勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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前回、投稿に時間がかかるかもと書きましたが、思ったよりもずっと早く出来あがりましたが、予想以上の長さになってしまいましたので分割してお送りします。



学年末リーグ

<決勝戦>

 

アリーナにて今年度最後の公式試合が行われていた。

 

「…はぁぁああああ!!」

「っ舐めるな!!」

 

春雷の連続射撃を避けながら右手に持ったライフルとバックパックの小型レールガン、ミサイルポットとありったけの火器を放つ。

 

「さぁ張った張った!! 1学年最強の座はどっちか!!」

「お、オッズは言峰君が6、簪さんが4だよ」

「あたし、更識さんに食券1枚!」

「私は時雨さんが勝つのに2枚かけますわ」

「かんちゃんがんばって~」

 

観客席では声援の中、密かに賭けが行われていたが生憎止められる人間は居合わせなかった。

 

「ふっ!!」

 

左手に持っていた黒鍵を投げる時雨。

簪は飛来する黒鍵を夢現で弾こうと思ったが、嫌な予感を感じシールドパッケージ“不動岩山”を前面に展開。

すると黒鍵以外にも視えない何かが突き刺さり爆散した。

 

「…やっぱり、その視えなくする能力はズルイと思う」

「前と比べて使い勝手が良くて超便利♪ いいだろ?」

 

先に投げた黒鍵は囮で、本命は黒鍵を弾いたあとに出来る筈だった隙に視えなくした爆裂刀でダメージを与えること。

簪は自分の直感に今日は何度救われたかと冷や汗を流しながら本当にズルイ能力だと心の中で愚痴る。

少し前だと刀身の一部分だけを消され距離感が狂いかなり苦しんだ。

 

厄介な能力だが、変わらず燃費が悪いため連続・長期使用は控えなければならない。

 

「(…残りの予想S.Eからここらで一気に終わらせようと攻めてくる筈)」

 

簪の読みは当たり、時雨はジグザグに動きなら近づいてくる。

それを迎え打とうと春雷を構えるも残像が視えて狙いが定まらない。

 

「(…背後スラスターから粒子を撒いて認識をズラしてる!?)くっ、だったら!!」

 

山嵐を開き全弾打ち放つ。狙いは直ぐ目の前で、点では無く面による爆撃。

一見、自爆のように見えるが、簪は不動岩山を展開して一人爆撃から逃れようとしたのだが――、

 

「ぐうっ!?」

 

突如、簪の真後ろで何かが爆発しバックパックが破壊される。

それと同時に目の前から煙をかきわけてきた時雨に夢現の柄を切られ、続いて狙われた胴体を護るために春雷を失った。

 

『突然更識選手の背後で爆発しましたがこれはいったい何があったのでしょうか!? 解説の楯無さん!!』

『恐らくだけれど、不動岩山を破壊する為に視えなくした手榴弾か何かを先に投げて置いたのね。ただ、至近距離にミサイルの嵐は予想外で残りのS.Eを護るために外部装甲を切り離して盾にし、隠滅粒子(ミラージュ・コロイド)での奇襲をしなかったのはさっきの残像で本当にもうS.Eが少ないからかしら』

『なるほど! これでお互いS.E1/6を切り、武器も全て無くなりました。両選手はどうでるのでしょうか』

『そりゃもう、武器が無くなったらやることは一つしかないじゃない』

 

苦笑交じりに楯無がそう言うと両者共に拳を握りしめる。

 

「時雨ぇぇえええええ!!」

「更識ぃぃぃいいいい!!」

 

ISによる泥臭くさい殴り合いが始まった。

 

 

 

 

 

 

「――それで、武器を失ったからと肉弾戦に持ちこみ挙句の果てには機体そのものをボロボロにした言い訳はありますか?」

 

「つい、熱くなって()りました。反省も後悔もしていません」

「…同じく」

「っ反省も後悔もしてください!! なんですかこの見渡す限り赤表示は!! いくら二人の機体を新調するとはいえやりすぎです!!」

「これ、徹夜コースだよぉ~」

「今日はそこでずっと正座です!! いいですね!!」

「ついでにこのプラカードも首から下げよっか~」

 

「「…はい」」

 

揃って整備室で姉妹に叱られ、二人の首には

 

『反省ナウ…(´・ω・`)

  私は機体を壊しました。』

 

と書かれた札が下げられた。

 

 

 

<???>

 

アア…、マスターが私を使ってくれる。

こんなにもいっぱいで凄く嬉しい。

マスターは私を必要としてくれる。もう独りじゃない。

他のコア()なんか見も気もしない。

 

アハッ、マスター♪

 

マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、マスター、(ry

 

 

「何か凄く変な夢を見た」

「…正座で寝られるって凄く器用」

 

 




【備考】
◆最初の方の全弾発射!!
SEEDのデュエルASを想像してください。

◆爆煙をかき分けての奇襲
SEEDのデュエルがフォビドゥンを倒すシーンをイメージしてください。
…コクピットじゃなく武器(春雷)に刺さって黒鍵折れましたが…

◆爆裂刀
任意で起爆させられる短刀。
視えなくして投げてた。

◆ミラコロ乱用
―武器そのモノを消して投げる。
―剣の一部のみを消して長さを誤魔化したり、自分の影に隠した瞬間にクイックシフトで別の長さの剣に変えて苦しめた。
―背後に粒子を撒いて残像を作り認識をズラす。

◆不動岩山
簪のワンオフに絶対守護領域みたいな防御壁を~と考えてたら原作にパッケージであってビックリ!

【後書き】
次回で本当にラストとなります。
微調整が終了次第投稿致します。

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