惑星機構 MECHANIZERD   作:アルファるふぁ/保利滝良

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この作品の主人公(?)ホープディストラクター本人にとって殺し合いとは

普通の人間にとっての食事

と、同等の意味があります
しかし別に戦わなければ死ぬと言うわけではありません
端から見ればアレです、依存性の強い・・・アル中に近いような・・・
それはそれでダメじゃん



10話

飛歌しながら焚き火の前で串に刺さった肉の焼け具合を見る人間が一人 あだ名をホープディストラクターと言う

食事の支度をしている彼だが、今回はかなり質が悪い それでもまるで御馳走のように扱っている

今の彼がゴキゲンだからだ 得体の知れない肉をつつきながら鼻歌を歌っているのは、戦闘狂たるその男が伸び代のある猛者と再び戦える機会を手に入れたからだ

常人には理解し難い理由で大変いい気分となっているホープディストラクター その隣で、駆け出し記者マーカスは聞いた

「それ、何の肉ですか?」

いつもならほぼ無視するディストラクターであったが、今回は別 あっさりと答えてくれた

「オマエと初めて会った日に狩ったのがいんだろ?」

「えっ、まさか」 

ホープディストラクターとマーカスの出会い 僅か一ヶ月と少し前の出来事だったが、マーカスはしっかりと記憶している

確か、そう、野性動物に襲われた

その野性動物の名前は

「それ、ハイエナの干し肉ですか・・・!?」

「一応言っておくが、そこら辺の草食動物に食い飽きたから挑戦してみてるだけだぞ」

上手い具合に焼き上がった一串を摘まみ、塩と胡椒と粉末スパイスを付けて一口食べながら、ディストラクターは答えた

意外とグルメな理由であったことに安堵しつつ、肉食動物の肉を頬張る光景を目撃して胃の中身を抑え込むマーカス 刺激が強い

屠殺された家畜の小綺麗な切れ端を食べてきた彼には、少々耐えきれないようだった

それを知ってか知らずか、ホープディストラクターは黙々とモグモグしている

味の感想など聞けるはずがなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、チクショウ・・・」

ホープディストラクターには活動拠点と言えるものはない それが必要ないほど彼は様々な意味で怪物じみていた

しかし同じ様にしていてはディストラクターを追いかけるマーカスの身がもたない そこでマーカスはホープディストラクターの知り合いの家の近くにある町で借り家を入手したのだった

そのディストラクターの知り合いというのはあの美人で肉感的なシスターであるので、直接彼女の家に世話になるのは忍びなかったのだ 主に汚らわしい理由で

その借り家の机の上で、マーカスは呟いた その手にはこのチルドレンに訪れてから何枚も撮った写真データの入ったフィルムがある

このチルドレン星、記事ネタにできそうな事件に事欠かないのはいいが、余りにも非現実的なのが仇となった

「こりゃコラージュ画像だとか言われても文句言えねえぞ・・・」

人型ロボットが縦横無尽に暴れまわる完全暴力主義惑星など、まず信じて貰えないであろう

合成CGを疑われてガセ扱い それこそ笑い物だ

最悪なことに、今時この手のイタズラ画像など暇な餓鬼でも作り上げられる

頭を抱えるマーカス ここにきてこの星の異常性が再び彼に牙を剥いている

コーヒーのカフェインすら押し退けた眠気が、瞼の奥から彼を眠りへと誘う

そろそろ写真整理の疲労が出てきた

ベッドへとダイブし、再び溜め息を吐く

「やっぱ、ここは俺にゃ荷が重かったかな?」

それを最後に、この日のマーカスは寝てしまった

 

そのハズだった

豪快な爆発とそれに伴う炎が町の一角を襲った 無論寝かけていたマーカスはそれで完全に起きる

「どわぁっ!?なんだなんだなんだぁ!?」

半分パニックのまま窓を開くと、外にはメカニザードが歩いている

この町を占拠するつもりか

マーカスは決心した

「ディストラクターさんを、呼ぼう・・・」

ここにきて、マーカスはこの星のルール的なものを思い出していた

 

力こそ、暴力こそすべて

弱肉強食

 

だから、

「もしもし、マーカスです!」

『暴力』を使うことに躊躇していられない

「盛大に戦えますよ、早く来てください!」

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