Fate/Zero ~狐と男の娘のお気楽な物語~(仮) 2016年6月11日凍結 作:蒼の料理亭
今回初めて原作キャラが登場です。
まぁ、タイトルでわかると思いますが、あの神父さんです。
これから、少しずつ原作キャラを出していく予定です。
あれから3ヶ月がたった。
この3ヶ月の間、自分とタマモはここで生活するための地盤作りをした。
まず、戸籍などはタマモがムーンセルに使用して準備をした。
取り敢えず、年齢は18歳で自分とタマモはフリータということになっている。
最初、タマモは自分と夫婦にするつもりだったようだが、それは全力で阻止した。(タマモは涙目でこちらを睨んでいたが・・・)
次に住むところだが、最初はマイルームで生活をするつもりだったが、伐店長が前に働いていた人が使っていた部屋が店にあるとのことで安く貸してもらえることになった。
料理の方は、店で働きながら店長が基本的なことも知らない自分に、文字通り一から料理の基本を教えてもらっている。
毎日充実しており、SE.RA.PH(セラフ)での命懸けの戦いもなく平和に暮らすことができている。
聖杯戦争で失った戦友(とも)達には申し訳ないが、タマモの言うとおりこの世界で精一杯生きていこう。それが、大事なんだとやっと思えるようになった。
さて、今日も朝からタマモと一緒に働いている。
「もうすぐ休憩時間ネ。タマモちゃん、ハクノくん。人もだいぶはけてきたし、どちらか休憩に行ってきていいヨ」
「なら、ご主人様、先に行ってきてくださいまし。自分はまだ洗い物がありますので、後で行かせてもらいます。」
タマモが厨房で洗い物もしながら答える。
ちなみに、タマモが着ているのはチェイナドレスである。
深いスリットがあり、露出度も結構ある。
別にこの店の制服であるわけではない。(自分は私服(黒のチェック服にジーパン)にエプロンを着けているだけである。)
ここで働き始めたばかりのころに、どこからかタマモが持ち出してきて自発的に着ている。
理由を聞いてみると、いつも通り「もちろん、ご主人様を誘惑するためですよ。」とはっきりと言った。
まぁ、それはいいとして(また無視ですか!?ご主人様!!)、自分はエプロンを脱いで休憩へと向かう。
俺は、店長が作ってくれた激辛麻婆豆腐弁当を持って外へと出ていく。
店はあまり広くはないので、昼の休憩時は外で食べるようにしている。
すると、タマモが厨房から出てきてお弁当箱を手渡してきた。
「あっ、ご主人様。本日はワタクシが作った弁当がありますので、持っていってください。」
いや、自分には激辛麻婆が・・・
「も・っ・て・い・っ・て・く・だ・さ・い・ね!」
はい。
有無を言わせない感じで手渡された弁当を持って外へと出る。
~近所の公園~
さて、いつも弁当を食べている公園についたが、この麻婆弁当はどうしたものか。
お腹は減っているが、さすがに二つも弁当は食べれない。
だが、どちらも残したり捨てたりすることは店長にもタマモにも申し訳ない。(タマモの弁当を残したりしたら呪われそうだし。)
いつものベンチへ歩いていくと、今日は先客がいた。
公園には不釣り合いな神父服をきた男性だ。
どこかで見たことがあるように感じて記憶をたどっていき思い出した。
若干若いが間違いない。SE.RA.PHでの審判者で時には購買の店員にもなった言峰神父だ。
見るとカロリーメイトみたいな携帯食を食べている。
どうしたんだろうと思ったが理由があるのだろうと感じ、自分は言峰神父らしき人に声をかけ、麻婆豆腐弁当を渡す。
「これは・・・何かね?」
いきなり見ず知らずの人に手渡せてビックリしたようだ。
弁当が余っているのでどうか食べてください。近所の中華料理店「紅洲宴歳館・泰山」の店長が作ったものなので味は保証します。
そうして、自分は気まずいと感じ公園から出て行く。
確かこの近くに別の公園があったと思うしそっちへ行こうと歩き出す。
~言峰視点~
私、言峰綺礼は、表向き遠坂時臣氏の弟子として修行を行った後に食事へと外へ出た。
時臣氏から食事に誘われたが、それを断り近所の公園で携帯食を食べていた。
食事はエネルギー補給ができればいいと思っている。
特に感動もなく、食事を進めていくと一人の青年が私の膝に弁当らしきものを置く。
「これは・・・何かね?」
私は青年に尋ねると、余ったものだから食べてくださいと言われ、青年はそのまま公園を出ていってしまった。
「・・・・・・・・・・・」
少し考えたが、聖職者として食べ物を残すのはよくないと思い弁当の蓋を開ける。
するとそこに広がっていたのは、・・・・・・・・・・・・・・赤を超えた紅色の麻婆豆腐だった。
「・・・・・・・・・・・」
なんだこれは。
この世ものとは思えないほどの紅色の麻婆豆腐に戦慄を感じた。
今まで感じたことのない感情が胸に広がる。
私は、その感情に従い麻婆豆腐を口へと運ぶ。
「・・・な・・・ん・・・だ・・・と・・・」
その口に広がる辛さに、虚無だった瞳に色が灯る。
辛さが体に広がり、心が紅く燃えてくるのがわかる。
己が性に懊悩し続けた人生は光が差し込む。
「・・・・・・・・・・・」
そこから私は無言で麻婆豆腐を食し続けてた。
~10分後~
麻婆が空になり、私はようやく一息つく。
そして思う。
「これが・・・・私が求め・・・・欲していた・・・・答え・・・・なのか・・・・」
私は自らが何をしても満たされない空虚な人間に悩んでいた。
しかし、今、初めて感動というものが心に広がっている。
これを求め欲し続けていたのだと断言できる。
そして思う。まだ足りないと・・・・
問わねばならない。その辛さの真髄を・・・・
探さねばならない。その辛さの先を・・・・
私は、立ち上がり青年が言った店「紅洲宴歳館・泰山」へと急ぎ歩きだした。
~白野視点~
休憩を終え店に戻ると、激辛麻婆豆腐が売り切れになっていた。
店長に聞いてみると、「神父服を着た客が、あるだけ全部食べていったネ。」とのこと。
言峰神父が来たのかな?と考えながら仕事へと戻った。
今日の賄いに麻婆がないのは残念と思った。
こうして、紅洲宴歳館・泰山に新たな常連と、正史とは違い道を大きく外れた人物ができたことを白野は知らない。
次回へ続く。
言峰神父原作から脱線フラグ。
これにより、原作よりも切嗣にこだわることはありません。
今後も、原作から脱線するキャラが出てくると思いますが、温かい目で閲覧してください。