勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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またもやちょっと長くなりそうだったので、前編後編に分けようかと思います。
タイトルの通り時雨について新聞部副部長が取材しに行きますが、時雨はあまり登場しません。



「噂の男子について取材しました!!」 (前編)

は~い、新聞部副部長を務める2年生、黛薫子で~す。

皆、お久しぶり~♪

 

え、お前出てないだろって?

 

そんなことないですよ!!

ほら、[機体チェックの話]の一番最後と[生真面目少女の独白 2]の[噂の誤解]に出てるじゃないですか!!

全く!!

 

んん、では気を取り直しまして、今回私は先日行われた学年別トーナメントを優勝し、学内で数多な噂や悪評が広まっている言峰時雨君について独占取材をしようと思っています。

早速本人に取材を! と行きたいところなのですが、その前に彼の周囲の方々に聞いて周ろうと思います。

それでは最初の子は~~~~~君だ!!

 

 

 

<鏡 ナギ>

 

「わ、私が最初でいいのでしょうか?」

 

OK OK いざとなれば、ちょちょいと修正するから

 

「は、はぁ…」

 

ではでは早速、言峰君と仲良くなったきっかけや印象をズバズバっとお答えくださいな。

 

「え、えっと、ちょっと前に“武器を持った教会職の人たちが一人の男の子を追いかけ回す”という外国のニュースがありましたよね」

 

ああ、ありましたね。

銃剣や二丁拳銃を持った神父とか日本刀を持ったシスターが街中で大乱闘。

男の子は奪った武器や、拾ったりしたモノで迎撃してたとか…

 

「だからちょっと怖いと思ってたんです。けど、本音ちゃんが最初に話しかけた時に『お近づきのしるし“白い粉”をどうぞ』って袋一杯に入った白い粉を手渡されそうになったところを癒子が思いっきり言峰君の頭を叩いて」

 

は?

 

「それが何だか可笑しくて。それから言峰君や二人と話すようになりました」

 

そ、そうですか。

では最後に鏡さんからみた言峰君はどのような方でしょうか?

 

「えっと……狡賢い友人でしょうか?」

 

…ああ、そういえばトーナメント1回戦での戦法は言峰君の案という噂がありましたね。

ありがとうございました。

 

 

<谷本癒子>

 

――という話を聞いたんですけど本当なんです?

 

「あ~、懐かしいわね。叩いた叩いた。ハリセンで思いっきり」

 

…なんでハリセン持ってるのよ

 

「さぁ? 何でかそこにあったんで」

 

で、結局どうだったんですか?

本当に…その、“マ”の付く薬だったんです?

 

「アハハ、まっさか~。あれは“うどん粉”ですよ」

 

う、うどん粉?

 

「はい。なんでも教会で偶に作ってるらしくて、それが偶々鞄の中に入ってたみたいなんです」

 

ホッ…そうだったんですか。

 

「あ、そうそう言峰君が大の麻婆好きって知ってます?」

 

ええ、週に3回は食べてるとか学園のは辛さが足りないとか

 

「教会に居た頃から毎週金曜日は必ず麻婆って決まってたらしいですよ」

 

海上自衛隊か!!

…それで?

 

「前に皆で偶には外で食べようって各自お弁当持参で屋上に集まった時に麻婆を作ってきたんです」

 

その日、金曜日だったんですね。

 

「はい。それで、本音が手作りって事に興味を持ったみたいで一口だけ食べさせて貰ったんですよ。そしたら―――」

 

 

 

 

『ファァァァァアアアア!??!?!?!?!??!?!?!?』

 

『ほ、本音ちゃんがいつもより倍、ううん3倍速く動いてる!?』

『お~、はえ~はえ~』

『あの子、本当はあんなに速く動けたんだ』

『……(モグモグ』

『え!? 誰一人として本音ちゃんの事心配しないの!?』

 

「ってな事になったんですよ」

 

………だいたいオチが読めてましたよ、ええ…。

何で布仏さんは食べたんです?

 

「あ~多分、二人して黙々と食べてたからそんなに辛くないって思ったんじゃないですか?」

 

あの二人って実はドSじゃなくてドMじゃないんですか?

 

「“辛いものが好きな人はドM”って奴ですか? それは偏見だと思いますけど……」

 

最後に貴女にとって言峰君は?

 

「ん~~ちょっと変わった友達ですかね」

 

ありがとうございました。

 

 

<布仏本音>

 

どうでしたか? 赤い彗星になった感想は

 

「うぅ~~~、あの時のことは思い出したくないよぉ~」

 

あらヤダ、この子可愛い。

ちょっと涙目(そのまま)で一枚撮ってもいい?

 

「ふぇ!? だ、ダメだよ~」

 

だが断る! (パシャッ!!

