前回の後半部分となります。
やはり、戦闘描写って苦手です。
今回は時雨→第三者→時雨→第三者
の視点になっています。
<時雨 VS 変態>
大丈夫かカレン
「っ遅いです!! もっと速くに来なさい愚兄!!」
やれやれ、これでも急いで来たんだがな。
ま、後は俺に任せて下がってろ。
強がってるのは丸見えだったが、敢えて言わず安心できるよう優しく頭を撫でる。
「バカ……本当に遅いです」
はいはい、悪かったな。
簪も一緒に下がれ
「…私はまだ―」
その身体でか?
いいから後は俺に任せろ。
「―…ごめん」
というわけで、二人を頼んだぞ。
「任されたわ!!」
「い、行こう二人とも」
鏡と谷本に支えられ立ち去る二人。
「……御武運を、お義兄様」
おう…………で、そろそろ出て来いよ。
油断して近づいた所を狙ってるかは知らんが、大したダメージ受けてないだろう?
「………フフッ」
<勝敗>
降り頻る雨の中、戦闘音が響く。
拳がぶつかり合い、時には避け、相殺する。
そんな攻防戦を繰り広げていた。
「アハハ♪ あんさん、お強いどすな~」
「そいつはどうもっ!!」
侵入者が愉しそうに笑う。
実際のところ五分五分の戦いに見えるが、少しだけ時雨が押され気味だった。
「(あんまり長引くと体力的にこっちが不利。……ちょっと賭けにでるか)」
突き出された拳を大きく打ち落とし、そこから一歩踏み込んで拳を当て、また一歩踏み込み拳を当てる。
侵入者の腹部に強烈連続技が決まった。。
「ガフッ…、い、痛い。痛いぃぃ………」
連続で
「けど、気持ちいぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい!!!」
訂正、そうでもなさそうだ。
「……ドSな変態だと思ったが、違ったようだな」
「うふふ、間違ってへんどす。ただうちはな~、パンツを奪うのも、恐れる顔も、痛いのも大好きなんどす」
つまり、この不審者は他人の下着を盗んでは匂いを嗅ぎ食す変態であり、絶望や恐怖に陥れることに悦ぶドSであり、痛みに快楽を覚えるドMでもある。
要するに、
“究極の変態”
ということだ。
「厄介な警備網を潜り抜けるんは中々スリルがあって楽しかったやけど~。やっぱ
「(ついでに戦闘狂っと…)裏がありそうだから同意しかねるな」
「そんなことないえ。ただ、強者との闘いに勝って、下着を脱がし、その場で食べる。うん、脱ぎ立てが一番どす!!」
どうやら、救いようのない変態のようだ。
「(…あれ? もしかして今(下着が)狙われてるのって俺? いやいやまさか~……)」
「ああ、どっちゃやていけますえ~。確かうちみたいのを“両刀”言うんやっけ?」
「お前はただの変態だ」
全くもってその通りである。
「さ、続きをやりまひょ。勝ってあんさんのパンツ貰い受けるえ~」
「(……カエリタイ)」
嫌な事を想像してしまい、ちょっと現実逃避気味の時雨であった。
またもや攻防線を繰り広げる二人。
ただ、さっきまでと少しだけ違い、時雨の必死さが伝わってくる。
「
「っ!?(やばい、ガードが…)」
やがて侵入者の放った攻撃が時雨のガードを崩す。
そして
「か・ら・の~殺劇舞荒拳!!」
慌てて防御の姿勢を取ろうとするも遅く、モロに受けてしまい壁まで吹き飛ばされてしまった。
大ダメージを喰らい、まともに動けそうにない時雨に侵入者がゆっくりと近づく。
「うふふ~これでお終いどすな~」
「っ~ああ、悔しいがそうだな…」
「潔おすね? ふふそれじゃあ早速――「こちら側の勝利だ」――へー?」
「あ、貴女は完全に包囲されています!! 大人しく投降してください!!」
「……そないゆーことどすか」
いつの間にか山田麻耶を筆頭にIS4機と複数の教員が銃を構えて侵入者を包囲していた。
癒子とナギが時雨を呼びに行く一方で、静寐と本音の二人は信頼できる教員に完全武装をし待ち構えて貰うよう頼みに行っていたのだ。
本来なら3人で追い込む手筈だったが、予想以上の強さに二人がリタイアしたため、時雨が一人で少しずつバレないようポイントまで誘導していたのだ。
「流石にISを相手にしはるんは無理どすな~」
「逆にISを相手に出来たら引くわ」
「フフフッ……、なぁ、あんさんなんてゆーんどす?」
「………………………………織斑一夏だよ(裏声)」
心の底から嫌そうな顔と声でそう答えた。
誰の眼から見てもウソだと解る。
「フフフッ…そうどすか。また、どこかでお会いしまひょ“言峰はん”」
「チッ……知ってんじゃねえか」
手錠を付けられ連行されていく侵入者を見届けるがとうとう限界がきて、地面に大の字に倒れる。
「はぁ……勝った。けど負けたな」
「お疲れ様ですお義兄様」
「カレンか……悪い、後は任せる。今日はもう、疲れ……」
時雨の意識が途絶え、深い眠りについた。
<天災>
……ここは、男子部屋?
