第1話 幻想への誘い
~???~
とある山の中腹二人の男女少年少女が空を仰いでいた。
「なぁ?離れていても心ってものは繋がっているって知ってるか?」
「う~ん…聞いたことないよ。どうしたの急にそんなこと言って?」
少女は少年が唐突に言った一言を少し戸惑いつつも答えた。そういうと、
「いや?俺ももうすぐ戦いに行かなきゃいけないからな~って思ったからさ何となく聞いてみたか
ったんだよね。」
少女は視線を少年向けると、
「そ、そうなんだ…でも私は離れていても心とか意志とか繋がっていると思うよ(何となくだけど
ね)」
はふと、驚いて少女と視線を合わせた。少し手を顎につけ考えると、
「ということは○○○は死んでいても心とか繋がっていると思うか?」
「うん‼もちろんだよ!(これも何となく)」
少女は少年からの問いに即座に答える。兄は頭を撫でると、
「そうか、じゃあもしも俺が死んで生まれ変わったとしても俺の心を見つけ出してくれよな」
少年は方向転換すると、山の奥に入っていく、少女は小さく、
「楓が死ぬなんてことはないとは思うんだけどな」
というと、少女は楓の後を追うように走っていった。
~現実~
「うわっ!?な、何だ夢か…何だったんだあの夢は…」
樹は勢いよく、とび起きると夢のことを考えていた。白い髪をした狼みたいな人型の少年少女と
離れていても心が繋がっているという言葉のことしか思い出せない。その他のことを思い出そうと
すると突然スマートフォンの着信音が部屋に鳴り響く。クラスメイトの一哉からのメールを受信し
たみたいだ開いてみると、
『町はずれの廃神社分かるかな?あそこで神隠しが起きるとかなんとかで騒ぎになってるよ。その
神社に僕も行こうと思うんだけど樹も一緒に行かない?』
といういかにもついてきて感満載のメール何だろうと、樹は呆れた。少し考えて、
『別に構わないよ、じゃあ一哉の家まで行くよ。』
と一言打って送ってすぐに
『待ってるね。』
と一言打って返信してきた。
樹は返信はせず、画面を消すとジーンズの左ポケットにスマホを入れ、家を出る。向かったのは移
動手段として使う自転車が停めてある車庫。シャッターを開けて自転車に乗り込み一哉の家へ向か
う。
―少年移動中―
自転車をこいで約十分一哉の家の前に到着した。玄関から一哉が出てきて、
「わざわざありがとね、僕のわがままに付き合ってくれて。」
「心配すんなって俺もちょうど暇だったからな~そういやさあの神社って前から神隠しやらは起き
てたらしんだが?」
「うん、そうだよ。そうだったんだけど昔はたまに神隠しが起きていたみたいだけど、最近になっ
てたまにっていう頻度じゃないほどの神隠しが起きているんだよ。」
一哉は樹の返事と質問を軽く促すと今から行く廃神社についての資料を手渡して現状を話す。楓は
軽く資料をめくってみる。
(こいつ資料集め過ぎじゃね!?いくらなんでも読むのに一日は費やしそうな勢いなんだけど…)
とりあえず、軽く大まかに要約と一哉の研究(予想)をまとめると別世界があるということに辿り
着いた。樹は軽く息を整えると、
樹「いくら何でも別世界とかありえないだろ!!?」
と一言言う。
(そうだ、いくらなんでも想像のレベル飛び過ぎだろ!?こいつ…)
一哉はふぅ…と息をつくと、
「まぁ、とりあえずその事は気にせずに一旦行ってみようか?このままじゃ呼んだ意味がなくなち
ゃうしね」
一哉は笑顔で言うと、楓も吹き出し笑い出す。
「それもそうだな。案内は任せた、俺は少しかじっただけで場所まではわかんないんだわ」
「了解だよ!さぁ行こうよ。場所は家から近いけど山道行くんだからしっかりと準備していかない
と…」
(えっ!?山道かよ!!?勘弁してくれよ…)
樹は絶望的な顔をしつつも近くのコンビニに入っていろいろ買っていたのに、樹自身失笑してい
た。
side ???