 

「え~!? 消して~け~し~て~~~!!!」

 

アッハハハ、じゃあ質問に答えてくれるかな?

 

「うぅ~~…………答えたら消してくれりゅ?」

 

………けしゅましゅ

 

「あの時は本当に辛くて~、お水をいっぱいのんでもずぅ~~~~っと口がヒリヒリしました~」

 

……やっぱあの二人ってドMじゃあ(ボソッ

あ、何でもないです。続けて

 

「? それで~ちょっとだけ怒ってたんだけど~お詫びと仲直りの印で~カレっちが“スーパーデラックスストロベリージャンボパフェ”を奢ってくれたんだ~」

 

なっ!? 今は亡き食堂の料理長(おばちゃん)が気紛れで生み出した幻のスイーツをですか!?

よく買えましたね。あれは使われている材料全てが高級品だからとても一学生が払えるような値段じゃなかったと思いますけど…

 

「う~ん、なんか~『()()()()()()()()()()()ので大丈夫です』って言ってたよ~」

 

え? たくさん、居る? なんか怖いので追及するのは止めましょう。

で、どうでしたか?

 

「ほっぺがとろけ落ちるかと思いました」

 

真顔!?

え、そこは背景に花がフワフワ浮くくらいな笑顔じゃないの!?

はっ!? 思わず真顔になってしまうほどだったのね!!

 

「“この幸福感 一人で独占せず 皆で分かち合う” 字余り」

 

俳句を詠むほど!? てか季語が一切入ってないし滅茶苦茶だ!?

え、皆で食べたんですか?

 

「そうだよ~。美味しいものは~皆で食べたらもっと美味しくなるからね~」

 

あ、戻った。

いいな~私も食べたかった。

 

「と~~~~~っても美味しかったです♪」

 

クソ…、ほんわかなオーラで言われてるのに嫌味にしか聞こえない。

 

「えへへ~」

 

え~、布仏さんからみて言峰君は?

 

「お兄ちゃん!!」

 

あ~、そう言えばお兄ちゃんでしたね。

 

 

<鷹月静寐>

 

―――ということなんですけど

 

「あ~、何となくわかります。頼りになるところとか、何だかんだで手助けしてくれるところとか」

 

こちらが掴んだ情報によると口元が汚れていると溜息を吐きながらそっとハンカチで拭ったり、頭を撫でたりしてるとか

 

「してますね。本人も無意識でやってるみたいで、ハッと気づいたときに皆んで“お兄~ちゃん”ってからかってます♪」

 

結構イイ性格してますね。みなさん

因みに、妹を先に手懐けて布仏先輩を攻略しようという算段とかは…

 

「ないと思いますよ? 本当に無意識でやってるみたいですから…。というよりも布仏先輩は既に半分攻略されてるんじゃないですか?」

 

あ、やっぱりそう思います?

前に付き合ってるかもっていう噂が流れた時はそうでもなかった感じでしたけど、なんか暫くしたら完全に意識してましたし…

 

「具体的には?」

 

言峰君が整備室に来る日は決まってチラチラと時計をみたり、着替える際に見た下着が可愛いかったり、言峰君と話し込んでたら思わず近寄りすぎてほんのり頬を朱くしたり…。

 

「モロバレですね」

 

あの短い期間でいったい何があったんだろう?

 

「………(あの件(漱○の逸話)は黙っておこうかな)」

 

ああ!? まともにインタビュー出来てないのに時間が…

えっと、最後に貴女からみた言峰君は

 

「ん~意外と天然さん(無意識なところとか)」

 

ありがとうございます!!

 

 

 

<布仏 虚>

 

―――で、どうなんですか? もう既に“C”まで行っちゃてるんですか!!

 

「し、してません!!///」

 

なるほど、虚先輩はまだ[情報規制]と

 

本体(メガネ)ブチ壊すわよ」

 

メガネは本体じゃありません!!

 

「はぁ…彼のことはそう言う風に見てません。単なる先輩後輩の仲です」

 

ふ~ん……あ、言峰君やっほ~

 

「え!?」

 

……やっぱ意識してるじゃないですか

ほらほら、ゲロっちゃいましょうよ~。

 

「………」

 

ちょ、え? 嘘、ヤメテ。あやまりますからソレしまって下さいよ。

やだ、タヒにたくn――

 

 

 

記者がダウンしたため、本日はここまでとします。

 




というわけで、時雨と仲の良いメンツへのインタビューでした。

写真はちゃんと消しました。

あと、おばちゃんは“チャイナ娘襲来までの話”以降旅立ったまま帰って来てないだけで、そのうち帰ってきます。

ちょっと古いですけどABCネタ使ってみました。
私が知ってるのは、
A:キス B:直にタッチ C:本番
ですけど、これって地方とかで違ったりするんですかね?
場所によってはDEFと続くみたいですし…

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