超次元ゲイムネプテューヌ 衝動へのリベリオン【完結】   作:ジマリス

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29 一難去ってまた一難

 

「よかった…!無事に帰ってきて!」

 

「うん…ごめんなさい…」

 

双子も無事戻ってこれたことで、ミナもホッとしているようだ。

 

「色々あったけど、とりあえずルウィーの問題も一段落ね」

 

「はい、本当になんとお礼を言っていいのか…」

 

「気にしないでくれ。それに、俺も怒鳴って悪かった」

 

「いいえ、この子達のことを考えてくれたんでしょう?本当にありがとうございます」

 

いつまで経っても素直にお礼を言われるのは慣れなかった。

照れているのを、頬を掻いてごまかす。

 

「ミナちゃん!わたし達、この人たちについていくわ!」

 

ラムが俺の袖をつかみ、ミナに言った。

 

「次は私たちの手で、あの変態を倒すのよ!ロムちゃんを洗脳したうえ、体中を、その、ぺろぺろされて…絶対許さないんだから!」

 

「ぺ、ぺろぺろ?」

 

「気にしないでいい」

 

本当のことを言ったら、ショックを受けた上でついてくると言いそうだ。

 

「…それに、またおにいちゃんに助けてもらった…今度は私たちが助けたい…」

 

「ロム…」

 

「…まあ、そういう気持ちも、ほんのちょこっとだけあるわね。ほんのちょこっとだけ」

 

素直になれないラムはプイと顔を逸らした。

 

「あなたたち…そう。自分たちで、ちゃんと決めたのね?」

 

「うん!」

 

「…うん」

 

「それならもう、止めることはできませんね。ネプギアさん、この子たちのこと、よろしくお願いします」

 

ミナはラムとロムの同行を許してくれた。

 

ずいぶんあっさり許可を出してくれたな。

二人が弱っていたことや、俺たちに助けられたことでなにか思うところがあったのかもしれない。

 

このままではいけない、犯罪組織の思うとおりにさせるわけにはいかないということをわかってくれたのかもしれないな。

 

なにはともあれ、これでやっと女神候補生の協力を得ることができた。

 

 

「は、はい。こちらこそいろいろお願いすることになると思うんですけど」

 

「なんでも頼みなさいよ。私たち二人にできないことなんてないんだから。ね?ロムちゃん」

 

「…がんばる」

 

 

手懐けるのは………難しそうだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

ルウィーでの問題も解決し、プラネテューヌに戻る途中、俺のNギアが鳴った。

相手はイストワール。

またなにか面倒事か?

 

 

「イストワール?もしもし?」

 

「ユウさん、そちらはどうですか?」

 

「ロムとラムの救出には成功した。そのおかげで、二人の協力を得ることができたよ」

 

「それは素晴らしいね。まさかあの双子が、素直に協力してくれるなんて」

 

その言葉はイストワールとは別の女性のものだった。

 

「え、その声…?ケイさんですか?」

 

「ご名答。覚えていてくれて嬉しいよ」

 

俺のNギアに耳を近づけていたネプギアが反応する。

 

「えっと…どうしてケイさんが?いーすんさんからの連絡かと思って…あれ?」

 

「もろもろの事情があってね。先日からプラネテューヌにお邪魔させてもらってるんだよ。まあ、今僕のことはおいといて。ユニのことで、至急あなた方に知らせたいことがあってね」

 

もろもろの事情、というのは俺のことも含まれているんだろう。

しかし、ユニのことで知らせたいこと?

 

「ユニが、どうかしたのか?」

 

「結論から言うと、行方不明になった」

 

俺のそばにいるネプギアは驚いた様子だったが、俺はケイに次を促した。

 

「僕がいない間、ラステイションの留守を任せていたんだけど、何かの事件に巻き込まれたらしい」

 

「そんな…ユニちゃんは大丈夫なんですか?」

 

「わからない。あの子のことだから万が一ということはないと思うけどね。僕は今、ここを離れることができない。それであなた方に、代わりに安否を確かめてきてもらおうかと思ったんだけど」

 

俺はどちらかというと、あの性格には不安しか感じないんだが、わざわざ混乱させるようなことを言わなくてもいいだろう。

 

「分かりました。すぐラステイションに向かいます!」

 

「わかった。すぐ行く!」

 

 

ネプギアと俺がほぼ同時に返事し、通話を切る。

 

 

「というわけだ。急いでラステイションへ行こう」

 

「うわー、すごい!」

 

「息ぴったりなんだね」

 

「…まあ、いいんだけどさ。決まる前に一言くらい相談しなさいよ」

 

REDと5pb.は輝いた目で、アイエフは呆れたような目で俺たちを見た。

 

「え?ああ…でもどうせ行く気だっただろ?」

 

「ユウさんとギアちゃんのお人よしにも磨きがかかってきたですねー」

 

「うう…と、とにかく早く行きましょう!ユニちゃんが心配です!」

 

お人よしと言われて恥ずかしいのか、ネプギアは顔を隠して走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、君たち!やっとラステイションに来てくれたんだね!」

 

ラステイションに来てすぐ、俺たちはある男に話しかけられた。

 

「え…どちらさまですか?」

 

「えーと、君なら覚えているよね?」

 

男は俺を指さした。

 

「あー、あのときの、ヘッドロックの」

 

俺がヘッドロックをかまし、血晶の情報を教えてくれた自称防衛隊の青年だ。

会ったのがもうかなり前のことのように思える。

 

「それより今はユニ様のことだ」

 

「ユニちゃんのこと、知ってるんですか?」

 

「ああ。ケイ様から情報を集めるよう言われていてね。さっきようやく、足取りを掴めたんだ」

 

ケイから…ね。やはり諜報員だったってことか。

 

「…アナタ、あの教祖とつながりがあるの?」

 

「あっ!そ、それは…い、いちいち話の腰をおらないでくれ!」

 

アイエフにも指摘された青年は慌てたものの、すぐに冷静さを取り戻した。

 

「ユニちゃん、どこにいるんですか?大丈夫なんですか?」

 

「順を追って話すよ。ユニ様はここしばらく、ラステイションに広まっているマジェコンを一人で回収していたんだ」

 

犯罪組織はこの国にもルウィーと同じようにマジェコンを普及させていたようだ。

ネプギアを見る限り、プラネテューヌは現在

問題ないようだが。

 

「しかし先日、そんなユニ様の前に、人とも言えない巨大な影が現れて…。二人はひとしきり口論したあと、戦いで決着をつけると、ミッドカンパニーに向かっていったらしい。そしてそれから…ユニ様は帰ってきてないんだ」

 

「それってもしかして…」

 

「女神様が、負けたってこと…?」

 

巨大な影。その言葉で俺はトリック・ザ・ハードを思い出していた。

あいつ並の強さのやつが現れたとしたら……ユニが相当危険ということになる。

 

「た、大変じゃないですか!急いで助けに行かないと!」

 

「ああ、さっさと行く必要があるな」

 

「ユニちゃん…無事でいて!」

 

 

青年を置いて、俺たちはミッドカンパニーへ向かった。

 

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