鳴上悠と艦隊これくしょん   作:岳海

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いよいよ本編です。プロローグでお気に入り15だと!?見た瞬間声が裏返りました。
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第一話 Where am I?

「うーん・・・・」

 

 

 

顔が熱い。正確に言えば、体の前面部分全体だけがサウナに入れられたかのように熱い。

残る背面部分はと言うと・・・あ、前面部分ほどではないけど熱いな。しかもなんかいつものベッドの感触とは違うような・・・なんかじゃりじゃりしないか・・・?

とりあえず右のほうに寝転がってみる・・・うん、今度は体の左半分が暑くて、右半分が違和感があるな・・・仕方ない、起きるか・・・。

 

「ふあぁぁー・・・」

 

上半身を起こして思い切り状態をそらしながら大あくびをする。なんだか瞼をを閉じていても光が感じられるなぁ・・・うーん・・・。

目をこすりながらようやく眠気が残る瞼をゆっくりとあげる。だんだんとぼやけている視界がクリアになる・・・。

「うーん、いい天気だな。・・・海も綺麗だし」

眩しいくらいに太陽の光が爛々と地上を照らしている。視線を僅かに下げて、視界に映るのは、薄い黄色がかかった砂浜とどこまでも広がる海。ああ、なるほど、良い寝心地とはいえないのにやけによく眠れたのは、波の音のせいなのか。たしか波の音は1/fのゆらぎというものが含まれていて、波の音に限らず自然界の環境音に含まれているその音には、人間をリラックスさせる効果があると聞く。多分その効果だろう。

いやぁ、それにしてもいい海日和だ。去年八十稲羽で夏休みの時に皆で行った海水浴場を思い出す。こんなことなら陽介達や菜々子でも連れてこれれば・・・・。

・・・・・・・・・・。

 

 

 

「ん・・・・・?」

 

 

ふと、そこまで考えて、おかしなことに気づきかける。

俺、たしか引っ越した先の自宅にいたよな?どこにも出かけてないよな・・・あれ?

そこで導き出される答えは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何で俺海にいるんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!???」

絶叫が、静かな海岸に木霊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名は鳴上悠。去年まで八十稲羽という地方の町で親戚を頼り、そこで一年間を過ごした。そこで色々な出会い、経験、そしてかけがえのない絆を結んだ後、その次の年には都会に帰っていった、現在高校三年生である。趣味は釣りとプラモデル作りと雨の日のスペシャル肉丼完食とチェンジと合体。愛読書は漢シリーズと弱虫先生シリーズと

THE○道。速読本?とっくに読んだぞ?当然です。

 

いや、今はそんな事はどうでもいい。くどいようだがここはどこだ!?マジでここはどこだ!?思わず二回も言ってしまった。落ち着け、もはや口癖の1つとなったそれを唱えながらパニックになった頭を何とか落ち着かせて、もう一度辺りを見渡す。

まず、ここにあるのはどこまでも続く砂浜、そしてやはりどこまでも続く海。これはさっきも言ったな。

次に後ろを見渡すと、草と木が鬱葱と覆い茂っているのが見える・・・・森・・・・か?すぐ傍に海があるのに不可解な・・・。これだけ晴れているのに陽の光も届いていないらしい。そのせいかまるで、富士の樹海を思わせるような不気味な印象を受ける。樹木の葉が太陽の光が入るのを邪魔している所為なのだろうか?だとすると迂闊に入るのも危険そうだな。

 

「そうだ!」

ポケットの中を大急ぎで弄る。あった!目的の代物――携帯電話を取り出して画面を開く。携帯のGPS機能を使ってまずここがどこだか確認しないと!もしくは、だれかに電話して助けを・・・。

「け・・・圏外・・・!?」

画面のアンテナが立っている部分が圏外を示している。それでもかまわずに乱暴な操作でネット通信を試みる・・・が、圏外と出ているのに繋がるはずはなく画面は無常にも『通信できません』と無情にも映し出される。がくりと、自然と両膝の力が抜けて『ザスッ』と砂の音が小さく響く。ああ、本当に絶望した時ってこんな風に膝の力が抜けるんだな、また1つ知識が増えた・・・・知りたくなかったけど。

