よって続くかは微妙です。それでもという方は拙い文章ではありますが、よろしくお願いします。
唐突だが、僕は戸惑っていた。理由は単純明快、自分の置かれている状況がわからないから。落ち着け僕、とりあえずいったん落ち着いて今の状況を考えてみるんだ。
周りには何処までも広がる何も無い白い空間、目の前には今にも泣き出しそうに見える謎の美少女(推定15才)。
……うん、さっぱり意味がわからない。なんだってんだ一体、夢か、夢なのか、夢なんだろ、きっとそうだ。こんな神様転生物のネット小説みたいなこと現実に起きるはずがないし。それにしても、ついにこんな夢を見るようになるとは、今度から読むのを少し控えた方がいいんだろうか。
そんな現状把握と言う名の現実逃避をしていると、目の前の美少女が突然僕に告げた。
「ごめんなさい、貴方は死んでししまいました」
……あー、やっばりそうか。そんなはず無いと思ってたけどこれはやっぱりそういう展開か。くそっ、夢ならよかったのに。
「これはまさかあれですか、神様のミスで僕は死んでしまって、お詫びに異世界に転生とかそういう展開ですか」
「はい、あなたの言う通りです。魂の流れというのは一方通行なので、神といえども失われた命を戻すことは出来ません。なので、代わりにあなたには別世界への転生権利が与えられます」
目に涙を浮かべてそう語る少女。なんていうか罪悪感がヤバい、僕が泣かせた訳ではないにしてもだ。とりあえず、少女の涙を止めたいんだけど、どうすればいいんだろう。一応生きているときは妹がいたけどあの子が最後に僕の前で泣いたのなんてもう5年以上前だし、あーもう!焦ると思考が鈍くなるのは悪い癖だ。でも、こうして黙っててもダメだし。
そう思って少女の気を紛らわそうと幾つか質問をする。
「それじゃあさ、幾つか質問があるんだけど、まず1つ、君の名前は?」
「……私の名前、ですか?」
「うん、いろいろ気になる事はあるけど、まずは自己紹介からってことで」
自己紹介は大事だからね、うん。それに、いちいち謎の美少女って呼ぶのも面倒だし。
「…私はあなた方が天使と呼ぶ個体の1つです、なのであなた方人間の様な名前はありません」
「…名前が…無い?」
「はい、私のような位の低い天使は与えられた命令をこなすだけの、云わばプログラムです。強いて言うなら1192296、それが私の名前、でしょうか」
プログラム?目の前のこの少女が?嘘だろ?それならこの涙はなんだ、どうしてこんなに悲しそうな目をしている。
「さて、他にも質問があるんですよね、つぎは何を「ユウナ」……え?」
「ユウナ、君の名前。どうかな?君には感情がある、君はAIやプログラムなんかじゃないよ」
「……そんなことを言われたのは初めてです。……ユウナ…ですか……良い名前ですね。ありがとうございます」
そう言って美少女改めユウナは笑う。うん、やっぱり女の子には笑顔が一番さね。って、いきなりシリアスっぽいムードになっちゃたけど他にも聞きたいことがあるんだった。
「さて、じゃあ次ね、僕は一体どんな死に方をしたの?どうしても昨日の夕方、買い物に出かけた後が思い出せないんだけど。それから、妹は?僕がいなくてもちゃんとやっていけてる?」
さっきから何度か記憶を辿っているのだけど、どうしてもなぜ自分が死んだかが思い出せないんだよな。やっぱり交通事故とかなのかな。それに妹も最近はしっかりしてるように見えて意外とメンタルが弱いからなぁ。僕の死に方によっては大変なことになってそうだけど。
「妹さんを大事にされているんですね」
「そりゃ、家族だからね。大事なのはあたりまえさ」
「その当たり前が分からない人もいるんですよ。世界にはたくさん。では、死因の説明からいきます。昨日の夕方になにを買いに行ったかは覚えていますか?」
「うん、それはもうバッチリ。学校が終わってその日発売の新作ゲームを買った辺りまでは覚えてるけど、帰りに僕の身に何か?」
「あなたは昨日、中学校の同級生と偶然出会いました。そして暫く雑談した後、妹さんの食事を作るため家に帰ります。しかしその後、帰宅途中に車が飛び出してきて……」
「その車に轢かれて僕は死んだ……というわけですか」
