勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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学園襲撃の話

<占い>

 

――――――――――――――――――――

★12位 射手座★

今週は運気が最低最悪です。

思いがけない事が起きてしまうかもしれません。

 

特に12月9日が誕生日で白髪碧眼のあなた!

後ろに注意してください!

ですが、余所見ばかりせず前にも気をつけましょう。

咄嗟の判断が大事になるかも?

――――――――――――――――――――

 

……何でこの雑誌の占い俺の事ピンポイントに指してんの?

後ろに注意って……何、俺刺されるの? 刑事ドラマや昼ドラみたいにブスリとヤられるの? あと疑問形かよ。

そこまで人に恨みを買うような事なんて…………………………………ありまくりだな。

 

「あ、あるの!?」

 

あるぞいっぱい。

友人・知人に借金押し付けたり、同僚が試験落ちるよう仕向けたり、路地裏でガラの悪い方々の金品を巻き上げたり、嫌味ばかり言う上司に嫌がらせしたり、クズを退職に追い込んで路頭に彷徨わせたり、街で絡んできた女尊男卑派(バカ共)の弱みを握って脅したり、etc etc……

 

「時々、ことみ~が神父様なのか疑っちゃうよね~」

「…今更だと思う」

 

ハハハ♪

でも所詮占いだろう?

 

「あ、言峰君信じて無いわね」

「こ、この雑誌の占いは当たるって有名なんだよ」

 

と言われてもね~。

第一、俺の生年月日は師匠が「だいたいこれ位だろう」と適当に付けたものだしな…。

 

「で、でも不意打ちとか闇討ちに気を付けた方がいいんじゃないかな?」

 

そんなの日常茶飯事だが一応肝に銘じておくよ。

 

「もしかして今日の専用機持ちによるタッグバトルで何か起きたりして」

 

「「「「「まさか~(笑)」」」」」

 

 

と、食堂で友人らと冗談交じりに話していたのがつい数時間前の事だ。

 

 

そして現在。

 

『ギギッ』

 

……襲撃、受けました。

 

 

 

<事の経緯>

今日は第一、第三アリーナに別れて専用機持ちによるタッグ戦が行われる事になっていた。

目的は外部の人間に対し「学園にはこれだけの実力を持つ生徒が居るから無理矢理干渉してくんな!」的な感じだったと思う。

これを開催するのにあたってケチを付けて来たのが女尊男卑派の連中で、アイツらが言うには「最良のペアが常に隣に居るとは限らないわ!!」とかなんとか…。

 

まぁ…言い分は解らなくはないが、今回は外部の人間に学園の安全面を示さないといけないんだから別にいいだろう。

 

あれやこれやの口論の末、準備と進行(面倒事)は生徒会がやれ、ペアと対戦相手は教員側(こっち)(といっても女尊男卑派だが)が決めることになったらしい。

ほぼ強制的に決定された時には生徒会の全員が荒れに荒れてたな。

終いには会長さんの「こうなったらヤケ食いよ!」の一言で生徒会室にあった菓子類を全部開け、数日後に3人が青い顔をしてたがそこは触れないでおいた。

 

当日の朝になって漸くペアとトーナメント表が発表されたのだが…

 

 

◆第一試合

言峰時雨&篠ノ之箒

VS

フォルテ・サファイア&凰 鈴音

 

◆第二試合

ダリル・ケイシー&更識 簪

VS

カレン・オルテンシア&セシリア・オルコット

 

◆第三試合

第一・第二試合の敗者

 

◆第四試合

第一・第二試合の勝者

 

 

……完全な嫌がらせだろこれ。

今はもう俺≠織斑一夏とハッキリしていて最近では「よくも騙したな偽物め!」と不意打ち、闇討ちしてくるのがペアで対戦相手とかマジであり得ない。

占いの“後ろに注意”って…裏切りに気を付けろって事か?