「ふぅ~やっぱり大結界の修復するのは骨が折れるわ~」
「と言いつつも結界の点検がかなりハイペースで行っているのがさすが紫様です。」
神社の屋根の上で何やら怪しげな行動している紫という金髪の女性とその様子を見ている九尾の狐
を思わせる尻尾を生やした女性が手伝っている。
「あら藍いたの?まぁ手伝っていたのね。気が付かなかったわ。」
「何を言っているのですか!?紫様が呼んだんじゃないですか。」
藍はため息交じりのため息をつく。それを見て紫は
「やだね~冗談よ、冗談。」
なんとも和やかな雰囲気の中二人は作業を進めると、紫が突然、
「!?これは妖気!?真昼間から妖怪が暴れてる?いいえ、これは感情から来てるわね。まぁそいつは
襲わないから多分大丈夫でしょう。リスクがあるからね、さぁ再開しましょう。」
「紫様!!人間が接近中です。一旦隠れましょう!」
「タイミングが悪いわね…スキマじゃなく木々の間に隠れるわよ。」
「なぜですか?紫様…」
紫は藍を連れて木の上に乗ると、
「妖気も近づいているからに決まっているでしょう?藍これ位の事も気付かないのかしら?」
呆れたと口調で理由を述べると、
「申し訳ありません、紫様の式神である私が単純な気が付かないなんて…」
「まぁ、あまりにも唐突だから仕方ないわね、どっかの陰陽師だったら追い返すだけだけど、それ
以外なら捕まえてと言いたいけど妖怪がいるとするなら無理よね~仕方ないわね今回は帰るわよ、
スキマで神社脇まで移動して奥の池まで行って帰るわよ。理由は簡単見られないためよ。」
「わかりました。」
紫はスキマを出現させると二人で入っていく。
side 樹
ふぅ…ようやく着いた…やっぱり山登りはきついな~」
樹は息を切らして、座り込んでいる。それに比べ、
「お前、疲れてなさそうだな…傾斜もきついはずのに…」
一哉は一息すると、
「まぁね、山登りは意外にやってるからかな~」
「お前山登りしてるとかある意味化け物だな…」
一哉はその言葉で顔から笑みが消えた。その様子を見て、
「えっ!?マジでそんな感じかよ!?」
もうそこには一哉の姿はなく、代わりに見たことのない人型の怪物がいた。
「お前なかなか鋭い人間だな、もう少しで他のやつみたいになったのにこれはこの場で殺すしかな
いな。」
(やべぇ~こいつ知識はあるみたいだけど相当のバカだ。)
樹はこのバカな妖怪をどうにか出来るとは思わないが、カッターナイフを取り出す。多分逃げた方
が得策だとは思うがそれはその場しのぎに過ぎない…この近くに人がいれば助けを求めるがそんな
こと奇跡に…と思った瞬間神社の脇から少ししか見えなかったが人影が見えたので、
「くらいやがれ!!」
カッタ―ナイフを投げて走り出す。避ける為に妖怪は体を反らす。
(よしっこのままさっきの人のところに!!)
しかし、無情にも妖怪は避けた瞬間に踵を返すと、猛スピードで樹を追い掛けてくる。いくら短距
離が速くても、人外であるやつには勝算はないに等しい。あの人影を追い掛けて助けてもらわない
と!ひたすら走っていくが差が縮まっていく。ちょっとした林を抜けると池に出たそこには池の上
に不思議な空間が消えかかっているだけ、樹はその空間へ駆けていく、後ろを振り返ると妖怪は拳
を振り上げていた。
(一発でも食らったら絶対死ぬよな?でも今は死ねない!!あの空間はもう少しなんだ!!)
すると、後ろで何かが軽く樹の腕に噛みついた。すると、
(私の意志を貴方に渡します…これがあなたへの恩返しになることを信じて。)
と頭に直接響いた。樹は空間に飛び込む前に振り返るとそこには来る道中で樹が助けた狼の死骸が
妖怪に乗りかかっていた。
初めまして、月原音紅というものです。今作品が初投稿になっているので描写力は全くないので指摘や感想をよろしくお願いします。