IS×仮面ライダー AtoZの所持者   作:GENERAL

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感想貰えた嬉しさに連日投稿です。

タイトルが元ネタそのまんま?漢字だから無問題です。
多分。


第二十二話 貴女がとっても眩しくて

洗面所から出てくると、ラウラは居なくなっていた。

あのまま出て行ったのならちょっと問題だが…まぁこの寮は基本的に女子しかいないし、大丈夫だろう。今はそれよりも…

 

「…好き…かぁ…」

 

前世でそんな言葉は言われた覚えがない。

他の男子が言われている場面には遭遇したことがあるが。

…泣いてなんかないやい。

 

『ミスボーデヴィッヒは本気の様でした。ご主人様』

 

「分かってんだよそんな事!」

 

織斑じゃあるまいし、鈍感スキルは俺には無い。

それにしてもどうしたものか…

 

「明日からマトモに顔見れるかな…」

 

『全ては気の持ちようで御座います』

 

「分かっとる」

 

まぁなるようになれ、だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

時の流れは速い物で、あのラウラ襲撃(?)の日から二週間程度が経過した。

その間は特に事件も無く、穏やかな日々が続いていた。

いやこれが普通なんだけども。

むしろ今まで事件が起こりすぎだ。

 

ちなみにラウラとの仲は…

 

「…む、お早う、咲」

 

「あ、ああ…お早う」

 

割と普通である。

あの日学校に行った時に、ラウラにはこう言われた。

 

 

「吊り橋効果だろうが何だろうが、私は嫁の事が好きだ。気長に待つさ。私を好きになってくれるまで」

 

 

と。

どんだけ男前だよと。

俺の立場無いじゃねえかと。

その後ジャーヴィスにも散々弄られた。

 

「お早う!咲!」

 

「朝から元気だな織斑。お早う」

 

ちなみに嫁発言についてだが、その後漢字の成り立ちについて教えてあげた上で、咲と呼んでくれるよう頼んだ。また一つ賢くなったと笑顔を浮かべて喜ぶ姿は天使のよ…

 

「フゥン!」

 

「ど、どうしたんだ咲!?いきなり自分の顔なんて殴って!」

 

「何…ちょっと虫がな…」

 

好きって言われたから意識しだすなんて、完全に屑じゃねえか。

俺はそんな人間ではない。と信じたい。

 

『御心配なさらずとも、ご主人様は前世からそれなりの駄目人間で御座います』

 

『ねえ最近俺への当たり強くなってない?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日のホームルーム。

 

「皆さん静かにー!…ゴホン、いよいよ来週から臨海学校ですので、予定表を配りますね。各自失くさないよう、しっかりと持っていてください」

 

山田先生が冊子を配り始める。

てか臨海学校なんてあるのか。

…高校生の青春系イベントトップ10に入るアレじゃないですかヤダー。

 

『水着なんて持ってなかったよな…今週なんか予定あったっけ?』

 

『むしろ何か予定があるとお思いですか?』

 

『俺が悪かったよ』

 

という訳で今週末に水着を買いに行くことが決定した。

とりあえず織斑を誘ってみるか。

持ってるかもしれんけど。

 

………

 

 

その日の夜。

 

「織斑、今週末は暇か?」

 

「あー…悪い。シャルと出かける約束しちまったんだ。ごめんな」

 

ほほう?

 

「何だデートか?」

 

「そんな訳ないだろ。シャルに失礼だぞ」

 

うん。いつも通りの織斑だわ。

 

「相変わらずだなホント…まぁいいや。楽しんで来いよ」

 

 

これで買い物ソロプレイが確定か。

別にこの程度ならどうってことは無い。

ただ無心で居れば良いのだ。

この程度で俺を倒そうなど百年早い。

…自分で言ってて空しくなってきた。

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

そんなこんなで週末。

何やら面倒臭い外出手続きをし、高速モノレールに乗って町へと出向く。

着いたのは市内最大のショッピングモール、名前は…ソーナンス?だったっけ?

