勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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自分自身とてもビックリしています…

さて、遅くなりましたが出来あがりましたので投稿します

あと、今さらですが、トーナメント表は大体下の様な感じです。

【挿絵表示】


今回は
時雨視点→第三者視点で進めます


○ 学年別トーナメント ③

皆とのささやかパーティーから抜け出した俺は。皆に話した通り整備室へと足を運んでいた。

理由は装備の変更なのではなく、左腕と籠手の修理だ。

どうやらちっこいのを思いっきり殴ったさいに不具合が生じたらしい。

 

整備室に着くと慌ただしく機体の整備をする生徒や派遣されてきた企業の人々の中に探していた先輩がいた。

今請け負っているのは明日出場する選手らのデータ登録の再確認らしく、それが終わり次第やってくれるそうだ。

忙しい中とても申し訳ない……。

 

ところで、声をかけた時に変な声を出したり、何だか顔を朱くして慌ててたけど、まだこの間の噂や誤解を気にしているのだろうか?

フム…誤解の件や普段から世話になっているお詫びも兼ねて今度何かプレゼントなりした方がいいかもしれないな。

 

暫くすると、作業を終わらせた先輩とそのチームの方たちが集まって機体のメンテナンスを始めてくれる。

その間、俺は機体に乗って意見を言う以外は役立たずなので、大人しく邪魔にならない場所で見学したり、来る途中に買ってきた飲物を差し出して待つ。

 

何となく暇だったので先輩の様子を観ると先程までの慌てた様子も無く、とても真剣に作業に取り掛かってくれている。

…うん、やっぱ先輩に頼んで正解だな。

なんていうかこう……安心して任せられる。

 

メンテナンスが終わって帰る際、待っている間しつこく取材してきたやたら画数の多い新聞部の人が先輩に掴まって震えながら引きずられてたのは多分気のせいだと思う。

 

 

 

 

整備室を後にし遠く離れたプレハブ小屋(マイホーム)に帰る途中、眼の前から一人の少女がこちらに向かって歩いてきた。

整備室に用でもあるのだろうと特に気にしていなかったのだが、その少女とすれ違ったさい―――

 

 

「…絶対に勝ち上がって」

 

あ?

 

「…ブロック代表戦で待ってる」

 

そのたった二言だけ告げ立ち去って行った。

 

………今のは確か――――

 

 

 

 

 

誰だっけ?

 

 

何処かで誰かが盛大に転ぶ音が聞こえたと思ったら

 

「ちょっと!!?? 忘れてんじゃないわよ!! My dear cute sister.の簪ちゃんよ!!」

 

出たな変態ストーカー

相変わらず人の事を着け回して…暇なの?

あと妹愛が強すぎて正直気持ち悪い。

 

「妹が大好きで何が悪い!!」

 

開き直ったよ。

 

「もう、皆してズルいわ!! 私だけ除け者にして簪ちゃんと話して!!」

 

俺のは一方的な宣戦布告っぽかったけどな。

 

「私も本音ちゃんみたいに後ろからギュって抱きしめたり、虚ちゃんみたいに頭をナデナデしてあげたいの!! もうカンザシュウムが足りなさ過ぎて死んじゃうわ!! 簪ちゃんの部屋からこっそり交換した枕や借りた服の匂いじゃ耐えられないのよ!! 生の簪ちゃんを抱きしめたい!! いや、むしろペロペロしたい!!」

 

うわ、末期だよこのド変態。

もしかして()()()()が無くても避けられたんじゃね?

 

「グハッ!? ち、違うわ。これはあまりにも簪ちゃんと触れ合って無かったことで溜まったモノが爆発しただけで――」

 

…間違えたフリをして妹の歯ブラシを使ったり、飲みモノの間接キス、使用済みのタオルを使ったことは?

 

「………」

 

おい、こっち向け。

 

「ち、違うのよ、事故よ。寝ボケてたり、何となく使ったのがそうだっただけで決して故意にしたわけじゃないの信じて!!」

 

ほう、ワザとじゃないと?

