勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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お待たせしました。
和解の話を変更し、急きょ作りかえるのに手間取りました。
というかまだ和解の部分までかけ上げてないんですけど…



努力家な少女の独白 ①

<遠い記憶>

私にはお姉ちゃんがいる。

 

私と違って何でも出来る完璧な人。

 

昔はそんなお姉ちゃんの事を尊敬し、憧れ、慕っていた。

 

そう、()()のだ。

 

いつからか周りから「妹君だから出来て当然」、「どうしてできない」「姉の方がもっと早くに習得してた」、「出来損ない」と出来の良すぎるお姉ちゃんと比べられるようになってから段々とコンプレックスを抱くようになった。

終いには実のお姉ちゃんから「貴女は何もしなくていい」、「無能なままでいなさい」と言われ私たちの間に大きな亀裂が入った。

そんな気がした。

 

それからお姉ちゃんを避け、一時期は部屋に塞ぎ込もうとも考えたけど、それではダメだと思いとどまった。

 

兎に角がんばらなきゃ

頑張ってお姉ちゃんに追いついて皆に認められなきゃ

 

ただ、がむしゃらに頑張って代表候補生の座まで手に入れた。

けど、それはお姉ちゃんがしてきたことの反復だと思い知らされた。

 

周りからの評価は変わらず

なかには「お姉ちゃんの威光で候補生になった七光」とまで言われた。

 

悔しかった。

どれだけ頑張ってもお姉ちゃんと比べられる。

お姉ちゃんの存在が邪魔をする。

 

お姉ちゃんなんて嫌いだ。

居なくなってしまえばいい。

 

何度もそう思った。

 

けど、やっぱり嫌いになりきれなかった。

 

 

<学園入学>

中学を卒業し、IS学園に入学。

幼馴染の本音とはクラスが別になったが、部屋は同じになってしまった。

 

お姉ちゃんの配慮なんだと思った。

1組には例の男子がいるからその監視か護衛に、部屋が私と同じなのもきっと似たような理由だろうと。

 

学園に入ってからしばらく経った。

今日も一人で整備室に籠って専用機を組み立てる。

最初の頃は順調に進んでたけど、今は少し躓いてしまっている。

その事にイライラとしてしまうが、それ以上にたまたま聞いたある噂が私の感情を黒く染めてしまった。

 

『例の男子は実の姉(ブリュンヒルデ)に強請って専用機を貰った』

 

許せなかった。

私が必死に努力して得たことを“七光”で手にするどころか、そのせいで私の専用機を開発担当だったスタッフの大半を奪われたあげくプロジェクトが凍結してしまったというのに。

啖呵を切って機体とコアを貰い受け、国外から入学する生徒たちとほぼ同時期に学園に入って作っていたのに…。

私が、どれだけ時間を割いてきたというのに!!

 

怒りで心が真っ黒に染まり、このまま続けてもダメだと判断した私は作業を止めて帰る準備を始めた。

片づけを終え、整備室から出ようとしたところでバッタリと件の男子と遭遇した。

 

思わずビンタと蹴りをいれてしまったが、その両方があっさりと受け止められ、突然手を放されバランスを崩した私は床に尻餅をついてしまった。

見上げた彼の余裕そうな顔が癪に障って『あなたみたいな人絶対に許さない!!』、『対抗戦でボコボコにしてやる!!』と宣言して整備室を後にした。

 

普段の私からは想像できない行動。

後に冷静になって部屋の布団で羞恥心で悶えて本音に心配されたのは苦い記憶だ。

 

 

<結束するクラス>

タダならぬ殺意が漏れてたのか、いつの間にかクラスが打倒言峰時雨で纏まっていた。

 

残りの期間で専用機の開発が間に合わない、ならば訓練機で出るしかないけど長い間開発に掛り付けだったから打鉄の感覚を忘れてるかもしれない。

クラスの皆で訓練機を借りてローテションで練習したお陰で感覚は取り戻せた。

 

次に偵察と戦闘データを集めて貰っていたクラスメイトからデータを貰って分析に入る。

 

「代表ならそんなことしなくても余裕だよ」

 

とクラスメイトがいうけれど、そんなことはない。

現に余裕ぶっていた英国の専用機持ちが負けているんだから、しっかりと対策を練らないと。

”1組の代表はたった1度勝ったから余裕ぶってる”と噂が流れてるけど、偵察部隊の子たちが何度か1組の生徒数名を見かけたと言ってたから、多分これは誤報で相手も同じことを考えているに違いない。

何かを隠すために練習量を減らしているのかな? そんな気がする…。

 

 

<クラス対抗戦>

 

1組と2組での試合の最中、突然の襲撃があり対抗戦は中止となった。

 

私は緊急時のマニュアルに従って、皆を連れて避難を始めた。

避難する途中いくつもの隔壁が下りていたが、超振動薙刀“夢現”でバッサバサと斬る。

緊急時だからISの無断使用や隔壁の破壊も許してもらえるよね?

 

いくつか進んだ先で救助に駆け付けた先輩や先生方と合流し、引き連れてきた皆を預けて取り残された人がいないかを探す。

観客席から各部屋まである程度探索した結果、どうやら取り残された人はいなかったみたい。

そのことに安堵の息を吐き、ふと襲撃者がどうなったのか気になったので一番近くの放送席へと向かう。

そこには数名の生徒の屍の上に立つ同級生が何やらエールらしきモノを例の男子に叫んでいた。

 

…え? この人何やってるの?

 




ちょっと書いてて長すぎてきたので2話に分けて投稿します。
後半部分は遅くても来週までには投稿します。

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