の部屋の窓を凝視したりしている写真。それにこの長―い棒で洗濯物を取ろうとしている動画もありますのよ?」

 

「そ、それは!!」

 

「昨日、眠らずに彼女の家近くで張り込んでたんだよ。おかげで寝みぃのなんの」

 

「女の敵だなテメェは」

 

「サイテーですの」

 

「う、うるせぇんだよ!オメェらに俺の気持ちがわかってたまるか!そ、そこをどけぇぇ!!!」

 

中田一郎こと愛の戦士(ストーカー)(命名林檎)は叫び声とともに大きく拳を振り上げた。

 

「涼子」

 

「ああ!遅ぇ!!」

 

振りぬかれた拳を簡単に避けた涼子がカウンターで顔面を殴り付ける。

 

「フュ~♪やるねぇ」

 

「ナイスパンチですの」

 

「ぐ・・・くそがぁ」

 

殴られた箇所を押さえてうずくまる。

どうやら、鼻にクリーンヒットしたらしく鼻を押さえた手の隙間からは血が滴り落ちていた。

 

「テメェ!女のくせにしゃしゃり出てんじゃねぇよ!」

 

「女のくせにか。悪ぃな可愛げがなくて。もっと優しく殴ればよかったか?」

 

「ぐぅ・・・そんな凶器まで使いやがってぇ」

           ・・・・

「いいじゃねぇか、俺はかよわい女なんだから使っても」

 

「かよわい(笑)」

 

「・・・テメェはあとでぜってぇシバく」

 

クスリと笑ってしまった俺に鋭い目つきで睨みながら宣言をする涼子。

拳に付いているメリケンサック、通称ねこねこナックルをガチガチと打ち合せる。

 

「ハハハハ、冗談ですがな」

 

「・・・自業自得ですの」

 

冷や汗をかきながら何とか殴られないように誤魔化す俺と、それを冷ややかな目で見つめる林檎。

何で一日に2度も殴られなきゃならんのだ。

 

そんな俺達を、鼻を押さえながら立ち上がり両頬にネコ型の痣を歪め涼子のある一部分を見て下卑た表情を浮かべた。

 

「かよわいだぁ?はっ!そんなことは自分の胸に言いやがぶべっ!」

 

言葉を遮るように拳に着いたネコが頬へとめり込む。

明らかに、今日一番の会心の一撃だった。

 

殴られた男は、先ほどよりも派手に吹っ飛び、地面を転がりながら壁に衝突し、大の字になって倒れこんだ。

 

そんな中で、涼子は拳を振りぬいた格好のまま、ぶつぶつと小さな声で文句を言う。

 

「黙れ、ふざけんな、大きい胸がなんだってんだ。・・・・・・やっぱ、亮士さんも大きいほうが―――――」

 

「ん?なんか言ったか?」

 

「う、うるせっ!」

 

「なんでだっ!!」

 

顔を真っ赤に染め上げ、唸るように振り出された拳を何とか避ける。

 

「あ、あぶねぇだろうがっ!いきなり何すん―――」

 

「うるせぇ!あんたがどっちつかずな状態がいけねぇんだろうがっ!」

 

右、左と次々に打ってくる拳を何とか避け続けていると愛の戦士(ストーカー)である中田さんは叫びながら立ち上がり憎悪にまみれた顔でこちらを睨みつける。

 

あ、拳が止んだ。

 

「くそくそくそくそ、くそがっ!!どいつもこいつも俺と彼女の恋路を邪魔しやがってっ」

 

中田さんはポケットから折りたたみ式のナイフを取り出しこちらに刃を向ける。

 

「いやいや、恋路って」

 

「ガチじゃねぇか、真正の変態だな」

 

「キてますのね~」

 

そんな俺達の言葉も聞かずに中田さんはナイフを振り回し始めた。

目が泳ぎ、口元は笑みを浮かべており興奮状態なのが見て取れた。

 

――――まぁ、だからと言って。

 

「こ、殺してやるよ、テメェ等全員殺して――――」

 

シュン!

 

聞きなれぬ音が路地裏に響き渡る。

その音が消えたと同時に手に持つナイフがはじけ飛ぶ。

音の根源に目を向けると腕をまくり格納式クロスボウ通称ファントムブレードが展開されていた。

 

「―――――女相手に刃物むけんじゃねぇよ」

 

「へ?」

 

「女ってのは、傷つけるもんじゃねぇ、愛でるもんだ。」

 

照準を、中田の眉間を捉えたまま次弾を装填する。

この武器は元々単発式だったんだがマジョの手によって改良され今では自動的に装填出来るように改良されている。

 

「愛だ、恋路だとかいろいろ言ってるけど女に武器出すなんてテメェそれでも男かよ?」

 

「ひっひぃいぃ!」

 

「まぁ、いろいろ言いてぇことがあるけど取りあえず歯食いしばっとけ」

 

「は?」

 

男が気づいた時にはもう涼子が懐に潜り込み拳を固め、上半身を下げひねりを加えながら下から上に拳を振りぬいた!

 

「吹っ飛べっ!!」

 

「がぶっ!」

 

渾身のアッパーカットが炸裂!

うわっ、えげつねぇ。けどこれで当分は起き上がれねぇだろ。

 

今の隙を利用し男を拘束する。

 

「よーし、一件落着なんだがどうするんだ、こいつ?」

 

「んー、今回は警告だけのつもりだったしなぁ」

 

「依頼者の方も大事にしたくないと言ってますし」

 

「あぁ、そうだったな・・・取りあえずほれ、証拠品」

 

「はいですの」

 

落ちていたナイフを林檎に渡す。

そのナイフをビニール袋に入れ腕にかけているバスケットに入れた。

 

「後はリスト達に任せるか」

 

「そうですね、証拠も手に入れましたし何かあったらこれを出せばいいでしょうし、ビデオもありますし」

 

「じゃあ帰るか」

 

「そうだな林檎、リストいやアリスに電話しといてくれ」

 

「はいですの」

 

3人は並んで歩き出す。

 

「あ~、腹減った」

 

「なんか食ってくか?」

 

「甘いものが食べたい気分ですの。もちろん奢りですよね。亮士さん?」

 

「・・・・金欠なんだが」

 

「よーし!財布をからにすっぞぉ!!」

 

「おー!ですの!」

 

「ねえ、君達話し聞いてた?お金がないのよ。おーい無視か~?」

 

ワイワイと騒ぎながら路地裏から3人が消えていく。

物語はまだまだ終わらない。

 

 

 

「食うぞー!」

 

「おー!」

 

「・・・もう好きにしてくれ」

 

ほんと、笑えねぇぐらい最悪な一日だったなぁ。

 

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