 

『レゾナンス、です』

 

それだ。

話によると、ここに無い物は市内の何処にも無い、と呼ばれているレベルだとか。

 

『水着販売店への案内はお任せください』

 

『任せた』

 

ディスプレイに表示されたルートを見て、でかいだけあって店までも遠いなぁなどと思っていたその時。

 

 

「……!」

 

「………」

 

 

…なんか聞いたことのある声が聞こえる。

 

「あの二人…手繋いでイチャイチャと…」

 

「私だって一夏さんと…」

 

「何やってんだお前ら」

 

「「わひゃあ!」」

 

そんなに驚くか。

自販機の陰に隠れていたのは、凰とオルコットだった。

 

「その様子だと向こうにいるのは…」

 

案の定、仲睦まじそうに歩く織斑とデュノアだった。

 

「隠れてねーでとっとと行けば良いじゃねえか。あいつなら何だかんだで三人纏めて相手してくれるだろ?」

 

あいつはどこぞのトラブル系漫画の主人公みたく、ハーレム王の素質がある気がする。

現代日本じゃ実現不可だが。

 

「そ、そりゃそうかもしんないけど…」

 

「それはその…何というか…」

 

これを見てるのは中々楽しい物があるな。

微笑ましいというか何というか。

 

「まぁいいや、尾行頑張「む?咲ではないか、奇遇だな」Oh…」

 

振り返って水着売り場に行こうとした俺の前には、銀髪眼帯赤眼の美少女、つまるところラウラが立っていた。

 

そして後ろからすんごい敵意の籠った視線を感じる。

まだ仲直りしてなかったのか…

 

「…そう警戒するな。お前達に危害を加えるつもりは無い」

 

「そう簡単に信じられるものですか!」

 

オルコットが叫ぶ。

まぁあれだけ痛めつけられたらこうなるか。

 

「まーまー落ち着けって。ラウラもこう言ってるんだし、というかお前ら、織斑は良いのか?」

 

ハッとその場を見渡す凰とオルコット。

そして織斑を見つけられたのだろう。何も言わずにその場を去っていった。

 

「…さて、俺は水着を買いに行くけど…ラウラは何をしに来たんだ?」

 

「私は咲を追ってきただけだ」

 

「…奇遇って言ってなかったっけ」

 

ジャーヴィス先生、この子の真っ直ぐな瞳が眩しいです。

 

「何でも好きな者とは、デート、とやらをするそうだ。私は咲とデートをしてみたい」

 

こりゃ断れそうに…

 

『万が一断った場合はお仕置きを』

 

ないな。

 

「分かった…デートな」

 

そもそもデートの意味は、男女が日時を定めて会う事だったはずだ。

何も疾しいことは無い。うん。

 

一緒に水着売り場に向かう道中、目の前で揺れる銀髪に目を奪われっぱなしだった。

イカンイカン。

 

「っと…着いたな」

 

さすが超大型ショッピングモール、水着売り場の大きさも半端じゃない。

見た所男物と女物で分かれているようだ。

 

「ラウラはもう水着持ってんのか?」

 

「ああ、学校指定の物を一着」

 

「…悪いことは言わない、新しいの買っとけ」

 

IS学園で支給される水着は確かスク水だった筈だ。

んなもんラウラが着たら………アカン。

何か色々アカン。

 

「ふむ…では咲が選んでく「無理」…何故だ?」

 

「俺にそんなセンスは無いからな。ラウラが着たいと思った物を買えば良いんじゃねえか?」

 

「…私は咲に選んでもらいたいのだ」

 

ゴフッ。

俺のハートにクリティカルヒットした。

何なんだこの可愛い生き物は。

 

「そ、そもそも男の俺が女物の売り場に居たら色々アウトだろ…?」

 

「私は気にしない」

 

「俺が気にすんの」

 

中々説得が出来ん。

そして相変わらずジャーヴィスは知らんぷりを続けている。

畜生め。

 

「…仕方ない。連れて行ってやろう」

 

「え?ちょ、ま、待って!頼むから待って!」

 

俺の手を掴んで引っ張っていくラウラに必死で抵抗しようとしたが、流石は軍人と言うべきか、全く相手にならない。

トホホ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局店内に連れ込まれ、水着を選んでいた。

周りの目線が痛い。

 

てか、水着の良し悪しなんぞ俺は…

 

「……ハッ!」

 