「どこだ・・・ここは・・・?」

仲間には絶対聞かせられないくらい情けない声で、本日四回目の「どこだここは?」が、口から零れてきた・・・。

 

 

 

暑い。とにかく暑い。相変わらずギラギラと太陽がこの地上全てを爛々と照らしている。俺の心境とは正反対に・・・。いくら天気が晴れていても俺の心の中は大雨だ・・・土砂降りといってもいい。『愛家』のスペシャル肉丼に挑戦できるよ・・・。数日後には霧が出るけど・・・。

そんな心境の中あてもなく、どこまでも続く砂浜を俺は歩いていた。あのまま途方に暮れていても何の問題も解決しないし、こうやって行動するしか俺には選択肢がない。とりあえず目印もない森の中を歩くのは危険だし、こうやって砂浜を一人寂しく歩いていれば、誰かに会えるかもしれないし、ここがどこか分かるかもしれない。保証はないけどそうするしかない・・・。

もしやこれは夢ではないか!?と、現実逃避も試してみたけれど、ひりひりする俺の頬が、ここが現実だと言う事を物語っていた。それが真実だ・・・泣けてくる、心と肉体的な二つの意味で。

そもそも、何でこんな事になったんだ?いくら考えてみても全く見当もつかない・・・。最後に記憶にあるとすれば・・・そうだな、確か昨日は休日で、俺は部屋で一人受験勉強をしていた・・・あとは息抜きに陽介達と携帯で話したりして時間を潰して、それから肉じゃがと焼き魚とサラダの夕食を食べて、風呂に入り、11時過ぎに眠りについた・・・はず。そして、目が覚めたら・・・現在に至る。

そういえば、今何日の何時だ?ポケットから再び携帯を取り出して携帯の画面を確認する。

最後に記憶に残っている日の・・・次の日の昼過ぎか。普段ならば午後の授業が始まって、もう遅刻とかそんなレベルを超越した・・・無断欠席?とにかくそんな感じだ。

つまり・・・寝ている夜中から次の日の午前の間に誰かに運び込まれたってことか・・・?成程。

いやいやいやいやいや!!いくらなんでもおかしすぎる!突っ込み所が多すぎてキリがない!なぜ俺がそんな誘拐まがいな事態に巻き込まれなきゃならないんだ!?そもそも一体誰が!?何のために!?

仮に、そんなことが出来そうな心当たりと言えば、ベルベットルームの連中か・・・それともGWに出会ったエリザベスさんか・・・かなり無理をすれば桐条さん率いる『シャドウワーカー』とか・・・?

けれど、そもそも動機は?マリーはともかく、エリザベスさんやマーガレットならやりかねないかもしれないが、桐条さんからこんな事に巻き込まれる理由が思い浮かばないぞ?少なくとも俺の中では心当たりがない。というかこんな事の為に『桐条グループ』が総力を挙げて俺一人を誘拐、綺麗な海が見える砂浜へご招待・・・恐れ慄けばいいのか、呆れたほうがいいのか、怒るべきなのか反応に困ってしまう・・・というかその前に、岳羽さんやラビリスがキレて桐条さんの所に乗り込むだろうな・・・。真田さんなら「面白そうだ!ワクワクしてきた!」なんて言いながらテンションあげてそうだ。・・・まずいな、考えれば考えるほど、『シャドウワーカー』まともな人間が少ないんじゃないか?格好も『アレ』だったし・・・しかも俺、さりげなく勧誘されてるんだけど、不安しかないぞ・・・。

いかんいかん、思考が逸れてしまった。まあ、その辺はどうでも・・・よくないか。だがそれでも、あれこれ考えても予想の域を出ないし正直どうしようもない。

残る可能性といえば・・・案外、これが一番可能性が高いだろう。普通なら一生に笑される話、一番非現実だが、俺達にとっては一番現実的な話・・・。

「テレビの世界に・・・落とされたか?」

仮にそう仮定すれば、一番可能性が高いだろう。この光景全てがテレビの中の世界で、去年の被害者のように俺も誰かに“落とされた”のだとしたら?だがしかし、何のために?誰が?