 

で、いざ試合が始まったら案の定裏切って攻撃してきやがった。

いや、最初の内は事故だとか遂やってしまったみたいな感じに攻撃してきたんだが、途中からあからさまに敵同士が組んで攻撃してきた。

 

当然ながら観客席ではどよめきが走り、一部からは非難の声も上がっている。

まぁ…、周りが何と言おうが試合続行なんだろうけど…。

“短時間でペアと上手く意思疎通できないのが悪い”とか“敵が味方に紛れこんでた際の対応”だとか言ってさ。

 

チラっと観客席を見ると先輩が抗議してるが聞く耳持たずの様子。

司会席をみると会長さんが「無茶苦茶よ!?」と頭を抱えてた。

そういえばもう一人の対戦相手はと探したら隅っこで器用にISを付けたまま体育座りしてイジケてた。

 

理由は解らないがやる気が無いなら好都合。

バカ二人をどう始末しようと考えてたら襲撃されたのだ。

 

 

< 襲 撃(サイライ) >

 

アリーナのバリアーを破って攻撃してきたのは以前襲撃してきた無人機の後継機と思われる機体でその数5機。

専用機持ち4人が各アリーナの1機を担当し、残りの3機は会長さんと戦闘教員部隊で撃退することになった。

 

「ことみ~君、右に避けるッス」

 

援護サンキューちっこい先輩

 

「礼ならいいッスからちゃんと名前で呼ぶッス!!」

 

ならことみ~呼ぶのやめろっと危な!?

 

ちっこい先輩ことフォルテ・サファイア先輩とのコンビは中々良好。

元々ケイシー先輩とコンビを組んでるし、俺も一人で前に突っ込む“アイツ”と合わせてたからな。どうサポートすればいいかよく知ってるつもりだ。

この様子だと無人機を倒すのも時間の問題だろうな…。

 

ん? 他2名はどうしたって?

でっかいのは盾にしたらどこかに吹き飛んでって、ちっこいのはキーキー煩いし連携の邪魔だったから一発いいのをプレゼントしてやった。

 

 

新たに左腕に武装した鍵爪で無人機の頭部を引き裂き、俺の影に隠れてたちっこい先輩が右腕の関節部分を狙い撃ち吹き飛ばした。

 

「ヒュ~噂通り容赦しないッスね」

 

敵に情け容赦かける必要ないだろ

 

「違いないッス!」

 

続けて左腕を破壊し、左手に呼出(コール)した“特殊なナイフ”を装甲の隙間に差し込み離脱。

直後、ナイフが爆発し内部のコアが剥き出しとなった。

爆発の衝撃で倒れた無人機を片足で抑えつけながら銃を突きつける。

 

これで終わり――

 

そう言いかけた時、嫌な予感がした。

ただ、ここから移動した方が、避けた方がいいと咄嗟にそう思った。

 

っ!?

 

その判断は正しかったようで、俺が引いた直後に何かが無人機に直撃した。

砂塵が舞っているせいで無人機が居た所は何も見えない。

ちっこい先輩と少し離れた所で警戒して待つ。

別に占いを信じては無いが周囲の警戒も忘れずにだ。

 

やがて煙が晴れ、ソイツは正体を現した。

 

 

 

 

「お久しぶりどす~言峰はん♪」

 

……ああ、確かに最低最悪だ。

 

 




はい、阿礼の再登場です。
本来でしたら夏休みらへんの話を投稿するつもりでしたが、ちょっと詰まってしまいましたので、こちらを先に投稿しました。
次回は恐らく夏休みかその他視点の話になるかと思います。

時系列がバラバラですみません……。

<備考>
◆3人が青い顔を…
増えてたんです。

◆左腕に武装した鍵爪
アストレイ天の武器

◆特殊なナイフ
ファフナーのマインブレードを参照
使用時は輝が怒りでフェストゥムを攻撃したシーンを思い浮かべてください。

<オマケ>
幼馴染(笑)ペア VS 色々ちっちゃいペア
バトルジャンキーペア VS ドSドMペア
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