超次元ゲイムネプテューヌ 衝動へのリベリオン【完結】   作:ジマリス

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35 不敵

 

「あああああああああ!!!」

 

 

ユウが頭を抱えて膝をついた。

 

苦悶の表情を浮かべるユウに、なにか言葉をかける余裕は私にはなかった。

 

ユウの過去を、その思いを知ってしまったからだ。

 

私たちが知る真実の、その奥の真実を。

 

 

「ふ、ふははははは!」

 

 

私と同じく、結晶を通してユウの記憶を見たマジック・ザ・ハードが高笑いする。

 

 

「気に入ったぞ、滝空ユウ!お前は私たち以上の悪魔じゃないか!」

 

 

絶望のさなかにいる私たちは沈黙するしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

               △

 

 

 

 

 

 

 

「フルフラット!」

 

ユニちゃんが弾丸を連射する。

あまり傷はつけられなかったが、一時的に行動を封じることはできた。

 

「サンダー!」

 

「フレイム…」

 

ラムちゃんとロムちゃんがひるんだジャッジ・ザ・ハードに、続けて攻撃魔法を放つ。

 

「ぐううっ」

 

のけぞったジャッジだったが、私たちが追撃する前に態勢を整えた。

 

「うらあああああ!」

 

ジャッジの斧はラムちゃんとロムちゃんを狙っていた。

だが、その攻撃は素早く飛び交う二人には当たらなかった。

 

「こしゃくなあああ!」

 

次にジャッジが狙ったのは、ユニちゃんだ。

 

「きゃああっ!」

 

少し後ろに下がったユニちゃんだったが、その巨体から繰り出される一撃はリーチが長い。

避けきれなかったユニちゃんは吹き飛んだ。

 

「ユニちゃん!」

 

「大丈夫よ!自分の心配しなさい!」

 

その言葉通り、ユニちゃんはすぐに立ち上がった。

 

「超圧縮です!」

 

「真魔烈皇斬!」

 

「一刀両断!」

 

「サウンドオブヘブン!」

 

ジャッジがラムちゃん、ロムちゃん、ユニちゃんにかまっている間に後ろに回っていたアイエフさんたちが次々と必殺技を仕掛けていった。

 

それほどダメージを与えられなかったが、それは目的ではない。

ジャッジは散らばるみんなに翻弄される。

 

「いらつくぜええええ!!」

 

避けられ、防がれてはちまちまと攻撃されることにイライラとし始めたようだ。

元々、冷静に戦うタイプでないのは前回戦ったときも思った。

 

それで、私たちはある作戦を立てた。

 

「フォーミュラーエッジ!」

 

ラムちゃんとロムちゃんに斧を振り上げようとするジャッジに、思い切り剣を振り下ろす。

 

「がああああ!!」

 

全力の一撃でジャッジの左翼を破壊できた。

 

 

それぞれが相手を翻弄し、隙ができたところを全力で攻撃する。

 

相手が巨大であること、私たちが多数であることによってできる作戦だ。

 

これでかなりのダメージを与えられたはずだが、ジャッジの勢いは止まらなかった。

 

「貴様らああああああ!!」

 

怒り狂うジャッジは負けじと斧を振る。

標的は私。

 

「喰らえ!」

 

ジャッジの斧を正面から受け止める。

 

パワーアップした今なら、止められない攻撃じゃない。

 

 

「「アイスコフィン!」」

 

 

ラムちゃんとロムちゃんが氷の塊をジャッジにぶつける。

 

「フルバスター!!」

 

さらに極太のビームを、ユニちゃんが放つ。

 

「ぬうううう!!」

 

 

ジャッジはすぐに斧を引っ込め、防御した。

 

 

「らあああああ!!」

 

 

ジャッジが全力で斧を振るう。

 

その重い一撃を、アイエフさん、コンパさん、REDさん、5pb.さんの四人でようやく受け止める。

 

 

「今よ、ネプギア!」

 

 

「はい!」

 

 

隙を作ってくれたみなさんのためにも、このチャンスを逃すわけにはいかない。

私は最大の力を溜め、武器を構える。

 

 

M.P.B.L(マルチプルビームランチャー )!!」

 

 

 

 

 

             △

 

 

 

 

 

「貴様…」

 

 

ユウが刀を抜き、マジックへと向かう。

 

マジックは造作もなさそうに刀を大鎌で受け止め、ユウの腹を蹴る。

 

ひるんだユウだったが、刀を振り続ける。

だが、当たらない。

ユウの攻撃を、マジックは簡単に避ける。

 

ユウのわずかな隙をつき、マジックはユウのみぞおちを武器の柄で殴り、顔に蹴りを喰らわせた。

もろに攻撃を受けたユウは吹き飛び、倒れた。

 

強い。

 

犯罪組織のシェアが上がっていることもあるが、犯罪組織の守護女神的な存在であるマジックの実力はほかの四天王とは違い、群を抜いている。

 

「人とはここまで歪むことができるのだな!はははは!」

 

マジックの高笑いは止まらない。

 

真実はマジックの思った通りだったのだろう。

 

 

「さて、ここからが本番だぞ」

 

マジックは、取り戻した記憶とマジックの攻撃に苦しむユウに近づいた。

 

その手には、いつの間にか黒い結晶があった。

記憶を映し出す結晶はいまユウの近くにある。

 

なら、あの黒い結晶はなんだ?

 

何にしても、マジックの目的が「犯罪神の力」なら、ユウに近づけるわけにはいかない。

 

私はククリを抜き、マジックの前に立ちはだかった。

 

「今のを見て、ユウをかばうのか?」

 

「見たからこそだ」

 

マジックは私に大鎌を振ってきた。

間一髪のところで、しゃがんで避けることができた。

 

こいつとは戦ったことがあるが、一対一では勝てないことはわかっている。

それほどマジックは強い。

 

だが、ここで退くわけにはいかない!

 

 

続くマジックの攻撃をかわし、電撃魔法を放ったが、鎌で防がれてしまった。

 

再度、マジックが鎌を振る。

ククリで受け止め、なんとか防いだと思ったが、武器を通じて電撃が私の身体を貫いた。

 

「ぐううっ」

 

身体が麻痺し、動かなくなってしまった。

 

 

くそ、そういえばこいつは他人の技を真似するんだったな。

まさかついさっきの攻撃を真似するなんて。

私としたことが…

 

麻痺している私の横を通り過ぎ、マジックはうずくまるユウの目の前に立つ。

 

 

「さあ、ユウ」

 

 

マジックは黒い結晶を握りつぶした。

結晶だったものから黒い煙が出て、ユウを包む。

 

 

「ぐあああああ!!」

 

 

黒い煙に阻まれ、ユウが見えない。

 

ユウの悲痛な叫びを聞いても、私は何もできなかった。

 

 

「破壊の化身よ」

 

 

マジックがニヤリと笑った。

 

「お前の力を見せてくれ」

 

 

 

 

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