っ~!? ダメだ。ろくに身体も動かせねぇ
あんにゃろう、今度あったら覚えとけ…………やっぱ嘘、覚えてなくていいから会いに来ないでください。会わせないでください、お願いします神様、仏様、イエス様。なんでしたら立川の安アパート2階にまで行きますから!!
…って何を言ってるんだ俺?
はぁ……少し、慢心してたのかもな。
帰ったら鍛えなおそ。
………
……
…出て来いよ。
「ヤッホ~終日? 天災の束さんだよ~☆」
ああ、
「おお! だいぶ弱ってるね~。ねぇねぇ、
ダメに決まってるだろ。
「だが断る!! って一回言ってみたかったんだ♪ あ、今日のところは何もしないよ? ホントだよ?」
あ、そ…。
「ちぇ~反応がつまらないぞ~プンプンだよ!!」
知るか
「はぁ~、折角、愛しの箒ちゃんにプレゼントを持ってきたのに変なのに会っちゃってさ。なんなのアイツ? 急にパンツ寄こせとか言ってさ。ちょっとイラってきたから殴ったり電撃浴びせたら悦ぶし、流石の束さんもドン引きだよ★ 強いし、しつこいし、アレのせいで山中走り回るはめになるし、汗をかくし、服は汚れるし、いつの間にか日が暮れてるし、
なるほど、道理で……
生身で二人が戦ったにしてはエゲツナイ痕があるわけだ。
多少とはいえ、弱ってた相手に苦戦するとは、やっぱ鍛えなおそ。
……相手が変態ってだけでショックだけど。
「あ、アレを捕まえてくれてアリガトね。お詫びに愛しの箒ちゃんを今まで散々殴ったことや、この束さんを“一時期勘違いさせた”ことは不問にしてあげるね☆」
? そいつはどうも…
「それにしてもさ、君ってホントにいっくんに似てるよね~。それとも―――」
……何を言っている
「ま、なんだっていいや☆ それじゃあ、束さんは華麗に退場するぜぃ☆ バ~イニ~♪」
散々騒いだあげく帰りやがった。
考えても仕方がない。
あのタイプは関わると碌な事が無い。
……寝よ。
<報告>
今回の事件について緘口令が敷かれた。
学園側としても容易く警備を突破されたことを隠したいのもあるだろうが、何より衣類を盗まれた少女たちの心の傷を気遣ってのこともあったのだろう。
件の変態侵入者―
後に「黙秘してほしいと思ったのは初めてで、もう阿礼の相手はこれっきりにしてほしい」と語ったそうな。
三日目の朝、臨海学校の中断が発表された。
帰宅する夕方まで自由時間となったが、誰一人として外に出る者は無く、静かに学園へと帰って行く。
ただし、時雨、カレン、簪の三人は福音と阿礼との戦闘の疲れと怪我が酷く、また報告と事情説明のため遅れて帰ることとなる。
この時、学園は間違えた。
緘口令を敷いたこと
処罰を与えなかったこと
時雨らの帰還をずらしてしまったこと
もし、一連の出来事を有耶無耶にしなければ、後の悲劇と事件は回避されたかもしれない。
今回で臨海学校編が終わりになります。
予定よりも時間と話が多くかかってしまいました。
さて、纏めです。
◆
下着泥棒の犯人
パンツを食すドMでドSという究極な変態
時雨らの策に嵌り大人しく捕まったようだが……
◆時雨のIS学園に対する内心
0
唯でさえ低かったモノがゼロになりました。
◆
詳しい描写も無しに『フルボッコだどん!!』された。
搭乗者は(主に打撲による)重症。
◆篠ノ之束
箒に専用機を渡しにきたら阿礼に遭遇。
殴ったら悦ばれ、逃げたらどこまでも追いかけてきた。 ナニソレコワイ
気付いたらイベント終了のお知らせ、仕方がないので時雨の顔を見たあとこっそり箒の元へ行ってたりする。
◆言峰時雨
全身打撲
◆カレン・オルテンシア
油断した所をつかれ、両足脚を蹴られ負傷
◆更識簪
右腕とカレンを救助する際に打撲による負傷を脇腹に受けた。
◆お断り3
2名:打撲により保健室へ
1名:精神不安定により保健室へ
◆専用機
福音とのため戦闘後、整備とエネルギー充電中。
部分展開すれば阿礼の相手はもっと楽になったかもしれませんが、後の事を考え生身で戦ってました。
※ 一般人(?)に対してISを使用し傷つけたなど
こんな感じでしょうか?
さて、次回からは夏休み編となります。
ほぼ、オリジナルとなりますので時間がかかってしまいます。
気長にお待ちいただければ幸いです。
最後に一言
全国の“阿礼”様、すみませんでした!!!!!!!