勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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今回、久々にあの娘が登場します!

が、先に謝っておきます。
デュノア党の皆さま、ごめんなさい!!



聴取する話

<え、また?>

 

またもや学園が襲撃されたらしい。

らしいというのも一月近くの間、俺は教会本部に戻って義眼の手術を受けていたからだ。

当初はあまり乗り気ではなかったのだが、金は委員会からガッポリ取ったらしくそれならばと戻ったのが運のつき、赤毛の外道やシスコン科学者に捕まった。

危うく奴らが作ったワケの解らんモノを埋め込まれるところだったが、間一髪のところでリナリー(ストッパー)が現れ事なきを経たよ。

リナリーにはマジで感謝している。助けてもらったお礼にと高価な品物をプレゼントし、請求書は赤毛の外道に売り払ってくれたもやし君にプレハブ小屋の残ったローンと一緒に押しつけ、さらに『もやし君がリナリーにプレゼントを渡した』とシスコンとファンクラブに教えて先ほど帰って来たのだ。

 

今頃行われているであろう愉しい愉しいパーティを観れなく残念でしかたがない。

 

さて、学園が襲撃された件のなのだが、またもや阿礼が来たそうだ。

被害にあったのはシャルロット・デュノア。以前学園に入学してスピード退場した男装少女だ。

テロリストの一員として指名手配されているやつが何故に学園で被害にと思うだろう。

会長さん曰く、侵入者に気付いて警備隊を引きつれて駆けつけた所二人を発見。

現場は「暴走した初号機が使徒を捕食しているシーンみたいだったわ」とのこと。

 

……なんでEVAネタ?

 

「何となくよ」

 

まぁ、状況から察するにだ。

 

ある日森の中変態に出会った。

変態の言う事のにゃ

『お嬢さん、パンツください』

スタコラ、サッササノサ~

 

と逃げたが変態が追いかけてきて喰われたといったところか?

 

「……概ねそうだと思うけど、何で童揺なのよ」

 

何となくだ。

どうにか阿礼を追い返して一応デュノアを保護したのはいいのだが、検査途中の病室にある人物が「一夏はどこにいる!!!」と鬼気迫る勢いで突撃した結果トラウマが再発して幼児退行してしまったらしい。

 

あの担任、ホントにろくなことしねぇな…。

 

何としてでも聴取を取りたいそうだが、あまりにも幼稚すぎて難しい。

ただ、時折織斑の名を呼んでいるからもしかしたらと変装を試みることにしたらしい。

 

ふ~ん。誰が?

 

 

変身(ドッペルゲンガー)(笑)>

 

本当に、ホント~~に嫌だったが粘りに粘った交渉の末、織斑に変装する事になった。

容姿は前に襲撃してきたさいの映像を元にカツラとカラコン用意し、薄化粧で傷痕を一時的に隠す。

性格や口調、人間性に関しては、山田先生(貧乏くじ引いた)と布仏(じゃんけんに負けた)が弟自慢という苦痛を数時間耐えてくれたおかげで何とか解決。

声色に関してはどうしようもないので、好青年オーラ全開で頑張れと言われた。

纏めた情報と声の件をテストするためにちょっとばかし“試した”ところイケそうなので秘密の部屋へと向かい聴取を始める。

 

 

半年ぶりくらいに視たデュノアはかなり変わっていた。

まぁ、幼児化してるかもしれないが、何となくヤンデレ感を感じたんだよな…。

部屋に入るまでブツブツと「王子様(多分、織斑の事)は何処?」、「また他の(ヒト)と一緒なの?」とか言って、部屋に入ったら入ったらで無邪気な子供の笑顔の様だがどこか奥底が濁った眼で「王子様が来てくれた」だの「ボクだけの王子様~」とか言うし…。

 

聴取の結果なのだが………ものすご~くストレスが溜まった。

解るだろうか? 見た目十代半ばの少女に対しまるで赤子の様に話しかける仕種。

常に爽やかな王子様を演じなければならない苦痛。

時折出てくる惚気のようなモノや俺の事を指しているであろう悪口。

決して怒っていることを悟らせない為に、隣で笑いを堪てる会長さんを殴るのも我慢して笑顔をキープするために酷使した表情筋。

 

もう、二度とやりたくない。

 

デュノアが学園に来た理由は「王子様が偽物のせいで悲しんでる」、「だったらボクが偽物をけっちょんけちょんにやっつけてあげるんだ!!」と朗らかに笑いながら答えた。

…こいつの話を聞いただけだとまるでアビスのルークとアッシュみたいだな。

幾つかのアジトと近々大規模作戦をする筈だったが出来なくなった(流石に理由までは幼稚過ぎて解らなかった)事が解り検証と対策を練るためにこれにて聴取は終了。

最後に会長さんが「ここからは出せないけれど何か欲しいものはあるかしら?」と聞き、少しばかり悩んだ素振りを見せたデュノアが小さく何かを呟いた。

 

「……か………く」

「? ごめんなさい。お姉ちゃんよく聞こえなかったからもう一回お願い」

 

 

 

「一夏のミルク~♪」

 

 

「「「…………」」」

 

黙って部屋を出て行くことにした。

 

 

「さ、流石にそれは用意出来ないわね///」

 

先に言っとくが絶対にやらないからな。

 

「み、ミルク///」

 

チラチラと視ないでくれません? 流石の先輩でもセクハラで訴えますよ。

 

 




【オマケ】
◆情報と不安要素の為の検証

「――ということで、私たちがあれこれ考えても仕方がないから実戦よ!!」
「はぁ…」
「ほら、言峰君笑顔笑顔♪ もうすぐ虚ちゃんが連れてくるわよ」
「へいへい」

コンコンッ

「ただいま戻りました会長」
「「失礼しm―――一夏!!??」」
「よ、久し振りだな二人とも(ニカッ」
「ブフッwww――「フッ!!」――ゴホァッ!?」
「お嬢様…(*´д`)=з」

「い、一夏! 私のところに帰ってきてくれたんだな!!」
「そんな訳ないだろう。妄想は脳内に留めて置かないと痛いだけだぜ(ニカッ」
「いちbrmfgrtlw!?!?!??!?!」
「ハンッ! アンタみたいな無駄乳暴力女なんて一夏はいらないってさ。一夏、私とけっk――」
「ワリィ、すぐに癇癪を起こすチンチクリンは守備範囲外なんだ。あと、前々から思ってたけど、ウザイよなお前(ニコッ」
「ゴバhjmlrwfqlty!?!??!」

「……フム、どうやら問題はなさそうだな」
「良くやったわ言峰君(ホント外道よね君)」
「会長、本音と建前が逆です」
「あら?」
「ねぇ~ねぇ~ことみ~、今の織斑先生にもやってあげて~」

「「「え?」」」

どうやら、布仏はかなり疲れてるらしいので休んでもらう事にした。

【後書き】
何かと可愛そうな目にあいますが、別に彼女の事は嫌いじゃありませんよ。ですが、この作品は原作ヒロインに優しくないので…。
あと、最後のですが本人は「一夏(作ってくれたホット)ミルク」のつもりで言ってます。ようは三人が勘違いしただけです。
本文でも上記のようにしようかと思いましたが、このようにしました。

【念の為の捕捉】
◆赤毛の外道
酒と煙草と女が大好きな似非神父

◆シスコン科学者
修理にドリルは鉄板。妹大好きなロン毛室長。

◆リナリー
シスコンの妹で性格と容姿からファンクラブまである。

◆もやし君
赤毛外道の弟子でアンラッキーボーイ。
現在、教会本部に手公開処刑中

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