 

「なんなら神様でもイエス様でも誓うわ」

 

もしその誓いを破れば天罰が下ることとなるが、よろしいですか?

 

「ええ!!」

 

…父と子と精霊の御名においてその誓い信じましょう。

アーメン。

 

「…なんか、初めて言峰君が神父っぽく見えた気がするわ」

 

失礼な。

 

「だって、普段の言峰君からだと“右の頬を打たれたら右の頬を打ちなさい”を想像するわよ」

 

え、それ普通じゃね?

 

「違うわよ!? あなた本当に聖職者!?」

 

寧ろ師匠や知り合いの連中だったら“打たれる前にぶち殺す”なんだが…

 

「あらヤダ教会って恐い」

 

まぁ、正直神様とかどうでもいいけど…

 

「仮にも神父がそんなこと言っちゃダメでしょ!!??」

 

あ、ところで、ここにさっきまでの会話を録音したレコーダーがあるけど、幾らで買う?

 

「このクサレ外道!!」

 

褒め言葉として受け取っておこう。

 

 

 

臨時収入が手に入り、上機嫌でその日は眠れました。

 

 

 

<ブロック代表 決定戦>

 

2~3年による試合の大部分が消化され、残すことは1年と同じくブロック準決勝から上のみとなった。

今日には1年から順にブロック準決勝と決勝を、明日の最終日には各ブロック代表戦が行われる予定となっている。

 

 

「このっ!!」

「っ!!」

 

打鉄が標準装備する剣-葵-をトリケロスに備え付けられた刃で防ぐ。

鍔迫り合いに見えなくも無いが、機体重量の差で時雨が少し押され気味だ。

 

 

このままでは不利だと悟った時雨は腰のアンカーを()()()()()()射出。

それは少し離れた所でカレンと戦っていた打鉄②に突き刺さった。

 

「へ?」

 

バックステップで眼の前の打鉄との距離を取り、スラスターを調整し横回転をしながらアンカーを巻いて行く。

 

己の盾を水平にして、だ。

 

ところで想像してほしい。

処刑鎌(ギロチン)のようなモノを持った独楽が高速回転で近づいてくる様を

 

「ヒッ!?」

 

A.一種のトラウマ

 

 

≪相楽選手 機体エネルギーの全損を確認≫

 

 

「な、なんて出鱈目な機動をっ―!?」

 

驚いている暇なんて無い。

先程までペアの子と戦っていた筈のカレンが今は近距離で己に向かって鞭を振るっているではないか。

今までの試合の様子からまともに受けては電撃で武器の破壊や取りこぼすこととなってしまう。

最悪の場合ドMに……

 

背筋に冷たい汗が流れる中、必死な思いで避け続ける。

確かに当たればマズイが鞭のような大振りで使用する武器はどうしても隙が生じやすい。

そこを狙えればとチャンスを待ち続ける。

 

やがてカレンが大きく腕を振り上げたとき、ここだと懐に潜り込もうと加速する。

それが罠だと知らずに

 

「おバカさん♪」

「し、しまった!?」

 

カレンの右手には鞭ではなく西洋剣が握られ、既にそれは自分に向って振り下ろされていた。

慌てて避けようにも加速した勢いから止まれず、胴体に重い一撃を受け絶対防御が発動してしまう。

 

 

≪試合終了!! 勝者、言峰・オルテシア ペア≫

 

 

時雨とカレンのAブロック代表が決まった。

 




何かもう面倒になったので準決勝飛ばして決勝戦を、そして簪との決闘フラグを立ててみました。
相変わらず拙い戦闘描写ですみません。
時雨の奇行は進撃の立体機動をイメージして頂ければ…
あれ、実際にやれたら一種の恐怖ですよね…

そして勘違い要素が全くない…
一応1と1~2話でトーナメントは終わりにするつもりです。

【備考】
◆カンザシュウム
楯無曰く、簪から分泌されるナニカ
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