惑星機構 MECHANIZERD   作:アルファるふぁ/保利滝良

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7話

 

男は笑っていた

ただひたすらに男は笑っていた

なぜか?

それは彼の視界に写るあるものに由来する

「大漁、大漁」

チルドレンには、三つの派閥が互いに凌ぎを削っている

その内の赤の軍勢と青の軍勢が、たった今激突しているのだ ホープディストラクターがいる場所からは、近くに黄の軍勢がいることも確認できた

ざっと見ても、メカニザードの総計は6000は下らない まさしく大漁であった

「と、突貫しないんですか?」

マーカスがスコープ片手に恐る恐る聞く

疑問だった

ディストラクターなら、見つけた瞬間この戦闘に突っ込んでいくものだと思っていた

しかしディストラクターはこう答えた

「あのな、もしも俺が今あの場所に入ってみるとする」

「はい」

「自慢じゃねえが、この星では俺はやや有名人だ・・・悪い意味でな バレたら連中逃げ回るかもしらねえ」

舌舐めずりをしながら戦闘狂は続けた その目は余所見など一切せず、戦いの行方を一生懸命眺めている

「だが、殺しあってるヤツラがもう逃げるに逃げれないくらいに乱戦してれば、例えどんな野郎が来てもやり合うしかねぇだろ?」

そう言って、ディストラクターは笑った

(なるほど、考えている・・・)

「さて、そろそろか・・・」

メカニザードのコクピットを開き、滑り込む

中の様子をチェックして、再び笑う

これから始まるは暴力 善も悪も、ましてや理由もいらず 只楽しむのみ

「あ、ホントだ」

マーカスの持つスコープの向こうで、黄の軍勢も戦闘に突っ込んでいったのが見えた

「い、行かないんですか?」

「んー、あと一分だな」

小指で耳をほじりながら、ホープディストラクターは答える 本当は今すぐにでも行きたくて堪らない

しかし今『エサ』が逃げられる状況で行ったら、と、本人は一生懸命自制しているのだろう

マーカスはやや寒気を覚えた

(この人は、そこまで戦いにこだわっているのか・・・)

そして、メカニザードが立ち上がった

「ヒイイイイイイイイイイイハアアアアアアアアアアアアアアイアイイイイイアアアアッッ!!!!」

その瞳は限界まで見開かれ、口は精一杯の笑い顔を形成していた 表情筋が吊る程の笑顔を浮かべ、歓喜に奇声を撒き散らし、一人の男が戦いの獣と化して躍り出た

崖から滑り降りる黒いメカニザードを確認した機体もいた しかし、今は構っていられない

何故なら、ディストラクターを恐れている暇に自分が他の派閥に殺されるかもしれないからだ

「どぉしてこんなときに!」

そんな風にしていたら、赤か青か黄に殺られる

そう、逃げ場もない 乱戦の中では最早逃げ場所も隠れ場所もない

「祭りだ祭りだァーッ!ギハハハハハハハハァ!」

剣を振り回し、ホープディストラクターが降り立った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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