勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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今回、かなり暗いというか気分の悪くなるような感じになってます。
それでもOKという方はお進みください。
それ以外の方はUターンで




臨海学校での話 02

<朝の風景>

 

起床後、いつもの日課を終えいつもの面子で食事をとる。

あちらこちらで何やら雰囲気がおかしいというのを感じ取ってはいたが無視した。

どうせいつもの蔭口だろうと思ったからだ。

 

食事を終え、着替えるために部屋に帰ろうとしたときだ。

 

 

「ちょっと!! 無視するなんて酷くないかな!!!」

 

ウサ耳を付けた変な女に絡まれた。

 

無視って……ああ、そこの看板のこと?

いや、だって面倒事に巻き込まれる感半端なかったし……

 

「え~酷くない? もう、束さんプンプンだよ~」

 

てか、あんた誰? 

ここは関係者以外立ち入り禁止の筈だが…

 

「私の事を知らない!!?? この天才の束さんを知らないだって!!??」

 

……軽くデシャビュを感じるな。

 

「あんな変態(マゾ)と一緒にしないでよね」

 

それは悪うござんした。

 

「特別に許してあげてもいいけど~、変わりに君のこと解剖(バラ)していい?」

 

いいわけあるか

 

「ざ~んねん。あ、向こうから箒ちゃんの気を感じる!! 待っててね箒ちゃん!! いま、お姉ちゃんが会いに行くよ~~~~!!!」

 

掃除道具が名前か………いや、まて何でオルコット(マゾ)のことを知ってる?

俺の知らない教員の一人? だが、あんな個性の塊を今まで知りえもしないのは………ま、いいか。

さっさと行こう。

 

 

 

<亀裂>

変な女に絡まれたせいで授業に遅れ、罰として片づけを命じられる以外は特に問題なく午前の授業が終わった。

 

授業の様子?

汗と油塗れになりながら只管整備して試してみて調整しての繰り返しですが何か?

少しだけ空を飛んだ時の風がとても気持ち良かったとです。

 

…ああ、そういえば篠ノ之が一人そわそわした様子で何回も担任に叩かれてたな。

どうでもいいけど。

 

食堂に入ると朝以上にざわついていた。

何かあったのか?

 

「あ、言峰君えっと――」

「とうとう正体を現したわねケダモノ!!」

 

は?

 

いつの間にか何十人かの女子が俺たちを囲むかのようにいた。

なに、こいつら? 特に先頭にいるやつは嫌に高圧的だな。

 

「お義兄様、先頭の方はトーナメント一回戦の相手です………たぶん」

 

へ~、全く覚えてない。

 

「こっの義兄妹は――」

「落ち着いて、相手のペースに飲まれちゃダメだよ!」

「――っふぅ…。とうとう正体を現したわねケダモノ!!」

 

それ二度目。

 

「うるさい下着泥棒!!」

 

下着泥棒? 何の事だ

 

「しらばっくれるとはいい度胸ね! いい――」

 

猿の様にキーキー喚いて五月蠅いので要約するとだ。

昨日の夕方から女子の間で下着が盗まれる事件が起きていたそうだ。

 

最初の頃は来るとき水着を中に着てきて一着分忘れたんだろうと笑い話になっていたが、それが被害者の数が増えるにつれ笑えない状況になった。

野生の猿の仕業かと旅館の人に聞いたところ、ここらには居ないそうだ。

それではいったい誰かが盗んだのではということで真っ先に浮かんだのが旅館の従業員含めて一人しかいない異性である俺だそうだ。

 

どうでもいいが、これだけ大きな旅館で女性しかいないのってある意味スゲーな。

 

異性が俺しか居ないからって俺を犯人呼ばわりかよ。

外部とか同性を疑わないのか?

 

「残念でした!! 近くには人は住んでないのは確認済みよ」

「同じ女の子の下着を盗むなんてあるわけないじゃない!!」

 

……IS学園(うち)の生徒会長は妹の小物から衣類をパクったり交換してるけどな。

 

そこまで言い切るんなら俺がそうだって言う証拠でもあるんだな?

 

「はっ! そう言う奴に限って実は犯人ってオチなのよ!」

 

ドラマの見過ぎ乙

 

「昨日、ビーチで遊んでた時最初居なかったじゃない!!」

 

部屋の換気してたからな。

 

「夕方からずっと誰もあんたの姿を見てないわ!!」

 

日課の鍛練の後は部屋にずっと居たからな。

 

「今日の授業、何で遅れたのよ!!」

 

着替えに行く途中、変な女に絡まれてたからだな。

 

「誰よそれ!!」

 

初めて会った知らない人

 

「見事にアリバイがありませんね」

 

わおっ! ホントだ。

 

「決まりね。犯人はあんたよ」

 

だから違うって言ってるだろ。

第一、そんなことして俺に何の足しになるんだよ。

 

「私、知ってる。アイツ、借金抱えてるんだって」

「え、じゃあ私たちのを売って」

「ウソ、信じられない…」

 

…借金というかプレハブのローンが残ってるのは事実だが、んなことしねぇよ。

 

「どうだか」

「汚らわしい」

「ホント、男って最低ね」

 

はいはい、どうとでも言えば?

 

「クズよクズ」

「親の顔が見てみたいわ」

 

親の顔、ねぇ……

 

「躾がなってないわね」

「この分だと他の子もたかが知れてるわ」

「可愛そうに」

「仕方がないって孤児なんだから」

「何それウケルww」

 

………

 

「男の分際で何様のつもり何だか」

「アンタみたいのが居るだけで学園の品位が下がるのよ!」

「この間の試合もイカサマなんじゃない?」

「何それ、信じられない」

「卑怯者」

「姉の七光」

「こんなのが千冬様の弟だなんて信じられない!!」

「欠陥品もいいところね」

「死んで詫びたら?」

「この面汚し!!」

 

 

 

あ゛?

 

 

 




ここまで読まれて気分を害された方、申し訳ありません。
解り辛いかもですが、女尊男卑派の女子たちが今回起きたを機に時雨を排除しようと扇動し何十人かがそれにのかってます。
実際に悪口を言ってるのは学年の三割ほどで、五割程が遠巻きに軽蔑な瞳とヒソヒソと陰口を叩き、時雨と交流のあるごく一部が反対・保護
残りが静観や中立といった感じです。

次回は別の人を視点に進めます。
因みに臨海学校編はあと2~3話で終わらせるつもりです。



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