勘違いから始まる物語   作:壬生咲夜

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ツンデレ義妹の独白

<ツンとデレ>

 

ある日の土曜日。

お義兄様が朝から出掛けるとのことで部屋をお借りして丸一日女子k――ではなく、クラブ活動をする事になりました。

部屋のセッティングは私と布仏さんがし、買出は他の皆さんでする手筈になっています。

 

お義兄様の家を訪れると見慣れない私服姿で待っていました。

今日は愛しの方とのデートですものね。いつものカソックではなくそれなりにお洒落な服装なのは点数が高いでしょう。

 

似合ってるかどうかは全く持って別ですが!!

 

鍵を受け取る際に「せいぜいフラレないよう気を付けてください」と盛大に皮肉ってあげますとお義兄様は苦笑いを浮かべながら私の頭を撫でます。

 

……撫で方が雑です。もっと優しく丁寧になさい。女の子の髪はデリケートなんです。

それと何ですか布仏さん。そのニヤニヤした顔は? 気持ち悪いです。今すぐ止めなさい。

 

 

<真実は―>

 

お義兄様が出掛けた後、部屋のセッティングをしているとノックの音が聞こえました。

少し早い気もするのですがもう着いたのでしょうか?

そんな疑問を余所に特に確かめることなく布仏さんがドアを開けますと

 

「来ちゃった♪」

 

()()()お義兄様とそっくりな織斑さん(おバカさん)が居ました。

 

来ちゃった♪ じゃねえですよ。何ですかそのテヘッみたいな仕種は? 野郎がやっても気持ち悪いだけですし、それが()()()お義兄様と似た貴方がやると殺意が湧いてくるので止めてもらえませんか?

それともヤれと言う事ですか? でしたら遠慮なく顔面を重点的にヤらせていただきます。

 

「カレっち、カレっち~もう殴ってるよ~」

 

あら、私とした事が……

というか、どうしてこの人はここに居るのですかね? 確か今日のこの時間帯も授業の筈ですが……

 

「あ~そういえば~担当の先生が外の病院に行くって~書類を見たような~」

 

ストレスで胃に穴が開いたんですね。わかります。

私も現在進行形でイライラしてますから…。

それよりもそんな情報はもっと早くに教えてほしかったです。

 

そんな問口を布仏さんとしていると殴られ慣れているのか直ぐに回復した織斑さんはお義兄様が何処かと聞いてきましたので、留守で街に出かけていると伝えます。

その際、布仏さんが「お姉ちゃんとデートで帰るのはきっと遅いよ~」と居座ろうとする理由を削ります。

 

ナイスフォローっと言いたいところですが、遅くと言わず一泊すればいいと小声で呟いたのは聞き捨てなりません。

ちょっと奥で物理的なお話をしませんか?

 

そんな事を話していましたら、黙り込んでいた織斑さんが急に――

 

「のほほんさんかカレンさん!! 俺と結婚を前提につk――」

 

――と大変面白くない冗談を言いまして、気付いたら布仏さんの手には赤く染まったスパナが、私の手には同じく赤く染まった聖書が握られてました。

 

「カレッち~」

 

…なんでしょう布仏さん。

 

「お片づけしよっか~」

 

…そうですね。

 

 

<因果応報>

 

夜遅くに帰って来たお義兄様のせいで女子会解散後も一人残った私はすっかり帰るタイミングを無くしたのでお義兄様の部屋に泊まることにしました。

勿論、布団は快く譲って貰い、お義兄様はソファーですが何か?

 

翌朝、気分よく目覚めて朝食の準備をしてますと、鍛錬を終えた兄が風呂場から出てきました。

上半身裸で…

 

一応兄妹とはいえ、人前で半身なのはよくありません。さっさと服を着てください!!

とお義兄様を風呂場に押し返したときにふと気付きました。

 

 

 

背中に爪痕がある。

それも正面から抱きついて痛みを堪えるかのような痕が…

 

 

無言で愚兄の脛を蹴りましたが素知らぬ顔で、逆に私の方が痛かったです。

 

後日、皆で食事をしたさいに「愚兄の背中に爪痕が…」とつい口を零してしまいした。

後で愚兄は散々にからかわればいいとかそんな邪な気持ちなんてこれっぽちもありませんよ?

ええ、本当です。我らが主に誓って…

 

このままお義兄様をからかう流れになるだろうと思ったのですが、予想と反して皆さん顔を朱くして黙り込んでしまいました。

布仏さんに至っては「グスッ、お姉ちゃん。おめでと~」と大泣きで、終いには「案外速くに姪っ子ができるかもね♪」やら「いやいや、それより先に義姉が増えるんじゃ」やら「おね~ちゃん♪ って私に甘えてもいいんだよ~」と逆に私が弄られる対象になってしまいました。

 

これも全部愚兄のせいです!!

 

逆に散々弄られ続け、すっかり疲れ果てた私は愚兄の家に突撃して暴れまわり、いつの間にか眠ってしまっていました。

 

 

 

私が寝てる間にあんな事が起きているとは露知らずに――

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