東方咆狼伝   作:月影音紅

4 / 18
前回のあらすじ

射命丸文と接触することに成功し、妖怪の山の天狗として、認められた。下宿先の家主の犬

走椛に唐突な戦いを挑まれるものの柔道技で勝利し、仲を深めることが出来た。


第4話 天狗達の日常

「ここが私の家です。一部屋だけ空いてるので樹さんはそこを使ってください。それと、着替えて

 

くださいね。私は、まだ哨戒の仕事があるので、行きますね。」

 

と言うと、椛は出ていった。樹は着ていた服からあるものを取り出す。あるのは、スマートフォン

 

と財布だけ、バッグもあったら良かったんだけどと思うが今更思っても仕方がなかった。とりあえ

 

ず、渡された服を着ると、サイズはちょうど良いが、慣れない格好に樹は戸惑ってしまう。とりあ

 

えず、今まで着た服を畳んで端に置いておく。椛には悪いが、空いてる部屋兼これから樹の部屋に

 

なるのだからといろいろ部屋を片付けと備品をチェックする。

 

 片付けが終わると、文が取材すると言っていたのを思い出し、外に出る。すると、文がそこで退

 

屈そうに待っていた。

 

「いやぁ~文さんすいません、ちょっと部屋の片づけしてたんで忘れかけてました。」

 

「樹さん大丈夫ですよ~今来たばっかりですし。」

 

「あっ、そうだんですか?じゃあ俺の部屋で取材しちゃって下さい。」

 

「もちろんですよ!じゃあお邪魔しま~す。」

 

文は入ると、奥に入っていく。樹も部屋に戻り座る。

 

「じゃあ始めますね樹さん。」

 

文はそう告げると、真剣になって質問をしてくる。樹は何となく、夜まで続くと思っていた。

 

 

 

―少女取材中―

 

「じゃあ、明後日位の文々。新聞で掲載しますので、よかったら、ご購読よろしくお願いします

 

ね。ではっ」

 

と言うと、消えるように去っていった。樹ははぁ~と息をつくと、床に寝転がる。気が付くと辺り

 

はもう日が沈んできている。スマートフォンを確認すると、午後6時と表示されている。もう見る

 

ことはないだろうと、電源を落とすと、これまた、端に置く。立ち上がると玄関から扉を開ける音

 

がした。樹は玄関まで行くと、

 

「椛お帰り、仕事お疲れ様。」

 

椛は樹がいることをすっかり忘れていたのか、

 

「た、ただいま」

 

椛は恥ずかしげに言う。反応が可愛いと樹は思うと、

 

「何か変なこと考えてない?」

 

と言ってくる。樹はしてないと答えると、どこの女も勘が鋭いな~と改めて思う樹であった。椛は

 

台所に行くと樹が気を遣って、

 

「俺が夕飯作るから待っててくれ。」

 

と椛を台所から追い出し、食材のチェックをし献立を作り上げる。準備が出来ると、腕を振るおう

 

と、張り切る樹の姿はそこにあった。

 

 

―少年調理中―

 

 調理し終えて、椛を呼びに椛の部屋の前でノックする。椛はおいしそうな物が出来ましたねと言

 

い、出てくる。居間の椅子に二人は座り、いただきますと言う。樹が作ったのは、トンカツにサラ

 

ダ今日の朝に作った味噌汁だった。椛はトンカツに興味深々で見ている。初めてなのだろうかと樹

 

は思い、

 

「それはトンカツって言うんだ、もしかして幻想郷じゃ知られてない?」

 

椛はトンカツのことを知ろうと熱心に聞いている。

 

「はい!幻想郷では見たことない料理ですよ。まさか、樹さんって?」

 

「あぁ、外来人だぞ、狼に噛まれて、意志やら魂やら渡されて白狼天狗になったのさ。」

 

「やっぱりそうだったんですか!?じゃあ外の世界の料理を教えてもらっていいですか?最近レパー

 

トリーが少なくて困ってたんです!」

 

「まぁ別に構わないよ、じゃあ椛が非番の時に少しずつ教えていくよ。後それと…」

 

樹は照れつつも、

 

「さん付けしなくていいぞ、てかしないで欲しいんだ。これから、いろいろ教えてもらうこともあ

 

るからさ、椛が敬語使うと、歯痒いんだ。良いか?」

 

椛は少し考えると、

 

「それもそうだね、あっ!そうだやっぱり樹は空飛べないよね?」

 