・・・考えてもしょうがない。もしここがテレビの中の世界なら確かめる方法がある。

右手を伸ばして、意識を集中する。『眼鏡』がないのが気になるが、『霧』は出ていないからまあいいだろう。そう思って、いつものように“呼び出そう”とした瞬間・・・。

 

「ん・・・あれは?」

 

ふと、視界の端で、海の上に何かが漂っているのを捉える。疑問に思いながらも目を細めてそれが何なのかを確認しようとする。遠めで見えにくいが・・・。

「・・・・人!?」

波に揺れながら、ぷかぷか浮いている輪郭が、おぼろげながら人のような形をしているのが何となく分かる!やった!ようやく人に会えた!!しかし、だとするのならばここはやはり『現実』の世界なのか・・・まあ、今はどうでもいい!やっと人に会えたのだ!ここはどこなのか?もしくは助けを呼びたい!

そう思って海に向かって踏み出そうとした一瞬、何か違和感を感じる。

・・・なんか、変な体勢だな、何か変だぞ・・・?疑問に思いながら、足首まで海に浸かる位置まで進み、そしてハッとなる!

海面に仰向けで浮きながら、海水浴でも楽しんでいるのかと疑ったが違う!うつ伏せだ!うつ伏せの状態で力なく浮いている!

潜水するためのゴーグルもシュノーケルもついてるわけでもないみたいだから(遠めだからはっきりと断定できないが)、貝等をを採るための潜水でももちろんない!

くそ、こんなわけの分からないところに置いてけぼりにされただけでも厄介だと言うのに、今度は海難事故に遭遇するなんて・・・しかし、そうも言ってられない!

いてもたってもいられなくなり、服が海水で濡れるのも構わずにその人物の元へ自分が出せうる最高の速度で泳ぎ始める。

この時ばかりは晴れててよかった!もし天候が悪く大時化にでもなっていたら海に入るだけでも危険行為だった。天気と気温が安定している所為か、むしろ暖かく思えるほどだ。あえて、あげるなら服を着ているから泳ぎにくいが、気になるほどでもない。そんなこと言っている場合じゃないしな!

1、2分ほどクロールを続けてようやくその人物の元へ辿り着く。去年体を鍛えていた甲斐があったな・・・ってそんな場合じゃない!

やはり人間・・・しかも子供だ。後姿でよく分からないが、なぜかセーラー服のようなものを着ている。・・・なぜセーラー服で海にいるんだ?いや、そんなことは今どうでもいい!!

「おいっ!大丈夫か!?息・・・は・・・」

乱暴にゆすって仰向けに体勢を変えた途端、言葉を失くした。

 

 

 

 

 

 

 

・・・冷静になって考えてみれば、すぐに気がつく問題のはずだった。突然の事の連続でやはり動揺が残っていたのかも知れない。普通、いつまでもうつ伏せのままでいられるはずがないのだ。酸素がいつまでも続くはずがない、苦しくなって『起き上がる』か『仰向け』に体勢を変えるはずだ。

そう、“生きていれば”・・・・。

 

 

 

 

 

「あ・・・ああ・・・」

息が苦しい・・・陽がこんなに照らしているのに背筋が冷たい。さっきまで海の中が暖かく感じられるぐらいなのに、今は寒気すら感じる・・・。・・・おかしくなってぶっ倒れてしまいそうだ・・・。

そんな・・・そんなはずがあるわけがない・・・これは・・・悪い夢なんだ・・・そうに・・決まってる・・・。

 

 

少女の体は・・・“右肩から先がさっぱり無くなっていて”開かれた瞳は光なく、どこまでも深い光の届かない深海のような闇を連想させ、だらしなく開かれた口からは血の跡がにじんでいた。

握り締めた少女“だった”ものの手は氷のように冷たかった。

 

 

声にならない絶叫を、確かに俺はあげていた・・・。

 

 

 

ザバァァァァン!!!!

