レイラとカルマ 最強コンビの暗殺劇   作:Marina

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期末試験、やっと終わった・・・。中一は、ツラい。


エピソード6 再開、そしていつもの日常

演奏を終えたレイラは一息つき、ギターを下す。

この歌には、かつての親友への思いが込められていて。

(カルマ君が聞いててくれたらなあ)

そんな事を思いながらギターを外し、横に置いたところで、

「・・・・・え」

広場の入り口で呆然と突っ立っているカルマと目が合った。

自分がちょうど考えていた相手が、そこに居た。

(あたしは一番君に会いたくなくて、一番君に会いたかった。

だから、また親友に戻りたかった。記憶という壁を越えて。)

レイラは慌ててパッと目をそらし、ギターを片付けながら、

「お、おはよう、カルマ君。珍しいね、こんなところで会うなん・・・!?」

言葉が途切れた。

肩のあたりに手が伸びてきて、誰かにやさしく包み込むように抱きしめられたのだと、

数秒遅れて脳が理解した。

「え、ちょっとカルマ君?いきなりどうしたの?」

戸惑ったレイラの声にカルマは一旦体を離すと、

「レイラちゃん、だよね・・・?」

「え、いや。うん。確かにあたしは麗羅だけど…」

「そうじゃなくて。あの時俺を守るって言ってくれた。」

 

 

・・・・・思考が停止した。

 

 

幾度なく名前を呼びあった彼が。かつての親友が、そこに居た。

カルマはレイラをもう一度ふわりと抱きしめる。

レイラの心に、色が戻る。

「思い出した、の・・・?」

「うん。ごめんね、遅くなって。」

「ーーー~~~っっっ!!」

ぽろり。レイラの瞳から、一筋の涙が流れ落ちた。

それが引き金になったかのようだった。

「う、うわああああああああああああっっ・・・」

胸に、すがりつく。

ずっと知らないふりをし続けていた。

初対面に見えるよう、演じ続けていた。

「遅いよ、バカあああっ・・・」

彼は何も言わずに、ただレイラを抱きしめ続けていた。

 

もう、ダメだと絶望した。こんな運命を彼に与えた天を、呪った。

それでも彼は、戻ってきてくれた。だから、言おう。

「ごめんなさいっっっ・・・、ありがとう」

カルマはふっと笑うと、レイラの耳元で優しくいった。

「どういたしまして。・・・ただいま、レイラちゃん。」

「おかえり・・・なさい」

それだけ言うのが、やっとだった。

レイラは、いるかわからない神に感謝した。

見ていてくれているか分からない、自分の両親に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝日がやさしく、抱き合う二人を照らしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を、遠くからあの医者がじっと見つめていた。

「私のすべきことは、患者に必要なモノを与えることだから、ね。」

二人を見て満足げにうなずくと、その場をゆっくりと去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばカルマ君、どうやってあたしを思い出したの?」

「う~ん、最初に会った時からなんか大事なことを忘れてる気がしてたんだけど・・・

きっかけになったのは、レイラちゃんの唄、かなぁ。」

「唄?あたしの?」

まぁ、それでも不思議はないだろう。あれはなんせカルマのことを想って作った唄なのだから。

 

それから二人は昔のようにカツアゲや喧嘩の話で盛り上がりながら教室につくと、

真っ先に中村が声をかけてきた。

「ねぇレイラ、昨日のアレ、頂戴!」

「あぁ、アレね。でも、いくらぐらい払ってもらえる?」

「ん~、じゃあ五千円ぐらいでどうかな?」

「おっけ、交渉成立ね!」

それを見ていた全員が思った・・・。

(お前ら将来確実に悪徳商売始めるだろ・・・)

レイラが中村から金を受け取り、ケータイ同士で何かを通信しているのを見たカルマが、

「二人とも、アレって何?」

二人はよくぞ聞いてくれた、と言わんばかりにニヤリと笑ってケータイの画面を付き出し言った。

「「カルマ君のフリフリエプロン写真」」

プツリ、という音がカルマから聞こえた瞬間、

「梨桜、逃げるよ!!」

「おう!!」

すたこらさっさと逃げていく。

「こらーーー!!」

それをカルマが追いかける。それを見ていた渚は思った。

(今日のカルマ君はなんか今までと違うなぁ…)

脱兎のごとく逃走した二人は、ドアの前でドン!と誰かにぶつかった。

「にゅいやぁ!?どうしたんですか、二人とも。」

「あ、殺せんせー!カルマ君のフリフリエプロン写真、激写したよ!!」

「なんですと!?中村さん、結城さん、本当ですか!?」

「あとで現像したら先生にもあげるよ!!」

「ヌルフフフフフフフ.ありがとうございます。生徒のスキャンダ・・・じゃなくて

生活状況を知っておくのは先生として当然の仕事ですからねぇ。」

「何俺抜きでそんな交渉成立させてんの!?つーか今スキャンダルって言っただろ

ゲスタコ!!」

柄にもなく取り乱している。

「気のせいです。あ、それから今日はカルマ君というのは禁止です。みんな、カルマさんと呼びましょう。」

「はあああ!?絶対嫌だし!!ヘルプ、レイラちゃん!」

「「「「「「「「「「レイラちゃん!?」」」」」」」」」」

クラス中が静まり返るが当の本人達は意に返さない。

「う~ん、カルマさんがフリフリエプロン着てて、それが超レアものだったから

思わずカルマさんの写真を撮っちゃってそのカルマさんを運悪く殺せんせーに見られたんだからしょうがないよ、カルマさん。」

「あぁもうカルマさんカルマさんうるさいなぁ!!」

キレたカルマが対先生用ナイフを取り出してレイラに切りかかリ、ケータイを奪おうとする。

それを見事にかわしながらケータイを高く上げるレイラ。

じゃれあう二人を殺気のこもった目でにらみつける前原。

その様子を中村のケータイでパシャパシャと撮るゲスタコ。

それに気づいた二人は対先生用BB弾を撃ちまくる。

息の合った射撃に追い詰められ、先生は窓から逃げる。

それを二人が追いかけ、前原と中村も応戦する。

この騒ぎはやがてクラス中を巻き込んだ大乱闘になり、その中でもレイラとカルマが

一番まぶしい笑顔を放っていることに、殺せんせーは首をかしげたという。

 

 

 

 

いつの間にか乱闘を抜け出したカルマは思う。

(さっき俺に飛びつかれても、レイラちゃん全く動揺しなかったなぁ。)

まぁ状況が状況だけにしかたなかったのではあるが。

(ま、レイラちゃんの鈍感さは俺が一番知ってるし。)

それでも。初めて会った時からずっと好きだったのだから。

「カ~ル~マ君!カルマ君も一緒にやろうよ!!」

君が走ってくる。

たとえ今は届かないとしても。

片手をグイグイ引っ張られながらカルマはつぶやいた。

「いつか絶対、振り向かせてみせるから。」

「ん?なんか言った?」

「何でもない。行こっ!!」

 

 

 

手をつないで皆のもとへと駆けていく二人の背中は、日の光に照らされてまぶしく輝いていた。

 

 

 

 

 




やっと思い出したー!!長かった・・・。
それでは、評価と感想お願いします!!
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