その時茅野に電撃走る。

そうだ。こんな時こそ前世と今世で培ったラノベ知識を開放するのだ。

えーと…

 

「こ、これとかどうだ?」

 

正直女物の水着を手に取るのは顔から火が出るレベルで恥ずかしいが、そうも言っていられない。

ちなみに俺が手に取ったのは、レースをふんだんにあしらった黒の水着だ。

少し派手すぎる、というか色々アブナイ気もするが、不思議とこれが一番似合うような気がしたのだ。

 

奇しくもそれは原作と同じ水着なのだが、咲は気付ける筈も無かった。

 

「分かった。これを買おう」

 

即決ですかそうですか。

 

レジに向かって行くラウラを見送りながら、一仕事終えた疲労感を感じつつ柱にもたれかかっていると、

 

「そこのあなた」

 

なんかやたらと高い声のおばさんっぽい声が聞こえた。

…何かの勧誘でもやっているのか?

 

「男のあなたに言ってるのよ」

 

しかも男限定か。女物の水着売り場にいる男なんて少数派だろうに。

 

「ちょっと聞いてるの!?」

 

何かすごい近くで声が聞こえるな。

具体的には左後方から。

 

「…いい加減にしなさいよ!」

 

「うおびっくりした。何だアンタ」

 

素で驚いた。

いきなりメイクの濃いおばちゃんが正面に来たら誰だって驚くわな。

 

「そこの水着、片づけておきなさい」

 

指さす方向を見ると、見るだけ見て結局買わなかったのであろう水着が山になっていた。

しっかし趣味悪いな。まだ俺の方がマシかもしれないレベル。

 

「嫌ですよ面倒臭い。店員さんでも呼んだらどうです?」

 

別に俺じゃなくたって、女の店員さんが居るんだから頼めばいいだろうに。

あれかな?少年が女物の水着を触っている光景を見るのが好きな変態さんなのかな?

 

「あなた…自分の立場が分かっていないようね」

 

あーもうウザったい。

名前が分からないからパペティアーも使えんし…待てよ?

 

あれならもしかすると…

 

察してくれたのか、ジャーヴィスからメモリが転送されてくる。

 

【Dummy!】

 

偽物の記憶、ダミーメモリを発動する。

靄に包まれて俺の姿は変わって行き、目の前のおばさんと同じ姿になった。

 

「なっ…!?」

 

「おーうまくいった…ほらこれで分かっただろ?俺は女だ。分かったらとっとと自分で…」

 

「キャアアアアアアア!!!」

 

…悲鳴を上げて立ち去ってしまった。

やっぱり無理があったか?…まぁ良い薬になっただろう。

メモリをしまい、元の姿に戻る。

 

「結局片づけないで行きやがったなあの野郎…いや女朗」

 

仕方ないので、店員さんを呼んで片づけてもらった。

変な目で見られて正直泣きそうだった。

 

「む…何かあったのか?」

 

「なにも…なかった…」

 

某三刀流の剣豪のように仁王立ちで呟き、男物の水着の方へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

「…落ち着かねえ」

 

隣にラウラが居るからか、あちこちから見られたり何か言われたりしている気がする。

 

『お気になさらず』

 

『気にするわ』

 

長いこと居るのは得策じゃないな。

適当に選んで、さっさと会計を済ませる。

ちなみに支払いはクレジットカード(ブラック)である。

束に渡されて、好きに使えと言われた時は気を失ったらしい。

仕方ないね。

 

 

 

「さてこの後は……?」

 

…何だろう。また聞き覚えのある声がする。

 

「…ラウラ、どこか行きたい場所はあるか?」

 

「ふむ…この店はどうだ?」

 

「よし行こう直ぐ行こう」

 

アレに関わったら色々面倒な事が起こる。確実に。

俺は平和な休日を楽しみたい。

 

 

 

 

 

その後は、織斑一行にエンカウントしそうになる度に店を移動しラウラに不審がられた。

 

帰る時には俺は疲れ切っていたが、ラウラは楽しかったと言ってくれたし…まぁ、いいか。

 

 

…帰りのモノレールの中、咲とラウラは互いにもたれかかって寝ていたとか。

 




ラウラマジ天使(n回目)

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