「!!」

 

しばらく我を忘れてその場に漂っていたが突然、海面から大きなしぶきをあげながら何かが飛び出す!!!飛び出したそれは、そのまま強烈な勢いで俺の元に向かう。咄嗟に抱きしめた少女の“亡骸”をかばうように身を捻らせ『それ』を背中で受ける。力自慢に木製のバットでフルスイングされたような衝撃と、言葉では形容しがたい強烈な痛みが背中から襲い掛かる。

「ぐあっ・・・!!??」

唾と若干の血反吐混じりの呻き声を口から響かせ、ゆるやかな錐揉み回転しながら体が浮くような感覚を味わったと思った次の瞬間には、派手な水しぶきをあげながら背中から倒れこむ。

が、痛みをこらえながらすぐに起き上がり、ゲホゲホッ!!と咳き込みながら、口の中の海水と若干の血を吐き出す。・・・血かよ、まさか内臓をいためたのか?背中がズキズキ痛むけど骨は折れてやしないだろうか・・・?

『ギャアアアアアア!!!!』

人間の出す方向とはかけ離れた甲高い声が『それ』から響く。キィィィィィンとした耳鳴りが鼓膜を直撃し、今にも耳を塞いでしまいたいくらいだ。

「なんだ・・・これは・・・?」

それは、見たこともない姿だった。少なくとも、『シャドウ』とは全く異なる姿をしていた。

 

 

あえて、その姿を簡単に言い表すなら、何処かメカっぽい、奇妙な黒い魚だった。

口からは人間のような歯並びを持ち、赤黒いもやのような物に包まれたその姿は、見ているものに生理的嫌悪を撒き散らすような・・・とにかく普段俺達が目にしている、スーパーで売られているような魚とはかけ離れていた。

先程はこの正体不明の生き物?を魚のような・・・と評したが、どちらかと言えば・・・魚雷だ。魚雷のような形によく似ていた。その姿を生かして『ダツ』のように体当たりをするのが攻撃方法なのだろうか?もしくは特攻に使ったという悪名高い『人間魚雷』と例えたほうがよかったか?

かろうじて冷静な部分の頭で考えていると(こんな状況でもそんなものが残っているのが驚きだが)『黒い生物』がもう一度先程と同じような鳴き声を発する。相変わらず耳が痛くなりそうだ。

次の瞬間、周りから再び大きな水しぶきがあがる。反射的に周りを見渡す!

 

『『『『『キシャアアアアア!!!!!』』』』』

『キシャアアアアア!!!!!』

 

目の前にいる『黒い生物』と同じものが、一、二、三、四、五・・・・五体か、そして目の前のこいつで計六体が俺を取り囲んで、それぞれ同じように奇声をあげている。

一体何なんだ?こいつらは?こんな生物がこんなに生息しているのか?本当にどこなんだここは?

・・・だが、今はそんなことはどうでも良くなった。

 

「・・・お前らか?」

お前らがこの子を殺したのか?こんな小さな子供を・・・。そう考えると無意識に唇をかみ締め、そこから血が流れる・・・。

 

(この感情は・・・ああ・・・そうだ。以前にもこの感情を抱いた事がある・・・。)

(確か・・・これは・・・)

 

黒い生き物は俺の質問に答えるはずもなく、「キシャアアアアア!!!!」と猿の鳴き声のような、甲高い声を響かる。・・・『これ』で答えているつもりなのだろうか?少なくとも俺にはわからない。が、今はもうそんなことはどうでもよかった。

そして次の瞬間、その『黒い生物』達は少女の体を抱いたままの俺に向かって弾丸のごとく一斉に飛び掛り・・・・。

 

 

(かつて生田目を殺そうとした時に抱いた、あの感情によく似ている)

 

 

 

「まさか、“呼び出せる”なんて思ってもみなかった・・・」

心がどこかに置いてきたような感覚のまま、ぽつりと呟く。だとするならばやはりここは『テレビ』の世界だろうか?だとしたらいつ俺は入ったんだ?少なくともそんな記憶はないのに・・・。まあ、今はそんなことはどうでもいいか・・・。