なるほど、なんとなくわかった、予想通り交通事故か。ありきたりだなぁ。せっかくならもっとこう面白い感じで逝きたかった。空中で爆発四散とか………いや、やっぱやめよう。想像したらグロすぎる。
「あ、いえ。車は直接の原因ではありません。あなたはその車を間一髪避けることに成功しましたから。しかし、その…よほど嬉しかったのでしょうね、その後某ドーナツ店で一気食いしてそれを喉に詰まらせて死にました。妹さんについては死に方が死に方だけに深刻な心の傷などは負っていません。日常生活においても元気はありませんが近所の方の支えで何とかなっています」
よかった、妹は大丈夫そうだな。にしても予想外の展開だな。車避けてなにしてんのさ僕。馬鹿かよ、馬鹿だよ。いや、でもまぁドーナツで窒息死というのはある意味幸せな死に方だろうか。
「本来なら80歳の誕生日に同じ事が起こる予定だったんですが……」
「あ、どちらにしろ死因は変わらないんですね」
我ながらなんとも締まらない死に方だなぁ。そして車を避けれるのか80歳の僕は。怖いなぁもしもそのまま生きていたらどんな人生を送っていたのか。
「……とまぁこの話はもういいか、死因も分かったし。じゃあ3つ目の質問。これから僕はどんな世界に行くの?」
「その質問には規則上答えられません。ですが、あなたも知っているアニメの世界で、そうですね、戦闘とかもありますよ。」
むぅ、どこの世界に行くのか作品名までは分からないのか。出来れば次の質問の答えと合わせて知っておきたかったんだけど。まぁしゃーなしか。
「そっか、それじゃあ最後の質問。よくある転生ものみたいにさ、僕も何か特典みたいなのって貰えるの?」
「はい、あなたは3つ、転生後に付加される能力を選ぶことができます。基本的には自由ですが、あまりに強力なもの、たとえば世界を作り変えるようなものは選べません」
ふむ、まぁそうなるわな。でもそこは問題ない、思いついたので大丈夫そうだ。
「よし、じゃあ決めた!スパイラル〜推理の絆〜のカノンヒルベルトの戦闘反射と、DFFのバッツがやってるようなモノマネ。で、最後に.hack//G.U.の憑神スケィスを転生後の世界に合わせた設定で使えるようにっていうのはどう?」
戦闘反射は僕が憧れてた能力の1つで、戦闘になると反射的に身体が動くって感じの能力。某レベル5の反射とは違ってあくまでも身体の反応だ。
モノマネっていうのはその名の通り、人の技を真似できる力で、色んな武器を切り替えながら戦うあのスタイルはきっと男子なら皆憧れるんじゃないだろうか。
最後の憑神は、G.U.をやっただけなので正直あまり詳しくないが、主人公が使える能力で、とにかくかっこよくてデータドレインとか云うチート技が使えたりする。
「戦う気満々ですね…少しお待ちください……ふむ、憑神の容量が子供にはきついですね。その条件ですと記憶を取り戻すのは転生後しばらく、9年くらいしてからになり、憑神能力を手にするのはさらに6年後くらいになると思われます。よろしいですか?」
「うん、いいよそれで」
むしろ好都合だ、最初から無双してもつまらないだろうし。いや、世界にもよるけど戦闘反射の時点で無双できるか。何より幼児時代を今からやり直すのはいろいろと辛すぎるしよかったな。
「名前や容姿はどうしますか、ある程度こちらで決めることもできますよ」
「うーん、いいや別に。中身がこんななら、せめて外見とかそういうのは親からもらいたいんだ。でないと僕はその人の子供だと言えなくなる気がして」
「わかりました、これで決定ですね。それでは、良い人生を」
そう言って少女が手を振るう
「じゃあね、ユウナ」
僕の足元が光り出す…あ、ちょっと待ってこれってもしかして…
僕の足元にぽっかりと穴が開く。落ちる!と思ったら第1宇宙速度を越えようかという勢いで上空へ射出された。
「って、落ちるんじゃないのかよ!」
そこで僕の意識は途絶えた。
--------------------
……行きましたか、不思議な人でしたね。
「はい、とても不思議な人でした。………それで……あの、女神さま」
分かっています。彼が気になるのでしょう?行ってきなさい、ユウナ。
「はい!ありがとうございます」
誤字脱字がありましたら指摘してくれるとありがたいです。
二次創作の投稿は始めてですので迷惑をかけるかもですが、よろしくです。