「あぁ…妖術さえも使えないぞ。」

 

「だよね…じゃあこうしようよ。私が妖術とか教えるから、樹は料理を私に教えるってことね」

 

「まぁ、それがベストだな。今思い出したんだけど、武器とかってやっぱり自腹?」

 

「えっ?武器?もちろん、自腹だよ。」

 

樹はそれを聞くと絶望した。もちろん、金は持っていなくはないが、多分使えないと思ってる。椛

 

は換金出来るものがあれば、人間の里の道具屋か香霖堂で換金出来るという。と言うが、あるとし

 

たら外の世界のお金位しかないが、ダメ元で換金を試みようと思った。そして話しているうちに、

 

夕食を食べ終えて、二人でお皿を片付けた。樹は眠気に襲われ、部屋に戻ると、布団を敷き、眠り

 

についた。

 

 

 

 樹は目が覚め、目を開けると、椛が目の前に立っていた。驚きのあまり樹は、うわっ!?と反応す

 

る。椛がクスリと笑うと、

 

「さぁ、早く朝ごはん食べて人里に行くよ。」

 

そういうと居間に入っていく。樹は立ち上がり、居間へと向かう。樹が椅子に座ると、

 

「髪の毛だけじゃなく、尻尾にも寝癖立ってるし…えっと、」

 

櫛を探そうとする前に椛が椛がさっきまで使っていた櫛を突き出す。樹は素直に受け取ると、寝癖

 

を直す。整え終え、朝食を食べ終え椛が玄関に来ると、

 

「普通人里に行くときは、正装服は着ないんだけど、樹が目立っちゃうんで、私も正装服を着まし

 

た。」

 

樹は普段着の椛を見てみたいと思うが、口には出すことはなかった。椛は履き慣れているので下駄

 

を流れるように履くが、樹は初めてなので、履くとバランスが取れず、転びそうになる。椛は樹を

 

支えて、何とかバランスを取ることが出来た。しかし、外に出て歩いてみると、いつも履いてた

 

靴のように、歩くことが出来、樹は少し安心しつつ、椛に着いて行く。

 

 

 

 

 

―少年少女移動中―

 

 二人が人里に着くと、門番らしき男にどういう要件か聞かれ、椛が買い出しに来たとだけ言う

 

と、男は通してくれた。樹は前回は人間の振りをして入っていたので、検問には引っかからなか

 

ったのである。大通りに入る前にとりあえず換金しようと椛の意見に賛同して、中に入っていく。

 

内装はとても清潔感があって、気持ちが良かった。とりあえず店員に話しかけ、換金を頼むと、

 

店員は驚いて振り返る。そこには魔理沙の姿があった。

 

「かしこまいりました~、ってあれ?樹じゃないか!元気してたか?」

 

「別れてから一日しか経ってないだろ?まぁ元気だけどさ…って何してんの魔理沙?」

 

「もちろん、バイトに決まってんだろ?」

 

魔理沙は誇らしげに言うが、全然凄みは感じられない。樹は呆れ口調で、

 

「とりあえず、換金してくれよ魔理沙…こっちは急いでるんだからさ。」

 

と樹は外の世界のお金をカウンターに置く。魔理沙はそれを手に取ると、

 

「了解だぜ~少し待ってくれだぜ~」

 

すると、奥に入っていき、数分経つと、如何にも、鑑定士みたいな男が来て、

 

「いやぁ~お客様これは大変貴重な品ですね。外の世界の硬貨や紙幣これらを高く買い取らせてい

 

ただきます。しかし、大変お高い金額ですので、この道具屋の財布買っていきませんか?」

 

すると、持ち込んだ財布よりだいぶ大きかったので、買うことにした。全額入れてもらうと、二人

 

は道具屋を去っていく。大通りに入ると、椛行きつけの鍛冶屋に連れていってもらえ、ハンディタ

 

イプの剣を購入する。本来なら、これで目的が済んだのだが、せっかくなので、鍛冶屋だけではな

 

く、他の武器を取扱う店に行き、クロスボウと矢50本のセットを2つ購入し、最後に普段着と寝間

 

着を何着か買って帰ろうとした時、椛が、

 

「帰りに甘いものが買いたい!」

 

と言い、団子をいくつか買って帰った。




 今回みたいなほのぼのとした話を書くのもやっぱり良いですね。まだいろいろと必要なこ

ともありますが、描写力を上げていきたいと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。