海からあがった俺はずぶ濡れの状態のまま砂浜へ戻り、抱えていた少女の亡骸を慎重に砂浜の上に置き、両手を組ませ・・・ることは出来ないのでせめて片方の手だけでもそれっぽく置き、虚ろな瞼を閉じてやる。

改めて少女の体を観察する。年齢は・・・10歳前後といったところだろうか?腰の長さまである紺色の髪が長い間、海水に浸かっていた所為かバサバサでお世辞にも艶がない。セーラー服とともに、なぜかよく分からない船の部品のような物を身に纏っているが、どれも所々傷だらけで歪んでいて用途はよく分からないものの素人目に見てももはや使用不可能と分かるくらいの有様だ。

しかし、それよりも、もっとも目を引いたのは彼女の体の中心にあたる部分だった。

「なんて・・・・むごい事を・・・」

自身の拳が無意識に強く握り締められ、ぶるぶる震える。こみ上げてくるものを抑えようと、意味がないと知りつつも唇にギュっと力を入れ、『ソレ』を見る。

彼女の鳩尾の部分にぽっかりと・・・・握り拳より大きめ位の“穴”がむごたらしく開いていた。目を背けたくなる気持ちを堪えながらもよく見てみると、穴の周辺が焦げたような跡があり、その穴が、この少女にとって致命傷になった事を思い至らせるに十分だった。

中心の穴に自らの手を広げて当てる。こんな小さな体に、こんな穴が空くなんて・・・そう思った瞬間、顔に熱い液体が伝うのを感じた。

この子の事は何にも知らない。生きていた頃の事も、どんな性格をしていたのかも、好き嫌いも、何を目指していたのかも、俺にはわからない。だって、見つけたときにはもう死んでいたのだから・・・。

もし・・・もし生きて順調に育っていれば、こんな整った顔をしているのだ、注目を浴びるような美人になっていただろうに、それをこの無慈悲で惨たらしい穴がその将来を奪ってしまったのだ・・・。いい歳したもうすぐ成人になる俺が年甲斐もなく、こんなに情けなく滝のように涙を流して嗚咽を流している。見ず知らずの子供の為にだ・・・。それでも、このこみ上げる熱いものを止める事ができない・・・なぜ?

 

「ごめ・・・ん・・・本当に・・・ごめん・・・」

 

物言わぬ少女の手をを強く抱き寄せ、嗚咽混じりの謝罪の言葉を垂れ流す。何のためか?別に俺が殺したわけでもない、もう少し早く駆けつけていれば助かっていたか?それも分からない。そもそも俺が駆けつけるずっと前に生きていたかどうかも分からない。それ以前に、この少女の生き死にに俺は関係ない。それでも・・・・謝ずにいられない。彼女の魂に謝罪の言葉を述べずにいられない・・・。そうすることしか、俺には出来ない・・・といわんばかりに・・・。

ふいに、意識が遠ざかるのを感じる。ああ、そういえば“呼び出す前”に強力なものを貰ったんだっけ・・・“呼び出した後”だったら平気だったんだろうけど・・・今頃それが効いたか・・・。あと、海水の中で『電気』は流すもんじゃなかったな・・・。

次の瞬間、俺の意識は闇の中に刈り取られた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・意識を失う瞬間、砂を踏みしめる音が聞こえたような気がする・・・。

 

 

 

 

 

 

 

そして数分後、そこには誰もいなくなった。意識を失った灰色の頭髪を持った青年の姿も、少女の亡骸も・・・。

ただ、そこから離れた位置にある海の底には先程、青年を襲った黒い異形の『真っ二つになった姿』や『焦げたような姿(分かりにくいが)』が計6つ、人知れず眠っていた・・・・・・。

 




分かる人なら、『彼女』が誰なのかわかるかもしれませんね。(自分ごときの表現で表すことができたならですが)もしも俺の嫁、だったらごめんなさい。
敵が赤黒いのは・・・まあ、そういうことです。
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